知事定例会見録
令和6年9月5日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
質疑項目
・発表項目等に関する質疑
・台風第10号の影響等
・南海トラフ地震臨時情報発表時の事前避難
・男女の賃金格差
・結婚移住支援
・県職員の働き方
・地方公務員の離職
・令和6年東海三県二市知事市長会議
・台風第10号の影響等
・南海トラフ地震臨時情報発表時の事前避難
・男女の賃金格差
・結婚移住支援
・県職員の働き方
・地方公務員の離職
・令和6年東海三県二市知事市長会議
発表項目等
(知事)おはようございます。それでは今週の会見やらせていただきたいと思います。まず初めに、私の方から一つ皆さんにご報告をさせていただきます。毎年9月20日から9月26日は動物愛護週間になっております。飼い主のいない猫、いわゆる野良猫といわれている猫でございますが、その不妊・去勢手術、あるいは子猫を育成するためのサポート、いわゆる地域猫という言い方をされますが、地域で、自治会などで猫の育成をサポートしていただいているところがあるんですけど、これ費用がかかります。6月からクラウドファンディングを私ども実施をしておりまして、9月30日までという日程でございますけれども、募金を募集をさせていただいております。この募金は、先ほどちょっと申し上げましたけど、飼い主がおらん猫を、この不妊・去勢手術に充てたり、子猫を育成するための活動を支援したりと、子猫のミルクとか食べ物を地域(正しくは、「地域のサポーター」)で与えていただく時の費用の一部を支援をさせていただいているわけですが、現在215万、皆さんの温かいお気持ちで集まっておるんでございますけれども、毎年度大体300万を超えるお金を寄附をいただいておるわけでございまして、まだまだ手術の要望なども多いところでございます。300万を目標に頑張っていきたいと思っておりますので、ぜひ県民の皆さんのご協力、ご支援をお願いしたいと思います。ちなみに、寄附でございますけども、1,000円以上、千円単位ということで受付をさせていただいております。寄附をいただいた方には、お礼状と動物愛護の推進センターというのが三重県にございますけども、そこのオリジナルグッズをお渡しをさせていただいているということでございます。ぜひよろしくお願い申し上げます。私からは以上でございます。
発表項目等に関する質疑
○「飼い主のいない猫への不妊・去勢手術」、「子猫の育成サポート」のためのクラウドファンディングの実施
(記者)発表項目ですけど、この事業を、例えば一般会計とか当初予算とかという形じゃなくて、あえてクラウドファンディングでやっているという狙いや目的は何かあるんですか。
(知事)そもそも趣旨。どうぞ。
(医療保健部)予算化をしてというより、皆様のお気持ちで事業を進めていきたいと、このような形で考えております。
(知事)県で予算を確保してやっていくということでありますと、その必要性でありますとか汎用性っていうんですかね、多くの県民が裨益をするというようなことなど、いくつかのスタンダードっていうか、ハードルがあると思います。まず、この点については、県民の皆さんの温かい篤志をお願いをして、その上でどうしてもということであり、かつ県民の皆さんの多くが困っておられるということになれば、予算化ということになろうと思いますが、まずはクラウドファンディングでお願いをしているということであります。
(記者)目標金額が200万と設定していますが、今のご発言ですと、300万円を目標に。
(知事)そうですね。当初200万というふうに考えておりましたのですが、物品購入ですとか、あるいは手術に関するご要望が結構増えてきておりまして、例年大体300万ぐらい集まっておりましたので、当初のちょっと目標設定額が低すぎたかもしれませんということで、300万円を新たな目標というふうにさせていただきたいということでございます。ちなみに、昨年は310万円の寄附をいただいております。令和4年が295万円、令和3年が300万円ということでございますので、300万円ぜひお願いをしたいということでございます。よろしくお願いいたします。
その他項目に関する質疑
○台風第10号の影響等
(記者)台風10号の関係ですけれども、災害対策本部会議で検証も指示されたところでありまして、また堀坂川の視察もされたところでありますけれども、それ以降で何か新たに指示されたりとか、何か情報が入ってきたとか、動きございませんでしたか。
(知事)台風10号の関係ですと、人的被害、死者はゼロ、軽傷者2名という、これは変わりがないという話を今日も聞いております。住家被害についても大きな変更はなかったということでございます。公共土木施設の被害は、日を追うごとに若干増えてきているという話でありまして、河川被害が17、砂防設備が2、道路が13ということで増えてきておりますので、これについては今もやってくれておりますけれども、精査をきちんとしてもらうようにという話をしております。それから、農林水産業の被害についても出ております。稲の倒伏とか被害が出ておりますので、これも引き続き精査をしているところでございますので、そこについては精緻な結果を出してもらうようにということを聞いているところでございます。それから、桑名北高校につきましては、斜面の道路についてはまだ開通が直ちにということは難しいという話を聞いておりまして、別のルート、学校の裏ルートを使いまして、自転車であれば通学できるということでございますので、そういった通学方法を取るというふうに聞いているところです。
(記者)当初、自転車は難しいというふうなご説明でありましたけど、自転車でもう乗り入れをできる。
(知事)裏を通るとできるようでありますね。表の道は土砂を撤去しないと難しいので、もうちょっと時間がかかるようです。
(記者)農林水産業の被害ですけど、被害総額、いつも災害の時には出たりとかしますけど、概算とかで今大体いくらくらいというのが出てたりしますか。
(知事)そうですね、まだ調査中ではありますけれども、農作物については調査中でありまして、耕地については2,000万弱の被害が出ているんじゃないかということです。林業については調査中でございますし、水産につきましても、水が海に流れ込んで、養殖している網が圧縮をされて、魚が圧迫死してしまうという被害が出ているようでございまして、これも200万程度の被害ではないかというふうに言われていますが、今精査中ですので、この額は増減する可能性はあります。
○南海トラフ地震臨時情報発表時の事前避難
(記者)南海トラフの臨時情報の件につきまして、実際には起動されませんでしたけど、警報が出た場合は事前避難をお願いするという話になっていましたが、よくよく聞いてみると、災害救助法が適用されない、国からお金が出ない、市町の持ち出しということになっているそうなんですけれども、そのために食べ物とか何とか自分で持ってこいとかいう話らしいんです。それでいいのかどうか、県として何か負担するのか、あるいは国に提言をするのか、その辺はどうお考えでしょうか。
