現在位置:
  1. トップページ >
  2. まちづくり >
  3. 地域づくり >
  4. 市町との連携 >
  5. 過去の取組【膝づめミーティング】 >
  6. 平成20年度概要 >
  7.  「膝づめミーティング」(北勢地域)の概要
担当所属:
  1.  県庁の組織一覧  >
  2.  地域連携・交通部  >
  3. 地域づくり推進課  >
  4.  地域づくり推進班 
  • facebook
  • facebook share
  • twitter
  • google plus
  • line
平成26年01月06日

県と市町の地域づくり連携・協働協議会

「膝づめミーティング」(北勢地域)の概要

1.開催日時

平成20年7月14日(月)
14:30~17:40

2.開催場所

四日市市文化会館

3.出席者

四日市市長、桑名市長、鈴鹿市長、亀山市長、いなべ市長、木曽岬町長、東員町長、菰野町長、朝日町長、川越町長、知事 ほか

北勢地域の膝づめミーティングの様子
北勢地域の膝づめミーティングの様子

4.知事挨拶

今日は皆さん大変お忙しい中、膝づめミーティングにご出席いただきましてありがとうございます。日頃、県政推進に大変ご理解、ご協力いただいておりますこと、御礼を申し上げます。

平成15年度からこの膝づめミーティング実施しておりまして、今年で6回目になるということでございます。今、センター長から話がありましたように、県の最大のパートナーである市・町の皆さんと共通の思いを共有し、そして率直に意見交換させていただくということで、大変貴重な機会だと思っております。

さて、非常に今、地方行政を取り巻く環境が厳しいことは、もう皆さんご承知のとおりでございます。実は、今週木金と全国知事会が横浜の方で行われます。私もそれに参るわけでございますが、そこでの議論の1つに、地方分権のこと、それから、そのほかにいわゆる財政状況が非常に今大変な状況になってきている。そういう議論をいたします。先般、知事会の方で、全国の地方財政状況をまとめたところ、例えば都道府県においては、全国で合算しますと来年には、財政調整基金がなくなる。あるいは、3年後には市町もそれを全部使い果たす。そして、3年後の財政不足額は全国、県も市町村も入れてでありますが、7.6兆円になる。

何とそれを満たすためには、いろいろな行政のサービスを切れる所をどんどん切っていこうと。こう思うと、一番たくさん切れるのが、例えば、義務教育の小中学校で30人学級と少人数教育を推進していますが、それを60人学級に戻すというような形で、先生の削減やらそういうのをやって約2兆円。それから、極端な話、安全安心まで切り込んだ試算をしていますが、例えば、警察の交番。これを全国の2/3を廃止して、1/3にしていく。そして、警察官を10%減らす。現実には今まで増やしてきたのですが、そういうことをやるとか、消防署をできるだけ削減して、人員を15%削減する。そういうようなことをやっても、両方と合わせてこれも5,000億ぐらい。それから、先般県議会でいろいろ議論になりました乳幼児の医療費補助を、市町の分、県の分も合わせて全国規模で全部廃止をするということでも5,600億円とか、積算をずっとしていっても、なかなか実は不足額を満たすことはできない。大変な状況になっております。

そういう意味では、私どもまずは県内で県と皆さんとのあり方を、一生懸命追及していくと同時に、国に対しても同じ思いで併せて大変な困難のときに、我々としても物を申していかなくてはいけない。下手すると地方から暴動が起きかねないような、本当に大変な状況にあるのではないかと思っておるところです。

今日は、そういうことよりも、ご提起申し上げているような話題がございます。そのことで、私の方から若干地域の話題について申し上げたいと思います。北の方は何と言いましても、大変経済的にも好調な所でございますが、その基盤となる道路ネットワーク、これも順次整備をさ・黷トきたところでありまして、新名神高速道路、これは開通後予想を上回る大変な利用が出てきております。最近、伊勢自動車道を通りましても、津から松阪、伊勢の方に行くあちらの方へも、土日には約8割増しの通行量があるというようなことも聞いておるところでありまして、県に大変いろいろな好影響を及ぼしているんじゃないかと思います。

東海環状道路につきましては、今、北勢インターチェンジと養老インターチェンジ、これは昨年4月に都市計画決定されまして、現在測量調査が進められているところです。それから、直轄国道北勢バイパスにつきましても、それから、これらとネットワーク一体になっています県管理道路につきましても、順次今整備が進められているところでございます。

さて、そういう中で、この地域は、三重県だけではなくて日本経済を牽引するような、そういう所でございます。先般、3月に四日市に「高度部材イノベーションセンター」が開所いたしましたけれども、三重県は今全国で一番実質経済成長率が高いという、製造業が非常に三重の元気さを牽引しているところでありますが、長期的な視点に立ちますと、我々今目指している知識集約型産業への転換。これをしっかり推し進めていかなければなりません。そういう意味で、多様なイノベーションを創出できるような、そういう場として、また人材育成を目指していく場として、「高度部材イノベーションセンター」をしっかり展開できるように。これは四日市さんとも協力してやっているわけでございますが、やっていきたいと思っています。

それから、鈴鹿サーキットについても、F1、これがいよいよ来年には復活開催ができるということ。これも大変嬉しいことでありました。

あと、リニア中央新幹線の整備といった大規模プロジェクトも予定しているところです。三重県としては、中部、近畿の結節点としての三重の果たす役割、これはますます重要になってくるのではないか。このように思っているところです。

そうした地域の状況の中で、県としては今、総合計画「県民しあわせプラン」第二次戦略計画を昨年度うち立てまして、着実に進めようともしているところでございます。この中で、皆さんご承知のとおり、前々から進めておりました「新しい時代の公」と併せて「文化力」によります政策の見直しをいたしまして、それを質の行政改革という形でしっかり推し進めていこうということでやっているところでございます。

その「文化力」を生かす先導的な取組として、今日もご議論賜るわけでありますが、「美(うま)し国おこし・三重」をやろうということで、昨年から膝づめミーティングでもいろいろお話を申し上げてきたところでございます。来年から6年間にわたりまして、それぞれの地域を舞台に、多彩な催しを展開するということで、自立・持続可能な地域づくりへとつなげていきたいと思っております。

そのために、実は、今年2月に実行委員会を設立しまして、取組が本格化したところでございます。今、その中で基本計画をとりまとめていただいているところでございまして、具体的な方策あるいは取組手順、こういったことを示す基本計画の中間案、これを6月にとりまとめてきておるところでございます。今日、この中間案等について、後ほど理事から説明を申し上げますし、今日の意見交換の議題とさせていただいておるところでございますので、活発に意見交換をさせていただければと思っております。

それから、もう1つ、地球温暖化対策については、洞爺湖サミットでもいろいろ議論が行われたところでございます。県としても、CO2の削減に向けまして、積極的に取り組んでいく必要がございます。また、それは市町あるいは本来県民の皆さんと取り組んでいかなければなりません。後ほど担当部長より県の施策について申し上げますが、皆さんとともに進めるこのCO2削減等について、しっかり意見交換させていただきたいと思っておるところでございます。

三重の地は古から「美(うま)し国」と呼ばれている所で、世界に誇りうる文化資源に恵まれている所でございます。平成25年の御遷宮に向けて、いろいろな諸行事も行われておりますし、本当に大規模な行事もこれから数多く予定されているところでございます。そういう意味で、大変厳しい状況のときでありますが、他県に比べますと、私は、三重は本当に大きなチャンスの、また正念場のときであろうと、こういうふうに思っているところでございます。

「常若」というような言葉もときどき使っているわけですが、瑞瑞しく、しっかり、若々しい、いつまでもそういう三重県を磨いていくために、今私ども市町の皆さんとともにしっかり・謦」っていかなければならないと思っているところです。ぜひいろいろと今日はご意見を頂戴したいと思います。

それから、最後にちょっと付け加えて御礼申し上げておきたいと思います。本年3月に「美(うま)し国おこし・三重市町対抗駅伝大会」をやらせていただきました。開催までにはいろいろなご意見もいただいたところでございますが、大会そのものについては、いろいろな所から「大変よかったね」「大成功だった」という評価もいただいてきておるところでございます。それにつきましては、市町のご理解、そしてお取組いただいたことに御礼申し上げると同時に、ぜひこれは今後も続けていきたいなという思いでいるところであります。どうぞそのことも御礼申し上げながら、含めてお願いを申し上げるところでございます。

以上、申し上げてご挨拶にさせていただきます。どうもありがとうございます。

5.県の政策課題

(1)「美(うま)し国おこし・三重」

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

よろしくお願いいたします。日頃は私どもお伺いして、いろいろと大変ご協力賜っていることを、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。今日は時間の関係もございますので、エッセンスだけお話申し上げたいと思います。

今日、ご議論いただく論点は、まず取組のご理解と、市町の皆様方の今後の取組へのご協力のお願いという点でございます。毎日皆様方地域で地域づくりをご努力されていらっしゃることと存じます。ただ、毎日そういう地域づくりの中で、やはり地域に入られますと、いろいろな悩みやら課題を持っていらっしゃるのではないかなと。この取組は、そういったところにつきまして、多様な主体で取り組みましたら解決できるものがあるんじゃないかなと。そういうご支援をさせていただければありがたいというような取組でございます。

したがいまして、この取組は大きくは2本の柱で成り立っております。1つは、地域づくり。皆様方が展開されていらっしゃいます地域づくり、それをより持続できるような形に支援をさせていただきたいということが1点でございます。そういう地域づくりの成果を外へ披露していく。これを新しいイベントスタイルという形で披露させていただく。そういう機会をどんどんつくっていこうと。この2本の大きな柱を来年から具体的に6年間かけて行っていこうとするものでございます。ただ、来年は初めの年でございますので、オープニングを考えておりますし、最終の6年後につきましては、最終の集大成イベントという形で、地域づくりの成果を大々的にアピールしていきたい。こういう取組でございます。

具体的には、私ども地域の中に入らせていただいて、課題をまず把握をさせていただきたいということでございます。したがいまして、お手元の資料でいきますと13ページ、14ページにございますが、座談会という形で地域の中に入らせていただきまして、いろいろな課題等を把握していただき、そういうグループあるいは団体の活動につきまして、それをもっともっと長く続けていただくようないろいろな手立てを、一緒になって講じていきたいというのが、第一段階でございます。したがいまして、グループを育成し、育て、そしてそういう方々の持続性が高まるようなご支援をさせていただきたい。最終的には、そういう方々の取組を、新しいイベントスタイルという形で披露する機会を設けさせていただきたいというのが、この手順でございます。

そのためには、先ほど申しましたように、いろいろな地域で活動なさっていらっしゃいますグループあるいは団体の方々を発掘し、その方々を育てていく、あるいは持続性のあるものにしていく。最終目的が自立・持続可能な地域づくりでございますので、そういうグループを育て、支援していくというのが、この取組でございます。したがいまして、28ページ以降に手順が書いてございますように、いろいろなグループを育てるために、人的支援とかネットワークづくりとかいう支援を展開させていただきたいと考えております。

それにあたりましては、最終的には私ども、財政的支援というものも考えておりまして、この財政的支援につきましては、各グループが所属していらっしゃいます市町の皆様方にもご負担を賜りたいと考えています。また、この地域づくりにおきましては、私ども県あるいはそれをメンバーとします実行委員会だけでは、なかなか地域に入っていくことが困難でございますので、ぜひその際には、地域・市町の皆様方のご協力を賜りたいと考えております。また、この取組、最終的には地域の皆様方の自治に対する考え方とか、あるいは我々進めていきます行政職員の自治に対する考え方の変革をも迫る部分がございますので、そういう方々のいろいろな研修といいますか、意識改革についても、いろいろな機会があれば皆様と議論をしながら、この地域づくりを進めてまいりたいと考えております。

以上、雑駁ではございますが、県といたしましては、この取組の中で地域、地域の元気を県土づくり全体につなげていきたい。そのための地域で取り組んでいらっしゃるいろいろな方々の情報発信について、全面的に協力していきたい。こういう役割を県民センターともども分かち合いながら、そして市町の皆様方と協力しながら進めてまいりたいと考えておりますので、ぜひご理解とご協力を今後お願い申し上げる次第でございます。以上でございます。

鈴鹿市長

先ほど藤本理事から、先般いろいろな面で「美(うま)し国おこし・三重」についての説明を受けておりますが、聞けば聞くほど難しいという感覚を受けさせていただいております。確かに基本的な考え方ということで、持続性のある県土づくり、まちづくりということでは、この政策はきちっと合っていると思うのですが、現実的に9月議会にかけていく具体的な部分というのが、もう少し明らかになってこないと、市町というのは何をしていったらいいのか、その辺が非常に難しいのかなと思います。

