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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事会見

平成16年 1月 6日
於 プレゼンテーションルーム

1.項目

  • 年頭のあいさつ

(知事)どうもおはようございます。また、明けましておめでとうございます。特に私の方から申し上げることありませんけれども、年頭でありますので、皆さんには改めて、明けましておめでとうございます。昨年4月21日に知事に就任しまして、いろんなことございました。県政の新しい方針をどのようにしていくか、そういう中で大きな3つの取り組み等もやってまいりましたが、RDFの爆発事故等もございまして、昨年大変皆さんにお世話になりました。今年は大いに、こう「ワクワク・ドキドキ」を期待させる面と、しかし課題が山積している県政ということを考えまして、私も気を引き締めて、職員と一丸となって、県民に顔を向けながら、ひとつ頑張っていきたいと、このように思っているところでありますので、どうぞよろしくお願いいたします。簡単ですが、ご挨拶だけにしておきます。

2.質疑応答
(質)明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。まず早速なんですけども、年末に正念場を迎えるとおっしゃってたRDFなんですけれども、再開の時期であるとか、官庁の方の条件の方は、指針等は整ったと思うんですけれども、それに関して再開の時期、そういう目途が立っているのか、あと条件が整った上で、一定の住民の理解が必要だと、どのようにしてそれを得ていこうとされているのか、ちょっとお聞かせください。
(答)RDFにつきましては、かねてから私の方から安全性を確認した上でなければ再開しないということを申し上げてきたところでございますけれども、事故調査専門委員会の最終報告書、そして年末には中央省庁におけます検討会の報告等も出てきているところでございます。経済産業省の報告書は、最終日になって出ているということで、実はまだ私の手元に来ていない状況でありますが、既に消防庁等の報告書も出ております。今、企業庁の方で、鋭意それらについて検討をいたしているところでございます。したがいまして、まだ私の方からは、今後の日程について申し上げるような状況には至っていないところでございます。しかし、お話ございましたように、安全性を確保し、それを確認する中で、当然、関係の市町村やまた住民の皆さんには、これらについて報告し、説明をしていかなければならないものだと、こういうふうに考えております。まだ時期、方法等については今後詰めさせていただこうということでございます。

(質)あと住民に対する一定の理解が必要だということなんですけども、そちらの方もまだ固まってないのか、どのようにしたいのかというような。
(答)今申し上げましたように、関係市町村と同時に住民の皆さんについても説明会等をさせていただかなければならないと、こういうふうに思っております。具体的な方法とか、日時等については、まだこれから作業を進める中で決めていきたいと、こういうふうに思っております。

(質)取りあえず当面、県なり企業庁としてされる取り組みというのは何になるんですか。されている取り組みでも。
(答)既に国からの報告書等も今来ているものもございますね。それらにつきまして、企業庁内で対応しなければならないもの、それからRDFの性状とか、性状管理についてもいろいろございますから、そういう意味では出てまいりました報告、あるいは提言といったものについては、各部、関係市町村へも送付させていただいているわけでございます。市町村ともそういった面で詰めていかなければならない点もございます。それから企業庁内におきましては、企業庁内でできることを順次やっていかなければならない、こういう事でございます。

(質)昨日の小泉さんの伊勢神宮参拝の後の記者会見で、RDF事故に関連してということで、要するに環境保護と、それから経済発展を両立させる鍵は科学技術であるというコメント、だから何だという結論はちょっとあれなんですけれども、あのコメントは知事としてはどういうふうに受け止められておられますでしょうか。
(答)今後三重県としては当面の、このごみ政策について、市町村とどのように対応していくのか、これについてはRDFも含めて対応を考えていかなければなりませんけれども、既に昨年発表しましたように、長期的には「ごみゼロ社会」の実現に向けて、三重県はしっかり取り組みを始めていこうと、こういうことを申し上げているわけです。そのごみゼロということについては、いわゆる燃えるごみ、燃えないごみではなくて、再利用できるごみと、再利用できないごみという仕分け方を基本に考えていかなければなりませんから、再利用できるものについては、これをやはり徹底して再利用していく、そのための技術的な問題もあるかと思います。それから再利用できないものについて、しかし日常生活の中で、あるいは今の社会的ないろんな活動の中で欠かすことができないようなものについては、やはり科学技術の力で再利用できるものに変えていく、そのためにはもちろん産業構造や社会のシステム、私たちの生活スタイルそのものについても、考えていかなければならない面もあるかもしれませんが、しかし多くの分野でまた新しい科学技術というようなものが、これをクリアしていくために期待されるのではないかなと、こういうふうに思ってます。そういう意味で総理はそういったことを頭の中に置かれながら、バクっとした言い方で、ああいう言い方されたのかなと、こういうふうに私は考えております。