(知事)注意情報が出るということは、南海トラフ地震の発生可能性が数倍に上がるということですので、避難所を開設するというのは、これは通常のことではないかなと思います。三重県では避難所開設は今回してなかったんですけど、他県では開設をされてるところもあって、それは災害救助法の適用にはならないので、国からの補助金が出ないということになっているんですけど、やっぱりそれはちょっとバランスを欠くんじゃないかということを、南海トラフの知事会議っていうのは10県が加盟していまして、三重県が加盟しているのもあるんですけど、そこで議論をして6月に注意情報についても災害救助法を適用するようにということを要望をもうすでに、これは書面ですけれども、しているということです。6月に確か、これを取りまとめは高知県だったんですかね、高知県知事と、私は行きませんでしたけれども、他県、大体、担当部長クラスか担当者クラスが付いて行って、一緒になって要望したということでありますので、今後、また場合によると全国知事会での要望も含めて検討していきたいとは思っております。
○台風第10号の影響等
(記者)台風10号の関係なんですけれども、知事が農作物、少なくとも概算で2,000万弱の被害があるとおっしゃいましたけれども、これを受けて県として何か農家の方に対する対応とか、そういうことって今検討されているものはありますか。
(知事)耕地については、国の制度も含めまして、どういう対応があるのかというのを今考えているところでありますけれども、耕作物についての被害は通常、それを支援するというようなものはなかなか今、制度的に難しいものでありまして、農林水産共済とか収入保険で対応するということになっております。この様子を見ながら、何か必要なものがあるかどうかということを今後精査していくということにはなろうと思います。
(記者)別件なんですけれども、桑名北高校の件ですけれども、改めて通常授業ができていない状況に関しての知事のご所感と、補習をするとか、生徒に対するケアっていうところで何か今考えてるものは。
(知事)今日、始業式をオンラインで視聴するということになっておるわけですが、先ほどちょっと申し上げましたけど、明日以降、平常通りの授業ができるということですので、長期間授業ができなかったということではないので、台風の影響というのはやっぱり出てくるもんでございますが、このぐらいの期間であれば早期に復旧ができる、あるいはその対応ができるということにはなるんじゃないかなとは思ってます。
○男女の賃金格差
(記者)この前政府の方から男女間賃金格差の話で発表がありましたけれども、三重県下から9番目の、男性の賃金を100とした場合、三重県の場合のその賃金が74.7。
(知事)39位ですね。
(記者)ということだったんですけれども、これ率直にどう思われたのかということと、実際順位見てみると、東京都とかだったらもっと三重県より低く、それこそ4番目とかだったと思うんですけど、それについてもどうかということと、あとOECDの加盟している先進国の平均が88パーセントと言われていますけれども、そういった意味では日本全体にかなり開きがあると思うんですけども、それについていかがでしょうか。
(知事)国全体の話と、それから三重県の地域的な部分とあると思います。国全体で言うと、東京ですね、日本で一番、多分所得が高いところだと思いますけれども、そこでも男女の賃金差が大きくて、東京が44位でしたかね、三重県よりも男女の賃金差が大きいということ。これは日本全体でまだ男女の格差が大きいということじゃないかと思います。30年前にフランスで働いていました時に、大体その会議やると半分ぐらい女性なんですよ。日本に帰ってきて会議やりましたけど、男性ばっかりですごい違和感がありました。これ外国で働いてみないと分からないことだと思います。ただ、もう世界標準が当たり前のようになってますから、日本もそろそろ変えていかなきゃいけないというふうに思いますので、ここはジェンダーギャップが賃金面でもないようにしていくべきだと思っています。三重県もそれは同様でありまして、三重県の産業構造上、製造業が多いということもありまして、残業をしたり、工員さんの比率でいうとやっぱり男性が多いということもあって、男性の賃金所得が多くなっているのは事実なのかもしれません。ただ、女性に三重県に残っていただいて、あるいは三重県に来ていただいて、働いていただくということを我々も試行していかなきゃいけないと思っていますから、そうすると、例えば本社的な機能であるとか、管理部門であるとか、研究部門であるとか、そういう部分を増やしていかないと三重県で働く女性の数が増えていかないと思います。女性の数が増えないとやっぱり出生率にも影響があるのは、これも周知の事実でありますので、ジェンダーギャップの解消に向けて我々はしっかりやっていきたいと思っております。
○結婚移住支援
(記者)ちょっと別件なんですけれども、政府がこの前撤回しましたけれども、結婚を機に地方に移住する若年女性に対して支援金の施策ありましたけど、これいろんなところで批判があったと思うんですけれども、まずこれどのように受け止められたのか。
(知事)女性に特化してやるということよりも、例えばその地方への移住は男性も女性も、あるいは結婚された方もそうでない方も、幅広くやっていくというのが大事なことだと思いますが、今回の事案に関して言うと、例えば東京一極集中を避けるという狙いであった時に、総合的な、あるいは整合性の取れた人口減少対策というのを国でしっかり考えるべきなんじゃないかと思います。一部を先行的にやるというようなこと、それもそれが整合性を全体として持ったものなのかどうか、あるいはジェンダーに配慮したものなのかどうかということも考える必要があるんですけれども、実は残念なのは、国にそういうことを考える十分な組織がないということです。担当大臣もおられませんし、これは三重県からも全国知事会に働きかけて、県と市は今やるべきことをいろいろやってるんですと、東京一極集中の是正に向けてですね。あるいは人口減少対策をやってるんですが、国で本気度を上げてやってほしいということを言ってますので、そういった形で国が制度を作ればしっかりと動き出すんじゃないかなと思います。
(記者)ちなみに60万円という額の評価について。
(知事)それについては私は論評する知識を持ち合わせておりません。
○県職員の働き方
(記者)県職員の働き方の関係で質問したいんですけれども、愛知県が県職員対象に週休3日導入を検討しているという報道がありまして、長野県などでも希望した職員向けに職員に週休3日検討しているような動きがあるようなんですけれども、三重県として、今、その辺りの他県の動きについてどのように考えていらっしゃるかというところ聞かせていただけますでしょうか。
(知事)これは職員の意見もよく聞いてみなきゃいけないと思いますし、労働組合のご意見も聞きながら、我々考えていかなきゃいけないというふうに思っています。休暇の時間が少ない。確かに公務員、なり手どんどん減ってきてるのは事実なんですね。それは休暇が少ないからなのか、残業時間が多いからなのか、それとも仕事にやりがいが以前ほど感じられないからなのか、そういった辺りを分析して、対応を考えていかなきゃいけないと思いますので、休日を増やすということが直ちに公務員の職場環境の改善につながるかどうか。休日が増えると業務量減らないと、1日当たりの就業時間が増えてくると、残業も含めてですけど。そういったことを総合的に考えて、答えを出していくということだと思いますね。
○地方公務員の離職
(記者)関連して、全国的にですけれども、地方公務員の定年退職以外の離職が増えているという状況で、県も全国的に見るとかなり増えているのかなと思うんですけれども、その受け止めと対策の必要性について改めて教えてください。
