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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事会見

平成18年 3月 7日
於 プレゼンテーションルーム

1.報告事項

  • 第42回(平成18年度)県民功労者表彰について(発表)
  • 「木の一句」審査結果発表及び平成18年度全国俳句募集の実施について(発表)

(知事)それではまず最初に、第42回(平成18年度)県民功労者表彰の方々が決定いたしましたので、発表させていただきます。お名前を順次申し上げます。大平誠(おおひら まこと)様、橋本謙一(綵可*1)(はしもと けんいち(さいか))様、山本かたし*2(やまもと かたし)様、野間米吉(のま よねきち)様、山口ふさ(やまぐち ふさ)様、中村幸昭(なかむら はるあき)様、岩見道生(いわみ みちお)様、以上の7名でございます。この方々の功績につきましては、資料にあるとおりでございます。いずれも、三重県の各界におきまして県民の模範となり、かつ県勢の伸展に寄与していただくなど、真に県民功労者としてふさわしい皆様でございます。この章は、最高位の知事表彰として昭和40年に制度が定められまして、昨年度現在、被表彰者数は456名及び6団体となっております。なお、表彰は4月22日「県民の日」記念事業の冒頭で顕彰させていただきます。
*1「綵可」は号を表します。
*2「かたし」は「器」の右側に「、」を付けた字です。

次に、全国俳句募集について申し上げます。平成17年度全国俳句募集「木の一句」の結果発表及び平成18年度全国俳句募集の実施についてご報告を申し上げます。平成17年8月19日から11月19日まで募集いたしました全国俳句募集「木の一句」につきましては、マスコミ各社をはじめとする皆様方のご協力で、全国さらには海外から、104,009句もの作品をお寄せいただきましたことに、厚く御礼を申し上げます。今回の応募状況の特徴といたしましては、全体としての句数は減少しましたものの、学校単位での応募が昨年度に比べ増加をいたしましたことや、あるいは県外からの応募が一昨年度から引き続き6割を超えたこと、ファクス・インターネットを用いた投句の割合が昨年に比べて大きくなったことなどが挙げられます。最優秀賞を受賞されましたのは、テーマ部門では山口県防府市にお住まいの坂根豊(さかね ゆたか)さん、雑詠部門では三重県紀北町にお住まいの井谷うめの(いたに うめの)さんのお二人でございます。受賞されましたお2人には、3月17日の午前10時から、ここプレゼンテーションルームにおきまして表彰をさせていただく予定でございます。また、平成18年度につきましても、「山の一句」と題して募集を行います。募集期間につきましては、昨年より3カ月長い5月16日から11月19日までとする・\定でございますので、引き続きご協力の程お願い申し上げます。


2.質疑応答
(質)県民功労者表彰のところで、文化の日本画家の方がいらっしゃいますが、下のお名前は号で使った方がいいということですか。
(答)そうです。橋本謙一さんというのがお名前ですが、橋本綵可というのが号ということです。

(質)ということは、お名前を出す時は、橋本綵可さんという形ですか。
(答:総務局)橋本綵可さんでお願いしたいと思います。何でしたら併記していただければありがたいとは思っておりますけれども。

(質)それと、保健衛生、山本県医師会長は3月末までの任期ですよね。4月の表彰の時は前会長?
(答:総務局)3月7日時点ということで一応名簿がございますけれど、4月22日の表彰の時には「前」ということになります。

(質)俳句ですが、4万5千句の減というのは、もう事業としてクロージングした方がいいという感じにはならないんですか。
(答)まず、これについてなぜ減ったのかというようなことですが、実際には例えば経費節減で応募はがき用の印刷を取りやめたとか、ダイレクトメールを簡易な案内ハガキに変更したこととか、応募期間が3カ月短かったとかいうような、いろいろ挙げればあるんですけれども、正直なところよく分からない点ががございます。ただ、聞きますと他の府県等でいろいろと俳句の募集をやっているようでございますけれども、そういうところが取りやめになっていく中、しかも10万件以上の多数の応募のあるこういう俳句募集につきましては、全国でも極めて数少ない状況の中でございまして、今年は応募期間を3カ月延長するとか、また、広報等につきましてもできるだけ努力をし周知をいたして続けていきたいというふうに考えております。