先ほどの理事の話にありますように、市町でそういう掘り起こしをし、リーダーとかそういう関係をぜひ紹介し、つくってほしい、ただ財政支援はしていきますよと。ずっとしてくれるのかなと言ったら、あとはもう市町が財政的にはもちなさいというのは、やっぱり三重県全体でやるということであったら、そこは責任持って心底やっていただきたいなと思っています。

私も、恐らくどこの市町も、ぜひ地域は地域で守ってほしいという、そういう取組のスタートを今しています。鈴鹿も同じような取組をやらせていただいて、徐々にではございますが、まちづくりの委員会とか、既にやっている所がございますので、ぜひ最終的には地方自治条例とかそういうのをつくって、しっかりしたまちづくりをしていきたいと考えていますので、その辺とどう具体的な施策が合致をしていくのかなというふうに考えております。

もう1つ、三重県全体の実行委員会ということで、野呂知事が会長でやりますよと。この中身を見ると、財政的、人的資源に、人も派遣してほしいよと。先ほども知事のお話がありましたけど、これから先非常に厳しいなと。まちはまちで頑張りなさいと。そこへ県の施策で市町から財政も負担せい、人も出せというのは、非常にこれは考え方は素晴らしいと思うのですが、市町から見ると大変厳しい施策かなと感じますので、この辺ぜひ1つお願いしたいと思います。ちょっと最初に辛口みたいで申しわけありません。

知事

市町を取り巻く環境も非常に厳しい状況の中でありますので、確かに余裕のない中でお互いどういうふうにやるんだというところに、難しさもいっぱいあるかと思うんですね。当初から考えた事柄というのは、もちろん今ご遷宮やそういうのがありますし、三重県にとってみれば、やっぱりこういうのを県下全体でどう捉え、どういうふうに工夫していくのか、チャンスであろうかと思います。

前のご遷宮のときには、祝祭博という1つの大きなイベントをやったわけですね。しかし、やはり今の時代、ああいう一過性の、言わば囲い込み型のああいう形のイベントというのは、どうなんだろうか。むしろそれよりももっとそれぞれの地域で抱えているまちづくり、まちおこし、こういったものと連携しながら、より効果の上がる、そういったものを目指すというのが、本来もっと大事なことではないだろうか。こういうふうなことで、その後理屈やそういうのはいろいろ付いていますが、こういう「美(うま)し国おこし・三重」という企画ができ上がってきたところであります。

したがって、本来的にはまちづくりとかまちおこし、これは市町が主体になって、主体性を発揮してやられる。私どもとしては、やはりこういう1つのチャンスのときに、そういった取組を加速させることもできるような、いろいろな知恵回しをみんなで出し合って、取り組むことができないかということであります。主体性はやっぱりそれぞれの市町やそれにお取り組みいただく地域の方々、こういったところはもちろんそうですし、共通するものについては、県もその主体にもちろんなって取組ができるのではないかと思います。ですから、普段やっていかなければならないまちおこしや地域づくり、こういった事業をイベントという形の中で皆さんの方にも表現していただきなが・轤竄チていけるというようなものがあったら、私は一番いいのではないかな。そういう意味では、鈴鹿市は鈴鹿市さんらしい立場で、むしろこういう「美(うま)し国おこし・三重」をご利用いただく、したたかに利用してもらうという、そういう逆の捉え方していただくということも大事なのではないかなと思います。

ただ、非常に財政事情もお互いにもう想像以上のところがありますから、そういう意味では、例えば2年、3年先のこと、財政状況どうなのか、本当に予測つかないところであります。でも、このまま行けば恐らく三重よりもまっ先に至る所で破綻してしまうということになるでしょうから、それはやっぱり国の政治として避けてもらいながら、我々は今のチャンスを最大限チャンスとして、市町の皆さんと取り組んでいきたいなという思いがあります。

ちょっと答えにはならないかもしれないけど、全体の精神としてはそういうところです。

鈴鹿市長

まさしく知事の言われる施策というのはよくわかるんです。そういう考え方であったら、「美(うま)し国おこし・三重」という、何か北勢から見ると、「美(うま)し国」という部分があまりピンと来ないという部分があるんですね。これは申し訳ないと思いますけど。各市町、これからやっぱりシティセールスしながら、そのまちを売り込んでいかなくてはいけないという取組は、それぞれやっているわけですので、そことうまくマッチングをして、全体の底上げをしていく。そういう取組という基本であれば、これはよく理解はできると思っていますので、そのためだったら市町がある程度財政的にもまちおこしのための支援を、これは当然していかなくてはいけないと思っていますので、できたらそういう考え方で進めていただければ、より理解性が出てくるのかなという感じがしました。ありがとうございました。

知事

「美(うま)し国」という言葉の使い方としては、いろいろ我々も議論もしたんですね。やっぱり「美(うま)し国」というのは伊勢の国という言い方ではないか。そうなると、伊賀とか東紀州はどうなんだということがあるわけですが、しかし、今まででも国体のときとか、いろいろな大きな行事のときに「美(うま)し国」という表現を使ってもきている。それから、また三重の1つの象徴の言葉として、今後もそれを定着させていくということもできますし、そういう意味では「美(うま)し国」の一番の入口は桑名。桑名には神宮の「一の鳥居」もありますから。そういう意味ではそういうふうに捉えていただきますと、鈴鹿というのは「美(うま)し国」のど真ん中のF1の開かれる所だと。こういうふうにもなるんじゃないかと思います。

菰野町長

大先輩の鈴鹿市長のあとで大変いやなのですが。今、ちょっと話を聞いていまして、去年もここで申し上げたのですが、「市町で温度差あっていいんじゃないの」という話は、去年言わせていただいたので、その路線は私はそれでいいなと、自分では思っています。あと、自分たちの町でやろうとしていることを、知事今おっしゃられたように、したたかに利用していくというスタンスでいいんだろうと思っていまして、うちもいろいろこれから考えてやりたいなと。個別な案件はここでは差し控えさせていただきたいのですが、乗っていきたいなと。

ちょっと2つ確認したいのですが、1つ、知事が先ほど「一過性のものじゃないんですよ」とおっしゃられて、持続可能なというようなところとリンクするんだと思うのですが、今あるものを再評価して掘り起こしていくという側面と、もう1つ、今から何かやって、新たな歴史をつくっていくんだというような視点が挙げられてもいいんじゃないか。どうもこれを読ませてもらっていると、そういう視点がどうも人づくりだけに限られているので、もうちょっと新しいことに対する、積極的にアタックする、そういう部分も出していっていただけるとおもしろいんじゃないか。多分F1なんかもそうだと思いますが、もう少し歴史は短いにしても、何かインパクトがあって持続可能であればいいというような視点を、ここの中に入れられないかなと思っています。それが恐らくまつり博なんかとはちょっと違うことになる。

もう1つ、これは言い難いことなのかわかりませんが、極めて玉石混交で最初風呂敷ばっと広げて、ブラッシュアップしていって、「あかんだらあかんだでいいんと違うの」という思い、私しているんです。三重県議会に対してはどうやって説明するのかわかりませんが、「厳しい予算の中、そんな遊ぶんか」と言われるとまた困るのかもわかりませんが、ただ、それでいいんじゃないかなと。ということは、その失敗した部分というか、欠けた部分で落ちていった部分をじゃあどう取り扱うかというところを、しっかりと今から議論してやっていく方が、これからの地域づくりに役に立つと。だから、他の市町で失敗したというか、抜け落ちていった部分を、じゃあ他の市町はどのように情報共有していくかとか、そういったところの仕組みをもうちょっと考えていただけると、全体としての県としての取組というのは見えてくるんじゃないかと思いますが。そのあたりどうですか。知事に聞くより、理事に聞いた方がいいんじゃないかな。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

大変ありがたいご意見でございまして、私どももやっぱりチャレンジというのも大事かなと思いますので、その辺のことも踏まえまして、十分地域の皆さん方と進めていきたいと思います。ただ、目的がやはり自立・持続可能な地域づくり、そのためのグループ、団体を育てていこうということでございますし、それは当然今まである既存のグループの活用も含めますし、またゼロスタートあるいは今まで発見されなかったものも含め、私ども取り組んでいきたいなと思います。したがいまして、その中からどれだけのものが残るかもよくわかりませんが、そういうリスクもある程度考えながら進めさせていただきたいなと思います。

先ほど具体性という点がございましたが、私ども今、仮に数値ということで言うならば、三重県域全体でできれば1,000団体ぐらいの地域おこしをされる皆さん方を育てていきたいなと。ざっと単純に平均すると、1市町さん当たり30。もちろん人口とか地域づくりへのいろいろな取組によって違いますが、そういったものを1つの目標にしていきたいなと思っています。当然それには新規に取り組む方々もいらっしゃいますし、既存のグループさん方がさらにバージョンアップする。こういうことも含め、いろいろな団体を育てていきたいなと考えております。

菰野町長

なかなか厳しい時代で、逆に言うと、行政ってほとんど創り出すということが、今難しい時代になっていると思うんですね。そういう意味では、お金かけずに前向きな取組をしないといけないという思いでやられていると思うので、今、1,000グループと聞いて、数は私あまりこだわってはないのですが、そういうのが前面に出るような意気込みみたいなのがあればいいなと。失敗を恐れずやることが、これは成功につながるのではないかと思いますので、よろしくお願いします。以上です。

東員町長

いつもお世話になっています。東員町です。ずっと聞いてきたのですが、ぼやっとわかってきた状態なんです。今、1,000グループ、各市町30ぐらいと聞いたのですが、まだなかなかそれまでとてもじゃないけど達しないのですが、来年度オープニングということになっておるのですが、どんなことになってくるのかなと、ちょっと予想もつかないです。皆さんどこの市町も今ようやくわかりかけてきたと言うんですが、そんな状態で、これからもっともっと掘り起こしをしていきたい。そんな思いなんですが。やっぱり来年度オープニングで出ていかれるのでしょうか。

知事

あまりそう焦らないで、じっくり行けばいいんじゃないかと思います。それで、最初とにかくこういうものを仕掛けていくという場合には、まずキーパーソンをしっかり育て上げ、その方を中心とした活動ができるような盛り上げ方が大事なので、まずは座談会をやりながらそれをやっていきたいと。こういうことを考えています。

皆さんのお手元にこの資料行っているでしょ。これの16ページの所に、実はオープニングの取組がいろいろございますが、その中では、地域づくりを「対話する」大会も行います。要するに、今までのイベントと違うのは、いろいろな取組のプロセスの過程も、いろいろな形で発信していこうというようなことで、こういうオープニングの場も予定しているところです。ちょっと理事の方から少し。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

まず、1,000グループというのは来年じゃなくて、6年間通して育てていきたいなということでございます。来年は、オープニング、今3つぐらい考えていますが、1つは、先ほど知事が申し上げましたように、対話する、どうやって進めていくかということをわかるようなモデル的な集会を開いていきたいというのが1点です。もう1つは、地域づくりのグループを、モデル的に県域の中で幾つかピックアップさせていただいて。これは既存で頑張っていらっしゃる取組をバージョンアップするのも結構なんですが、まずは姿を見せたいということで、1,000の内、例えば来年5つぐらいとか10ぐらいをとりあえず育てていって、こういう形になるんですよというものを皆さんにお示ししたいなと。で、年度末にそういう方々の成果を披露したい。こういう大きなオープニングについての取組を考えています。それ以後、最終的には1,000ぐらいのグループを育てるために地域に入って、いろんな方々とお話をしていきたい。

もう1つ、財政的支援というのは、我々は最終的なものと考えておりまして、それ以前にグループの皆さん方が自立できるようないろいろなノウハウの提供とか、あるいは専門的知識の提供、あるいは資金調達の能力を提供する、こういうまずソフト的な支援をさせていただき、そして仮に財政的支援が必要であれば、1回に限ってだけさせていただこうかなと考えています。

亀山市長

私もここで取り上げられております平成21年から26年までの6年間で、ここまでの取組が出来上がっていくのには、本当にできるかどうかと思うところがあるわけです。「美(うま)し国おこし」、これ一過性にしたくないという思いは、もちろん理解できるわけでございますが、取組の手順、理想論に近いというか、そんな中で現実的に期間や財政面の中に、何か余裕がない感じがしているところであります。そういう面で、私ども、「まとまって足並みが揃っていくのかな」という思いをしております。