(質)具体的にそのRDFを容認というか、支持というか、そういうふうには受け止められていないですか。
(答)RDFについては、最終、今、燃やさざるを得ないような形で出てきているごみについて、それを搬送しやすいように、ああいうチップ化というようなこと、さらにそれを発電にも利用しているというようなことで考えられ、造られてきた技術ですね。残念ながらその技術の集積が十分でなかったために、三重県において、ああいった事故の発生を見てしまったわけでございますけれども、一つの資源循環型社会を構築していくための大きなツール、方法として評価をされてきたものだと考えているところであります。したがいまして、総理もこのRDFについて、否定的な発言もされなかったというのは、一応のこれまでの評価というものについては、ご認識があるのではないかなと、こういうふうに思います。

(質)年末年始の知事自身心配されてた関係市町村の、RDFの、そのごみ処理等はうまくいっているという報告は受けられてますか。
(答)特に混乱があったという状況は聞いておりません。桑名については旧のごみ焼却施設を年末から動かしてきたと、こういうふうなことでありますし、RDFの火力発電所が停止したままの状況でありますから、通常の形ではない市町村が関係市町村であったわけでありますけれども、暫定的に対応する形の中で概ね順調にやっていただいたんだろうと、こういうふうに思ってます。

(質)ということは年末等でわりとそこが一つの正念場を迎えると、年末年始にかけてのごみの関係でというのが、それが暫定的処置でクリアされたとすればですね、逆に言ったら、再開等がもう少し慎重的に1年かけてとか、そういうふうな考えを変えるような余地というのもあるんですか。
(答)年末から年始にかけて、特に正月になってからも、年始めから正念場だと、こう申し上げてきたのは、そういう暫定的な取り扱いということではなくて、RDFを今後どうしていくのかということについての正念場だと、こういう意味で申し上げてきたところであります。今、関係のRDF化をしている関係市町村におけます火力発電の再開については、変わらず強い要請が来ているというふうに考えております。

(質)灰処理施設ですけれども、3月中に藤原町に整備するというふうになってますね。これは順調に進んでいるんですか。
(答)特に問題等があるとか、遅れているとかという報告は受けておりません。ですから順調に進められているものだと思ってます。

(質)発電所がいつ稼働してもOKだということですね。そういう認識でよろしいんですか。
(答)藤原のやつについては、したがって年度内には灰を洗う施設、これはできてくるということですね。

(質)企業庁の方で鋭意検討しているというのは、これは安全対策のことを言ってらっしゃるんですか。
(答)安全対策のこともそうでありますし、それをどう確認していくかということ、その上で関係の市町村へご説明をする方法、時期だとか、その上で今度は住民に対しても、同じように手続きをどうしていくかということがあります。

(質)安全対策については基本的に企業庁だけで検討しているということなんでしょうか。
(答)もちろん企業庁だけというよりも、これまで専門委員会はじめ、県としても関連の施設等についても、中部電力さん等のご協力お願いして、それについてチェックもしてまいりました。いろんな提言を受けているところであります。そういった提言に基づいて、個々にどう対処していくかということであります。その対処していく中で、それらについて今度は安全性の確認をどうしていくかということがあります。安全性の確認については、やはりそれだけ安全性の確認そのもの大事なことでありますので、また専門的な方々に見ていただくというようなことが必要になってくると考えてます。

(質)それは具体的にどこかというのは、何か想定してらっしゃるんですか。
(答)いや、これらも早晩きちっと決めて、どういうふうにやるか手順を決めていきたいと思ってます。    

(質)専門的な方々というのはどういうような方々を想定されているんでしょうか。
(答)まだきちっと決めてませんけれども、例えば専門委員会この間ございましたね。ああいったご検討いただいた方々というのは一つの考え方でしょうね。

(質)同じメンバーが入るということもあり得る、それはない。
(答)いや、同じメンバーということは。だってかなりそれぞれ専門的な評価される方々でありますから、同じメンバーということも一つでありましょうね。

