三重大学人文学部准教授・田中綾乃さんによる、楽しい古典レクチャー。
おしゃべり古典サロンとは
本企画は、講師の木ノ下裕一さんが主宰をつとめる木ノ下歌舞伎が、三重県文化会館にて、2015年『黒塚』と2017年『心中天の網島』上演時に、三重大学人文学部准教授の田中綾乃さんを招いて事前の作品解説を行う関連企画として始まりました。過去2回とも大変反響が大きく、今年度よりシリーズ化。毎回異なる古典作品を取り上げながら、古典を偏愛するお二人にその魅力を余すところなく語っていただく、サロンのような楽しいレクチャーです。今年9月9日に行われたvol.1では、ご当地・伊勢を舞台にした「伊勢音頭恋寝刃」をテーマに、老若男女100名以上の方が参加されました。年明け1月14日のvol.2では、「伊賀越道中双六」を取り上げます。■講師
木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)
1985年7月4日、和歌山市生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。代表作に『娘道成寺』『黒塚』『東海道四谷怪談—通し上演—』『心中天の網島』『義経千本桜—渡海屋・大物浦—』など。
2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。また、2016年に上演した『勧進帳』の成果に対して、平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。平成29年度芸術文化特別奨励制度奨励者。渋谷・コクーン歌舞伎『切られの与三』(2018)の補綴を務めるなど、外部での古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。
田中綾乃(三重大学人文学部准教授)
愛知県名古屋市生まれ。東京女子大学文理学部哲学科卒業。同大学院 博士課程修了(人間文化科学博士)。専門は哲学、美学、演劇論。 ドイツの哲学者カントの哲学研究を行う一方、長年の観劇歴から演劇 批評に携わる。現代演劇の批評を中心にしながら、現在では歌舞伎や 文楽の見どころ解説や劇評を新聞、雑誌などで担当中。
■vol.2テーマ 『伊賀越道中双六』(いがごえどうちゅうすごろく)
江戸時代、人形浄瑠璃や歌舞伎では「伊賀越物」というジャンルが人気でした。これは、寛永十一年(1634)十一月七日に伊賀上野の鍵屋の辻で岡山藩士の渡辺数馬が義兄の荒木又右衛門と共に仇の河合又五郎を討ち取った実際の事件である「伊賀上野の仇討ち」を題材にした作品を指します。この事件は、曽我兄弟や赤穂浪士の仇討ちと並ぶ「日本三大仇討ち」の一つということもあり、多くの作品が生み出されました。中でも近松半二と近松加作の合作で、天明三年(1783)に大坂竹本座で初演された『伊賀越道中双六』は、「伊賀越物」の代表作として今に残ります。、御家騒動を背景に、親子、夫婦、兄妹といった仇討ちに関わる人たちの数奇な運命を描いた家族ドラマ。古典サロンでは、全十段という長編の中、義太夫狂言屈指の名作といわれる六段目の「沼津」、そして、八段目の「岡崎」を中心に、“荒木又右衛門三十六人斬り”として有名なご当地「伊賀上野の仇討ち」の段も紹介します。
イベント概要
1.講座について
(1)タイトル 知れば知るほどおもしろい!古典芸能を‘偏愛’する二人のトーク&レクチャー
「おしゃべり古典サロン」
(2)vol.2テーマ 『伊賀越道中双六』(いがごえどうちゅうすごろく)
(3)日 程 2019年1月14日(月曜・祝日)14時~16時
(4)場 所 三重県生涯学習センター2階 視聴覚室
(津市一身田上津部田1234 三重県総合文化センター内)
2.申込について
(1)受 講 料 1,000円(当日受付支払い)
(2)申 込 【WEB】三重県文化会館WEBサイト申込フォーム
https://www.center-mie.or.jp/bunka/invite
【電話・窓口】三重県文化会館チケットカウンター 059-233-1122
(10:00~19:00/毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)休館)
【Fax】059-233-1106
【郵送】〒514-0061 三重県津市一身田上津部田1234 三重県文化会館
「おしゃべり古典サロン」係宛
(3)申込開始日 2018年11月1日(木曜日)
3.主催・共催等
(1)主 催 三重県文化会館
(2)共 催 三重県生涯学習センター
4.イベントに関する問い合わせ先
三重県文化会館 電話:059-233-1100
〒514-0061 津市一身田上津部田1234(三重県総合文化センター内)