そういう中で、住民の中からボトムアップしたものを、それを揃えていくという、それは本当に一番難しいところではないか。やっぱりある程度ボトムアップだけじゃなしに、引っ張り上げるというところも、県の役割としては必要じゃないのかなという思いをしているところでございます。特に、13ページ、14ページの取組の中で、市町の中でスムーズに行くのかというのは、不安を持っているところですが、住民と連携した美(うま)し国おこしのモデルケース、これを各地でつくることが必要なんじゃないか。そういうところに力を入れていただかなければならないかなと思っているところです。

私どもそういう中で、ここで昨年でしたか市町の懇談会の中で、我々の所には1つ昔からある都と伊勢とのつながりの中での斎王群行の問題、これを1つ取組したいということを申し上げました。私どもそういう中での取組を早くしておったのですが、私どもは伊勢の国を離れて、甲賀市に斎王群行という行事をやっていらっしゃるという中で、私どもつながりをもった事業ができないかということで、早くから取組を進めさせていただいたところでございます。

今、出てきております概念図。これから離れて亀山市ではまず斎王群行、これに力を注がざるを得ない。これは市の財政負担、いろいろな経費の支出ということについては、私どもこれについては考えるところでありますが、これ以外の財政負担については、実行委員会に対する負担というのは考えられないところじゃないかと思っておるところでございます。推進組織への私ども人、そういうものも入れたお誘いもありますが、そういう中でちょっと私どもには力が足りないんじゃないかということを思っておるところでございます。そういう中で、1つ1つのまちの問題、これを私どもはまず取組を進めるということで、その中でまた次なるもの、こういうものに進めたらいいなという考えをしているところです。以上です。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

6年間、結構長い期間だと思います。今まで三重県でやってきた例では、1つの予算事業というのは3年ぐらいがせいぜい長かったものですから、そういうものについては、この長いということも私ども活用させていただき、うまく利用していきたいなと思います。

それから、ボトムアップだけじゃなくて、引っ張り上げるというお話もございました。これは地域によっていろいろな取組のご事情があろうかと思います。我々県の方からこういうふうにというのはなかなか投げかけ難い点もございますので、そういうところにつきましては、市町の皆さんと相談をしながら、いろいろなテーマ性につきましたり、あるいは団体の皆さんについてもお話をしながら、課題解決等に向かっていきたいなと思います。

モデルケースにつきましては、来年は特にモデルケースをつくっていきたいなと思っておりますので、またご相談をさせていただきたいと思います。

あと、実行委員会へのいろいろなご負担の点につきましても、いろいろ意見をいただきましてありがとうございます。それぞれ皆さん財政的、人的事情もございますでしょうから、その辺も含めまして今後検討させていただきたいと思います。ありがとうございました。

亀山市長

私どもでは、そういうふうに進めながらも、もう1つ私どもの地域の歴史的遺産、これを私どもは資産に変えようという形の取組を始めている。そういう中では、そういうところで力余るところがあるというところだけ、ちょっとご理解をいただかなければならない場面があろうかと思いますので、よろしくお願いします。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

既存の地域の皆さんの取組あるいは資源というものも、今回私どもの「美(うま)し国おこし・三重」でも十分一緒になって取り組めるものと思いますので、また今後とも協力させていただきたいと思います。

いなべ市長

いなべです。地域の中では何かやりたいというやる気のある方、団体もありますので、そういう方に投げかけて、ちょうどタイアップできればいいのかなと思っております。そういった中で、地域の中にはマネジメントが不足していたり、一番多いのが情報発信力がないという方が多いです。ですから、県さん、民間のプロの方が一緒になって良いつくりをしていけたらなと思います。こういう機会を与えていただきましたので、我々はそれをうまく利用させていただいて、最初は玉石混交いろいろ出てくるかと思いますけど、ちょっと目をつぶって育ててあげていただけるとありがたいなと思います。

1点ご質問ですが、宗教イベントとの兼ね合いですね。これももともと遷宮さんが発想のもとですので、ある程度我々は法律に抵触しないようにはしたいと思いますけど、やっぱり幾分オーバーラップするものが出てこようかなと思っております。その都度、政策部さんとご協議させていただきながら進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

知事

今の宗教行事との関連でいきますと、やはり私ども今政教分離ということ、あるいは宗教行事への行政の関わり方で、これまでにいろいろな裁判沙汰になったりとかいうことはあります。そういう中で、私どもとしてはやはり非常にきっちりした区分をしておかなければならないと思います。ただ、私たちの文化あるいは歴史的に考えても、宗教を度外視して、除いて、今の私たちの文化は語れないのは事実でありますから、そういうところは政教分離の原則でどういうふうに対応するのか、幾つかの原則があろうかと思いますけど、例えば特定の宗教に対する勧誘を意味するようなものであったりとか、あるいは宗教行事に対して直接税金を投入するようなこととか、やはり明らかにそれは抵触するようなものもあるかと思います。

そういう中で、それぞれの地域で培ってきた精神文化のいろいろな関連から気をつけながら、しかし、そこのところは現実問題として、まったく関係なくというわけにはいかない。細心の注意を払いながら、行政としての立場では対応すべきものなのかなと思っています。

桑名市長

県が提唱される「新しい時代の公」の理念に基づいて「美(うま)し国おこし・三重」で、住民による自発的な地域づくり、パートナーグループを段階的に立ち上げて活性化をさせていくという趣旨は非常に理解しております。当初、理事から市長会でご紹介をいただいて、そしてまた先般ご説明に来ていただいて、今日もまた鈴鹿市長さんの質問等もお答えいただいて、やっとわかってきたのですが、でもわからないのは、事業の主体がどこにあるのかなということで。当初は、既存のグループをしっかり頑張ってもらうようにというお話だったと思うのですが、ここに来て新たな掘り起こしの話も聞きまして、その役割分担を聞いておりますと、結局やっぱり市町が自分の所の団体を掘り起こして、その座談会を開いて、いろいろ知事も提唱されておりますけど、やはりそれは金も労力もいるわけで、それは結局市町が面倒見ていかなければならないと思います。その辺がもうひとつ、鈴鹿市長さんもわかりにくかったのと違うかなと思いますけど。9月にはきちっとしたものを出していただけるということですが、もう少し明快に、はっきり物言ってもらったらどうなのか。

私ども、本多忠勝が初代藩主で来て、それから400年ということで、桑名開府400年というイベントを2001年にやりました。2000年からプレイベントをやって、同じようないろいろな団体の方々に手を挙げていただいてやったのですが、恐らくその手法と似ているんだろうなと。だからイメージはつくのですが、そこにはすごい労力も時間もかかるわけで、6年と言われるからには時間はあるのかもわからないですが。今言った繰り返しになりますが、結局、市町がやるイベントなんじゃないのかなと聞こえてくるのですが、理事の説明を聞いていても、最終的には財政支援しましょうという言葉をいただくのですが。あまりきれいな話じゃないので申しわけないですが、その辺ははっきりさせておいた方がいいんじゃないですか。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

実際にはこの事業主体というのは、実行委員会という形でもちろんしているわけですが、手法的には地域に入っていろいろなお話をした中で、いろいろな課題解決のための支援をしていくということでございますので、そういう意味では、地域に入らせていただくときには、市町の方々がいわば主体になって動いていただくという所が大半だろうと思っています。我々直接地域の方、こういう人集めてくれ、ここに入りたいというわけではございませんので、そこは市町の皆さん方と十分相談をさせていただき、地域に入らせていただきたいと考えていますので、そこの面から考えると、市町のお手伝いなくしてというか、主体的に動いてもらうことなくしてこれは進まないと思っています。

桑名市長

よくわかりましたけど、そういうことであれば、今組織の絵も見せてもらいまして、実行委員会が事業主体ということですが、今回今固める途中ですから、いろいろご意見も変わってきて、ちょっと曖昧さを感じておったのですが、これは明確になったと。その中で、市町の実働をせよということであれば、各市町からの代表、実行委員会と並行したような形で、そういった受け皿組織というか、情報ももっと密になるでしょうし、そういったものを設けられたらどうですか。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

ありがとうございます。まさにそういうところも必要かなと考えております。ただ、実行委員会のような組織を各市町さんにつくっていただく。言わば、実行委員会の推進市町型をつくっていただくというふうには、私ども強制的には考えておりません。したがいまして、市町の方々にこの取組を十分連携できる窓口をつくっていただきたいということは、お願いしていきたいと思っています。それと、当然県でも我々事務局だけではだめですので、県民センター中心にこれから動いていくことになりますので、地域の県民センターと市町との関係、この辺も整理して、一度またご相談をさせていただきたいと思っています。

桑名市長

当然各地域には実行委員会的なものをつくるわけでしょ。それとは別に、いわゆる県ともっと接触をするための組織がどうなのかなと思いまして。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

今現在は、実行委員会という形で、今年は計画策定ですので年5回ぐらいですが、普通ですと年2回ぐらいの形になります。それでは足らないということで、いろいろな下部の組織、企画委員会とかそういうのをつくっていきたいと思っていますので、もし今市長さんおっしゃったような形で、市町の皆さん方のそういうタイアップの協力体制というものをつくらなければならないという、ぜひそれは協力してするということであれば、いろいろこちらからも考えていきたいと思っています。ただ、県の段階では、今県民センターを中心に地域の推進組織をこれからつくっていきたいなというふうには、今我々の案段階では思っています。そこに参画していただくということも、1つの手法かなと思います。

朝日町長

朝日町の田代です。我々の所は小さな町だけに、まともにこの部分を受けています。まともに受けている部分というのは、実はちょっとふりかぶった感じなんですが、この10年以内に道州制があるよという話がありますね。私はやっぱり道州制になったとしても、基礎自治体として、そしてまた地域として持続可能なまちづくりができる基本を、私は皆さん一緒につくりましょうねと言っているふうに受け止めています。

したがって、それは5年ぐらいはかかるだろう。しかし、5年以降もそのまちづくりを積み重ねていこうよというご提起ですから、私はそういう意味では、今度の道州制というのは、1つの言い方でいけば、トヨタの国際戦略だという考え方もありますから、かなりの勢いで私は進んでくるんじゃないかと思います。それだけに、基礎自治体、また知事の言われる「新しい時代の公」、そしてまた「文化力」が、本当にそれまでに構築されていかないとだめだというふうには捉えています。したがって、残念ながらそうは言うものの、自分の所はまだ町の中に推進体制できていません。今年度中には何とかそういう部分をつくりながら、既にある団体の人らも含めて新しいまちづくりを進めていかなければいけないと思います。

それで、1つお願いですが、できるかどうかな・ナすが、具体的に県の方から実行委員会の人のご指導とか、いろいろな形があると思うのですが、例えば今いろいろな形で人事交流やっていますけど、こういう分野で県で1年勉強させてくださいよとかいうのが、こういう形の中でそういう考えも置いてもらえるのかなという点を、先ほどのご指導という部分も含めて、いわゆる人づくりという面で。もちろん地域の住民の人からそういう人が勉強しに行きたい、実際の行動にも参加したい、それをまたいろいろな形で町へバックアップの力をつけたいよという形があるのですが、現実には当面職員の方もその役割を、協働という意味では働いてもらわなければいけないという部分があります。その点だけちょっとお聞きをしたいと思います。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

人事交流という話は、私はお答えしにくいのですが、私ども今考えているのは、先ほどもちょっとお話しましたけど、例えば、座談会で地域に入るときには、市町の皆様にまずどういう所にいつ入ったらいいかということをご相談させていただき、決めていただき、一緒に入っていきたいなと考えています。したがいまして、我々「美(うま)し国おこし・三重」の事務局の人間も入りますし、これから地域づくりのプロデューサーもお願いしますし、そういう方と、あるいは県民センター、そして市町の職員の方という形で、一緒に入っていくというのが、理想のスタイルだろうなと考えています。交流的にはちょっと今お答えできませんが、一体となって地域、県、実行委員会、分け隔てなく地域づくりに支援をしていきたいと思っています。

知事

人事交流の話は、私はこれでは直接的にはそういうことは、あまり想定今までしていないことです。むしろこれを進めるというのは、町の職員の方も、どちらかと言えば、いろいろな住民のそれをどういうふうに推進していくかというところでありますので、できましたら私どもとしては、各市町別にその推進体制みたいなものが、市町が中心になってできれば、これはやっぱりありがたいなと思うのですが、その推進体制の中で、十分ご相談いただくところ、こちらからまたいろいろな知恵回しなり情報提供なり、あるいはノウハウなりを提供できるところはしていくというような、そういう関係を強化することが、より有効ではないのかなと思っております。