(知事)国もそうですけれども、県でも、行政機関というのは、やはりその県の、あるいは国のシンクタンクであります。県民の安全と、そして平穏な生活を維持するために必要な施策を考え実行する機能を有したものでありますので、ここに来ていただく方が減っていくというのは、これはあまりよろしくないことであります。従いまして、今なぜ公務員を志望する人が少なくなっているのか、そこは労働組合とも一緒になって、我々が考えて対応を打つ必要があると思います。特に技術系の職員が志望する人が少なくなり、かつ離職者が増えてきている。これ景気が良くなってくると、国でも県でもそういう事象は起きます。民間の方に移転をしていってしまうという、離職をして転職をするということが増えてくるので、そういう時にどういうことをやっていけばいいのかというのを考える必要があります。前回、総務部の方に私の方から指示をして、特に技術系の志望者が少ない、そして離職者が多い、これについて何らかの措置が考えられないか今検討してもらってるところでありますので、対応をしっかりと打っていきたいというふうに思っております。
(記者)他よろしいでしょうか。第二さんお願いします。
○「飼い主のいない猫への不妊・去勢手術」、「子猫の育成サポート」のためのクラウドファンディングの実施
(記者)発表項目なんですけど、これ猫だけなんですか。犬はどうなってるんですか。
(知事)犬は、今対象になっていないということで、野良猫が結構数が多いので、こういうことをやってるんですが、野良犬も私らちっちゃい時はよくおりましたけども、今町中でそんなに野良犬はいないということで、野良犬の場合は捕獲をして、そしてあすまいるという県の組織がありますけど、そこに連れてきて新しく飼っていただける方がおられるかどうか、そういう対応をしているということですので、今やっておりますのは猫の方が対象になっているということです。何か補足はありますか。
(医療保健部)この事業は猫を手術しまして、また元に戻します。犬の場合は係留義務がございますので。
(知事)つないどかなあかんということですよね。
(医療保健部)手術した後放すということはできませんので。
(知事)地域猫ってのはおるんですけど、地域犬っていうのがいないということですね。
(記者)だから、犬が手術。
(知事)をして、また元に戻すんじゃなくて、あすまいるに連れてきて新しい引き取り手を探すということですね。
(記者)あすまいるって、猫の飼い手も探してはなかったですか。
(知事)探してますね。
(記者)じゃあ、そこ一緒ですね。
(知事)ええ、なんですけど、猫の場合は地域で飼うというやり方があるので、地域にお戻しする。それ数がやっぱり猫というのは全然違うと聞いてますね。猫が結構多いということですので。
(記者)この今9月4日現在で、さっき出た215万2千円と出てるんですけど、ここになおかつ300万積んで500何万でやるってことですか。
(知事)じゃなくて、300万を新たな目標にしたいということです。
(記者)ということは、この215万からあと80万近くがあればクリアということですか。
(知事)とりあえずはですね。いや、もっと多い方がその手術の件数も増えるんでいいんですけど、ぜひお願いをしたいっていうことですね。
(記者)ちなみに、1件手術っていくらぐらいかかるんですか。
(医療保健部)これはいろんなパターンがございます。例えばあすまいるの職員がすれば、これは人件費がかかりませんけれども、開業の獣医さんにお願いするケースもございます。これですと5、6千円かかることもあります。
(記者)一匹5、6千円。
(医療保健部)もちろん雄と雌によってお値段はだいぶ違いますけども、平均して5、6千円かと思います。
(記者)そこに雄雌格差があるの。
(医療保健部)あります。
○台風第10号の影響等
(記者)台風10号の関係なんですけど、30日に災害対策会議開かれて、そこでいろいろ指示も出された。
(知事)呼びかけをしましたね。
(記者)だけど実際、被害等とか川の氾濫とかは29日にわりと起こってて。
(知事)31日が一番多かったですね。
(記者)29日にも起こってて、30日にしたじゃないですか、本部会議を。
(知事)はい、そうですね。
(記者)1回目の会議を29日に開くということはできなかったんですか。
(知事)いや、できたと思いますね。ただ、状況を見て29日に開く必要性は特にないということで、30日に開かせていただきました。
(記者)でも桑名北高にしても、29日の夕方、どうもそういうことが分かってたんで、本来的に夜であろうと夕方であろうと、29日に開けたと思うんですけど、漏れ聞くところによると知事はこの時県外にいらっしゃった。
(知事)そうですね、夕方には戻ってきましたけどね。
(記者)29日ですか。
(知事)そうです、18時にここで状況確認をしました。
(記者)菰野町で大雪で名阪が混んだ時も、あの時も後で会見で各社いろいろ聞かれた時に、私が仮にいなくても危機管理統括監がいるし、連絡は取り合ってるんで、そこは大丈夫だとおっしゃって、だとしたら緊急性があるとは、桑名北高の件を含めてあったと思うんですけど、29日に危機管理統括監で、知事がいない時には代わりに立てるので、危機管理統括監を、その形で開くこともできたんじゃないですか。
(知事)それはできたと思いますが、そこまでの必要性、特に土曜日、日曜日、31、1日にも本部会議を開きましたが、これは堤防決壊する可能性があるということで、人命、それから家屋の被害が出てくる可能性があるということでしたので開きましたけれども、29日の段階はそこまでは必要ないなという判断をしたということですね。
(記者)それは知事の判断ですか。
(知事)そうです。
(記者)それとも、危機管理統括監、災害本部の。
(知事)もちろん相談はしますけれども、最終的には私の判断ということになりますね。
(記者)これだから、本部会議と今回統括会議で、統括会議は今まで公開してなかったけど、今回したと。そういうのをおっしゃったんですけど、この使い分けはどういうふうになってるんですか。
(知事)本部会議は全部長、基本的には多くの部長に集まってもらって会議をするということですので、被害がかなり出てきた場合にやるということになりますが、統括会議はそこまでの必要性がない、関係する部長の数を絞ってやるということですね。
(記者)同じような中身検討してるんだけど、統括会議と本部会議ということで、ちょっと分かりにくい面があったんですが、基本的にはシチュエーションルームが手狭だから、ある程度また本部会議に変えて、プレゼンテーションルームでやったとか、そういうことではないですか。
(知事)ではないですね。シチュエーションルームが手狭なのは事実です。それは岐阜県とか愛知県に比べると、三重県はこの建物が古いので、大きな場所は確保できてないですけれども、統括会議は本部会議を開くまでの必要性がない時に開くものと考えていただければいいかと思います。
(記者)それはだから、公開、非公開っていうのは、その時の事案によるってこと。
(知事)そうです、事案によりますね。
(記者)全部いつも公開というわけにはいかない。
(知事)もちろん政府の安全会議についても、あれは基本非公開でやりますので、場所についても秘匿でやります。我々は必要なものについては公開しますし、そうじゃない場合は非公開でやるというところですね。
(記者)今回、統括会議を公開にすると決めた判断理由は何ですか。