(質)国が示したRDFを巡る方針を遵守して、でしかも、いろいろな安全を確保しようと思うと、どうしてもコストがかかってくると思うんですよね、今以上に。で今受け入れがトン当たり3790円ですけれども、これを例えば据え置くつもりなのか、それとも安全を確保するためにはどうしても上げなければならないという要素があるのか、その辺りはどうお考えですか。 
(答)これらについてはまだまだこれからの結論の中で、数字もはじき出して出てきたもので考えていかなければなりませんね。私、今の時点では、まだ想像でものを言うわけにはいきませんから、それについて申し上げることはできませんけれども、そういった計算がきちっとできる状況の中では、今後それについてどうしていくかというようなこともなるかと思います。いろんな選択の仕方も、いろいろあるんではないかなと、こういうふうに思っておりますね、やり方としてはね。

(質)それは例えばどんなことですか、いろんな選択ということで。
(答)そういった計算してきた中で、どういうふうに考えていくかということは、その時点でまたいろいろと方策考えていきたいということです。

(質)現在の3790円ですか、トン当たり。あれは当時決まった時には、これでも企業庁の運営では赤字が出ると、その赤字は企業庁の努力で解消していくという話でしたけれども、今回事故を受けて、昨年企業庁の体制、人員も強化されましたよね。当然人件費というものも必要になってきますけれども、そう考えると運営自体、当初の見込んだ予算では人件費も含めて、もうこれは不可能と普通は見るんですけれども、そうするともう持ち込み料の値上げ、これか県の一般会計から予算を投入するか、そうした考えしかできないと思うんですが、実際問題として人を増やした段階で、もう運営はパンクしているわけなので、これをどう手当てするおつもりなんでしょうか。
(答)当初いろいろと考えられてきたものというのが、もちろん前提としてありますけれども、その中で運転を開始したところ、ああいった事故が起こったんです。あの事故の反省というのは、非常に大きなものでありまして、そういう意味ではそれらをやはり教訓に改善をしていく中でかかってくるものというものについては、これはそれを受け止めなければならないかというふうに思っています。

(質)受け止めるというのは、市町村に負担を回さないで県の一般会計で受け持つと。
(答)いや、しかしこれは、ごみについては第一義的に市町村の責任の問題であります。もちろん県も関わってきたこういう経緯がありますから、そこは市町村と十分に話しながらいかなければならないと、こういうふうに思いますね。

(質)そういうふうに市町村に対してより以上の負担を求める場合も、可能性としてはあると思うんですけれども、その場合は知事ご自身が説明なさると。
(答)まだ、そのことについては、ここで明らかにこういうふうな課題、こういう問題があるというわけではありませんが、それぞれ出てきた課題については関係の方々と十分話しながら詰めていくということ、これはもう当然のことだと思います。

(質)知事は地元の理解ということで、市町村とは別に住民ということも常々挙げられてますけれども、関係市町村の場合は早期に再開して欲しいという要望があるんで、これは理解を得やすいと思うんですけども、住民の場合はですね、説明は当然なさるわけですけれども、どういうことでもって理解を得たと判断さなるのか、その辺りどうお考えなんですか。
(答)安全性を確保し、それをこういう形で確認して、それについて住民の皆さんに十分説明をする。その上で住民の皆さんの理解をいただいていくということが大事でありまして、そのことをとにかく住民の皆さんにきちっとご説明させていただいて、ご理解をいただくようにしていくと、その努力をすると、こういうことです。

(質)見解の相違で、説明しても理解してもらえない、安全対策もそれでは不十分だということで理解してもらえないという事態はないですかね。
(答)それは説明会の現場で、いろんな意見があるかもしれませんね。それについてはそれぞれ県の方も丁寧にやっぱり説明しながら対応していきたいなと、こういうふうに思いますね。

(質)現段階では理解を得るよう努力を精一杯するということですかね。
(答)そうですね。特に関係の市町村の皆さんも、これはもう自分たちのごみでありますから、そのごみをどうするんだということ、このことを懸命に考えながら、どう対応するのかということだと思いますね。一方で「ごみゼロ社会」実現に向けた取り組みもこれからやっていくわけでありますから、したがって長期的な眺めについても目指す方向というのを明らかにしながら、しかし、当面の対応の仕方、このRDFについてもご理解を得ていこうと、こういうことです。

