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平成22年10月06日

おさかな雑録

No.30 アカアジ 2010年10月8日

幼魚の姿にだまされました

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アカアジ 標準体長15.5cm 南伊勢町贄浦産 平成22年8月27日撮影

   アカアジは産地市場ではひめあじと呼ばれます。体型はマアジに似てやや側扁し、小離鰭を持つこと、尾びれが赤いこと、頭頂にある鱗の範囲が目の中央を越えることが特徴です。大きなものはあまり見ませんが、ちょうど小あじサイズのものはまき網で混獲されることがあります。

 これまで市場調査においてムロアジ属の幼魚を各種見てきましたが、いずれも成魚の姿とよく似ており、一見しておおよその見当はつけることができました。その中で、アカアジを見ていないことは頭の片隅で気にはなっていたのですが、よもやこんな形で遭遇しようとは思ってもみませんでした。

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アカアジ 標準体長9cm 南伊勢町贄浦産 平成22年7月8日撮影

 なんと先にインドマルアジとして「おさかな雑録」にて紹介した幼魚が、アカアジだったのです。アカアジの幼魚は黄色い尾びれと体に8本程度の横帯をもち、体や他の鰭も黄色みを帯びていて、赤色基調の成魚を想像しにくい姿をしています。まだアカアジだと知らないうちは、この幼魚がどのような魚に成長するのか、とても楽しみにしていました。

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 アカアジ 標準体長14cm 南伊勢町贄浦産 平成22年8月27日撮影

 そして約2ヶ月が経った後、その日は訪れました。上の写真の魚は幼魚の特徴をとどめたまま大きく成長しており、この魚を見た瞬間は、まだインドマルアジだと思いこんでいて、とてもうれしい気分になりました。が、幸せだったのはつかの間で、いくつか見ているうちに何かおかしいことに気がつきました。

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アカアジ 標準体長15cm 南伊勢町贄浦産 平成22年8月27日撮影

 なんと、尾びれが先端から赤くなりかかっている魚が混じっているではありませんか!体の色も薄くなって銀白色になりかかっています。頭頂部を見たら、鱗が目の中央をしっかりと越えています。これは明らかにインドマルアジではありません。もしこの姿で出会っていたなら、すぐにアカアジだと見当がついたのに・・・と早朝の市場で天を仰ぎました。

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アカアジ 標準体長15cm 南伊勢町贄浦産 平成22年8月27日撮影

 

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アカアジ 標準体長9cm 南伊勢町贄浦産 平成22年7月8日撮影

 ムロアジ属魚類の同定に重要視されている頭頂の鱗については、特に幼魚においては確認が難しく、先の9cmの幼魚も当初は鱗が確認できませんでしたが、再度画像を精査したところ、ようやく微少な鱗が見えました。小型の個体の場合、同定を頭頂の鱗に頼るのはちょっと危ういと感じました。また、アカアジの特徴である尾鰭の赤さは、幼魚期には現れていないことがわかりました。一方、アカアジの幼魚は比較的体高が高く側扁すること、尾鰭や胸鰭が黄色を呈すること、体に8本程度の黒色横帯があることで他のムロアジ属幼魚と区別が可能と思われました。

 このようにいささかお恥ずかしい早とちりをしてしまいましたが、おかげでアカアジの幼魚のことはしっかりと頭に焼きつきました。また、各種図鑑やWEBにおいてもアカアジ幼魚の写真を見かけませんので、この知見は怪我の功名といえるかも知れません。 なお、先のインドマルアジの記事については、種名をアカアジに訂正しました。閲覧者の皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

 

 

(2010年10月8日掲載 資源開発管理研究課)

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