(知事)あれ、統括会議は公開でやった部分と非公開でやった部分があったのではないかというふうに記憶をしていますが、ひょっとしたら本部会議だったかもしれませんけど、公開でやるのは、例えば河川カメラ、今の状況を見てもらって、我々がどういうふうに対応しているか。それから、市町の皆さんにもそれを見ていただいて、我々のリエゾンについて必要性を感じていただいて要請をしていただくと、そういったことの意味があるので、公開をしているというふうに考えていただければと思います。
(記者)市町に対してもであって、我々メディアに対して公開する意味は何ですか。
(知事)県民ですよね、メディアの皆さんに公開するのは、皆さんのお力をお借りして、県民の皆さんに今の状況をお伝えするということです。
(記者)県民へのある程度今こんな状況だからご注意くださいとか、そういう意味合いを含んでいる。
(知事)意味合い、それが一番メインかもしれませんね。メインですね。
(記者)ちょっと納得しない部分もあるんですけど。
(知事)即時性ですね。県民の皆さんに今こんな状況ですと、例えばテレビ局さんの映像を通して見ていただく、あるいは新聞社さんの報道を通じて見ていただくということが一番重要ですね。
(記者)些末的なことですけど、知事か秘書課の方がジャンパーみたいなの着てられるじゃないですか。他の部長級はそうでないじゃないですか。松阪視察に行かれた時には、他の部長と同じものを着られてるんですけど、あの服の使い分けっていうのはどういう。
(知事)別に服はどうでもいいんです。国の安全の会議、災害対応会議ですが、緊急招集されることがあるんですけど、例えば、かつての危機管理監に聞いたのは、休みの日に招集されることがあるんですね。テニスの服のまま来る人もいて、そのまま報道でその人が解説をするのは別にそんなの構わないんだ、早く来るのが大事ということでありますんで、服はどうでもいいんです。で、なぜその、松阪行く時にあの服を着てたかっていうと、これ屋外に出ますので、足装束っていうんですかね、靴の装束もそういう形、足元もしっかりして見に行ったと。危険性があるかもしれないってことで、ああいう服で行ったということでありまして、普段私がブルゾンを着ているのは、あれは脱ぎ着すぐできるんですね。で、国交省もそうでしたけど、緊急で会議を開きますから、ズボンはいて、で、上着を着て、時間かけてまた職場に戻って、それを脱いで普通の服に着替えると、この時間がもったいないので、私はブルゾンを着て出てきている。私は知事になってから、ブルゾンも今まで上着もボタンだったんですけど、ここをやめてほしいという話をして、すぐに脱ぎ着できるもので、普段の仕事にすぐに戻れるようにということで、ジッパーに変えてもらいました。
(記者)服はどうでもいいとおっしゃるんだけど、ただし、あの知事が着ておられるブルゾンですか。あの形を持っておられるのは秘書官を含めて秘書課だけですよね。
(知事)そうなんですかね。
(記者)他の部長は着てられないんだけどそれは、何か区分けがあるんですか。
(知事)部長持ってるの。部長持っているそうです。
(記者)持ってても着てないっていうわけ。
(知事)着てないんですかね。統一性とはあんまり関係ないんです。そこで被害の状況を確認して、服装が大事なんじゃなくて、県民の命を守るのが大事なんです。
(記者)それについては異論ないんですけど。ただ職制でそういう服装で色付けしてるのかなとちょっと思ったんで。
(知事)そんなことはないですね。
(記者)高田さんは学苑がそんな感じなんで。普通科と進級6年のところは服装で区分けしてるみたいに。
(知事)そうなんですか、関係ありません。
○令和6年度東海三県二市知事市長会議
(記者)あと、昨日の三県二市ですけど、観光政策のところで第63回式年遷宮の受け入れを表明されなかったのはなぜでしょう。
(知事)第63回式年遷宮。こないだチームをつくりまして、県で何をやるかっていうのを考えていくということでありますので、まずは三重県で何やるかということを考えた上で、その機会はいろんな機会で東海地方の知事、市長と会う機会ありますから、その時に打ち出せばいいという判断を観光部でまずしているということですし、私もそれでいいと思います。
(記者)だから昨日、それのせっかくおもてなしチームを立ち上げてやるということも決めて、庁内会議もやって、その中で初めて外へアピールする機会だったと思うんですね。そこで、まして観光政策だから、知事がおっしゃったのは、インバウンドの戻りが47位で、これは恥ずかしいと。要は嘆き節だけ言ってるというのは、本来首長の役目じゃないですよね。
(知事)そこは判断がいろいろあると思いますので、我々の判断で他県に対してPRしたということで、これは見解の相違ですね。
(記者)見解の相違をあえて言いますけど、嘆き節だけで終わるのは本来首長じゃなくて、そこは対策っていうのを。
(知事)そこはそういうご判断を記者さんがされてるってことなので、我々としてはああいうアピールをしたということです。
(記者)対策をセットするのが首長の役目だと思うんですね。
(知事)それは記者さんのご判断ですね。
(記者)いやいや、三重県知事職としてマイナスだけ言ったって、他県には何にもむしろマイナスイメージでしかないじゃないですか。せっかくの機会に式年のことを言うっていうのは、天皇陛下から一応その、式年の準備をせよというのが出まして。
(知事)ご聴許ね。
(記者)これが出まして、なおかつ県庁でも揉んでですね、この前おもてなしチームのことも言われたわけだから、逆に言ったら他県にはすごくアピールする機会だったと思うんですね。
(知事)いろいろ言わなきゃいけないことは三重県にあって、事務方とも相談をして、ああいう形でアピールをするということに決めたわけですので、そこは見解の相違があると思います。
(記者)だから、河村市長はいつも議題に関係なく、台風10号のように不規則な、進路がよく見えないところがあるんですけど、昨日草薙剣のことを持ち出されたんで、あれは熱田神宮の件だと思うんですけど、河村さんは昔、熱田神宮はなぜ伊勢神宮より上回れないんだと神社庁に掛け合ったけど、伊勢神宮の上には熱田神宮は行けないと言って残念だったことを、この三県二市で、あの時は一市でしたけど、言われたことがあるんですけど、そういうことで、せっかく向こうが熱田言われたんだったら、伊勢神宮の式年をあえてアピールするっていう切り返しができたと思うんですが、そこのところの臨機応変さはなかったと。
(知事)ご意見としてテイクノートしておきます。
(記者)ちなみにあの、河村さんの言った草薙剣の関係っていうのはちょっと理解よくできなかったところがあるんですけど、知事はどういうふうに聞かれたんですか。
(知事)河村さんおっしゃったとおりだと思いますけど。
(記者)斎王と関係あるとか。
(知事)そこはよく分からないところがありますので、必要であれば河村さんに聞いていただければと思います。
(記者)私が。知事はどう解釈された、分からないままなんですね。
(知事)いえいえ、河村さん言ってるのはご存じだと思いますけど、もともとの草薙剣というのは、天叢雲剣ということで、ヤマタノオロチの尾から出てきたものですよね。それがヤマトヒメノミコトが陛下からそれ下されて、で、それをヤマトタケルにお渡しをされて、東国征伐に行かれた時に、火攻めをされたヤマトタケルが周りの草を薙ぎ払って、それで自分の命を助かったので、草薙剣という形に名前に変わって、熱田神宮に今あるということですが、もともとヤマトヒメノミコトから甥であるヤマトタケルノミコトがその剣を授かったのは三重県の地だろうということなので、そういう関係が剣をめぐって関係があるということをおっしゃったので、そういう周遊観光も考えてはどうかということを河村さんがおっしゃったというふうに私自身は理解しています。