(質)去年分で、応募はあって入選した句を落として印刷してしまったという、何かその辺のミスが効いてるということはないですか。それは分かりませんか。
(答)直接的にそういうことについては分かりませんけれども、ああいう失敗のないようにしていかなければいけないということは言うまでもありません。

(質)募集期間が短かったとおっしゃるのは、8月19日から11月19日の3カ月ですか?
(答)そうですね。

(質)この数年ずっとそうじゃないんですか。去年だけですか。
(答:生活部)以前、「生誕360年芭蕉さんがゆく 秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」の時には5月16日から実施したことがあります。俳句の日ということで8月19日からの募集予定だったんですけれども、そういう点もございましたので、もう一度5月からに延ばして、しかも、もう少し広報期間を長く、なるべく早くから始めたいということです。

(質)これは今までで一番少ないぐらいだったんですかね、この10万件という数字は。
(答)そうですね。過去の経緯から行きますと、平成8年の時も「海の一句」は少なかったんですけれども、今までで一番少なくなっています。「海の一句」は59,850句だったんですけれども、この年は「旅の一句」というのがあって、これは136,193句ですから、「旅の一句」よりは少なくなっているということです。

(質)始まったのはいつからですか。
(答)平成8年以降です。

(質)平成8年にスタートですか。
(答)そうです。平成8年に「海の一句」で始まりまして、17年度というのが10年目の節目だったということです。

(質)フェロシルトなんですけども、岐阜県と愛知県の方に石原産業が、計画が実際に遅れるということで報告に行かれた、まだ三重県の方にはいらしてないようなんですけれども、今の状況を踏まえて知事の受け止め方と、あるいは石原産業に対する、実際に遅れている面もあると思うので、要望も含めて何かございましたらお願いします。
(答)フェロシルトにつきましては、現場からの撤去ということでは三重県からも会社には強く指導し要請しているところでございます。岐阜県、愛知県それぞれについて遅れが出ているということについて、各県にも説明に行っているようでございますけれども、三重県といたしましては、とにかく会社の最大限の努力によって、早急に撤去されるように強く望んでおります。今後も強く指導していきたいと、このように考えております。

(質)これは一応、会社の方に何か計画書について、例えば撤去計画など新たなもの、きちっとしたものを出すようにということで求める形には今後もされるんでしょうか。
(答)まだ事務担当の詰めまで聞いておりませんけれども、よければどうぞ事務担当の方に聞いていただければと思います。

(質)知事は公式的には石原産業の社長と面談されたことはあるんでしょうか。
(答:環境森林部)知事は直接、面談されたことはございません。副知事に会っていただきました。

(質)もしも新たな撤去計画で現実に即して2カ月、3カ月遅れるものが提出されてきた場合に、仮定の話になるんですけれども、その場合には知事は、その場でどういうふうに対処しようとお考えですか。
(答)後ほど、担当に聞いてください。

(質)あと関連で、岐阜県の知事とか、現場について視察されていたようなんですけれども、知事は現場を今まで視察されたことはございますか。
(答)今はもう桑名市になっておりますけれども、旧長島町の現場の方を見てまいりました。既にこの件については撤去済みになっているということでございます。

(質)それは、いつですか。
(答)確か、昨年の11月3日です。

(質)それじゃあ、始まってすぐぐらいですね。
(答)そうですね。

(質)先ほどの続きですが、岐阜県知事は社長に直接お会いになって、社長に対して直接要望、指導、要請されてるんですが、野呂知事は社長にお会いになって、強い指導を発揮するようなことはございませんか。
(答)必要があれば、またやればいいと思います。これまで県庁に来られた時も、副知事に代わって会っていただいているところであり、副知事の方から厳しく会社には申し伝えているという経緯がございます。

