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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事定例会見録

平成19年 3月20日
       於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目

なし

2.質疑応答

(質)

1期4年やられて、今日が1期4年目の最後の会見ということなのですけれども、1期4年を振り返って、改めてどんなご感想をお持ちですか。

(答)

私の任期は4月20日までということですけれども、選挙ということでありますので、4年間を振り返って少し感想を申し上げるならば、まず1つ目は、あっという間に4年間が過ぎてしまったということで、時間の経つのが早いというのがひとつ印象としてございます。2つ目に、実に様々な事が起こりました。特に最も辛かったのはRDFの貯蔵槽の爆発事故であり、2名の消防士の死者も出たということ、これは本当に一番辛かったこととして強く印象に残っております。過去からの懸案事項、いわゆる負の遺産と言われるようなこともいろいろありましたけれども、あえて私の方から探し求めていったもの、例えば産業廃棄物の不法投棄の実態調査をして、それが結果として四日市の大矢知の全国最大規模と言われる、ああいう実態が明らかになったということがございました。いずれにしろ私としては、三重県の未来を考える時に足を引っ張るような、こういった清算しなければならない懸案事項はできるだけ早く解決をしていくべきだと、こう思い、取り組んできたところであります。既に解決できたもの、あるいは解決へ着実に進んでいるものもありますし、今後それに向けて一応方向性というものを見い出しながら、今後やっていけなければならない、そういう課題もあるわけでございますけれども、しかし、しっかりそういったことに対する取り組みもできたのではないかなと、こう思っています。しかし、それ以上に私は知事になりました時に、4年間というのは十分な期間だという認識を持っておりました。それだけに、この4年間に知事としての思いをできるだけしっかりぶつけていきたいという思いで取り組んできました。そういう意味では、当時、非常に景気が心配をされておりました。シャープが非常に目立っておりましたけれども、しかしその後、三重県全体、製造業については大型投資が続いて、全国で最も注目をされるような伸びをしてきたことは、大変良かったと思っております。それから新たなものにもいろいろ取り組みましたが、その1つがRDFのピンチを何かチャンスの方向に振り向けられないかということで、ごみゼロ社会実現プランを作り、県としては初めてこの取り組みをスタートさせることができました。あるいは、マネジメントの最高のツールだと思っております経営品質向上活動につきまして、教育委員会の方にもぜひその展開をしてほしいという強い要請をいたし、そして学校経営品質として取り組みが行われてきました。3年間経ってまいりまして、今、県立高校だけでなく、多くの小学校、中学校でも取り組みが始まっております。特に県立高校での成果は、私は目覚ましい効果が出てきていると、こう思っておりまして、これも全国に例のない取り組みとして行ってきたところであり、今後の教育先進県に向けての最高ツールとして、将来、大変大きな成果、大きな評価を得られるのではないかなと、こう思っておりまして、こうした先進的な取り組みを幾つかできたということもあったと、こういうふうに思っております。それから大変腹立たしいのは、三重県が元気になり、県税収入が毎年100億円ぐらいずつ増えてきている状況にもかかわらず、国の歳出削減一本槍の財政再建のために、三重県では補助金や交付税が逆に約200億円ぐらい減らされるというようなことで、三重県独自の生み出してきた成果が県民に還元できないということは、極めて遺憾なことだと、今のこういう仕組みというものに対しては大変残念だと、こう思っております。それがために財政的には極めて苦しい、厳しい対応を迫られてきたわけでありますけれども、それでも三重県は、簡素で効率的かつ身の丈に合った財政運営にも努めてまいりましたので、全国の他県と比較した場合には、まだ最もいい方の県の一つだと言われているのは幸いなことだと、こう思っております。いろんなことがありますけれども、その中で最も自慢できることは、やはり県民とやらせなしの「本音でトーク」を78回開催し、7,300人近くの県民の皆さんと直接対話ができ、それが県民が主役の県政の、私の展開の一番大きな糧にもなったと、こう思っておりまして、このことはどこの知事さんに対しても私の自慢できることではないか、こう思っております。一方、知事が逮捕されるというような不祥事がございました。これについては、やはりこういう地方行政のピンチをチャンスに変えるということから、入札制度等についても、あるいは外部からの要望等についての取扱要領を作るなど、今、全国で比較して最も高いレベルの防止策を打ち出すことができたのではないかなと、こう思っております。以上、いろいろ振り返ると、この4年間は私にとりましては充実した取り組みができた4年間であったと、こういうふうに思っております。しかしながら、いろいろ残された課題、あるいは極めて困難な今日的な課題もいろいろ出てきているところでありまして、地方行政のトップとして、改めて知事という職責の重さというものも4年間振り返りながら感じているところです。

(質)

身近なエピソードで、一番良かった思い出というのはどんなことですか。

(答)

エピソードで?