(記者)十分理解されているじゃないですか。
(知事)はい、それで、どういうご質問ですか。
(記者)だから、あれ、熱田神宮にあるということは、熱田の当時の宮司の娘さんとヤマトタケルが結婚されているからでしょ。
(知事)忍山神宮の子か。それは熱田神宮だったかな、ちょっとそこはよく分かりません。少なくとも今、亀山にある神宮のオトタチバナヒメノミコトを同行されたということは確認をしてますけれども。
(記者)像が立ってますよね。図書館の前に。
(知事)亀山ですね。
(記者)中村さんの。
(知事)そうですね。
(記者)明和町は働きかけを河村さんされてましたけど、これを県として何か支援する方向。
(知事)河村さんのお考えがどうなのかっていうのを確認する必要があると思いますが、どういったことができるのかということは、まずは明和町の方で考えていただいて、県と相談するということになると思います。
(記者)これで終わります。
(知事)ありがとうございました。
発表項目等に関する質疑
○「飼い主のいない猫への不妊・去勢手術」、「子猫の育成サポート」のためのクラウドファンディングの実施
(記者)発表項目ですけど、この事業を、例えば一般会計とか当初予算とかという形じゃなくて、あえてクラウドファンディングでやっているという狙いや目的は何かあるんですか。
(知事)そもそも趣旨。どうぞ。
(医療保健部)予算化をしてというより、皆様のお気持ちで事業を進めていきたいと、このような形で考えております。
(知事)県で予算を確保してやっていくということでありますと、その必要性でありますとか汎用性っていうんですかね、多くの県民が裨益をするというようなことなど、いくつかのスタンダードっていうか、ハードルがあると思います。まず、この点については、県民の皆さんの温かい篤志をお願いをして、その上でどうしてもということであり、かつ県民の皆さんの多くが困っておられるということになれば、予算化ということになろうと思いますが、まずはクラウドファンディングでお願いをしているということであります。
(記者)目標金額が200万と設定していますが、今のご発言ですと、300万円を目標に。
(知事)そうですね。当初200万というふうに考えておりましたのですが、物品購入ですとか、あるいは手術に関するご要望が結構増えてきておりまして、例年大体300万ぐらい集まっておりましたので、当初のちょっと目標設定額が低すぎたかもしれませんということで、300万円を新たな目標というふうにさせていただきたいということでございます。ちなみに、昨年は310万円の寄附をいただいております。令和4年が295万円、令和3年が300万円ということでございますので、300万円ぜひお願いをしたいということでございます。よろしくお願いいたします。
その他項目に関する質疑
○台風第10号の影響等
(記者)台風10号の関係ですけれども、災害対策本部会議で検証も指示されたところでありまして、また堀坂川の視察もされたところでありますけれども、それ以降で何か新たに指示されたりとか、何か情報が入ってきたとか、動きございませんでしたか。
(知事)台風10号の関係ですと、人的被害、死者はゼロ、軽傷者2名という、これは変わりがないという話を今日も聞いております。住家被害についても大きな変更はなかったということでございます。公共土木施設の被害は、日を追うごとに若干増えてきているという話でありまして、河川被害が17、砂防設備が2、道路が13ということで増えてきておりますので、これについては今もやってくれておりますけれども、精査をきちんとしてもらうようにという話をしております。それから、農林水産業の被害についても出ております。稲の倒伏とか被害が出ておりますので、これも引き続き精査をしているところでございますので、そこについては精緻な結果を出してもらうようにということを聞いているところでございます。それから、桑名北高校につきましては、斜面の道路についてはまだ開通が直ちにということは難しいという話を聞いておりまして、別のルート、学校の裏ルートを使いまして、自転車であれば通学できるということでございますので、そういった通学方法を取るというふうに聞いているところです。
(記者)当初、自転車は難しいというふうなご説明でありましたけど、自転車でもう乗り入れをできる。
(知事)裏を通るとできるようでありますね。表の道は土砂を撤去しないと難しいので、もうちょっと時間がかかるようです。
(記者)農林水産業の被害ですけど、被害総額、いつも災害の時には出たりとかしますけど、概算とかで今大体いくらくらいというのが出てたりしますか。
(知事)そうですね、まだ調査中ではありますけれども、農作物については調査中でありまして、耕地については2,000万弱の被害が出ているんじゃないかということです。林業については調査中でございますし、水産につきましても、水が海に流れ込んで、養殖している網が圧縮をされて、魚が圧迫死してしまうという被害が出ているようでございまして、これも200万程度の被害ではないかというふうに言われていますが、今精査中ですので、この額は増減する可能性はあります。
○南海トラフ地震臨時情報発表時の事前避難
(記者)南海トラフの臨時情報の件につきまして、実際には起動されませんでしたけど、警報が出た場合は事前避難をお願いするという話になっていましたが、よくよく聞いてみると、災害救助法が適用されない、国からお金が出ない、市町の持ち出しということになっているそうなんですけれども、そのために食べ物とか何とか自分で持ってこいとかいう話らしいんです。それでいいのかどうか、県として何か負担するのか、あるいは国に提言をするのか、その辺はどうお考えでしょうか。
(知事)注意情報が出るということは、南海トラフ地震の発生可能性が数倍に上がるということですので、避難所を開設するというのは、これは通常のことではないかなと思います。三重県では避難所開設は今回してなかったんですけど、他県では開設をされてるところもあって、それは災害救助法の適用にはならないので、国からの補助金が出ないということになっているんですけど、やっぱりそれはちょっとバランスを欠くんじゃないかということを、南海トラフの知事会議っていうのは10県が加盟していまして、三重県が加盟しているのもあるんですけど、そこで議論をして6月に注意情報についても災害救助法を適用するようにということを要望をもうすでに、これは書面ですけれども、しているということです。6月に確か、これを取りまとめは高知県だったんですかね、高知県知事と、私は行きませんでしたけれども、他県、大体、担当部長クラスか担当者クラスが付いて行って、一緒になって要望したということでありますので、今後、また場合によると全国知事会での要望も含めて検討していきたいとは思っております。
○台風第10号の影響等
(記者)台風10号の関係なんですけれども、知事が農作物、少なくとも概算で2,000万弱の被害があるとおっしゃいましたけれども、これを受けて県として何か農家の方に対する対応とか、そういうことって今検討されているものはありますか。