(質)関連ですけれども、岐阜県の知事と、今回ちょっと遅れたということで何かお電話か何かされていないんですか。
(答)してません。

(質)向こうからもない?
(答)ありません。

(質)以前の東海三県知事市長会議で、愛知県の方からも三重県の強い指導力の発揮をお願いするとの要望があったんですけれども、それに応える行動として、どういう行動をとられたんでしょうか。
(答)それについては、もちろん会社の方にフェロシルトの搬出先の確保、処理場の確保について、強く指導してまいりましたし、また県としても、いわゆる指導する中で助言できること、あるいは支援できることについては支援をしてきたところであり、これについては今後もその姿勢には変わりはありません。当然、担当の方では岐阜県、愛知県に会社の方からどういう説明があった、あるいは県からどういう要請をしたというようなことについては、十分に連携を取り連絡をいただいているというのはあると思います。

(質)京都府の進捗状況はどうなってるんですか。
(答)ちょっと、分かりません。

(質)他県から事業団の三田処分場に入れさせてほしいというような要望はないんでしょうか。
(答)直接的にそういう話はありませんけれども、三重県としては事業団の方を指導して、例の21万トンの受け入れということについては、それを今進めているところであります。

(質)RDFの件なんですけども、処理料について今、協議をやっている最中だと思うんですが、昨日、ちょっと時期的に、年度内は厳しいみたいな見方も出てきたんですけれども、その辺り、例えば今の状況、どういうレベルで話してらっしゃるか分かりませんが、処理料の受け入れについての状況、現状について、知事のお考えなりをお聞かせいただければと思います。
(答)処理料金についてはこれまでいろんな経緯があり、県としても、県並びに企業庁で責任を持たなければならない部分については責任を持ちながらも、本来的にはやはりRDFは一般家庭ごみのチップ化したものを処理していくということであり、そういう意味ではそれぞれの市町において、適切な、応分な料金の負担をいただくということが必要だと、こう思っております。そういう中で、今、協議会においてご協議をいただいているところでありますから、できるだけ早く、このことについては理解を得て、そして決定していってもらいたいものだと、こういうふうに思っております。

(質)RDF運営協議会に入っているRDF参加の自治体の、料金値上げに対する反発が強い状況にあって、なかなか理事会も今、開けないような状況にあるというふうにお伺いしてるんですが、その中で、説明すれば理解は得られるというふうにお考えでしょうか。
(答)説明すればと言うよりも、むしろやはり、あるべき負担の姿、これを冷静にきちんと認めていただいて、その上でできるだけ早く合意にこぎ着けるようにしていかなければならないと、こう思います。確かに、市町には市町の言い分はあるかも知れませんけれども、本来的にその処理にかかる経費については、応分にみんなで負担していくというのは当然のことでありますから、そういう中で理解を得ていかなければならないと、こういうふうに思ってます。

(質)三重用水の件なんですけど、鈴鹿市の反発というか、厳しい状況だと思うんですが、予算もかなり大きな枠でもあるので、その辺りをどういうふうに進めていくかも含めて、知事のお考えをお願いします。
(答)昨日3月6日に、企業庁長や農水商工部の総括室長ら5人で鈴鹿市を訪問しまして、助役並びに関係部長に鈴鹿工業用水道以外からの給水方法についての検討結果を報告し、ご理解をお願いしたというところでございます。県においては、鈴鹿工業用水以外からの給水ということでは給水開始時期に間に合わせることができないと、こういうふうに判断をいたしておりまして、これから鈴鹿市の方でもご検討いただくようにお願いしてきたということでございます。詳しいことについては、企業庁に確認をしていただきたいと、このように思います。

(質)一部報道でありました4ルートというものは、その中身も関係部署の方がいいですか。
(答)また企業庁にお聞きいただいたらと思いますけど、いろいろと他の案についても2つ3つ検討をしたのでありますけれども、実際にはそれはいずれも困難であるというようなことであったので、そういった状況について昨日、鈴鹿市の方にも説明をしてきたということでございます。鈴鹿市の方で、今後また検討していただくというようなことだと聞いております。