(質)

身近なところで、何が嬉しかったですか。野口さんが来られてトロフィー渡せて嬉しかったとか。

(答)

私としては、やはり学校経営品質で本当に成果が出ているということが、最近特に嬉しく思ったことであります。

(質)

具体的にどんなふうに成果が出ているのですか。

(答)

聞く前に一回見に行ってあげてください。

(質)

県民にお言葉でご説明できませんか。

(答)

例えば学校の先生方が、生徒と一緒になって自分の学校のあるべき姿を描き、それがために自らどういうことをやろうかというミッションを、それぞれ子どもたちにも持たせ取り組んで、学校の雰囲気が、もう目を輝かせるような雰囲気に一変してきているというような事実があったり、あるいは学校の先生が、自らの意識改革をやらなければならないというようなことで活動を開始していたり、本当に私としては見違える変化が今出てきていると、こう思います。

(質)

一番辛かったのはRDFとおっしゃったのですけれども、私的な部分も含めて嫌な思い出というのは何でしょう。

(答)

急に言われても。そういう質問は事前にちょっと言ってもらうと、少し考えて。

(質)

RDFとおっしゃったのですが、確か私の記憶ではあの時、知事は県政の一大汚点というふうなことをおっしゃってましたけれども、今もその気持ちは変わらないのかということと、ごみゼロ社会実現プランは知事が思うように進んでいるかどうかということをお聞かせください。

(答)

RDFは、当時私も県政最大の汚点だということを申し上げました。少なくとも県の施設で、その安全性をしっかり担保していかなけばならない立場からいけば、死者が出るというような、そういうことが起こったということ、これぐらい実は残念な悲しいことはありません。そういう意味では、ああいったことを今後県政の中で二度とないように、これを教訓にして学んでいくということが大変大事なことだと、こう思います。したがって、今も変わらず事の重大性ということを強く意識をしているところです。それからごみゼロ社会実現プランにつきましては、これは最終的には県民一人ひとり、あるいは事業者がごみゼロに向けての一緒になった取り組みというものが展開されていって、初めて実現できるものであります。そしてまた、これまでのずっと生活の中で積み上げてきた様式というものは、必ずしもすぐに切り替えられるようなものではありませんから、これは時間を20年間という目標を置いているように、地道に着実にやっていくことだと思います。その中で、市町やあるいは県民の皆さん、事業者それぞれに一緒になって取り組んでいただけるように、今、いろんなモデル的な事業等に取り組んでいるところであります。これは、1年、2年の短期的な成果を求めるというのではなくて、皆さん、このマスコミの皆さんにも同じような気持ちを持っていただいて、地道に着実に前進をさせていくということが大事だと、こう思っております。そういう意味では、まだまだこれからだということは言えるかと思います。

(質)

残された課題や、極めて困難な今日的課題も出てきており、というようにさっきおっしゃたのですが、具体的にはどんなものなのですか。

(答)

やはり、最も顕著なことでは、格差問題等がございます。これは果たして県や地方行政だけで解決すべき問題なのかという根本的なことを考えますと、今、国は市場経済一本槍を強調するあまり、今起こっている現象は東京一極集中がさらに進み、地域での努力というものがなかなか生きないような状況にあります。そういう状況に対して、国に対してはやはりこういった国の構造のあり方というものについては強く物申していかなければならないと思いますけれども、一方で、県は県として現状に対してどうするのだということについて、自らできることはやっていかなければなりません。そういう意味では、いろんな試行錯誤もしながら、市町も含めいろんな取り組みをやっているところです。県としてもまだまだこれからの取り組みであると、こう思っております。それから財政が非常に厳しい時でありますので、例えば安全・安心という面でも、ソフト面だけの対応でも大変なところへ、ハード面も付いてくるということになりますと、これはやはり時間がとてもかかるものであります。巨大地震同時発生というような、そういう事態にどう取り組んでいくのだというようなこと、あるいは体感治安が非常にまだ低下をしておりますから、そういった問題にどう対応していくのか、こういったことも大きな課題であります。さらにやはり、私たちは子どもたちに未来への希望というものをつないでいこうとしているわけであります。そういう意味では今、子どもを取り巻くいろんな出来事、いじめ対策の問題だとかいろんな事件も起こっております。そういったことや、あるいは社会全体でそういう子どもをどうしっかり育てていくのか、子育て等の問題も含めたいろんな課題が今、山積していると、こういうふうに思っております。したがって、挙げればこれもきりのない問題が幾つもあるのかなと、こう思っています。