(知事)耕地については、国の制度も含めまして、どういう対応があるのかというのを今考えているところでありますけれども、耕作物についての被害は通常、それを支援するというようなものはなかなか今、制度的に難しいものでありまして、農林水産共済とか収入保険で対応するということになっております。この様子を見ながら、何か必要なものがあるかどうかということを今後精査していくということにはなろうと思います。
(記者)別件なんですけれども、桑名北高校の件ですけれども、改めて通常授業ができていない状況に関しての知事のご所感と、補習をするとか、生徒に対するケアっていうところで何か今考えてるものは。
(知事)今日、始業式をオンラインで視聴するということになっておるわけですが、先ほどちょっと申し上げましたけど、明日以降、平常通りの授業ができるということですので、長期間授業ができなかったということではないので、台風の影響というのはやっぱり出てくるもんでございますが、このぐらいの期間であれば早期に復旧ができる、あるいはその対応ができるということにはなるんじゃないかなとは思ってます。
○男女の賃金格差
(記者)この前政府の方から男女間賃金格差の話で発表がありましたけれども、三重県下から9番目の、男性の賃金を100とした場合、三重県の場合のその賃金が74.7。
(知事)39位ですね。
(記者)ということだったんですけれども、これ率直にどう思われたのかということと、実際順位見てみると、東京都とかだったらもっと三重県より低く、それこそ4番目とかだったと思うんですけど、それについてもどうかということと、あとOECDの加盟している先進国の平均が88パーセントと言われていますけれども、そういった意味では日本全体にかなり開きがあると思うんですけども、それについていかがでしょうか。
(知事)国全体の話と、それから三重県の地域的な部分とあると思います。国全体で言うと、東京ですね、日本で一番、多分所得が高いところだと思いますけれども、そこでも男女の賃金差が大きくて、東京が44位でしたかね、三重県よりも男女の賃金差が大きいということ。これは日本全体でまだ男女の格差が大きいということじゃないかと思います。30年前にフランスで働いていました時に、大体その会議やると半分ぐらい女性なんですよ。日本に帰ってきて会議やりましたけど、男性ばっかりですごい違和感がありました。これ外国で働いてみないと分からないことだと思います。ただ、もう世界標準が当たり前のようになってますから、日本もそろそろ変えていかなきゃいけないというふうに思いますので、ここはジェンダーギャップが賃金面でもないようにしていくべきだと思っています。三重県もそれは同様でありまして、三重県の産業構造上、製造業が多いということもありまして、残業をしたり、工員さんの比率でいうとやっぱり男性が多いということもあって、男性の賃金所得が多くなっているのは事実なのかもしれません。ただ、女性に三重県に残っていただいて、あるいは三重県に来ていただいて、働いていただくということを我々も試行していかなきゃいけないと思っていますから、そうすると、例えば本社的な機能であるとか、管理部門であるとか、研究部門であるとか、そういう部分を増やしていかないと三重県で働く女性の数が増えていかないと思います。女性の数が増えないとやっぱり出生率にも影響があるのは、これも周知の事実でありますので、ジェンダーギャップの解消に向けて我々はしっかりやっていきたいと思っております。
○結婚移住支援
(記者)ちょっと別件なんですけれども、政府がこの前撤回しましたけれども、結婚を機に地方に移住する若年女性に対して支援金の施策ありましたけど、これいろんなところで批判があったと思うんですけれども、まずこれどのように受け止められたのか。
(知事)女性に特化してやるということよりも、例えばその地方への移住は男性も女性も、あるいは結婚された方もそうでない方も、幅広くやっていくというのが大事なことだと思いますが、今回の事案に関して言うと、例えば東京一極集中を避けるという狙いであった時に、総合的な、あるいは整合性の取れた人口減少対策というのを国でしっかり考えるべきなんじゃないかと思います。一部を先行的にやるというようなこと、それもそれが整合性を全体として持ったものなのかどうか、あるいはジェンダーに配慮したものなのかどうかということも考える必要があるんですけれども、実は残念なのは、国にそういうことを考える十分な組織がないということです。担当大臣もおられませんし、これは三重県からも全国知事会に働きかけて、県と市は今やるべきことをいろいろやってるんですと、東京一極集中の是正に向けてですね。あるいは人口減少対策をやってるんですが、国で本気度を上げてやってほしいということを言ってますので、そういった形で国が制度を作ればしっかりと動き出すんじゃないかなと思います。
(記者)ちなみに60万円という額の評価について。
(知事)それについては私は論評する知識を持ち合わせておりません。
○県職員の働き方
(記者)県職員の働き方の関係で質問したいんですけれども、愛知県が県職員対象に週休3日導入を検討しているという報道がありまして、長野県などでも希望した職員向けに職員に週休3日検討しているような動きがあるようなんですけれども、三重県として、今、その辺りの他県の動きについてどのように考えていらっしゃるかというところ聞かせていただけますでしょうか。
(知事)これは職員の意見もよく聞いてみなきゃいけないと思いますし、労働組合のご意見も聞きながら、我々考えていかなきゃいけないというふうに思っています。休暇の時間が少ない。確かに公務員、なり手どんどん減ってきてるのは事実なんですね。それは休暇が少ないからなのか、残業時間が多いからなのか、それとも仕事にやりがいが以前ほど感じられないからなのか、そういった辺りを分析して、対応を考えていかなきゃいけないと思いますので、休日を増やすということが直ちに公務員の職場環境の改善につながるかどうか。休日が増えると業務量減らないと、1日当たりの就業時間が増えてくると、残業も含めてですけど。そういったことを総合的に考えて、答えを出していくということだと思いますね。
○地方公務員の離職
(記者)関連して、全国的にですけれども、地方公務員の定年退職以外の離職が増えているという状況で、県も全国的に見るとかなり増えているのかなと思うんですけれども、その受け止めと対策の必要性について改めて教えてください。
(知事)国もそうですけれども、県でも、行政機関というのは、やはりその県の、あるいは国のシンクタンクであります。県民の安全と、そして平穏な生活を維持するために必要な施策を考え実行する機能を有したものでありますので、ここに来ていただく方が減っていくというのは、これはあまりよろしくないことであります。従いまして、今なぜ公務員を志望する人が少なくなっているのか、そこは労働組合とも一緒になって、我々が考えて対応を打つ必要があると思います。特に技術系の職員が志望する人が少なくなり、かつ離職者が増えてきている。これ景気が良くなってくると、国でも県でもそういう事象は起きます。民間の方に移転をしていってしまうという、離職をして転職をするということが増えてくるので、そういう時にどういうことをやっていけばいいのかというのを考える必要があります。前回、総務部の方に私の方から指示をして、特に技術系の志望者が少ない、そして離職者が多い、これについて何らかの措置が考えられないか今検討してもらってるところでありますので、対応をしっかりと打っていきたいというふうに思っております。
(記者)他よろしいでしょうか。第二さんお願いします。
○「飼い主のいない猫への不妊・去勢手術」、「子猫の育成サポート」のためのクラウドファンディングの実施