(質)「ごみゼロ社会」の中で、RDFというのは止めないで生かしながらという話ですよね、方針として。
(答)「ごみゼロ社会」というのは一応20年ぐらいの非常に長期の取り組みになるであろうと、こういうことを申し上げてきました。で、具体的な取り組みについては、やはり市町村や県民の皆さんと一体となって取り組まなければならない課題であります。それだけに県が一方的にこうこう、こういうふうにやるんだというような簡単な話ではありませんから、そういう中で、県民の皆さんや市町村の皆さんの考え方を十分に汲み込んだ上で、しっかりした方向付けをやっていきたい、こう思っております。そういう方向でする一方で、当面しかし、そういう「ごみゼロ社会」が目指す社会的な全体の状況というのができあがるまで相当期間もかかってきますから、その間に、当面ごみ問題についてどうするんだということの中にRDFの問題もあるということであります。それをきちっとご説明していきたいなと思いますね。

(質)いやだから、逆に、はっきり言えば全市町村が今RDF化しているわけではないじゃないですか。逆に当面の課題として、RDFというのも有効活用できるならば、県が今関わっているわけですから、逆に3分の1弱の市町村を、RDF化を広げて、66市町村へ広げるという方向もあると思いますけれども、その辺はまだお考えになっていないですか。
(答)そんなことは考えていません。
(質)それは考えない。

(質)知事としては、ごみゼロを目指す当面のごみ問題の中の一つの方向としてRDFと、ということはごみゼロ今後20年という目標ですけれども、例えばRDFの今の発電所をですね、だいたい20年くらい稼動させたらそれで終わろうよというお考えはあるんですか。そう持っていきたいと。
(答)RDFということにこだわらずに、「ごみゼロ社会」を実現していこうという考え方は、できれば、もうごみを燃やすという考え方から脱却できないか、そのためにはもちろん先ほど小泉総理のお話の時に指摘もありましたけれども、やはり、一方で科学技術等が克服できる課題というのが必要になってくるだろうと、こういうふうに思いますけれど、そういうのを目指そうとしているわけでありますから、長い将来先には、そういったごみを燃やすというような形のものは、ぜひ克服して、もうそういったものがなくても循環型社会としてやっていけるという社会を実現するということが目標ですね。現にアメリカ等でも新規の焼却場の建設は、もうしていないというようなことでありますから、これから日本もそういった方向にしっかり持っていけるように今から取り組みをやっていこうということが大事ではないかと思います。

(質)素朴にちょっと意地悪にお聞きをすると、松阪市長時代に、松阪はRDF化入ってなかったですよね、あれは前市長の時に既に決めていたと思うんですけれども、その辺の検討は、知事が市長の時にはご検討されなかったんですか。再検討とか。
(答)それはRDFについてですか。
(質)ええ。
(答)全く検討してません。
(質)それは有効ではないと思われると。
(答)いや、そういう意味ではなくて、既に松阪については、いわゆるダイオキシン対策について、巨額なお金をかけて施設の改善、更新を手がけていたんですね。ですから、それでしっかりやっていくということです。ただ松阪の時にも、若干その後問題になってきたのは、合併によって行政区域が広がる、その中でごみについてどう対応していくのか、特に嬉野とか、三雲町等が松阪と合併ということになりますと、今まで久居広域等で処理していた、そういったものを松阪の焼却場に持ち込むとなると、施設が能力をオーバーしてしまうというような問題ありますから、それにどう対応するかとかいうような課題が出てきてましたですね。

(質)ランニングコストが増えた場合、市町村に負担を求めることもあり得るかも分からないと、それはなぜなら、ごみ問題は第一義的には市町村の問題である、とおっしゃいましたけども、当然予想される市町村側からの反発は、RDFを進めてきたのは県ではないか、県が進めたから市町村がRDFに乗ったんだ、だから第一義的には市町村の問題ではなくて、県が進めたRDFに乗っているから、県が負担してくれるのが当然だろうという反発が予想されるんですけれども、それに対してはどう答えられますか。
(答)私が言ったというご指摘ありましたけれども、そんなことは言ってないので、いろんな問題があるのでそういった課題については、関係の皆さんとしっかり話をしていきたいと、こういうふうに申し上げているわけで、言っていないことをとめられて、さらに質問されるとお答えしようがないですね。