(質)

4年間でちょっとこれはやり方を間違えたなとか、そういった反省に立つべきものは何かありますか。

(答)

財政さえ許せば、もっともっと子どもの問題であるとか教育の問題であるとか、そういったことが、あえて言うならば出てくるでしょうけれども、与えられた状況の中では、私は精一杯やってきたのではないかなと、こう思っています。

(質)

それぞれ成果があるとお考えなのですか。

(答)

少なくとも、私は結果としての成果の前に、まずそれらの取り組み、仕組みというものをやはり構築していくということが大事です。したがってそういうものも、いわゆる未来への種まきみたいなところもあるかもしれませんが、そういうものも含め、思いとしては十分展開できたかなと思います。それから最近の話でいきますと、三重県の取り組んでいる経営品質向上活動が外部からの評価を受けまして、三重県のマネジメントの中身としては、16年にBマイナスという評価であったのが、今回、Aマイナスという2段階評価が上がりました。もちろん強みとして評価されるところと、改善すべきところも指摘は受けているわけでありますけれども、総じて、みえ行政経営体系をトータルマネジメントシステムとして運用してきた、ベースには危機管理であるとか経営品質向上活動であるとか、あるいは環境マネジメント、こういったものをベースに置いてきた、そして新しい時代の公、あるいは文化力と、こういった展開もしてきた、そういったことによってトータルマネジメントシステムとしてかなり全国から見ても、専門家の目で評価を高めてきているということは大変良かったと、こう思っております。

(質)

別に水を差す気もないんですけど、経営品質向上等、トータルマネジメントをいろいろやられて、実際問題例えば県職員の不祥事であるとか、教育委員会の件も含めてなんですけど、年間合わせると約30件前後でずっと減ってない、そういう成果が逆に数でいったら出てないというのは、体感的成果、県民の感じる成果でいったら、システムはできているけどもまだ実態は成果が挙がってないんじゃないかという感じがするんですけど。これはまだ種まきの段階だから、という形になるんですか。

(答)

いろんな不祥事が起こって、個人の生活・価値になかなか組織としてどこまで実際できるのか、これは難しい問題があります。どこの組織でも、こういった問題というのは大変頭を悩ますものだと、こういうふうに思います。ですから、そういったことに目を取られるのではなくて、県が行政体として果たすべき機能、これを県民サービスとして、与えられた条件・資源の中でどれだけしっかり取り組んで表現し、また実施をしているのか、マネジメントの評価の一番中心になるものは、やはりそこのところであります。そういう意味で、絶えず我々は自問自答ながら、しかし本来あるべき機能を追求して行く、その姿勢をしっかり持っていくということだと、こう思っております。

(質)

花は開くからもうちょっと待っててくれ、ということでしょうか。

(答)

いやいや、今ある状況もいろいろセクハラや殺人事件が起こったとか、いろんなことがありますけれども、これはどこの県でも、どこの企業でも、新聞社でもいろんなことが起こったりしますから、そういうことでそれはもちろん一つひとつの反省材料としてしっかり受け止めていくわけでありますけれども、しかしそのことで揚げ足を取られてどうこうというのではなくて、やっぱり着実に、あるべき姿をしっかり求めていくということが大事だと、こう思ってます。

(質)

ただ、知事が元々トータルマネジメントとか経営品質をお入れになった時というのは、松阪市政での経験も踏まえられて、要は職員の質の向上そのものというのが全体の組織を支えるとか、あるいは信頼関係を生むという目標数値、目標の像があったわけですよね。その中にはセクハラであるとか殺人であるとか、そういうことは本来排除されるという県職員の理想の像があるわけですよね。

(答)

もちろん、県民の信頼が損なわれるような出来事が起こらない、そのことが望ましいし、そうありたいと思ってます。

(質)

そこの所にはまだまだ届いてない部分があるとはお考えになりませんか。それとも、そこには着実に向かっていると、我々は解釈したらいいですか。

(答)

個人の性格の問題であるとか、個人生活に関わる部分が入ってきますから、組織の力だけでこれをゼロにするとかというようなことは無理だし、社会的にもそのことが無理なことは明らかなことであります。しかし、組織としてそれをやはり反省材料にしながら、なくす努力、排除していく努力、そういったことが大事だと、こう思ってます。

(質)