木曽岬町長

先般、私どもの商工会で研修会をやって、そこでお話を少し聞いていたのですが、まちおこしの基本は、従来あるものを中心にそれを育てるといいますか、核にした方が成功しやすいというお話をちょっと聞きました。私どもは、歴史も短いですから、いろいろなイベントの歴史はないものですから、これを1つ新しい考え方で、私ども施設園芸が盛んでございまして、例えば、トマトならトマトの産物を生かしたまちおこしというようなことが、指導していただくプロデューサーですか、そういう方に教えていただくというようなこともないと、まちはさてどういうことをしたらいいかということもわかりませんし、知事おっしゃる趣旨はよくわかってきましたけど、ただ何をということになると、非常に困るわけです、実際具体的なことがないものですから。その点もう1つ教えていただきたいなと思います。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

町長さん、まさにおっしゃったとおりでございまして、地域資源の今あるものを活用していくというのは、当面の策としてはいいのかなと思います。当然市町によってそういう資源は違ってくると思いますので、今おっしゃったような形、例えば木曽岬町であればトマトを生かすということも、我々の取組の中に、物販品を新たに開発するとか、あるいはできたものの販路を拡大していく。そういう取組に対してどうノウハウなり販路拡大にお手伝いできるかというのも入っておりますので、まずは地域の皆さん方でそういう取組をされるグループとかそういうものがあれば、またお話をさせていただき、その悩みあるいは課題に支援をしていきたいなと思います。

木曽岬町長

もう1つ、持続可能という話が度々出てくるのですが、そのときに私も聞いたのは、まず一番いいのは、利益につながること。これがあると非常に持続がしやすい。ただ「イベントでお金使ってしまい」というのは、もう今の時代ではないというのも聞きましたので、それが産業とうまくマッチするといいなと思いますが、その点もご指導願いたいと思います。

政策部理事(「美(うま)し国おこし・三重」担当)

それもおっしゃるとおりでございまして、我々の1つのグループ活動の自立性・持続性を高める方法の出口の1つとして、コミュニティビジネス、いわゆる産業化をしていくというのも入っておりまして、そちらの方にうまくシフトできれば、それは1つの方法としていいなと思っています。

四日市市長

四日市の場合には、実はもう相当に今のお話を聞きまして進んでいる。例えば、青色回転灯のパトロールにしましても、既に三重県さんのご助力もいただいて、30団体以上の協議会にまで発展しております。それから、「早寝早起き朝ご飯運動」も3年目です。それと、私どもは「個性あるまちづくり支援事業」ということで、もう財政支援をしておりますし、ファンドと言って、寄付金を集めてその寄付金からそういう市民活動を認定すると。そういう意味では、第三者評価委員会というか、認定委員会もできておりまして、毎年熾烈な競争をしていただいておると。最近では、メタボリックシンドロームを捉えて、健康増進運動。先週募集をして、うちの市立病院の院長が講演をすると言ったら、250人の会場に600人来まして、しょうがないから1班、2班というか、前段と後編というのに分けて、最初に来た人以外はちょっと待ってもらうと。それでこれは健康増進プログラムということでやっていくと。そういうふうなことも実はやっております。

ある意味で今、市制111周年記念事業に乗せて、乗せまくっておるわけですが、この間は男女参画何とか運動というので、県のご支援もいたただいたりして、来年からはちょうどいいというと語弊があるのですが、三重県さんのこの事業に乗せていただくものはたくさんあるのではないか。ただ、あまり四日市が全部乗せてもらうとあれですから、その辺は選別をして、そしてなるべくならうちの市の財政支援の法則は、初年度の事業は幾ら、2年度以降、3年度、4年度以降の事業は上限幾ら、こういう制限をしておりますので、来年に三重県さんのに初年度、今年やった事業で私ども選んで乗せてもらおうかと、実はあてをしておりますので、何卒よろしくお願い申し上げたいと思います。

それから、この持続可能なまちづくりの問題では、私どももこれやってきまして、いろいろ失敗と言うと語弊がありますが、うまくいかなかったというのもありまして、そういう場合には、立て直しをする、あるいは繕いをして出直しをすると。そういうことを考えますと、24地区の地区市民センターがありますが、そのセンターに民間人を登用して地域マネージャーを全員張り付ける。そして、そういう人が目配りをしていただくというふうなことで、これも最初は一部のセンターで始まったのですが、今年からは全地区に配備。中には要望があって、2人マネージャーを付ける。もちろんそれはボランティアとは言うものの月給制にしまして、応募者がたくさんのときは選定委員会をつくって選定をすると。そういう意味では、非常にお陰でスタートしておりますから、ぜひ乗せていただきたい。あるいは、反省出直しの面については、またご指導をいただけたらと思います。

川越町長

先ほど知事が話しました話と、それからだんだん聞いていましたら、県が逃げるような方向がだいぶ見えてきたというふうなことを感じています。やはりそれは責任持った知事が言ったら、職員が一生懸命それに伴ってついていくような考え方でやってもらわないと、先を見たら後ろ誰もついてこなかったというような方式では困る。今まで話を聞いていますと、どうもそういうきらいがしています。今までの議論を見ていますと、何でもかんでも市町村がパートナー。いつもいいときはそういうことを使われる。逆になったら、違う逆を言う。もう1つ言わせてもらうと、県民センターの力をもっと今まで以上につけていただいて、これを成功裡に持っていっていただきたい。これをお願いしておきます。以上です。

知事

きつい一言、しっかり受け止めさせていただきます。

(2)県と市町の連携によって取り組む地球温暖化対策

環境森林部副部長

環境森林部副部長の長野でございます。今日、部長が参りましてご説明させていただくところですが、議会の常任委員会が急遽入ってまいりまして、私がご説明をさせていただきます。次の資料でございます。地球温暖化の問題は、先日開催されました洞爺湖サミットでも議論されておりましたテーマでございます。至急取り組む必要のある課題であると考えております。日本は、温室効果ガスの排出量を、2012年度までに6%削減するということになっておりますが、2006年、18年度において、6.2%増加しているという状況でございます。

そこで、三重県の置かれている状況でございますが、次のページをご覧ください。グラフがあると思います。三重県の温室効果ガスの削減目標といいますのは、2010年度、平成22年度に、1990年度と比較しまして、緑の部分の森林吸収源対策を含みまして3%削減することとしております。しかしながら、2005年度の数値を見てみますと、その基準年度に対しまして逆に9.4%増加しているという状況でございます。このことからも、温室効果ガスの排出抑制に向けた取組をより一層強力に進めていく必要があろうかと考えています。

温室効果ガスの削減につきましては、各家庭・事業所が主体的に取り組むことが大切でございます。その家庭・事業所等の取組を効果的に進めるために、市町さんと県が連携いたしまして、地域の取組をサポートしていくということが重要であると考えています。県では、県民しあわせプラン第二次戦略計画におきまして、「みんなで取り組む地球温暖化対策プログラム」というのを、市町の皆さんとともに連携して進めていきたいと考えております。

次のページをめくっていただきますと、そこに三重県の地球温暖化対策の取組方向を示させていただきました。取組方向1、2、3とございますが、まず最初、取組方向の1つ目といたしましては、工場、発電所、スーパー、コンビニエンスストアなどの店舗、事務所などを対象といたしました産業・業務部門における取組でございます。この部門では、大規模事業者さん、これは一定の排出量以上の事業者さんですが、地球温暖化対策計画書を策定していただいておりまして、その計画書の成果に対しますフォローアップを行っております。それと、今年度の新しい取組といたしまして、企業グループや企業間のネットワークを活用しました企業連携によって二酸化炭素の排出量の削減を進めるということで、企業連携による二酸化炭素排出量削減促進事業を展開しております。四日市霞地区コンビナートにおきましては、13の企業の連携を、四日市市さんと県がサポートいたしまして、従業員の通勤や家庭でのCO2削減を進める取組がスタートしております。

それから、右の方へ行きまして取組方向の2つ目でございます。県民の皆さん1人1人や家庭、そして地域での取組を対象といたしました家庭部門における取組でございます。この部門では、各家庭におきまして省エネなどの取組を着実に進めていくために、家庭での電力使用量の削減により特典が受けられるというエコポイント等を進めております。またあとでご説明申し上げますが、レジ袋有料化によるレジ袋削減にも取り組んでおります。

それから、下の方に行きまして取組方向の3つ目でございます。これは太陽光発電などの導入を進める新エネルギーの導入でございます。新エネルギービジョンに基づきまして、新エネルギーの導入支援や普及、啓発を行っているところでございます。

それから、下の右側でございます。これは今までの3つの方向のほかにも、温暖化防止には森林が持ちます二酸化炭素を吸収するという働きが非常に大切でございます。このために森林吸収源対策として、かけがえのない森林を地域社会全体で支える森林づくりに取り組んでいるところでございます。

それから、「ごみゼロ社会の実現」に向けまして、ごみの減量化を進めておりますが、このごみの減量化につきましては、生産活動やごみの処分の際に排出されますCO2も減るというところから、地球温暖化防止にも寄与することとなっております。ごみの減量化に効果が大きいごみ処理の有料化につきましては、県内市町に広がりつつあり、成果を上げているところでございますが、さらなる導入に向け県としても支援をしてまいりたいと思っております。

さらに、各市町さんにおける一般廃棄物の処理事業について、会計面から分析をしていただくために、廃棄物会計の導入をお願いしているというところでございまして、平成19年度には13市町に導入をいただきました。まだ導入をご検討していただいていない市町につきましては、よろしくご検討のほどお願いしたいと思っております。

それで、「ごみゼロ社会実現プラン」のモデル事業の1つとしまして、伊勢市さんの方で、住民・事業者・行政の三位一体で、19年9月21日から市内のスーパー全店でのレジ袋有料化に取り組んでいただいておりまして、実施前のマイバックの持参率21.7%というのが、現在90%ぐらいになっているという状況でございます。県ではこのモデル事業の成果をもとに、レジ袋の削減運動の県全域への展開というのを進めているところでございます。レジ袋有料化の積極的な取組につきまして、ご検討のほどよろしくお願いしたいと思っています。この7月からは伊賀市さん、名張市さんで有料化が導入されました。さらに、続いて鈴鹿市さん、亀山市さん、桑名市さん、いなべ市さん、木曽岬町さん、東員町さんも導入を目標としていろいろな取組を進めていただいているというようなところでございます。その身近なレジ袋の削減をきっかけに、県民の皆さんの意識を変えていただいて、行動をしていただくというところに、大きなごみ減量へとつなげていきたいと思っています。

そこで地球温暖化対策を市町の皆さんと一緒になって進めるために、例えば地球温暖化対策の推進に関する法律において、地方公共団体の努力規定となっています地球温暖化対策推進計画を策定して、数値目標を設定するとか、家庭の省エネの取組であります三重のエコポイントを地域単位で取り組んでいただくこととか、レジ袋の有料化によるごみの減量、あと森林づくり、いろいろ考えられるわけですが、県といたしましても市町の皆さんとともに取組を進めてまいりたいと考えておりますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。また、各市町さんで独自の取組がありましたら、ぜひ教えていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。

菰野町長

時間もないので端的に発言させていただきます。レジ袋等の取組というのは、これはやっていくべきことだなと思うのですが、一方で、容器リサイクル法の施行後に、紙製の容器リサイクル、トレイのリサイクルとか、ビニールというか一般のお菓子なんかの包み。ああいうのをやっている市町というのがどれぐらいあるのかというのが、私わからないのですが、うちはやっているんですね。結局、CO2を出さないということは燃やさないということなので、紙製の容器をきちっとリサイクルしていくということが、可燃ごみの減量になると思っているので、またそのあたりわからなければ結構ですので、そのあたり研究して回答いただけるとありがたいなと思います。

環境森林部副部長

今、資料を持ってまいりませんでした。あとでご報告させていただきます。

いなべ市長

CO2削減について、我々市役所という形で事業として取り組んでおりますし、やっぱり啓発も必要だと思います。ですけど、やはりそこで限界があると思いますので、産業界とか国へもう少し働きかけを連携をして。知事会もそうですし、市町村会もそうですが。例えば、RDFの問題で桑名市長さんを中心に、県さんといろいろ論議をかもし出していますけど、基本的には電力を高く買い取っていただいたら、これ問題ないと思うんですよ。だから、風力発電とか自然エネルギー、今一番安定度がないのがコストの問題で、せっかく自然エネルギーを入れたにも関わらず、それの買取規定がわが国はございませんので、長続きしない。ですから、我々市町村と三重県と、それと全国でRDFは問題になっておりますので、一遍国に対して産業界では電力を安くするんだという大きな流れがありましたので、その際に飛んじゃったのかなと思いますので、もう一度一緒になって国へ法律改正をお願いできないかなと思ったりもします。