(記者)発表項目なんですけど、これ猫だけなんですか。犬はどうなってるんですか。
(知事)犬は、今対象になっていないということで、野良猫が結構数が多いので、こういうことをやってるんですが、野良犬も私らちっちゃい時はよくおりましたけども、今町中でそんなに野良犬はいないということで、野良犬の場合は捕獲をして、そしてあすまいるという県の組織がありますけど、そこに連れてきて新しく飼っていただける方がおられるかどうか、そういう対応をしているということですので、今やっておりますのは猫の方が対象になっているということです。何か補足はありますか。
(医療保健部)この事業は猫を手術しまして、また元に戻します。犬の場合は係留義務がございますので。
(知事)つないどかなあかんということですよね。
(医療保健部)手術した後放すということはできませんので。
(知事)地域猫ってのはおるんですけど、地域犬っていうのがいないということですね。
(記者)だから、犬が手術。
(知事)をして、また元に戻すんじゃなくて、あすまいるに連れてきて新しい引き取り手を探すということですね。
(記者)あすまいるって、猫の飼い手も探してはなかったですか。
(知事)探してますね。
(記者)じゃあ、そこ一緒ですね。
(知事)ええ、なんですけど、猫の場合は地域で飼うというやり方があるので、地域にお戻しする。それ数がやっぱり猫というのは全然違うと聞いてますね。猫が結構多いということですので。
(記者)この今9月4日現在で、さっき出た215万2千円と出てるんですけど、ここになおかつ300万積んで500何万でやるってことですか。
(知事)じゃなくて、300万を新たな目標にしたいということです。
(記者)ということは、この215万からあと80万近くがあればクリアということですか。
(知事)とりあえずはですね。いや、もっと多い方がその手術の件数も増えるんでいいんですけど、ぜひお願いをしたいっていうことですね。
(記者)ちなみに、1件手術っていくらぐらいかかるんですか。
(医療保健部)これはいろんなパターンがございます。例えばあすまいるの職員がすれば、これは人件費がかかりませんけれども、開業の獣医さんにお願いするケースもございます。これですと5、6千円かかることもあります。
(記者)一匹5、6千円。
(医療保健部)もちろん雄と雌によってお値段はだいぶ違いますけども、平均して5、6千円かと思います。
(記者)そこに雄雌格差があるの。
(医療保健部)あります。
○台風第10号の影響等
(記者)台風10号の関係なんですけど、30日に災害対策会議開かれて、そこでいろいろ指示も出された。
(知事)呼びかけをしましたね。
(記者)だけど実際、被害等とか川の氾濫とかは29日にわりと起こってて。
(知事)31日が一番多かったですね。
(記者)29日にも起こってて、30日にしたじゃないですか、本部会議を。
(知事)はい、そうですね。
(記者)1回目の会議を29日に開くということはできなかったんですか。
(知事)いや、できたと思いますね。ただ、状況を見て29日に開く必要性は特にないということで、30日に開かせていただきました。
(記者)でも桑名北高にしても、29日の夕方、どうもそういうことが分かってたんで、本来的に夜であろうと夕方であろうと、29日に開けたと思うんですけど、漏れ聞くところによると知事はこの時県外にいらっしゃった。
(知事)そうですね、夕方には戻ってきましたけどね。
(記者)29日ですか。
(知事)そうです、18時にここで状況確認をしました。
(記者)菰野町で大雪で名阪が混んだ時も、あの時も後で会見で各社いろいろ聞かれた時に、私が仮にいなくても危機管理統括監がいるし、連絡は取り合ってるんで、そこは大丈夫だとおっしゃって、だとしたら緊急性があるとは、桑名北高の件を含めてあったと思うんですけど、29日に危機管理統括監で、知事がいない時には代わりに立てるので、危機管理統括監を、その形で開くこともできたんじゃないですか。
(知事)それはできたと思いますが、そこまでの必要性、特に土曜日、日曜日、31、1日にも本部会議を開きましたが、これは堤防決壊する可能性があるということで、人命、それから家屋の被害が出てくる可能性があるということでしたので開きましたけれども、29日の段階はそこまでは必要ないなという判断をしたということですね。
(記者)それは知事の判断ですか。
(知事)そうです。
(記者)それとも、危機管理統括監、災害本部の。
(知事)もちろん相談はしますけれども、最終的には私の判断ということになりますね。
(記者)これだから、本部会議と今回統括会議で、統括会議は今まで公開してなかったけど、今回したと。そういうのをおっしゃったんですけど、この使い分けはどういうふうになってるんですか。
(知事)本部会議は全部長、基本的には多くの部長に集まってもらって会議をするということですので、被害がかなり出てきた場合にやるということになりますが、統括会議はそこまでの必要性がない、関係する部長の数を絞ってやるということですね。
(記者)同じような中身検討してるんだけど、統括会議と本部会議ということで、ちょっと分かりにくい面があったんですが、基本的にはシチュエーションルームが手狭だから、ある程度また本部会議に変えて、プレゼンテーションルームでやったとか、そういうことではないですか。
(知事)ではないですね。シチュエーションルームが手狭なのは事実です。それは岐阜県とか愛知県に比べると、三重県はこの建物が古いので、大きな場所は確保できてないですけれども、統括会議は本部会議を開くまでの必要性がない時に開くものと考えていただければいいかと思います。
(記者)それはだから、公開、非公開っていうのは、その時の事案によるってこと。
(知事)そうです、事案によりますね。
(記者)全部いつも公開というわけにはいかない。
(知事)もちろん政府の安全会議についても、あれは基本非公開でやりますので、場所についても秘匿でやります。我々は必要なものについては公開しますし、そうじゃない場合は非公開でやるというところですね。
(記者)今回、統括会議を公開にすると決めた判断理由は何ですか。
(知事)あれ、統括会議は公開でやった部分と非公開でやった部分があったのではないかというふうに記憶をしていますが、ひょっとしたら本部会議だったかもしれませんけど、公開でやるのは、例えば河川カメラ、今の状況を見てもらって、我々がどういうふうに対応しているか。それから、市町の皆さんにもそれを見ていただいて、我々のリエゾンについて必要性を感じていただいて要請をしていただくと、そういったことの意味があるので、公開をしているというふうに考えていただければと思います。
(記者)市町に対してもであって、我々メディアに対して公開する意味は何ですか。
(知事)県民ですよね、メディアの皆さんに公開するのは、皆さんのお力をお借りして、県民の皆さんに今の状況をお伝えするということです。
(記者)県民へのある程度今こんな状況だからご注意くださいとか、そういう意味合いを含んでいる。
(知事)意味合い、それが一番メインかもしれませんね。メインですね。
(記者)ちょっと納得しない部分もあるんですけど。
(知事)即時性ですね。県民の皆さんに今こんな状況ですと、例えばテレビ局さんの映像を通して見ていただく、あるいは新聞社さんの報道を通じて見ていただくということが一番重要ですね。