組織のあり方で、最初当選された時に、フラット制というのはいかがなものかというお考えもあったけれども、職員のレクチャーを終えてからは、方向性は間違ってなかったと、ただし実態に合わないものもあるという形で、横文字の組織名を日本文字にしたり、そういう変更もされたと思うんですけど、残した部分のフラット制の弊害とかいうのをお感じにはならないですか。それがこの4年間でもう少し手を付けるべきだったとか、そういうお考えは今はないですか。

(答)

そういうふうに考える必要はないんじゃないですか。物事というのは、どういうやり方をするのか、それについてはメリットもあればデメリットもある、日が射す所もあれば陰の部分も当然あるということ、これはついて回ることです。しかし、その中で最適を求めていくというのはやっぱり最もメリットが強調できる方法を選択し、あるいは作り上げていくということであります。デメリットがあるから駄目なんだとか、そういうことを考えることは、これはなかなか難しいです。完全なものを求めるということは、なかなか難しいことであります。

(質)

衆議院時代からを含めて、任期満了で次の選挙に臨まれるというのは初めての経験ですか。

(答)

そうですね、衆議院の時、任期完了に近かった時はありましたけれども、もちろん任期満了という形できちんと選挙、というのは初めてです。

(質)

何か初体験の感想はありますか。やっぱり任期満了はいいものだな、とか。

(答)

いやいや、そうじゃなくて先程も言いましたように、4年間いろいろあって、しっかり取り組んできたけれども、知事という任務は、振り返っても極めて重いものだということを重く受け止めております。市長の時は2年9カ月ぐらいだったのを、急な知事選ということで振り返って考える余裕もなく辞めましたので。

(質)

4年というのは短いですか、長いですか、任期満了を迎えてみて。

(答)

選挙で選ばれた立場で行うのには、いい程々の期間じゃないですか。

(質)

3年では、やはり短いですか。

(答)

そういうふうに言われると、ちょっと困りますが。私は松坂市長の時の2年9カ月というものも、自分なりに思いはそこで相当展開できたと、こう思ってますから、4年というのは、そういう意味で十分ではないかなと、こう思ってます。

(質)

初当選して知事室へ入られて、前任者から引継ぎを受けて、その当時、少し不安もあったんでしょうか。県政運営をどうやっていくべきか。自信ばかり、意欲ばかりだったですか。

(答)

そういう表現には..。私の表現の仕方とはちょっと違いすぎて。

(質)

それで、確実にこれで県政運営を自分の手の下で、指示の下で動かせ始めたな、というのは、いつ頃確信が得られましたか。1年目?2年目?3年目?

(答)

市長を辞めた直前か直後あたりに、私が知事選に出ると決めた、その思いの時に、一番最初に、どう県政に立ち向かうべきかという中で最大の柱になっていたのが、ガバメントからガバナンスということでありましたし、それから「元気」にしていくというような、そういった個別のこともありました。東紀州対策局のようなものも、一番最初に作った私のメモには書いてあったものでありました。したがって、私としては淡々とやってきただけです。当時のメモを振り返ると、そういう意味では大体実現してきたと、私の最初から思った方向と同じように来てると、こう思います。

(質)

それで、最初に手応えがあったのはいつ頃かな、と思いまして。

(答)

振り返って、そういうような思いは持ちません。淡々とやってきました。

(質)

では、特に県庁文化がこの出来事なり何なりをきっかけに変わってきたなというのも、特にないということですか。

(答)

県庁文化は北川さんの頃の改革にスタートして、今日までに随分やっぱり変化はしているんじゃないかなと思いますけど。これは県民の皆さんに評価をしてもらうべきだと思います。ただ、いろんな意見がありますけれども、私自身は外部から来られた方が、「やっぱり三重県庁というのは変わってきたな」というのは皆さんがおっしゃっていることだし、その上でこれから県庁文化の深まりもぜひ作っていってもらいたいなと、こういうふうに思います。

(質)

先程の質問に関連するんですけど、最近、会見も含めてお話とかいろいろ伺ってると、県政への自信みたいなものが以前に比べてかなり感じられるんですが、それは私の勝手な感想だと言えば感想なんですけど。そういうことからいくと、人間ですから最初、市政を経験されても県政はまた違うだろうし、領域が広いということも含めて、それなりに、自信をある程度深められた時点があったと思うんですが、その辺はやっぱりないですか。

(答)