それと、家電リサイクル法にいたしましても、やはりデポジット制度。自動車のように最初にリサイクルのお値段を消費者が払うと。そういう制度にしていただきますと、不法投棄が非常に少なくなります。しかし、未だにやっぱり我々としてはパソコンとかテレビとか、そういったものの山林への不法投棄、あとを絶ちません。ですから、それは市町村がお金を払って今処理をさせていただいておりますけど、やはり基本的には産業界が負担すべきものだと思っておりますので、これも含めて先般は我々市町村が負けてしまったわけですが、産業界に対して強く言っていただく必要があろうかと思っています。

それと、今後、大規模事業者に対して排出権といいますか、計画を出しなさいということがあろうと思います。わが市ではセメント工場があります。セメント工場、実質には大きな廃棄物の処理場です。そういう意味で、やはり廃棄物を処理した分は、排出権から削除をいただくように、どこかで要望をしていただけないかなと思います。経団連を通じてもお願いをしておりますが、やはりそうしますとどこかで廃棄物は処理せざるを得ないのですが、それを廃棄物として処理するのか、セメントを生産する段階でやれば、その分は浮いてしまいますから、そして大量にわが市へ持ってきたとき、わが市のCO2排出量が増えちゃうという、これ逆の問題になってしまいますので、どうぞそういうことも要望いただけるとありがたいと思っております。

最後に、森林協会からの要望でございますが、やはり今間伐、国のいろいろな積極的な動きもあって、国費をもって間伐事業が少しずつ進んでおります。しかし、どこまで長続きするかわかりません。ですから、森林税という問題もあろうかと思いますけど、持続可能な、やはり今林業者というのが、ほとんど生業として成り立たない状況になっておりますので、それを生業として成り立てるような、そういった手立てが、CO2の削減ということで追い風になっておられようかなと思っておりますので、そこ仕組みづくりですね。持続可能な仕組みづくりを、また一緒になって考えていただけるとありがたいと思っておりますので、よろしくお願いします。以上です。

亀山市長

私どもでは、平成12年にごみ溶融炉の運転を開始したところでありますが、その目的は、ごみの再資源化ということで、廃熱発電、さらには溶融スラグ、これは建設資源化ですね。それから、ダイオキシンの発生防止。さらに不燃物の分別。これに重点を置いて進めてまいったところです。これを機会にしまして、平成13年には「エコシティ亀山」と称しまして、市のISO14001の認証取得の方向へ進みました。平成14年に認証を取得したわけですが、紙類の分別やら、再利用、資源化、発電、電力燃料の節減等に目標を置いたところでありまして、平成17年度には、これを亀山市全施設に拡大しまして、市としての地球温暖化防止実行計画を樹立して、18年度から施策を展開しているところでございますが、これはただ市が単独に一事業者として行ったものです。こういうふうなものでございます。京都議定書の目標期間に入りましたことから、法の要請を受けた地球温暖化防止対策地域推進計画、これは本年12月には策定したいと考えているところでございます。

そんな中で、私ども具体的には新エネルギーの普及、さらには二酸化炭素吸収量確保対策事業、こういうものも入れておるところですが、特に国、県の事業も活用して拡大していくと。特に、森林の方の二酸化炭素吸収事業は、先ほどいなべ市長さんからもありましたけど、私ども総合的にさらに間伐だけではなしに、自然の資源、天然林の方の整備もしていきたいと考えています。国、県の事業を拡大されたら、それには十分私ども拡大についていけるという姿勢を貫いていきたいと思っています。

なお、レジ袋の有料化については、マイバックの推進を含めて鈴鹿市さんと一緒になって、9月1日から実施するということにしておるところです。

特に、県さんにお願いしたいところは、今計画されている森林環境税、こういうものも我々の市町の方へも交付の対象を広げていただいて、私どもで新しい取組、地域や家庭に密着する施策というもの、これを支援していただきたいとお願いするところでございます。それと同時に、大企業への検査、指導。これについての強力な取組をしていただきたい。企業さん、だいたい小悪というつもりはないですけど、ときたま1つ、2つと出てくるところがあります。その点では、やはりきっちりした取組をしていただかなければならないんじゃないかと考えるところです。

それと同時に、新エネルギーの対策としては、私どもとしては、市町の福祉施設やら学校に新しいものを建設したときには太陽光発電、それと同時にごみ溶融炉につきましては、廃熱利用をさらに強化していきたいと考えているところです。

なお、平成16年に本格操業を開始しましたシャープ亀山工場では、現在世界最大規模と称しておりますが、発電容量5,210kwの太陽光発電システムが運転されているところでございます。こういうものも含めながら、私ども事業者の理解を深めて、新しいエネルギー対策というものを、情報を提供しながら進めていきたい。新エネルギーの普及に努めたいと考えているところです。以上です。

鈴鹿市長

環境問題というのは大変大切な部分があると思っております。鈴鹿市は今までISO14001でやってきたのですが、今年4月から新しい環境マネジメントシステムSuzuka-EMSという環境マネジメントをISO14001を生かして独自に基本計画をとらせていただいて、今進めております。それから、環境の補助という部分では、三重県さんにも協力してもらっている太陽光発電の補助に、プラス鈴鹿市で4万円付けて補助させてもらっています。ハイブリット車を買ったら6万円の補助とか、そういう側面的な取組をさせていただいて、今やっております。PRは先ほど田中市長さんのお話にありましたように、亀山市さんと一緒に9月からレジ袋有料化をスタートしたいと思います。結構、市民とかスーパー、レジ袋有料化というのは非常に理解が今浸透していると思います。できたら三重県主導で全県下できたら一番いいのかなと感じておりますが、これはちょっと余分なことかもわかりません。

あと、今、ガソリン代がひどく高くなっている。これからやっぱりぜひエコドライブということで、鈴鹿市はサーキットがございますので、3年前からエコドライブコンテストというのを、いつも全国大学生が集まってレースがございまして、鈴鹿の法人会とか協力もいただいて、そういう取組もして、やっぱり乗り方とかという部分もアピールしていきたいなと考えておりますので、ぜひまたご協力いただきたいなと思います。以上です。

四日市市長

簡単に単時間で。四日市の場合には、レジ袋劣等生で申しわけないです。CO2の削減では、事業所が多いものですから、県のご指導の中で、先ほどご紹介があったような形で努力をしていると。実は、今年記念周年だということで、市民の皆さんに「1日1人1kg削減運動」というのを展開しているわけですが、一方では、実は8月の盆すぎから、ロングビーチ市、天津市と四日市の中学生を集めまして、中学生環境サミットをやる予定で、もう今準備に入っています。これは次の世代の人に、いち早くCO2の問題を意識していただこうと。そのためにはちょっと派手なのですが、海外の学生を呼んで、四日市は今年は呼ぶけど、来年からは各自手弁当という形でやろうということでやっておりまして、持続できるようにするために、生活のCO2削減だけでなくて、たまたま3つの都市は共通項が港ですので、港湾におけるCO2削減というのをテーマに入れまして、何とか持続をさせたいと。それで先ほどの三重県さんの「美し国」の所に乗せてもらおうかと、腹づもりも持っているわけでございます。

もう1つは、今各地でご発言がありましたように、太陽光発電を推進していこうと。それで、私どもも実は今政策検討入っておりますが、ご承知のように国の補助はなくなって、県さんの補助と市の補助で今やりくりをしておりますが、枠がどうも決まっておりまして、四日市の枠が極めて少ないので、「市長、今日行ったら、知事さんにアピールしておいてくれ。何でうちだけ枠が小さいんだ。もう少し枠を認めてほしい」と。ただ、私どもは枠が出る出ないはかかわらず、太陽光民生部門、民間の新築住宅に太陽光を付けていただいたら、思い切った補助事業に乗り出すというふうな、今政策検討中でございますので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。

知事

まず、日頃県におけるCO2削減あるいはごみゼロ推進等、市町におかれてもご協力いただいて、一緒にお取組いただいていること、御礼申し上げたいと思います。それぞれ皆さんからいろいろご意見ございましたが、時間の関係でちょっと要点だけ、私の方で申し上げたいと思います。

まずは、国等あるいは産業界等との連携というのは、まさにご指摘あったように、もっともっと必要でありますし、法整備も十分でないということ。このこと我々も今まで何度か国に対する要請の中、あるいは知事会の議論で知事会として要請する中に、そういった議論を含めてやらせていただいておるところであります。一部製造者責任制度について、そういった体制になりつつある所もありますし、しかし、大型についてはまだまだ実態そぐいません。そういったこととか、産業界そのものに対する要請だとか、そういうことも含めて、今後も私ども日沖さんおっしゃったような、だいたい思い共有した中でやっていきたいと思っています。

それから、森林関係については、今いろいろな、今日お配りした中にもいろいろ県の取組について説明させていただいておるところでありますが、ちょうど国の方のサミットやそういうところでの議論、あるいはいよいよ京都議定書の実行年、今年から始まって、本当に将来50年先という前に、その実行性をどうやっていくんだというようなこともあります。多分、国の方でも今後の議論がいろいろ出てくるのではないかと思います。それも注視していかなければなりませんし、田中さんからもお話ありましたが、県の方も森林環境税の議論がいろいろと出ております。まだ方針が決まっておるわけではありませんが、私どもこういうときにやはり環境問題というのは、ほかの課題とは違う避けては通れない問題であると、こういう立場で取組をやっていきたいと思っているところでございます。

それから、そのほかいろいろそれぞれの町でのお取組やそういうのもご紹介ありました。太陽光発電等も、井上さんの方から四日市の枠についていろいろご指摘ありました。ちょっと実態その辺までわかりませんが、太陽光については、政府もかなり今度のサミット等の関連も含めて強く力を入れていかなければいけないということを言っておるようですし、技術的にも従来の太陽光発電よりも相当能力の高いものも、今開発されつつあるということであります。多分、私この辺は国の制度も含めて、今後見直しも出てくるのではないかなと思っておりまして、実は私も自分の家の屋根に太陽光を乗せようかなと思っていたのですが、国がちょっといろいろ動きがあるので、「もうちょっと様子見たれ」と思って、見ているところであります。それはともかく、行政としてしっかり国等との連携もさせていきたいと思っています。

特にお答え申し上げなくてはいけないのは、それぐらいだと思います。

(休 憩)

6.市町の地域課題

(「県と市町の地域づくり支援会議(ブロック会議)」)

川越町長

昨年もミーティングのときにお話をしたのですが、今までに三重県の開発規制が、本当に愛知県とか岐阜県に比べて厳しいらしいので、事業者を選んでやっておるのですが、なかなか難しいようなこともございますので、そういうふうなことをやはり北勢地域、またインター周辺におきましては、今まで県の方にもいろいろお世話になっておりまして、今現在借地でやっておるのですが、その周辺も同時に開発していきたいということで、一番ネックになるのは調整池の問題が一番大きな問題ですので、やはり海岸部にある関係上、山につくるのであればそういうもの必要であるかもわかりませんけど、海岸部につくれば住宅地域もほとんどございませんので、そういうふうなこともやはり現状を眺めながら計画を推進していただきたいというのが、1つのお願いと思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。以上です。

東員町長

東員町です。東員町の場合は、町全体が都市計画区域に入っているのですが、その中で以前既存住宅制度というのがあり、現在もうないわけですが、そんな中で、市街化の調整区域の共同住宅、会社の社宅というんですか、そんなものが現在開発ができないということになっております。そんな中で、分権が始まっておりまして、私どもとしてはやはり財政基盤の強化を図ろうということで、当然人口の増加、転入者を増やしていこうということで、定住促進条例等も置かせていただいておりますし、当然企業誘致も一生懸命やろうということで、県のお力で新しい企業さんも現在2社決定されておりますし、工場等は建設にかかっていただいております。また、既存の工場も2社現在増築をされてみえます。

そんな中で大変ありがたいことなんですが、実は既存の工場ですが、既存住宅制度があったときに、当然土地を買われておった。そんな中で、増設をしている企業ですが、従業員の住宅というのですか、そんなアパートを建てたいと言っても、現在建てられない。そんなことでございますので、これ県条例と聞いているのですが、その辺を建てられるように、条例の見直しをぜひお願いしたい。そして、財政の基盤確立を図っていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。

知事

後ほど担当の方から少し法律との関係、あるいは条例に絡んで申し上げたいと思います。いろいろな地域において、開発関係のことにつきましては、旧来法律に基づいて、また県の方はその中での基準なり、あるいは条例での規制というものができているところであります。もとよりやはりこれは地域にあって、地域の自主性とかそういったことがより尊重されるということは、もちろん地方分権の中では大事なことであります。一方で、しかし、こういうことについては、環境問題であるとか居住の景観の問題であるとか、いろいろな観点からこれまでそういう根拠あっての規制もやってきておるというところであります。