(質)第一義的には市町村の問題という部分ですけれども、ごみ問題は確かに、ごみ処理は市町村の問題ですけれども、RDFシステムは第一義的には市町村の問題なんですか。
(答)いやいや、ごみの問題はだから一般的に申し上げたとおりですね。しかしRDFについてはああいった形で処理する、燃やすということで県も噛んでああいう発電所を造ったわけですね。したがいまして、県としては市町村といろんな課題出てきたものについては当然十分話し合いをしていくと、こういうことを申し上げているわけです。

(質)11月にアメリカに行かれてトップセールスされたということなんですが、その後結果はどうなんでしょうか。
(答)私としては期待を大きく持ちながら今もいるところでございますけれども、まだその結果を報告できる状況ではありません。

(質)話自体がだめになったとか、そういうことではない。
(答)そういうことでは全くありませんね。

(質)何か近々結果がというようなお話だったと思うんですけれども、まだ相手先から回答きていない。
(答)そうです、まだ意思決定がされていないということですね。

(質)何らかの意思決定いただくというお約束にはなっているんですか。出る出ないは別にして。
(答)これは相手がお決めになることでありますから、私どもはその結果を待つだけのことであります。もちろん何らかの形の意思決定は行われるであろうと、こういうふうに思っていますけれどもね。 

(質)と思うだけですね。例えば相手方がもう韓国に出ましたと、で、その結果を見て初めて、ああ三重県はだめだったんだなとかいう話になる可能性もあるわけですね。
(答)そんなことは全然想定していませんけれども。

(質)その後県からアプローチしたりとかということは。
(答)トップセールスそのものについては、アプローチしているものはありません。

(質)昨日初めて知事の立場として、内閣の参拝にご同行されたわけですけど、率直な感想をまず。
(答)毎年、年始めに内閣総理大臣が伊勢神宮にお参りをされているということ、これ、だんだん年の区切りというのがはっきりしないような状況が指摘されているところでありますけれども、こういう祭り事といいますか、政治や行政の世界では、一つ一つの区切りというのが大事ですから、年の区切りというのはそういう意味で大事なものだと思います。その中で伊勢神宮にお参りをされて、この一年の取り組む気持ちを心新たにしていくということは非常にいいことではないかなと思います。三重県知事としてはこうやって毎年伊勢の地にお出でをいただくことはありがたいことだと、うれしいことだと、こういうふうに思います。

(質)国会議員時代に、自民党でいらっしゃった時にご同行されたことはあるんですか。
(答)ええ何回か、何回かというより、むしろ正月に地元にいるときは、だいたい年始めの恒例行事のような形でご同行させていただいたわけです。

(質)総理はどなたの時。
(答)最初は、中曽根総理、その後竹下総理の時もご同行させていただきましたね。海部総理の時ももちろんそうですね。歴代総理が正月にお見えになった時に、かなりの年は同行させていただいたはずです。

(質)新進党、自由党時代はなしですね。
(答)そうですね。

(質)今日は菅さんが来ているんですね。
(答)そのように聞いています。副議長も来られているんですか、昨日神宮へ行った時にどなたかに聞きましたが、衆議院の副議長も来られている・謔、なことを聞きました。

(質)参拝中、首相なりとどんな話をされました
(答)昨日、同行されてきました中川経済産業相は、私と衆議院議員時代ですね同期でありまして、特に仲良くお付き合いさせていただいた方でございます。昔、神宮のご神木の一刀彫の干支を彼にお渡ししてあげたんですけれども、その時に神宮の話を申し上げまして、特にご遷宮がございましたね。それでご遷宮の時に、伊勢神宮のご遷宮の時の社殿を建てる用地ですね、これが「かねくら」という、かねくらというのは金の座と書くんですけれども、そういう場所と、それから「こめくら」米の座という、金座、米座と言われているんですけれども、その2箇所を交互に使うわけですね。そして、先般10年前のご遷宮の時に金座から米座に実は移されたということを中川さんに言ったことありました。金座の時代は、いろんな大事件が起こる時代というのが言われていて、米座の時代というのは非常に平和な時代だと、こういうふうなことが言われているわけであります。中川さんから、「今、金座だったっけ、どっちだったっけ」と、こういうようなことを聞かれましてね、「よく覚えていますね」という話を私から申し上げたんですが、「今は米座なんですよ」ということを申し上げました。で、そんな話をしておりましたので、総理にも「今、天照大神をお祭りしているところは「米座」なんです。以前のところが金座と言いまして、金座の時には争い事が多い、そして米座の時には平和な時代だと、こう言われているんですよ。もう米座になってから10年経つんですがね」と申し上げましたら「うんうん。」と何も言わずにお聞きでありました。