私は大学の時に、アドミニストレーション、管理工学というのをやってまして、行政改革というのはアドミニストレーション・リフォームという英語を使っております。だから私は、マネジメントの専門家にならなければいけないと、こういうふうに密かに思ってましたから。したがってそれは、OR、オペレーションズ・リサーチのような戦略的ないろんな取り組み、その中で意思決定をどうしていくのか、それをまた組織の中でどう生かしていくのか、ということですから、確かに松阪市長になった時も知事も、それぞれ違うレベルの行政体で初めてなったわけですから、私自身の思いをできるだけ表現でき、また実現できるのか、いろいろそれは考えとしてはありましたけれど、私としては決して背伸びできる性格ではありませんから、そういう思いの中で淡々とやってきました。その中で私がいつも一番大事にしていることは何だと言ったら、物事をやるときに「一体これは何のためにやるんだ、誰のためにやるんだ」ということ、ただ一点あるとすればそこからスタートしているわけです。別段、世の中の賢いと言われる学者の知恵をスタートにしているわけでもなくて、私の思考過程の原点はそこにあると、それをしっかり展開していくということ、私はそのことが行政で一番大事なことだと、こう思ってやってきたわけです。

(質)

4年間を振り返って、自分自身で点数を付けるとしたら何点ですか。

(答)

点数は自分で付けるものではありません。ですから、これは県民の皆さんの判断に委ねたいと、こう思います。

(質)

落第ではないんですね?

(答)

そういう質問には答えません。

(質)

先般、市民オンブズマンによる情報公開のランキングで三重県の順位が下がりましたけれども、そのことについて知事はどういうご感想をお持ちかということと、知事ご自身としてはこの4年間を振り返られて、県の情報公開というのをどのように評価されてますか。

(答)

まず、オンブズマンはオンブズマンの物差しで、それも年々変えてやってます。知事交際費のことについては、ウェブ上に載せるか載せないかということの問題がありました。これは担当にも、なぜもう少しこのようなものを載せるというようなことをしてこなかったのか、という思いを申しました。そういうウェブに載せる載せないだけで、あれは載せていれば順位が7番目ぐらいまでポーンと跳ね上がっていくとか、それから県議会も今度、政務調査費の件をやられましたよね、あれも加点に加わったら一気にグーンと4位ぐらいまで、また上がっていくというようなことなんですかね。ですから、そういうことで一喜一憂するよりもやっぱり、あるべき姿というのをきちっとやっていくことだと、こう思います。ただ、そういう意味では今回のことで、やはりウェブ上などで誰でもすぐ見られるような、そういう時代が時代でありますから、そういう時代の状況にもっと合わせていくべきではないかなと、こう思います。結果としてああいうことになっているのは、いささかちょっとお恥ずかしいなということを感じました。ただ一方で、なかなか難しい課題もあります。例えば物品購入の予定価格の事前公表の件がありましたが、ああいうのは三重県の会計規則で一応、ああいう方式をとるということになっているわけです。ただ、変えようと思ったら変えられるのではないかということですが、なかなか現実には、それこそメリット・デメリットがありまして、他県の例を見てもなかなかここは難しいのかなと。オンブズマンが言っているのが、評価される情報公開なのかどうなのかということについても、疑問を持ちます。だから、まあまあオンブズマンはオンブズマンとしてのああいうやり方ですから、それに迎合するのではなくて、本来あるべきものをやっぱりしっかり追求していくというのが三重県らしさ、私らしさだと、こう思ってます。ただ、そういう点では、時代の流れ、ウェブ対応というのが少し十分でなかったというのはお恥ずかしいことだと、こういうふうに思ってます。

(質)

知事は、知事交際費がウェブに載ってないというのはご存じではなかったんですか。

(答)

見てませんから知りません。ただ、要するに私は、知りたい人には全部公開していると思ってましたけれど、それは公開請求があったら開示するというやり方だったということで、ウェブに事前に全部公表しているということではなかったということです。他県の状況を見れば、そういうやり方を他はやっているんですから、三重県も早くからそうしておけばよかったのではないかなと思いました。去年は、ウェブ上に載っている載っていないということが評価の物差しになってなかったので、去年の段階ではそういうことは気が付かなかったです。

(質)

ということは、次の時から公開、ウェブ上に載せられる?