ご意見については、より柔軟に図れるところは対応しなければならないと思っているところです。やはりそうは言いましても、法律等もまず基本にあってのことでありますので、東員町さんのおっしゃっている部分について、県条例と法律との関係やそういうのは、担当の方からお答え申し上げたいと思います。

県土整備部総括室長(住まいまちづくり分野)

県土整備部で都市計画あるいは開発許可制度を担当しております住まいまちづくり分野の長谷川と申します。よろしくお願いします。先ほど、三重県の開発基準が少し厳しいのではないかというご意見いただきましたが、他県に比べますと確かに調整池の技術基準が少し厳しくなっています。三重県の土地利用といいますか、土地形状の関係で河川等がたくさんありまして、過去からも開発行為を河川を経由して排出するという計画がほとんどでございました。その点を考慮しまして、いわゆる河川の安全性の重視という観点から、例えば雨量の年数確率でありますとか、30年を取るとか、50年を取るとかいうことが、ある地域で少し厳しいかというようなご意見も賜っております。ただ、その地域その地域で過去からの災害の経緯とか開発基準ということを重視してまいりましたので、今後におきましても課題としては認識しておりますが、技術基準に即した開発行為ということを注視してまいりたいと思っております。

それから、東員町さんの方でおっしゃられました共同住宅の関係でございます。先ほど少し触れられましたが、都市計画法が市街化区域、調整区域、抜本的に改正されました昭和45年からいろいろ議論がありまして、昭和50年に先ほどおっしゃられました既存宅地制度というものができました。いわゆる線引き以前から土地を持っている方、宅地化されている方、あるいは宅地並課税を払ってみえる方に対する救済措置として、昭和50年から既存宅地制度ができましたが、かなり時間が経過をして、一定の役割が終わったということで、平成13年に見直しをされまして、5年の経過措置をもって18年に終息したという経緯がございます。その間、一定の啓発といいますか周知を図った中で、法律の改正といいますか、暫定が切れたということで厳しくなったところでございます。

ただ、いろいろな意見がございまして、条例の改正も平成18年に市町の担当者の方も意見を伺いながら我々改正をしてまいりました。いわゆる市街化調整区域が、既存の集落が今までのコミュニティがなくなっていくのではないか。調整区域にスポットを当てないと、市街化ばかりで呼び込んでいれば、調整区域の集落のコミュニティが欠落していくのではないかということで、従来は34条8号の3という所にあったのですが、既存集落50戸連担している所の空き地につきましては、有効活用してもいいのではないか。そこに新たな宅地を求めて入られる方についても救済をして、集落のコミュニティを維持利活用してもいいのではないかということで、一戸建ての住宅あるいは各市町さんのご判断で、分譲住宅についても認めてもいいのではないかという一定の線を引かせていただきました。

そのときには、宿舎でありますとか共同住宅については、少し規模が既存の集落から逸脱するのではないかということで、認めないという方向で整備をさせていただきました。ご意見ありますように、市街化調整区域についてはいろいろ今後も検討の余地がございますので、ご意見を伺いながら、いい方法について再度検討してまいりたいと思っています。以上でございます。

東員町長

ぜひそのような方向で一度現場等も。それから、市町の状況にもよると思うんですね。全部一緒に網を被せてしまうということじゃなしに、その市町、市町の状況等も見ていただいて。これ現実に持ってみえる企業さんにとれば、農地でもないんですね、これ現場。市街化区域のほんに隣なんです。持ったまま何もできないんですね。藪というんですか、竹が生えている、そんな状況になって、ぜひそこへ建てたいと言っても何もできない。そのままの状態で放ってあります。やっぱりその地域とか場所とかそんなことも、1つの判断にしていただけないかなと思っていますので、ぜひひとつよろしくお願いしたいと思います。

川越町長

先ほど河川の話言われましたね。河川は県河川ですので、町河川と違いますので、お間違いのないようお願いしたいと思います。河川はあくまで県がやるべき仕事です。町はしません。その代わり、私の所は海岸に50億の排水池を付けました。そういうことを考えれば、そういう1つの逃げを言わないでほしい。お願いします。

朝日町長

既に内容的にはお知らせを事前にしてありますので、2つほどお聞きしたいのですが。背景としては、この約4年間で30%ぐらい人口が増えたという形の中で、小さなお子さんが一挙に増えてきているということで、今年の予定としては、末ぐらいから来年にかけて、できたら来年の秋ぐらいにはオープンしたいのですが、幼保の一体化施設というのを予定しております。規模的には450人ぐらいの子どもたちがそこへ、幼稚園、保育園一緒ですので、入るというような内容でございます。

したがって、ソフト面では、かなり幼保一体化については4~5年、いろいろな形で実際にそれぞれのところをやってきた。ソフト面では一応やってきたということはありますが、しかし、450人の規模で実際に進めていくとなると、大変ないろいろな面で問題も出てくるのかなと思います。そういう面では、県の方としてはいち早く前におられる子ども局ということで局長さん置かれて、これからの子育て支援を具体的に出していただけると思うのですが、そういう面で、特に今後具体的な、特にソフト面でのご支援なんかもまたいただきたいなというのが1つ。

それから、ハード面では、いろいろな形で国が今施策として出しているこども園ですね。これをいろいろ研究はしてきたのですが、かなりハードルといいますか、そういう部分が高くて、現実には全国的にもあまりこども園が普及していないんじゃないかなと、私らも見ているのですが。そういう面で当面の所へ来ていますので、非常に難しいという部分がありますが、ここら辺が研究できるところがあれば、ぜひご教示いただきたいなと。以上です。

いなべ市長

いなべの日沖です。特別支援教育施設につきまして、いなべと桑名は桑員で西日野にじ学園に通っていただいているのですが、ご存知のようにもう満杯でございますので、新たな施設をお願いしております。これは県議会でも前向きに答弁いただいておりますし、新聞等でも発表されております。早急に実現できるようにお願いしたいと思っております。

それと、通告にはないのですが、都市計画の関係で、私ども企業立地に積極的に動かせていただいております。その際に、企業さんが既存の工場ですが、新たに20haを2年、近々開発をしてほしいんだという要請があります。その際に、当然のことながら、山なんですが市街化調整区域に入っております。この見直しが5年に一度しかないということでございますので、これをできれば地区計画をできるだけ小刻みに。できれば市の設定しますマスタープランをもって変更可能なように改正を、できればお願いできたらと。愛知県ではこの7月10日の日本経済新聞の中では、地元のマスタープランをもって公共立地ができるように緩和したというような記事も載っておりますので、どうぞ鋭意取り組んでいただきますようにお願いしたいと思います。以上です。

知事

まず、子育て支援のことにつきましては、今日は太田局長来ておりますように、局長から詳しくお答えするのが今日はいいのかなと。初登場でございますが、お楽しみにしていただきたいと思います。ぜひ総合的に途切れないような子どもの支援ということを、ぜひしていきたいということで、こども局を設けましたので、ぜひまた市町との連携を高めさせていただきたいと思います。

それから、いなべ市さんの方からありました特別支援教育施設についても、教育委員会来ております。私どもとしては、これからの少し長期といいますか、スケジュールもきちんと持ちまして、ぜひ桑員の方にもつくっていきたいということでありますが、地元との調整やいろんなこと、課題もあろうかと思いますから、今後鋭意詰めさせていただいていきたいと思っております。

それから、さっき企業誘致についてのお話がございました。いろいろ市のマスタープランで対応できるようにというようなお話もありました。私どももやはり今の企業産業誘致については、迅速性が非常に大事でありますし、そういう意味では、いろいろな迅速化のための柔軟な対応というのは必要だと思うので、今後ぜひそういう方向へ検討を進めたいと思っています。

こども局長

こども局長の太田でございます。よろしくお願いいたします。朝日町さんからご質問いただきました幼稚園と保育園を一体化させた、非常に大きな施設のご質問でございます。こちらの方450人ぐらいになるということで、大変大きな施設でございますね。三重県では今せいぜい幼稚園と保育園を一体化させた施設でも300人ぐらいかなと思いますので、非常に例のない大きな施設になるということで、町長さんおっしゃっていただきますように、ソフト面で本当に教育の中身がどういうふうに充実していけるのか、うまく連携した組織になるのかどうかということは、ご心配のむきは非常によくわかるような気がいたします。私どもとしても、このような大きな施設のご支援をさせていただくことが、実は初めてでございますので、私ども全国の情報も集めながら、ご一緒にご支援させていただくべきことはさせていただきたいなと、担当の方も申しておりました。

それで、ソフト面については、そういうふうにして情報も集めながらということではございますが、ハードの面になりますと、今お考えのは、幼稚園と保育園の施設を一体化させた、要は建物の一体化ということでお考えを一応いただいておるように聞いております。これまで三重県の中には、数件そういう保育園と幼稚園を一体化させた施設がございまして、それはこれまで認定保育園という制度がなかったがために、幼稚園と保育園の施設を一体化させるということで、合理的にお取組をいただいていたんだろうと思います。

認定こども園の制度が18年10月に条例を制定して始めているのですが、実はまだ三重県にこれが1件もございません。全国的にもまだ300ぐらいじゃないかなと思いますので、おっしゃるとおり、少し制度的には使いにくいという面があって、恐らく進んでないんだろうと思いますし、そもそもがどちらかと言うと、都会での保育園の待機児童の解消に1つは役立てたいという意図も見え隠れいたしますし、反対に幼稚園の方が定員が空いてくる所を何とか救っていこうという、そういう意図がある場合に、この認定こども園というのは進みやすいんだろうと思いますが、今おっしゃっていただきますように、両方とも充実して定員割れもしていない、さらに子どもも増える予定であるというときの合築のときに、じゃあ認定こども園の制度を使うことが、ぶっちゃけて言えば得策なのかどうかということだろうと思います。

今、非常に手続き的には使いにくいということで、二の足を踏んでいただく自治体が多いのですが、国の方も多少この制度は見直しをすると明言はしておられます。そのことと、もう1つやはり幼稚園の先生と保育士が混在する施設になりますので、その2つの資格を持った方々をうまく中で使うということを考えますと、恐らく450名もの子どもさんがいらっしゃる施設ですと、そういったことも考えていかないといけないと思います。そのときには、認定こども園の制度は使いやすいのではないかと思いますので、ぜひその辺は私どももしっかり情報収集をいたしますので、ご一緒に考えさせていただければなとは、今のところ思っております。

教育委員会副教育長

教育委員会の鎌田と申します。よろしくお願いします。先ほどのこども園の関係では、教育委員会も応援できるところはさせていただきたいと思いますが、こども園という部分にこだわらずに見てもらいますと、例えば幼稚園と保育所が1つの建物にありまして、廊下、便所などの施設を両方が共有している。こういう施設が県内に、昨年末ですが11ございます。それから、敷地は同じだけど、幼稚園と保育園それぞれ別々の建物を使っているというのが3つあります。いろいろそれぞれに利点があるのだと思いますので、450人という規模にとって一番どれがいいのかというあたり、またこども局と共々研究させていただけたらと思います。ただ、交付金の関係は、幼稚園の部分だけは1/3という補助が出ますので、それもまたご利用いただけたらと思います。

それから、特別支援の関係ですが、なかなかいつまでにどこにというあたりの調整が、実はなかなか進んでおりません。ただ、桑名、いなべ地域に県立の高等学校の施設を使って、今第一次実施計画期間中なのですが、次の期間の23年から26年のできるだけ早い時期につくりたいと。少しでも子どもさんの通学する時間を短くしたいというあたりで調整をさせていただいています。昨年考えていた規模と、今考えている規模が、実は違ってきます。それは特別支援学級にみえるお子さんの数が年々増えてきますので、そのお子さんが高等部になる年齢のときに何人になるのかなというあたりで、子どもさんの最大数をできるだけ間違えないように計算をしながら調整をしていきたいなと思っています。よろしくお願いします。

朝日町長

私のところの町も、早いとこ役所の中にきちんと県も置いていただいたわけですから、対応できる子育て課まではちょっとできませんが、子育て支援室というか、そういう部分をきちっと置いて対応していきたいなと思いますので、今後ともそういう面での具体的なご指導いただくこともあるかと思いますので、よろしくお願いします。