(質)他の案を検討した中で、ネックになっているのは給水開始時期に間に合わないという、この1点だけなんでしょうか。他に、付けた予算では間に合わないとか。
(答)さっき申し上げたように、あと詳しいことは企業庁の方にお尋ねをいただいたら、その辺も聞いていただけるかと思います。

(質)一応県としては、あくまでもこれで進めていくということで理解してもらう、ということでよろしいですか。
(答)今、そのご理解を求めてきたということで、鈴鹿市の方はそれを受けて検討していただくということでございました。

(質)産業立地、企業立地の件なんですが、年明けから、デンソーの工場の増設とか今週は東芝の増産体制とか、一部報じられたんですが、そういった企業が順調に投資あるいは工場を増設しているということに対する評価をいただきたいんですが。
(答)先般から、東芝の四日市工場の件がニュースで流れておりますけれども、これにつきましてはまだ私ども、会社で正式決定をしたというようなことを聞いておりませんので、今の段階では、報道されているようなことで、ぜひ四日市市に決定していただきたいと、強く期待をしているというところであります。ただ、お尋ねのように、今年は年初めから引き続いて大規模な設備投資、進出、こういったものが発表されております。今後まだ続いていくんではないかなあと、こう思っております。平成16年度についても、製造品出荷額が愛知県の1兆3千億円に次いで三重県は1兆円で第2位ということでございましたが、多分その勢いは昨年もそうであったというふうに思っておりますし、今年はまた昨年よりも勢いがいい形で展開が始まっているのかなと、こういうふうに思っております。これも、県は前から3つのバレー構想を展開してまいりました。それから私が知事になってからも、さらに自立的産業集積についての政策を、より強化しながら、新産業創造あるいは研究開発施設、こういったものの集積を担うなど、三重県としては愛知県などの元々の産業強大県とは違って、ある意味ではまだ基盤が比較的には小さな県であります。しかし旧来から三重県は、時代時代をリードするような、リーディング産業ということに努力をずっと前から取ってもきた県でございます。そういう意味では、今後もやはり他県にまねのできないような、あるいは時代の状況を先取りするような形での、戦略的な、より有効な産業政策をやっていきたいと、こう思っております。今年は、これまでの取り組みの成果がさらに大きく花咲いていってほしいと、こういうふうに思っております。

(質)産業誘致に関連してなんですが、先月、木曽岬干拓の本整備に向けての整備が始まったんですが、その木曽岬干拓の将来的な利用なんですが、非常に愛知県に近い立地条件で、あそこに工場を持ってきたいという企業が仮にあった場合に、将来的な利用も、いつまで公園で利用し続けるかという課題が残ってくると思うんですが、その辺りの将来構想はあるんでしょうか。
(答)木曽岬については暫定利用の事業に着手をしたところでございますけれども、これにつきましては、今後の都市的土地利用について地元の皆さんあるいは木曽岬町はもちろんのことでございますけれども、関係の所、その中には愛知県も含まれるわけでございますけれども、関係の所と今後早急に詰めていきたいと、こういうふうに思っております。その中にはいくつかの利用の仕方というのはあり得るんだろうと、こう思いますが、今私の方から特定の、こういった利用とかいうようなことを挙げるような状況でもないということです。

(質)暫定利用の期間なんですが、これは国との事前の協議で決めている5年間ということでよろしいんでしょうか、解釈としては。
(答)そういうことになっておりますけれども、私どもとしては、今後の高度利用のあり方の検討の中で、必要に応じて国とも協議はしていきたいと、こういうふうに考えてます。

(質)5年間というのを、縮めるということも十分考えているということでよろしいですか。
(答)まだ今後検討していく中で、その状況を見てということでありますから、今の段階で具体的にどういうふうに国と話をするんだとか、ということまでは描いておりませんけれども。国と交渉して、可能なことについては国の方にも理解を得て対応してもらうということでなければいけないと思います。