(答)

すぐやるように言いましたから、いつからできる?もう4月からできますか。

(答:政策部)

これから準備を進めますので。

(質)

いつからになりますか。

(答:政策部)

今、担当と検討しております。

(答)

すぐやるように言ってありますので。私の任期の4月20日までにはぜひやってもらうよう、担当によく言っておきます。

(質)

交際費に限らず、何かほかにウェブに載せないといけないなと思うのは、何か思い当たるものはありますか。

(答)

よく分かりませんけど、とにかくそういう意味では、今の時代に合った情報開示のあり方、これを少し勉強させて、それに合うようにしていくべきだと、こういうふうに思ってますから、そういう対応でいきたいと思います。

(質)

課長級以上の外部への就職先が、三重県の場合は民間会社が非公開なんですけども、その点が低い評価になったんですけど、そこはいかがですか。

(答)

非公開というのではなくて、調べてないですから。それで、この問題については、いわゆる外郭団体等については調査し、公表しているところです。一般の民間の分については、それは把握してませんから、それを発表していないということは当然、するものがないわけです。また、しなければならないというものではないと思います。

(質)

再就職については、民間も含めて、国の方が変えてくるのと違いましたか。

(答)

国は国でしっかりやればいいわけで、三重県は三重県でしっかり取り組んだらいいことです。ただ、それでも、県のOBが辞めてからどういう所へ行っているんだということをお聞きになりたいならば、仮に県がその辺について、やるとしても、それは個人情報に関わる部分になってきますから、そういう法律に照らして、そういう方法があるのかどうなのか、これは検討していったらいいと思います。

(質)

中井代議士の件なんですけど。事務所費の問題で金曜日、土曜日、土曜日は三重県でも会見されたんですけども、古くからのご友人として、中井さんのおっしゃっていることとかを含めて、今回の件をどう思いますか。

(答)

経緯とかそういうのはよく分かりませんけれど、過ちがあったとすれば謙虚にそれを正していくということが、大事ではないでしょうか。

(質)

中井さんからは何かご連絡はありましたか。

(答)

何もないです。

(質)

新聞記事とかテレビではご覧になったんですか。

(答)

まあ、チラッとは見ましたけども。

(質)

中井さんがおっしゃってるのも、さもありなんと、私も国会議員の経験からいってもそういうふうなことはあるかなと、何かそういうふうに強調される部分はありますか。

(答)

事件はちょっと見ましたけれども、私は選挙を控えておりますから、そんな感想も何も持たずに受け止めていたんですけれども。だから、正すべきは正すというのがいいと思います。

(質)

知事の公約についてなんですが、先般も聞きましたがもう一度お聞きしたいのは、いろんな項目を挙げられましたが、財源を明示されなかったというのはなぜかということをもう一度。

(答)

財源については、これまでも人件費の削減であるとか、あるいは事務事業の廃止・縮減、こういったこともやりながら、わずかな所でしみだしてくるようなお金を、新たな事業にも振り替えていくというようなことですね。ですからさっきも言ったように税収が100億円増えて、県税収入が100億円増えてそれが新しい事業に使えますというのであればいいけれど、国の方の補助金や交付金が200億円も減ってくるんですから、そういうことについては、分かりやすく説明するということについては、なかなかないのではないかなと、こう思います。

(質)

限られたお財布の中であれだけのたくさんことをやるということですが、それはちゃんと予算は付けられるという根拠がぱっと見ただけでは県民は分かりにくいと思うんですが、それはいくらいくらとあえて明示しなくても限られた財源の中でやりますよというご主張だけで、伝わるというご判断ですか。

(答)

それはやはり与えられた財源の中で工夫をしていくということですね。他の対立候補者と言われている方のも見ましたけれど、挙げられている中身は私どもから言ったら非現実的なものですから、他の県で何かモデルケースのようなものがあったら教えてください。責任持ってやられている方の。皆さんがこだわられているのはよく分かりませんが、政権構想としてのイギリス型マニフェストのことなんでしょうね。私はマニフェストというのはできるだけこれまでよりも分かりやすく住民の皆さんに提供していくという最大の努力をしていったらいいと、こう思います。

(質)

そうしますと知事は出された小冊子、パンフレットはマニフェストとお呼びになってもいいということ?マニフェストと呼ばれてますか、ご自身で。

(答)

もともと言っていた政権構想などというのは政党が作るものですから、そういう類ではありません。私の公約です。

(質)

マニフェストとは言わない?