木曽岬町長

それでは、1つ木曽岬町の方からお願いをいたしたいと思います。来年は、来年というかもう今年から、農業の方は肥料がだいたい倍ぐらいになるだろうと言われているのですが、もう既に農業はやっていけないという時期は過ぎていると思うのですが、こういうことから、国の方でも食料自体も世界が逼迫していることから、国内でというような時代になってまいりました。私ども都市近郊農村として生きてはきたのですが、もうこの先が見えないような状態になってきております。

こういうことから、既に始まっておりますが、農業経営はほとんどが担い手に任すということになってきております。したがって、任せたその農家の若者の働く場所を考えてあげないと、都市近郊であってもだんだんと過疎化していく。ただ高齢者だけが残る町になってしまうと、こういうことになりますので、根本的にむしろ道路というより開発の方を考えておるわけですが、県道バイパスをお願いして、その地域を開発したいと思っています。特に、23号線と県道バイパスとの交差点の所を、従来から町の総合計画に乗せまして、都市計画マスタープランにも表しまして、1つ開発をしていこうと考えておりますが、計画を聞いておりますと、23号線のあたりは4~5年もかかるというようなお話を聞いておりますので、今の企業の誘致といいますのは、半年、1年というような短い時間で交渉するような段階に来ております。こういうことから、一刻も早くこれをしていただきたいなということで、ご要望を申し上げております。どうぞよろしくお願いいたします。

亀山市長

私どもは、シャープをはじめとする亀山関テクノヒルズ工業団地の整備、これは亀山市周辺の通勤者や物流の大幅な増加をもたらしております。特に、工業団地周辺では、幹線道路の渋滞や生活道路への通勤車両の流入などによりまして、市民生活に大きな影響を与えてまいりました。その間、私ども既に伊勢道の直結線また国道1号亀山関バイパスの一部開通、さらに東名阪におきますスマートインター。これは8億9,000万円かかったのですが、私どもも3億8,500万円を市単で負担をしたところであります。その開通、さらには四日市関線の北部分の一部開通と、こういうことで段階的には交通緩和が図られてきたところであります。

しかしながら、今まで国・県・市と当局で互いにこの整備に連携を図ってきた国道1号亀山関バイパス、また県道亀山関線、四日市関線、市道の野村布気線。これらの一体的な整備を現在もまだ進めようとしていただいているところであります。中でも県道亀山関線は、ここに位置図も提出してあろうかと思いますが、東名阪から東を向いている道路でありますが、赤い部分が県道、そして青い部分が市道で整備をしていくということになっています。この部分約20億円ぐらいかかるということで、東半分を私どもの市道として整備を進めていくということで、平成24年までにぜひとも開通していただきたいということです。これが開通いたしませんと、せっかくのスマートインター、これとさらにはシャープが入る工業団地、これと亀山の中心市街地、この間が通行ができないということで、早いところ開通してほしいということで、今お願いしているところでございます。これは県道四日市関線でありますが、工業団地の南方の津方面や北方の鈴鹿、四日市方面と結ぶもの、さらには国道1号関バイパスの整備を併せて整備を図ることが必要でありますが、残念ながら一部区間ではまだ事業化が進んでおりません。

そこで私から次の2路線についてお願いを申し上げたいと思っています。三重県と亀山市は、ちょうど平成14年にシャープを誘致したときに、両者が県、市、シャープと交わした約束の中では、先ほど申し上げました国、県、市管理の各道路の整備促進をお約束したところでありますが、今、少し遅れておるのが、県、市関係について2つの問題、糸口についたばかりでありまして、企業側より早期の完成の要望をいただいております。知事におかれても、企業誘致の施策として強い取組をお願いしたいと思います。

その第1番目には、四日市関線を早期に全線事業化して、現在準備の進んでおります国道1号関バイパスと結び、四日市、亀山市、関町間の全線開通による、シャープをはじめとする工業団地企業、通勤者の利便性向上を目指して、事業の推進をお願いいたします。2つ目には、県道亀山関線の平成24年度完成を実現させ、市が事業を進める市道野村布気線へ接続し、亀山市中心部とシャープの工場のあります工業団地を直結させるとともに、同じく東名阪自動車道の亀山スマートインターチェンジ、これを結びまして、ちょうどこれが亀山市中心街と結ばれるわけですが、亀山市民、企業の利便性の向上、これを飛躍的に向上させるものとして、ぜひとも整備を計画どおり進めていただきたいということをお願い申し上げます。以上でございます。

鈴鹿市長

鈴鹿市は、フラワー道路をぜひ管理を県道移管にしていただきたいということでございます。鈴鹿を走っているフラワー道路については、昭和59年から移管を受けて、鈴鹿の市道ということで維持管理をさせていただいております。先ほども亀山市長からお話ありましたように、非常に今産業というか、道路が価値観高まっておりまして、大型車両が通るということで、修繕というか維持管理が非常に今このフラワーかかっているというのが実情でございます。ぜひ幾らとは言いませんが、結構お金を投資しながら維持管理をしているということでございますので、ここの本来あるべき道路の管理として、県が担うべきものであると思っていますので、県道の移管をぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。以上です。

知事

後ほど詳しくは担当の方からお答え申し上げたいと思いますが、私の方は、やはり県内どこにも道路関係につきましては、本当に地元の生活あるいは産業、こういったことと密接に関連しておりまして、その必要性、特に整備が遅れていたり、あるいは予定した整備がその後も進んでいないというようないろいろな状況の中で、強い要請をいただいておるところだと思います。

それで、国においては、先般ご承知のとおりの道路特定財源に関わるいろいろな議論、経緯がございました。したがいまして、道路特定財源は一般化をするということで、今これから政府の方で具体的にどういうふうにしてくるのかというようなこと。それから、先般道路についても、河川とかそういうのもそうですが、いわゆる地方へ分権化していくというような、具体的な議論が始まろうとしているところです。こういったところも見ながら、私どもとしては、やはり地方が裁量権、自主性を持ってこういった道路整備についても当たれるようになるということ。そして、その中で旧来進めてきておる道路整備ができるという前提が、大変大事なことだと思っております。

ご指摘がありました個々については、まさに今までも地元の皆さんといろいろ相談させていただき調整しながら進めてきておるところのものであります。いろいろな事情でまだその判断に至らないものもありますが、今後もこの道路関係については、しっかり地元の皆さんとご相談申し上げながらやっていきたいと思っています。あとは担当の方からお答えいたします。

県土整備部総括室長(道路政策分野)

県土整備部道路政策分野担当総括室長の福島でございます。よろしくお願いいたします。まず、木曽岬町長さんからいただきました木曽岬弥富停車場線の件でございます。こちらにつきましては、現状としましては、干拓地の方から事業を進めておりまして、干拓地から現在の県道までの間につきましては、23年度までの供用を目指して、さらに23号までは25年度の供用を目指しておるというのが、現在までの事情でございます。しかしながら、道路を整備する財源の厳しい中で、早く効果を発揮するということを考えてまいりますと、やはり道路は目的ではなくて、あくまで地域の発展でありますとか、地域の活性化のための手段でございます。そういう意味では、一刻も早く整備するために、23号までの接続の残りの区間につきましても、町さんの協力を得ながら用地買収を早期に進め、用地が買えた所から早く工事を、併せて23号の交差協議、国とも調整を進めていきたいということでありまして、引き続き町さんの協力を得ながら、少しでも早く工事にかかり、完成に向けて進めてまいりたいと思っております。23号から北側の区間につきましても、町さんの土地利用計画と整合を図りながら、1日も早く計画をまとめて事業に早くかかるという形で頑張ってまいりたいと考えてございます。

続きまして、亀山市さんからいただきました件でございます。まず、県道亀山関線につきましては、市長さんのお話あったとおり、市道と県道の一体的な整備で効果が発揮される路線でございます。と言うことで、現在のところ24年度の完成を目指して、市さんとも連携をさせていただきながら、整備推進を図ってまいるという状況でございます。

続きまして、県道四日市線につきましては、現在は1期工区ということで、国道1号関バイパスまでを1期工区としまして事業を進めてまいるところでございます。国道1号の国で進めております関バイパスも含めて、なかなか財源の問題もありまして、思わしくない進捗状況になってございます。このような中ですが、我々としては歯を喰いしばって、国の方にも財源確保を働きかけながら進めてまいりたいということを考えております。さらにそこから国道1号までの区間につきましても、事業中箇所の進捗を見ながら、一刻も早く関係者の調整に努めてまいりたいと考えてございます。

続きまして、鈴鹿市さんからの通称フラワー道路の県道移管についてでございます。広域農道の県道移管につきましては、工事の完了時期、市町村道認定後の経過、交通量、農業利用の状況、県道の認定要件などを勘案しまして判断していくということになりまして、現状このフラワー道路につきましては、事業完了から1年と少しを経過した段階という状況でございます。と言うことで、従来のルールからしますと、もう少し様子を見てという形になるのでございますが、現在地方分権の動き、先ほど知事からも説明ありましたが、国と県の道路管理の分担のあり方、さらに現在もう既に市町さんと話を始めさせていただいておりますが、県と市で県が管理すべき道路はどういう区間なのかという議論を進めさせていただいております。交通の事情等を見ながら、本来県が管理するべき区間というのはどういうものかという議論の中で、従来の県道移管のルール等も含めて幅広い議論をさせていただいて、交通事情を見て、県が本来管理するべき道路については県が管理するべき、国が管理するべき道路は国が管理するべきという役割分担、国との議論も見定めながら進めてまいりたいと考えてございます。以上でございます。

亀山市長

県土整備の方ですが、私どもで亀山関線の問題は、ちょうどシャープが来るときに、これは県道ということで指定してもらったところでありまして、1本でやっていただくのに、なかなか財源がないということで、ちょうど距離半分の所に分ける所があったから、何とか私どももそこの所は努力をさせていただくということで、半分に割っていただいた。そして県の部分、市の部分としていただいたわけですので、ちょっと足りませんわって、よその足らんよりはちょっとここの所はやっていただかないと、私どもとしては納得がなかなか行きにくい。そこのところを1つ私は申し上げておきたいと思います。

菰野町長

よろしくお願いします。知事、平成15年に就任されて6年目ということですが、その間、市町との関係をいろいろな形でつくってきて、こういう会議ももっていただいておるということもよくわかりますし、その中で、「美し国おこし・三重」もそうですし、あるいは地域づくり支援会議というものをやったり、市町の新しい関係づくり協議会というのを立ち上げたりする中で、やっぱりちょっと会議のあり方というのを、一回整理してほしいなというのが、1つ目であります。それと同時に、情報交換、市町の現場で何が起こっているかということと、県が何がしたいか、市町が何をしたいかということのしっかりした情報交換を、現場レベルでどのようにして吸い上げていくか、もうしくは協議していくかということが、2つ目やっぱりしっかりしていかないといけないなと。

ここが形式な場とは言わないですけど、ある程度ここというのは大枠の話を議論する場で、何かをオーソライズするということが一番大事なことなのですが、また一方で担当者も県に集まって関係市町寄せて、決採ったり、市町の意向を確認するという意味では、重要な会議というのはあるのですが、一方で生の情報をどうやって交換していくかなということが非常に大事で、これをやってほしいなと。1つ目は会議を整理するということと、もう1つは、四角四面の会議ばっかりしているんじゃなくて、どうやって情報交換していくかなということをやってほしいなと。

その中で、やはり課題解決を重きに置いてやるには、今、何か課題が起こったら県のある室に電話して室と協議していくということも、1つ然りなんですが、やっぱり部局ごとぐらいに市町の担当者みたいなのをつくっていただいて、その方を通じて部局といろいろな交渉をする、もしくは仕事を振ってもらうでもいいのですが、やっていくと、ある人が市町はどういう考えを持って、ここ2~3年とか長期スパンで考えているんだということがわかってくるので、大筋がわかりながら個別の具体論をするという方が、理解もしやすいのではないかと思っています。そういう中で、こういうような課題があって、提案をさせてもらいたいということ。会議の整理ということと、部局ごとに人員を、窓口を設けてほしいと。

もう1つ進んでいくと、県民センター、これどう捉えるんですかという話になってこようかと思いますが、これは我々が言う話じゃなくて、知事がどういうことをこれからやっていく中で判断されて整理されればいいと思いますので、そのあたりよろしくお願いしたいと思います。以上です。

桑名市長

桑名市の地域課題として、低地における防災対策事業の早期完了と県管理河川の整備促進ということを取り上げさせていただきました。まず、県管理海岸の海岸耐震対策緊急事業として、県管理の長島海岸と城南海岸における海岸堤防の早期完成についてお願い申し上げたいと思います。当地域は、昭和34年に伊勢湾台風によりまして、未曾有の被害を被った所でございます。また、平成17年に行った耐震調査におきましては、伊勢湾台風直後に整備された古い堤防でございますことから、地震による液状化等によって、堤防の防護機能が果たせないということが裏づけされております。