(質)知事、改めてざっくばらんに、木曽岬干拓地はどうしたいとお思いですか、個人的に。
(答)さっき申し上げたとおり、個人的なことを申し上げるような、そういうものではありません。県民の財産ですから、やはり県民がここの利用については十分理解し、またそれが三重県のために、県全体のためにもなる、もちろん地元の皆さんには望ましいものでなければならない、こういうふうに思います。

(質)愛知県とか、周辺、関係者との協議の場というのを設けるという話になってると思うんですけど、それは、いつ頃というのはまだ具体的には決まってないんでしょうか。
(答)来年度はそういう検討をしていこうということですが、具体的にどういう形で、ということについては、まだこれから考えていくということです。

(質)伊勢市長が亡くなられて、あと他の鹿児島県とか滋賀県でも首長さんが自殺されたりだとか、自殺未遂だとか、どうも全体に言うと、合併した後の課題について、どうも思い悩んでというような話になっているみたいなんですけども、改めて伊勢市長が亡くなった件と、県内合併を合わせて何か思われることがありましたら。
(答)県内合併?

(質)県内の合併ですね。合併がある程度、首長さんに圧力になっている部分があると。
(答)まず伊勢の加藤さんがああいう形でお亡くなりになられたということは、心情的には非常に痛ましいことだと、こういうふうに思っております。亡くなられた前日、私は二見町の方で加藤さんとご一緒させていただき、昼食も一緒に取りましたし、二見町の町で「ひなまつり」をやっているのをぶらぶら見て、その後、観光シンポジウムの方で市長さんは最初から最後までずっと熱心に聞いておられました。ただ非常に元気がなかったということが、今思い起こすと気になるところでございました。なぜ自殺をされたのかということの理由は遺書も見つかっていないようでありますから、本当のところは分からないところであります。ただ首長を経験している私も含め、今、地方自治体の長としてはいろんな大変な仕事、そして責務がかかってきているということでありますから、そういう仕事のことが、ある意味でストレスとして溜まり続けているということがあるかもしれません。少なくとも私もそう感じる時がないわけではありません。しかし、こういう大激変の時でありますから、通常職務の中で考えられることには、やはりそれに耐えていくだけの気力、迫力というものが必要なんだということを改めて私自身感じたところでございます。そういう意味ではなるべくストレスが溜まらないように、ぜひ皆さんとのお付き合いもよろしくお願い申し上げます。

(質)首長は忙し過ぎるんですかね。
(答)正直、加藤さんについては今何がどうだったのかということが分からない状態ですから、ちょっと申し上げようがないんですけどもね。ただやはり議員を経験し、そして市長という立場にいた私からいけば、平生から感じている責任の重さ、責務の重さというものは比べようがないというような私の思いでもあります。

(質)伊勢市の場合は結局、旧伊勢市を入れて4市町村の合併で、それは県が大きく引いた北川県政時の枠組みとは違うかもしれませんが、その辺のあの形がよかったのかどうかを含めて何か県内合併について思われることはありませんか。
(答)合併についてはそれぞれの市町村長さんらがご苦労いただきました。合併できない所ももちろんありましたし、最初から望まなかった所も一部ございましたけれども、しかし、それぞれ町の将来を思って取り組まれた結果、今日の29市町になったというようなことでございます。そういったご苦労には心から感謝しながら、しかし今の時代は非常に流動的な状況の中であります。例えば都道府県についても、今後道州制の議論等もいろいろ行われておりますから、そういった観点や、あるいは国のあり方、あるいは国からの地方分権の今後の進展状況、こういったことで随分取り巻く環境の変化があります。したがって、常々そういう環境も加味しながら、それぞれの市町の将来というのを考えていかなければなりませんから、多分合併はこれでもう終わりだということではなくて、今後もいろいろそういった動きは出てくるんではないかなと思いますし、県としても必要な助言あるいは支援といったことについては、きちっと対応できるようにしていきたいと、こう思っております。ただ一応今日までの一連の合併は一段落をしてきたところでありますから、そういう意味ではまずは合併した所が早く一体感を持って、一体感を醸成して、そしてこれからのまちづくりに向けて新しい市民、新しい町民が一丸となって取り組んでいっていただく、そのことを期待しているところです。いろいろ合併によるメリットだけではなくて、合併したことによる困難さというものもあると思いますけれども、それはそれぞれ合併までいろいろ苦悩しながら考えてこられことだろうと思いますし、合併した後はとにかくそういった大きな課題についてもしっかり取り組んでいっていただきたいと、こう思います。