(答)

そういう質問、しつこいのには答えません。

(質)

公選法改正で選挙ビラが認められて、A4表裏、作られたかと思うんですが、結局、冊子の内容をどこまで盛り込むかということは大変難しいという話をされていたんですけど、作って、どういう点を工夫して作られたのかとか、どの辺を苦労したのかというのをちょっと教えていただきたいんですけれども。

(答)

公選法で認められたのは、ビラが認められたということです。いわゆる一般的に言っているマニフェストというものは、旧来から政党等にしか認められてなくて、今回の改正の中にも入っていませんね。だから選挙ビラとして最大の工夫をしたということです。できるだけいろんな写真も名前も大きく載せて、ただその中でどれだけ書き込めるかということについて、かなり文章そのものについては書き方を苦労しました。できるだけ盛り込めるようにということで、小さな字数の中にエッセンスをできるだけ入れて作ろうということで、作ってきたところです。22日には皆さんにも見ていただけるのではないかと思います。

(質)

冊子の内容は一応、網羅されているということでよろしいでしょうか。それとも、その中でもこだわりのものを盛り込んだということでしょうか。

(答)

網羅されているって、書き込めるはずがないじゃないですか。

(質)

例えば、見出しだけだとか、表現の仕方もいろいろとあると思うんですけれども。

(答)

まあ、22日に見てください。

(質)

その落とし込みはご自分でされたんですか。それとも指示したんですか。

(答)

この原稿の中身については私の方でやりましたが、あとデザインだとか、そういうのはお願いしました。

(質)

先程、何事も日が射すところがあれば陰の部分もあるとおっしゃられましたが、いろいろ掲げられてます公約は、日の射している部分と思うんですが、限られた財布でああいったことを実現するのに伴う陰の部分というのは、何だというふうに思われますか。

(答)

今のはちょっと、日の部分、陰の部分というのはそこへ引用されている所と違って全く違う所へ飛んでしまって、さっき言っていたのは、システムがどういうシステムがいいかという時に、メリットがあればデメリットもあるということを言ったので、日と陰という言い方は良くなかったのかなと思いますから、それは訂正しておきます。

(質)

いい所を個別にしますよという、いいお話がたくさん出てますが、ここは少し県民に我慢をしてもらおうとか、痛みの部分、避けられませんよという部分というのはこの4年間で、どういったところになるというビジョンをお持ちですか。

(答)

それは、例えば残された課題だとかそういうことについては、さっきの他の方の質問に答えましたね。今の観点で一番大事なのは、私は「本音でトーク」の時に県民の皆さんに向けて、少なくとも行政に甘えてくださるな、そしてまずは個の確立が大事ですよ、これからはこだわりの生き方、こだわりの地域、こだわるからこそ皆さんも行政に任すのではなくて、お任せ民主主義ではなくて、そして行政と一緒になって考え、一緒になって取り組んでくださいよ、ということを申し上げております。ですから、私としてはやはりこれから地域社会が、地域主権の社会として最も望ましいような形にいけるかどうかという時に、県民の皆さんにまだそれだけの個の確立という非常に重要な観点を逆にまたお持ちいただくということが必要だと、こういうふうに思います。こういうことについては、まだまだ、今までの中央集権的な社会から急に地域主権だと言ったって、切り替えがなかなかできないじゃないかとか、染み付いた考えだとかいろいろあって、なかなか難しい部分もあるでしょうけども、こういったことについてはやっぱり徐々に浸透し、作り上げていかなければならないことだと思います。

(質)

まだ、県民の理解、意欲というのは、知事がお考えのレベルまでは熟してない?

(答)

大変、活発に意欲的な活動というのも増えているし、そういった方々も多くなっていると、こう思います。かと言って、なかなかそういう考え方にまだ切り替えられないという人も多くあるのは現実なのかなと思います。

(質)

お答えいただいたのかも分かりませんけれども、今回、公選法で認められたのは選挙ビラという、ああいう形のものになってしまいましたけども、知事としては理想としては、例えば枚数の制限がないとか、そういう制限がもっと緩いものであったら、作りたいもの、配りたいものとしては、例えば事業費であるとか財源とか期限とか、そういったものを入れたのを作るのが知事選としては好ましいとか、今回のは法制度はとりあえず置いておいて、マニフェストというものがそぐうとかそぐわないとか、いいと思うのかよくないと思われるのか、そのあたりはどうでしょう。

(答)

そんなにそのことについて、マニフェストがどうのこうのということで、やんやん言うことはないんじゃないですか。私はそうじゃなくて、選挙公約として時代のいろんな背景の変化もあります。したがってさっきも言ったように、自分のこだわりの人生の中で行政サービスがどうあってほしいのか、自分の人生の舞台づくりに行政はどうあってほしいのか、いろんな思いを強く持ってきてます。そういう意味では、これまでのお任せ民主主義ではなくて、個々の人たちが政治行政のあり方に極めて強い関心を持っていますから、そういう県民に向けて公約として、より分かりやすい、そういった表現をしていくということが大事であります。そういう努力をそれぞれがするということがいいんじゃないですか。要するに質の高い公約を作っていくということ、それから制度的にもIT等がこれだけ発達しているわけでありますから、インターネットの活用だとかいうことも含めて情報媒体として利用できるものはいくらでもあるのではないかなと、こう思います。