もう1つは、国交省の中部地方整備局に事務局を置きます東海ネーデルランド高潮洪水地域協議会。これは東海地方の海抜ゼロメートル地帯の市町とその関係機関で構成しておりますが、これが策定をいたしました危機管理行動計画におきましては、スーパー伊勢湾台風が襲来の折には、長島海岸が最大の被害が発生する破堤場所の1つとして想定されております。さらに、堤防が破堤をした場合は、長島地域、城南地域のほぼ全域が浸水被害を受けるとされています。先般、ハザードマップも新しいのができたのですが、長島地域については全域、旧桑名市の半分ぐらいの地域が真っ赤ということでございまして、ひどい所は地盤沈下等によりまして、今-2.5m以上の海抜ゼロメートル地域ということでございます。

そこで、桑名市の堤防の改修状況を顧みますと、国管理の河川堤防については、着実に整備をいただいておるわけですが、県管理の海岸堤防はスピードをもう1つ上げていただきたい。これが陳情の趣旨でございます。平成19年度から29年度の事業として、海岸耐震対策緊急事業として、総事業費40億円、事業延長1,400mの事業採択をいただきました。しかしながら、10年間の長期計画ということでございますが、そこへもってきまして本年度の内示額が2億円ということでございますので、さらにこれは倍の20年の月日がかかるということでございます。近い将来この地域に大地震の発生が予想されているところでもございまして、住民の皆様方の不安が本当に高まっておるというところでございます。県の財政状況も十分わかっておりますが、ひとつ早期完成をお願いしたいと思っております。

それと、県河川につきましても、鋭意整備をいただいておりますが、どうぞまたこれもスピードアップをいただいて、ひとつよろしくお願いしたいということと、今申し上げたように、海抜ゼロメートル以下の地でございますので、湛水被害等未然に防止するための内水排除対策につきましても、今島と大鳥居と長島北部の排水機整備の着実な実施を、ひとつ併せてご要望いたしたいと思っております。どうぞ大変箇所別のお話で恐縮でございますが、何卒よろしくお願いいたします。

四日市市長

四日市の要望というわけではありませんが、これまでも私どもの産業政策には、県の皆様の絶大なるご支援をいただいてやってきております。それで、そのまた加えてということでございますが、太陽光発電に関して、四日市市自身も汗をかき努力をして、太陽光発電のエコタウンとしたいと考えておりますので、今後、太陽光発電に関連する企業の誘致や活動に関して、また一段と強いご指導、ご鞭撻をお願いしたい。

知事

まず、菰野町さんからのお話でありますが、私ども今ご指摘あったところのことというのは、大変重要なポイントのところだと思っています。私もご指摘ありましたように、知事に就任しましてからいろいろなチャンネルで、特に最大のパートナーである市町との関係構築あるいは思いの共有ということについて、いろいろ自分も試行錯誤的にやってきたところでございます。この膝づめミーティングのほかに、県と市町の新しい関係づくり協議会というのもありますし、地域づくりの支援会議とか、いろいろな県とのチャンネルしております。

しかし、実は県議会の方でもこの5月に地域づくり推進条例というのが成立しまして、その中の条例の項目の中に、市町との連携のあり方について、いろいろな県の関わり方、県の役割、こういったものを踏まえて、県としての連携の仕組みづくりについて、条例でも定められました。したがいまして、私どもこれについてはきちっと整理をしていきたいと思っております。

そこで、実は今日もこの膝づめミーティング、昨年ですとこれと地域づくり支援会議とは別にやっていましたけど、今回後半の部分について、ぜひ兼ねてやらせていただくということについては、今後、こういった課題を整理していくために、今回こういう取組もやらせていただいたところです。

私どもとしては、まず会議のあり方そのものについても整理をしていきたいと思いますし、そのあり方、いわゆる会の運営の具体的なあり方についても、おっしゃったところも参考に今後も検討していきたいと思っております。

旧来県民局というのがございました。県民局議論のときにも、市町の方からも、県民局と本庁という中での連携のあり方だとか、そういうことについていろんな問題点もご指摘いただいて、今のような体制にもなったところでありますが、県民センターも含めて今後どういうふうにそれぞれの市町との課題解決に対して取り組んでいくのか。これも併せて検討してまいりたいと思います。

それから、桑名市さんの方からについては、先般も市長の方からこれらのことについてご要請もいただいておるところでありまして、私どもこの道路についても、また堤防、河川についてもそうですが、確かに予算面では非常にいろいろと厳しい中にあります。しかもそれは国の制度の中にどっぷりはまりながら、その皺寄せも来ているところであります。しかし、命と安全に関わる問題でありますから、最大限努力をしていきたいと思っております。具体的に担当の方からお答えしたいと思います。

それから、四日市市さんの方からのご要請については、太陽光発電そのものについてもそうでありますし、私どもやはり先端産業をしっかり育てていく、さらに次のイノベーションに結び付けていく。このことは三重県の持続的な成長力をもっていくために、大変大事なことだと思っておりますので、今後もいろいろな観点からしっかり力を入れていきたいと思っておるところです。

桑名建設事務所長

桑名建設事務所の後藤と申します。よろしくお願いいたします。桑名市さんの方から、長島海岸ということでお話がございまして、長島海岸につきましては、今年度から事業を着手して、調査とかそういうふうなことを整えて、今年度から工事着手ということでスタートさせていただきます。延長も1.4kmと長いですが、先ほどもご指摘のとおり、全体事業費は40億円で、今年度の事業費は2億円でございます。それで、これではなかなか進まないのではないかというふうなご指摘を受けたところでございまして、それで予算の増額ということにつきまして、事務所の方も精一杯努力をさせてもらって、予算要望とかいうことに力を入れていきたいと、かように思っております。

それで、2億円であれば40億なら20年かかるではないかというご指摘の中で、事務所としても努めて予算獲得の方に頑張っていって、少しでも短い期間でできるように努めさせていただきたいと思っております。そして、先般桑名市の方からもちょっとご連絡を受けたように、長島地区の方も非常にこの海岸整備について期待をされているということの中で、長島地域の河川海岸堤防の早期整備を進める会というふうな会が、近いうちに発足するようなお話も承っておりますもので、私ども力一杯海岸整備に努めていきたいと思っているところでございます。

続きまして、河川の内排水の対応ということ、河川整備のことについてでございます。これについては、恐らく揖斐川の支川にあります流石とか三砂とか肱江川とか赤沢川とか山除川というふうな、この支川のことではないかと思うところでございます。これにつきましては、国土交通省の方で揖斐川のところについては水門が設けてあるケースがありまして、その支川のところについての河川についての整備ということでございます。この点につきまして、先月でございますが、桑名市の建設部と多度の総合支所の方と現地の方も見せていただき、この河川について熱心にお話も聞かせてもらっているところでございます。そして、これにつきましては、国土交通省の管轄の河川とのいろいろな協議というものもある中でございまして、これについても全体の中で流量についてのバランスとか、それを総合的に判断させていただいて、検討していきたいと考えているところです。以上でございます。

7.閉会

(新型インフルエンザ対策について)

知事

どうもいろいろありがとうございました。時間がもうまいりましたが、私の方からかなりリスクもありますので、ちょっとこの機会に新型インフルエンザ対策について、少しお話をさせていただきたいと思っております。

もちろん皆さんもご承知のとおり、新型インフルエンザ、今急速に社会の関心も高まっておるところでございます。国においてもいろいろ対策を急ごうとしておるところでございますが、これはフェーズ4がいつ発生するのかわからないというような、そういうこともありますので、私どもとしても、ぜひ市町の皆さんとも連携して対応していきたいと思っています。

現状につきましては、今まだ鳥インフルエンザという段階でありまして、ただ、人と鳥とが濃厚に接触するような環境下では人に感染することがあるということで、現在世界での感染者が382名、死亡者は241名、死亡率は63%。非常に高いものであります。これがさらにフェーズ4以降にまいりますと、人から人に容易に感染するというような状況に変異をして、大変な大流行、パンデミックな状態に至るというようなことも懸念されておるところでございます。フェーズ4というのは、人から人への感染が発生する段階というのを言っておりますが、その後大規模にそれが発生する段階がフェーズ5。それから、世界的な大流行、パンデミックな段階をフェーズ6と言っておるところです。今はフェーズ4の一歩手前のフェーズ3という状況です。

過去の新型インフルエンザでは、1918年のスペインインフルエンザ、これは4,000万人死亡している。それから、1957年のアジアインフルエンザでは200万人、1968年には香港インフルエンザで100万人が死亡したと言われています。

今回、想定されます新型インフルエンザウイルスでありますが、わが国の想定被害でありますが、国民の2,500万人が感染し、最大で64万人が死亡するということ。これが三重県においては、368,000人が感染し、9,400人が死亡するという推計が出ております。考えてみますと、大規模地震、これが東南海・南海が同時発生した場合の最大死亡者数というのが、4,800人という想定を以前にも出しておりますが、それの倍の死亡者数というのが推定されているということで、これは考えてみれば、起これば本当に大騒動、地震以上の大変な衝撃的なことになる可能性があるわけでございます。

こういう事態に被害を最小限に食い止めようということで、国では内閣総理大臣を本部長とする対策本部を設置して対応するということになっておるところでありますが、三重県においては、全庁的な体制とか、あるいはマニュアルの整備を早急に行うように、今指示をしておるところであります。また、新型インフルエンザ発生時につきましては、私を本部長といたします対策本部を県に設置をして対応していこうということにしております。

これの対応でありますが、まず新型インフルエンザの治療薬タミフルでございますが、国の備蓄計画によりまして、今本県では152,000人分を備蓄しておるところでございます。国の備蓄分と合わせて304,000人分になっているところであります。それから、マスクとか防護服、ゴーグル、こういったものについても、今後計画的に増やしていこうと予定しております。それから、発生しましたときに的確な対応ができるというために、実地訓練あるいは研修、こういったものも今始めているところでございます。これまでに県立総合医療センターであるとか、あるいは山田赤十字病院、この四日市では市立四日市病院、こういった所で実施をしてまいっております。さらに、国におきましては、政府はベトナムであるとかインドネシア、中国で鳥インフルエンザに感染した人からウイルスを採取いたしまして製造いたしましたワクチンの原液を、備蓄するなどの取組を行っておるところでございます。国においては、県域医療事業者や市町村などの対応につきまして、現在13のガイドラインを公表しておるところであります。

それから、県選出の川崎代議士が座長となって与党鳥由来新型インフルエンザ対策に対するプロジェクトチームというのが検討を行ってきて、去る6月20日に提案をまとめておるところでございますが、今後、具体的に国の方でいろいろな動きが出て、都道府県、市町村の対応について示されてくるのではないかと思っておりますので、この動きについても注視をしていこうとしております。

それから、社会生活への影響を少なくするためのガイドラインといたしましては、事業者、職場の対応、個人、一般家庭、市町村での対応、情報提供、埋火葬等のガイドライン、こういうものがございます。中でも独居家庭の把握と支援、住民・企業への情報提供、それから食糧の配達計画、相談窓口の設置、水道水供給の確保、市町村立の施設への感染防護、学校の休校措置、集会や会合の中止の呼びかけ、こういったことなど、実は市町で主体的に取り組んでいただく課題がたくさんあると考えておるところであります。それから、県民の皆さんに対しては、例えば不要不急の外出をしないとか、食料の備蓄を行うとか、公共交通機関は利用しないとか、外出時にはマスクをする、帰ったらうがいをする。こういった正しい知識を持って冷静に行動していただくように、これは県、市町とが協力して啓発を行っていくということも重要でございます。

今後、いずれにしましても、国の指針等注視しながら、県と市町が連携を強め、県、市町、県民それぞれがすべきことを検討し、できるところから着実に準備を進めるということが重要であると考えております。今日はこの機会をいただきまして、これ本当に急に起こったらどうするんだということもありますもので、市長さん、町長さんと認識を一緒に持とうということで、このことに触れさせていただいました。ご協力のほどよろしくお願いします。

そして最後に、今日は熱心にいろいろとご議論をいただきまして、ありがとうございました。皆さんからいろいろいただいたご意見等につきまして、県のいろいろな至らぬところもありますが、そういったところも含め、さらに努力してまいりたいと思っておりますので、一層のご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 地域連携・交通部 地域づくり推進課 地域づくり推進班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁2階)
電話番号:059-224-2351 
ファクス番号:059-224-2219 
メールアドレス:chiiki@pref.mie.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

ページID:000042926