(質)総理がですね。
(答)はい、総理が。

(質)小泉総理とはどんな距離。
(答)小泉総理とは、自民党にいました時には、結構親しくお付き合いをさせていただきました。もちろん私は厚生関係に一番力を入れておりました厚生族と言われる立場でありますが、小泉さんも厚生大臣をやられましたけれども、それ以前は、小泉さんは先輩議員でありますが、大蔵族と、こう言われている1人でありました。私は消費税導入の時期には、消費税導入に賛成の立場でありましたので、消費税導入について若手で10人衆を作ろうということで、いつの間にか熱心な議員、若い議員10人ぐらいで、若手10人衆というのができていったわけであります。その10人衆の一番中心になりました方が当時の小泉さんでありました。そういう意味で小泉さんとは考え方も馬が合ったわけでありますし、その後厚生大臣になった時にも厚生行政については、かなり頻繁に意見交換をしながらやってきたという経緯があります。

(質)それこそ、RDFの問題とか、そういう世間話はなかったですか。
(答)昨日短い時間に外宮、内宮をご参拝されました。そして非常に沿道に多くの皆さんがご参拝に来ていらっしゃいましたが、その方々がこぞって小泉総理に手を振り、声をかけ、大変な歓迎ぶり、私も、えらくモテるなあと、そう思いましてね。ところが小泉総理は非常にサービスよく、両側にこまめに手を振りながら、場所場所では立ち止まって、若い女性が大きな声を出しながら、声をかけていくのに手を振りながら答えていましたね。また、すごかったのは携帯電話のカメラ、カメラ付きの携帯電話、あれで写真をバシバシこう皆さん撮るのに、非常にサービスして応えられましたね。そんなことですから、もう沿道歩いている時にもとても総理に話しかけたり、話できるような状態ではありませんでした。たまたま、内宮に行きまして、記帳を書かれて、そして他の大臣が書いているのを待っている短い時に少し話したということです。

(質)知事には声かけはあったんですか。
(答)いや、特に、ええ。
(質)「昭彦さん」なんて言われませんでした。カメラを向けられたとか。
(答)知事という声は、ちょっとだけ聞こえましたけど。ほとんどは小泉さんを追っかけておりましたから、私らは、ほとんどの人は気が付かなかったかもしれませんね。

(質)知事、改めて今年は「ワクワク・ドキドキ」ということで、これが白紙になったら困るんで、リスクマネジメントについて改めて決意を聞きたいんですけれども、知事の事務引継ぎにも出ておりますけども、職員一人ひとりが、リスク管理というのは付随的な仕事ではなくて、それをこなすことで本来的な業務ができるんだと、達成できると言ってますね。そして、今年度の課題としてはリスクを未然に見つけると、職員が一人ひとり見つけると、顕在化させないことであるということを謳われてるんですけれども、こういうRDFの事故が起きましたね。で、その生命に関わるようなことでなくても、県政全般にわたってやっぱりほころびとか、いろんなものが出てくると思うんですよね、改めてそのリスクマネジメントについて本物なのかどうか、それをお聞きしたいですね。
(答)私としては、今まだ検討中でありますけれども、トータルマネジメントシステム、これは名前も正式には替えていこうとこう思っておりますが、今の時点ではトータルマネジメントシステムと申し上げますが、このシステムの全体像を描く中で、私自身は、まず県民に顔を向けていくこと、それから常にその県民に対して最適化した組織であること、それからもう一つは危機管理が大事と、この3つを全体のこのシステムを描く中で、どう位置付け、そしてそれらを関係付けていくか、これが一番難しい課題だと思ってましたが、そういったことも順次、整理を検討する中で整理してきていただきました。ですから、今後の県庁のシステムの運用の中では、常に県民に向けて最適化していくかということを一つのベース、それからもう一つのベースにリスクマネジメントというものがありますから、そのリスクマネジメントについても個々のシステムの中で、あるいは個々の業務を遂行していく中で、どういうふうに具体的にシステムとして織り込んでいくのかということを、これもいろんな具体的なやり方として提示して、これを組み込みたいと思ってます。今、それらの中身についてかなり詰めてきております。もちろんそうは言え、システムの問題以前に意識の問題があります。意識の問題については、さっき申し上げたシステムが県民に向いて常に最善化しているかどうか、最適化しているかどうか、これが最適化しているということは、それだけの意識がきちっと緊張感を持ちながら県民にやっぱり向いているということであるし、リスクマネジメントに対してもきちっと対応していると、こういうことだと思っております。口で言うほど簡単なことではありませんし、それからシステムができたからといって、それが本当にきちっと実行できるかという問題があろうかと思います。私としては、昨年は大いに、あんな大事故まであって、それを教訓に生かしていかなければいけないということでありますから、ぜひ今年はそれらについては十分心して、トータルマネジメントシステムの構築と、そしてそれらの運用を始めていきたいと思ってます。トータルマネジメントシステムそのものについては、すべてが16年度当初からスタートできるというものではなくて、順次良いものにグレードアップしていくということが大事でありますから、引き続きこれは取り組みを続けていきたいと、こう思ってます。