(記者)些末的なことですけど、知事か秘書課の方がジャンパーみたいなの着てられるじゃないですか。他の部長級はそうでないじゃないですか。松阪視察に行かれた時には、他の部長と同じものを着られてるんですけど、あの服の使い分けっていうのはどういう。
(知事)別に服はどうでもいいんです。国の安全の会議、災害対応会議ですが、緊急招集されることがあるんですけど、例えば、かつての危機管理監に聞いたのは、休みの日に招集されることがあるんですね。テニスの服のまま来る人もいて、そのまま報道でその人が解説をするのは別にそんなの構わないんだ、早く来るのが大事ということでありますんで、服はどうでもいいんです。で、なぜその、松阪行く時にあの服を着てたかっていうと、これ屋外に出ますので、足装束っていうんですかね、靴の装束もそういう形、足元もしっかりして見に行ったと。危険性があるかもしれないってことで、ああいう服で行ったということでありまして、普段私がブルゾンを着ているのは、あれは脱ぎ着すぐできるんですね。で、国交省もそうでしたけど、緊急で会議を開きますから、ズボンはいて、で、上着を着て、時間かけてまた職場に戻って、それを脱いで普通の服に着替えると、この時間がもったいないので、私はブルゾンを着て出てきている。私は知事になってから、ブルゾンも今まで上着もボタンだったんですけど、ここをやめてほしいという話をして、すぐに脱ぎ着できるもので、普段の仕事にすぐに戻れるようにということで、ジッパーに変えてもらいました。
(記者)服はどうでもいいとおっしゃるんだけど、ただし、あの知事が着ておられるブルゾンですか。あの形を持っておられるのは秘書官を含めて秘書課だけですよね。
(知事)そうなんですかね。
(記者)他の部長は着てられないんだけどそれは、何か区分けがあるんですか。
(知事)部長持ってるの。部長持っているそうです。
(記者)持ってても着てないっていうわけ。
(知事)着てないんですかね。統一性とはあんまり関係ないんです。そこで被害の状況を確認して、服装が大事なんじゃなくて、県民の命を守るのが大事なんです。
(記者)それについては異論ないんですけど。ただ職制でそういう服装で色付けしてるのかなとちょっと思ったんで。
(知事)そんなことはないですね。
(記者)高田さんは学苑がそんな感じなんで。普通科と進級6年のところは服装で区分けしてるみたいに。
(知事)そうなんですか、関係ありません。
○令和6年度東海三県二市知事市長会議
(記者)あと、昨日の三県二市ですけど、観光政策のところで第63回式年遷宮の受け入れを表明されなかったのはなぜでしょう。
(知事)第63回式年遷宮。こないだチームをつくりまして、県で何をやるかっていうのを考えていくということでありますので、まずは三重県で何やるかということを考えた上で、その機会はいろんな機会で東海地方の知事、市長と会う機会ありますから、その時に打ち出せばいいという判断を観光部でまずしているということですし、私もそれでいいと思います。
(記者)だから昨日、それのせっかくおもてなしチームを立ち上げてやるということも決めて、庁内会議もやって、その中で初めて外へアピールする機会だったと思うんですね。そこで、まして観光政策だから、知事がおっしゃったのは、インバウンドの戻りが47位で、これは恥ずかしいと。要は嘆き節だけ言ってるというのは、本来首長の役目じゃないですよね。
(知事)そこは判断がいろいろあると思いますので、我々の判断で他県に対してPRしたということで、これは見解の相違ですね。
(記者)見解の相違をあえて言いますけど、嘆き節だけで終わるのは本来首長じゃなくて、そこは対策っていうのを。
(知事)そこはそういうご判断を記者さんがされてるってことなので、我々としてはああいうアピールをしたということです。
(記者)対策をセットするのが首長の役目だと思うんですね。
(知事)それは記者さんのご判断ですね。
(記者)いやいや、三重県知事職としてマイナスだけ言ったって、他県には何にもむしろマイナスイメージでしかないじゃないですか。せっかくの機会に式年のことを言うっていうのは、天皇陛下から一応その、式年の準備をせよというのが出まして。
(知事)ご聴許ね。
(記者)これが出まして、なおかつ県庁でも揉んでですね、この前おもてなしチームのことも言われたわけだから、逆に言ったら他県にはすごくアピールする機会だったと思うんですね。
(知事)いろいろ言わなきゃいけないことは三重県にあって、事務方とも相談をして、ああいう形でアピールをするということに決めたわけですので、そこは見解の相違があると思います。
(記者)だから、河村市長はいつも議題に関係なく、台風10号のように不規則な、進路がよく見えないところがあるんですけど、昨日草薙剣のことを持ち出されたんで、あれは熱田神宮の件だと思うんですけど、河村さんは昔、熱田神宮はなぜ伊勢神宮より上回れないんだと神社庁に掛け合ったけど、伊勢神宮の上には熱田神宮は行けないと言って残念だったことを、この三県二市で、あの時は一市でしたけど、言われたことがあるんですけど、そういうことで、せっかく向こうが熱田言われたんだったら、伊勢神宮の式年をあえてアピールするっていう切り返しができたと思うんですが、そこのところの臨機応変さはなかったと。
(知事)ご意見としてテイクノートしておきます。
(記者)ちなみにあの、河村さんの言った草薙剣の関係っていうのはちょっと理解よくできなかったところがあるんですけど、知事はどういうふうに聞かれたんですか。
(知事)河村さんおっしゃったとおりだと思いますけど。
(記者)斎王と関係あるとか。
(知事)そこはよく分からないところがありますので、必要であれば河村さんに聞いていただければと思います。
(記者)私が。知事はどう解釈された、分からないままなんですね。
(知事)いえいえ、河村さん言ってるのはご存じだと思いますけど、もともとの草薙剣というのは、天叢雲剣ということで、ヤマタノオロチの尾から出てきたものですよね。それがヤマトヒメノミコトが陛下からそれ下されて、で、それをヤマトタケルにお渡しをされて、東国征伐に行かれた時に、火攻めをされたヤマトタケルが周りの草を薙ぎ払って、それで自分の命を助かったので、草薙剣という形に名前に変わって、熱田神宮に今あるということですが、もともとヤマトヒメノミコトから甥であるヤマトタケルノミコトがその剣を授かったのは三重県の地だろうということなので、そういう関係が剣をめぐって関係があるということをおっしゃったので、そういう周遊観光も考えてはどうかということを河村さんがおっしゃったというふうに私自身は理解しています。
(記者)十分理解されているじゃないですか。
(知事)はい、それで、どういうご質問ですか。
(記者)だから、あれ、熱田神宮にあるということは、熱田の当時の宮司の娘さんとヤマトタケルが結婚されているからでしょ。
(知事)忍山神宮の子か。それは熱田神宮だったかな、ちょっとそこはよく分かりません。少なくとも今、亀山にある神宮のオトタチバナヒメノミコトを同行されたということは確認をしてますけれども。
(記者)像が立ってますよね。図書館の前に。
(知事)亀山ですね。
(記者)中村さんの。
(知事)そうですね。
(記者)明和町は働きかけを河村さんされてましたけど、これを県として何か支援する方向。
(知事)河村さんのお考えがどうなのかっていうのを確認する必要があると思いますが、どういったことができるのかということは、まずは明和町の方で考えていただいて、県と相談するということになると思います。
(記者)これで終わります。
(知事)ありがとうございました。
了