(質)知事が今まで言われている部分で、29市町になったという数の部分は前回、国が1,000自治体ぐらいにしたいという、その方向に沿った数は合いましたけれども、その中身については何かお考えになることはありますか。つまり地域地域で今の形があるわけですけども、ご出身の松阪市、飯南町とか、あの辺にしても多気町を本当は入れたかったとかいろいろあったみたいですが、その中身について何かお考えになることはありますか。
(答)まず全国的にいろんな町を訪れましても、地方の中核都市として町の中心部もしっかり賑わいを持ち、元気に活力ある、そういった感じに見えてくるような町というのは、人口が少なくとも30万人以上、あるいは40万人とか、50万人以上の規模の所なのかなと、こう思いますね。これは地理的な状況、あるいはそれぞれの地域での都市機能の集約の程度、いろいろ状況の違いがありますから、一概には言えないところであります。三重県でもそういう意味では津市が30万人近くなりましたし、四日市市は30万人を超え中核市を目指そうというところでございます。三重県にもこういった中核市、あるいはそれ以上の都市的機能を有する町が今後出てきてもいいんではないかなと、こう思っております。しかし一方ではそういう条件にない、三重県は北から南まで広い所でありますから、そういう意味ではそれぞれの地域での将来像の描き方というのは違うと思います。そういう意味では三重県のそれぞれの地域が全国の他の所を模すというのでなくて、三重県らしさを生かして、それぞれの地域づくり、町の将来づくりを考えていってもらいたいなと、こういうふうに思います。

(質)関連ですけど、さっき出ました道州制で某新聞に出てた三重県の回答が道州制論議そのものが「横棒一本」で、あと3案出てますが、それについては「三角」という結果だったんですけど、中身をもう少し詳しく言っていただけますか。
(答)私は、国が外交・防衛などの本当に基幹的な業務にまず限定をされ、それに特化をした政府にしていくということを前提として、その上でほとんど多くの行政について地方に移管をしていくんだということであるならば、道州制という形はひとつのあるべき形であろうと、こういうふうに思っているところであります。しかしながら、今般出ております地方制度調査会の検討の結果でありますけれども、そもそも論ということで言うならば、この道州制という側面だけではなくて、この議論はこの国の形、政府のあり様、国全体のあり様をまず変えていこうということでありますから、地方制度という名の付いた調査会で議論をするよりも、もっともっと実は根本的に大きな問題であるというふうに考えておりまして、ある面ではただ単に地方制度を変えていくんだという議論では審議の場にも限界があるんではないかなと、こういう感じがまずあります。それから国がさっき申し上げたような基幹的な業務に特化をしていくということでありますから、これは今の中央政府を解体的に作り直すということであります。解体的な政府の作り替えをやるというようなことについて、これは大変なことでありまして、ここ20年ぐらいのいわゆる我が国が激変に対応していかなければならないということに対応してきた政府・国会の微々たる機能しか果たせないような状況で、そんなことが一体できるのかという疑問がまず出てまいります。特に先般の三位一体の改革はついこの間の出来事で、これこそ騙しの三位一体としか言えないものでございました。さらにはもっと重大なことがありますのは、首都機能移転というようなことにつきましては、国会で決議をしたにもかかわらず、結局実態的にはその後何も進まないという状況であります。こういうていたらくな政府・国会の状況でどうして解体的政府の再編作業ができるのか、誰が思っても不思議に感じるところであります。むしろ道州制の議論を本当にできるというのなら、国会決議をした首都機能移転等の問題をもっときちっと、国会決議までしているんですから、そういうものをきちっとやってこそ国が本当にそういった大事業・大課題に対応することができるということだと思いますね。ですから、そういういくら言っても実現性が本当に見えないようなことに議論をし、騒いでみても結局は無駄なエネルギーを費やしてしまったということになりはしないのか、私はそういう点を非常に危惧いたしております。