(質)昨日の職員への年頭挨拶の中で、県職員は優秀だが、ややもすると知事の顔を向き過ぎるきらいがあると、県民に顔を向けてくれということなんですけども、具体的な事例、なんかエピソードはないですか、知事に顔を向いて仕事をしている事例。
(答)具体的にというよりも、8カ月以上経ってまいりましたから、その間に県庁の職員の皆さん、私がこういう記者会見の時に申し上げていたり、あるいはいろんなところでご挨拶したり、あるいは講演したりというようなことがありますが、そういったことまで含めて、かなり気を遣って、それをこれからの県政のいろんな形を作っていくときに、盛り込んだりしてくれておりますね。そういう意味で非常にいろいろ優秀であるし、いろいろ気を遣ってくれているなということも感じます。しかし、そんなことよりも、やはりそれぞれ優秀なんでありますから、それぞれが持てる能力で一所懸命考えてもらって、仮に私と違う意見があったって、それは大いに議論をすればいいと、こう思っております。そういう意味では、必ずしも私に合わせてほしいなど思っているわけではありません。しかし、私としては見過ごすことのできないことはそれはストップをさせたり、方向を変えるということは、しなければならないときは、これは口出しをいたします。しかし、ぜひ知事に顔を向けて仕事をやるんではなくて、県民に向けて仕事をやってほしいということ、そのことを昨日はやや強調してああいう形で表現して申し上げたということです。

(質)ですから、エピソード、何かあれば。
(答)特にありません。

(質)例えば「しあわせプラン」ですか、その中で日本語だらけのプラン。何でしたか、「梃子(てこ)にして」云々を漢字で書いてみたりとか、そういう気の使い方とか、カタカナご法度で。その辺はどう思われますか。
(答)いや、そうではなくて、全体として、私が思ってきたとおりに大体の展開がきているんですけれども、本当からいけば、その方向性についても、もっと反対論が出たり、大いに議論して、そこらにもうちょっとエネルギーを使わなければいけないのかなと、こう思ってますけども、ちょっと素直にスッスッスーと来過ぎているんではないかなとこんな感じがあるんですね。

(質)それはしかし、そういう場が知事が設けられてないのと違います。課長級とはよく話をされても、例えば戦略会議って開いてるんでしたか、開いてましたか。
(答)ええ、しょっちゅう開いてますよね。

(質)そこで議論されてますか、部長級は反論してきますか。
(答)だから、そういう場での議論も思った程はないですね。

(質)それはなんでですか。やっぱり知事の顔見てんでしょうね。
(答)それから基本的にはあれでしょうね、私自身が北川県政の中でこうやってきたことについても、多くはそれを評価をしているから、そういう意味では、今までやってきたことから全く正反対の事柄というようなことは無いだけに、非常にこうスムーズにその後の経緯がきているのかなというふうには思いますね。