(質)

質の高い公約に必ずしも事業費とか財源とか期限とかは必要ではないというお考えでいいですか。

(答)

表現の仕方、それがいいと思えば、それをされたらいいと思います。

(質)

知事のおっしゃる質の高い公約という面とイギリス型マニフェストというのと大きく違うなというふうなことを話を聞いていてよく分かったんですけれども、質の高い公約というのが、いわゆる日本型のマニフェスト、マニフェストというのはいろいろな定義があって難しいなと思っているんですけれども、イギリス型マニフェストと知事のおっしゃる質の高い公約というのが、同等に見ていいものなのかどうなのか、日本型マニフェストのような感覚で捉えていいのかどうかということなんですが。

(答)

そのようなことは学者に聞いてください。

(質)

要するに記者の皆さんは、本当にできるのかという疑問を呈されているんですけれども。じゃあ、どこに財源がある、どうやって節約するのかと聞いておられるんですけれど。

(答)

だから、私の公約は出したとおりです。あと、そういう中身がどうだこうだという理論的なことは、そういうことの得意な学者の方に聞いてください。

(質)

先程、行政に強い関心を持っている人々が増えてきたり、県民が主役の県政といって多様な主体が育ってきたりということが続きますと、例えば自ら知事になってみようという方が増えてこられてもいいかなと、この4年間で多様な主体が育っていると仮定をすれば、今の知事もいいんだけれどもっと自分ならこうしたいというような人が出てきてもいいんじゃないかなと思うんですが、今回、お二人だけという形になった、この現状に対してはどう思われますか。

(答)

そのようなことを聞かないでください。

(質)

今回の選挙で、過去の選挙よりも政策中心の選挙になったとお感じになりますか。

(答)

それは、例えば私が当選をさせてもらったらこういうふうになりますというエッセンスは大体出してありますから、当然、それについては読者の皆さんにしっかり見ていただいて判断いただきたいと、こういうふうに思ってます。

(知事)

最後に私の方から。最近、非常に不愉快なことがございました。それは「美(うま)し国」のことで宮城県が、デスティネーション・キャンペーンで出ているんですが、これについては三重県の方は、今、商標登録の申請までして県の方でも平成17年からやってきているんです。それで宮城県で何か議論の中では三重県が使っているということも出たそうで、だから知っているわけですね。知っているにも関わらずああいうことになっていて、特に全国に向けてこっちもPRしているんだけれども、三重県は関西、名古屋方面だけだとか、ああいう勝手な理屈を述べて言っているということについては、大変、不愉快に思っております。したがって知事の任期の最後の不愉快な思いとして、これについては東京事務所あたりを通して宮城県にその意を伝えておきたいと、こういうふうに思っています。

(質)

もう伝えたんですか。

(答)

まだ、これからです。

(質)

早急ですか。

(答)

早急です。

(質)

月内?

(答)

もちろん。

(質)

今日?

(答)

・・・。

(質)

場合によっては訴訟とか、そんなのもあるんですか。商標登録の方で。

(答)

まずはこちらの思いと違うことの発言もされていますので、まず、しっかりとその意を伝えておきたいと思います。

(質)

書面をお出しになるんですか。抗議書みたいなもの。

(答)

まだ、これからです。そこまでは私も考えていません。

(質)

逆にそういう意味について、宮城県から先に何かを三重県に言ってきたということはないんですか。

(答)

聞いてないですね。

(答:農水商工部)

それは、先方のほうからはございません。

(質)

三重県は、関西・中部にだけ発信しているから使ってもいいだとか、そういう話というのは、宮城県の知事か何かの会見であったんですか。

(答)

JRもかんでいまして、JRの担当者あたりは、三重県が使っているからというような指摘もしたんだけれど、これは東京への話で、三重県のは関西や名古屋方面のものだから関係ないんだというような、そういうことで何かここは決められたようなことが伝えられるので。

(質)

JR東日本でしたか。

(答:農水商工部)

デスティネーション・キャンペーンというのは全てのJRがやっています。

(質)

もちろん、三重県の中にあるJR東海なり西日本もかんでいることはかんでいるんですか。

(答:農水商工部)

宮城県は平成20年を予定していますので、20年になればポスターなどを主要駅に貼ってくると思います。

(質)

詳細は、観光局へ聞きに行けばいいんですか。レクチャーしてもらいましょうか。時間を調整してレクチャーしてください。

(答:農水商工部)

はい。

( 以 上 )

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