(質)審議の場の限界というのは、具体的にはどういうふうな審議の場が相応しいと思われますか。
(答)まず一番大事なことは、政府のトップである総理大臣をはじめ、内閣が、いわゆる政府そのものが今後国の形はどうするんだ、それからそれに合わせて地方のあり方はこういうのがいいんだという国の将来像に合わせた国の形というものを、やはりビジョンとしてしっかり出して、それが議論のスタート台にまずなっていくんだろうなと、こういうふうに思います。で、その上で国会での議論も必要でしょうし、それからその再編作業は地方も巻き込んで国の全体の姿が変わっていくことでありますから、地方も入った議論の場で議論をしていくということが大事だと思いますね。今の状況では10年とか、そんなことを言っても首都機能移転が決議した後もう10年ぐらい経ってきますかね。まあそんなものですから、いつまで経っても10年先という、今の状況だったらそうなっていきますね。ですから今のような形で早く本当の議論ができる場ができないと本当のところが見えてこないと、こういうふうに思います。

(質)日教組の全国大会があって、割と県庁舎のセキュリティを高める方向になって、で終わった後に試行的にセキュリティを高めて、何か北口玄関はゲートも設けると言うんですけど。
(答:総合企画局)そういう検討を総務局の方でしております。

(質)要は前北川県政の時に県庁舎をできるだけ県民に開放すると、特にお花見のシーズンとか、吉田山の関係もあるんで駐車場とかも全部開放してやってきた開放政策が今、割とセキュリティ優先という形で閉鎖的な方向に向かう動きもあるかもしれないんですけど、その辺知事自身はどういうふうにお考えなんですか。セキュリティ優先なのか、県民の便宜供与を後回しか優先するかですね。
(答)どちらも大事なことでありまして、しかし今の社会情勢からいきますと、思わぬ事件等が発生したりしております。そういう意味ではやはりこの社会のあり様については、何かしらこれまでの過去に振り戻りながらも、何かもっと社会づくりについてやり方がなかったのかなという思いもいたします。そういう意味で社会の体質を変えなければいけないんではないか、あるいは社会をもっと健康なものにしていく必要があるんではないかという思いが、今般打ち出そうとしている「文化力指針」というような考え方にも結び付いてきたところであります。ですから長い目で私どもとしては本当に県民の皆さんに安全・安心というようなことについて、過重なセキュリティをしなくてもいい、そういう社会を作っていきたいと、こう思っておりますが、一方では今の社会に合ったセキュリティの確保というのは必要でありますから、痛しかゆしの部分があるかと思います。しかし三重県は新しい社会づくりへ向けて今進もうとしているところでありますので、そういった取り組みを強化していきたいなと思いますね。

(質)強化するんですね、セキュリティを。
(答)私が言っているのは文化力指針の政策をしっかり取り組むと、そういう意味です。今、セキュリティという点では、子どもたちの通学・通園を送り迎えしようという、いろんなところで非常に努力をしておりますけれども、そういう中で送っていった親御さんが逆に子どもを殺すといったような、ああいう事件まで起こっておりますから、セキュリティのあり方そのものも本当に根底から今までのことが通じないような非常に残念な状況が起こったりしておりますね。そういう意味でこの病んだ社会をどうするかということ、これは何よりもまた大事なことではないかなと、こう思います。

( 以 上 )

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 広聴広報課 報道班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2028 
ファクス番号:059-224-2032 
メールアドレス:koho@pref.mie.lg.jp

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