(質)昨年ちょっと全国知事会がかなりいろいろ、東京都知事と会長の件とかあったみたいですけど、三重県知事のスタンスとしてはどのような形で、今年は。
(答)昨年は、正直に、全国知事会等には行く機会がほとんど無かったということです。高山でありました知事会、あれにはもちろん出させていただきましたが、それ以外、東京でかなりの回数、知事会を開催しておりますけれども、私自身が日程を割くことができない行事とぶつかったりしまして行けなかった。あるいは、開催日程がかなり直前になってから知らせがくるというようなことも多くて、日程のやり繰りができないことが多かったわけですね。今年はできるだけ、知事会等にも行く機会を増やしたいという気持ちでおります。特に、三位一体改革を始め、地方分権という流れの中での正念場であるなと、こういう感じしております。それからやはり国政、当時のことも振り返りながら、また知事になって国政を見ておりましても、地方からやっぱりもっと積極的に言うべきは言っていくということは大事だろうと、こういうふうに思ってます。梶原さんが闘う知事会としての形を強めてきていることは、これはまずは評価をするわけでありますけれども、そうかと言いまして、なかなか全国の知事が同じ考え方で取り組めるかというと、これはいろんな意見が出てくるかと思います。地域の事情等もあるし、個性の違いもこれもあるかなと、こういうふうに思います。そういう意味では、これからの知事会のこのあり方についても、私としてはいろんな方々と意見交換しながら、さらに知事会としても機能できるような、あるいは機能できないものについてはまた別の考え方で取り組まなければならない課題もあるかなと、こう思います。東京都の石原知事は、かなり今の知事会について、強烈な皮肉や、あるいは批判を言っておりますけど、東京都は東京都民のための東京都ではなくて、これは地方を含めて、すべての日本全体が支えている東京都なんでね、あんまり偉そうなことをあんな形で言ってもらっては困るなと率直に思いますね。

(質)抜けるってことはないんですかね、あんなふうにおっしゃってる東京都知事が。
(答)向こうに聞いてください。

(質)昨年夏に徳山ダムの住民訴訟ということがありました。その時も一応コメントは出していただいたんですが、ちょっと文言忘れましたけど、なんか利水量に関して精査をといったようなコメントが付いてたと思うんですけど、判決で。ただ利水量が見直されると三重県にこう被さってくる分が増えるかもしれませんし、その辺で県としてのスタンスを知事の口から改めて。
(答)徳山ダムについては、昨年、突如としてああいう投資額が1千億から増えて提示をされてきて、非常に困惑をいたしました。やはり三重県としては、徳山ダムが三重県にとって治水の面でやはり大きな役割を持っている、このことについては当然認めて、そして三重県としても分担分にすべきは分担ということできましたけれども、突如としてああいったことについて戸惑いと同時に、やはりこれについては県民にきちっと説明をさせていただかなければなりませんし、またその上で理解を得ていかなければなりませんから、そういった状況をきちっと確認できるものでなければ困るということで、三重県としてはまだ当面これについては、他の県・市、名古屋市、愛知県とも十分相談しながら、国土交通省と話し合いをしていきたいなと、こういうふうに思っているところであります。利水についてのいろいろ議論もありますけれども、とにかく、私ども三重県にとって、ああだこうだというのは、三重県についてもいろんな影響を受けてくるわけですから、今後、国土交通省とは十分に話をし、詰めていかなければならないなと、こういうふうに思ってまして、今は事務レベルの方で年始めから、いろんな話、検討が始まっていくんだろうと思ってます。

(質)利水云々で三重県分のまた負担がさらに増えるとかということになった場合には、どうされるんですか。
(答)そんなことは簡単に「はい、そうですか」ということではありませんね。

(質)昨日シャープへの交付金が正式に決定されたんですけれども、改めてその誘致の効果とその期待を教えてください。   
(答)そうですね、今年の年明けから、日本経済についていろんなことが活字で皆さんのいろんな関係する雑誌や新聞等にも載ってますね。その中に日本経済の復活であるとか、再生であるとかというようなことへの、今年は期待感が強くにじんでいるような気がいたします。その期待感の根拠として、いくつか挙げている中の筆頭にあるのがシャープなどでありますね。シャープについては、いよいよこの1月には亀山工場が稼動すると。そして世界の拠点液晶テレビ工場として動いていくということでありますが、まず1ラインが動いていきますけれども、引き続き、昨年末には900億円規模の投資で第2のラインも作っていくということを発表されていますね。もう1ライン増設できるわけでありますから、多分、今後そういった形でのシャープの展開は予想されているんではないかなと、こう思います。したがいまして、当初見ていた以上に、シャープについては勢いを増して取り組んでいるんではないかなと思って、私どもとしては非常に期待感を強く持っております。

(質)有力なこういうようなシャープ、確か90億円なんですけども、有力な例えば企業であるとか、そういうのを、工場であるとか、研究であるとか、そういう誘致のために今後そのような額を使って県が誘致してくる、また誘致を誘うようなことというのは今あるんでしょうか。
(答)考えておりません。
(答)それでは、本年もどうぞよろしくお願いします。


( 以 上 )

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