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知事定例記者会見

知事定例会見録

平成20年 7月23日
       於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目

  • 「三重県食の安全・安心確保推進会議」の整備と「三重県食の安全・安心確保のための検討会議」の設置について(発表)
  • 新型インフルエンザ対策について(報告)
(知事)

まず、発表項目について申し上げます。「三重県食の安全・安心確保推進会議」の整備と「三重県食の安全・安心確保のための検討会議」の設置についてでございます。6月23日に公布・施行されました「三重県食の安全・安心の確保に関する条例」の趣旨に則りまして、食の安全・安心確保を総合的に推進するために、三重県食の安全・安心確保推進会議の整備をいたします。2つ目に、知事の附属機関として条例で位置付けられました三重県食の安全・安心確保のための検討会議を設置いたします。まず、三重県食の安全・安心確保推進会議についてでありますが、条例の第11条におきまして体制の整備が求められているということから、食の安全・安心に総合的に取り組む庁内体制として、副知事を委員長とし、関係部長を委員として、配付資料にありますとおり整備をいたしてまいります。この推進会議は、まず1つ目は三重県食の安全・安心確保基本方針に関すること、2つ目に食の安全・安心の確保にかかる施策の推進にかかること、これを所管いたしまして、食の安全・安心に関する危機が発生した場合につきましてもこの会議が対応することにいたします。なお、第1回目の推進会議でございますが、これは7月24日に開催をいたします。また、平成19年10月22日に設置をいたしました「食の安全・安心危機対策本部」におきましては、これまで食品表示の一元的な監視体制の整備など、食の安全を確保できる監視・指導体制の充実強化でありますとか、「みえの食品安全・安心表示ガイドライン」、生菓子編でございますが、これの作成と普及啓発など、再発防止に取り組んできたところでございます。今回、先に申し上げました推進会議を整備するということから、対策本部は廃止をするということにいたします。次に、条例の第28条の規定によりまして、三重県食の安全・安心確保のための検討会議を設置いたします。委員につきましては条例第29条に基づきまして、消費者、食品関連事業者、学識経験者など、外部の委員からなります10名の委員を任命することにいたしております。委員につきましては配付資料にあるとおりでございます。この検討会議におきましては、今後まず第一に三重県食の安全・安心確保基本方針、2つ目に食の安全・安心の確保に関する施策等につきましてご意見をいただくことといたしているところでございます。なお、県が策定準備を進めております条例の規制条項に関する部分の規則の内容につきましても、併せてご意見をいただきたいと、こう思っているところでございます。この検討会議、第1回目につきましては7月31日(木)に開催をする予定でございます。

まず、発表項目については以上のとおりでございますが、次に報告事項を申し上げます。新型インフルエンザ対策についてでございます。近年、東南アジア地域などにおきまして鳥インフルエンザの発生事例が増加をしております。鳥インフルエンザウイルスが人から人に容易に感染する新型インフルエンザウイルスに変異をいたしますと、人はこの免疫がないということから世界的な大流行、パンデミックと言っておりますが、この大流行になりまして甚大な健康被害の発生が懸念をされているところです。これに対しまして、県におきましてはこれまで医療対応を中心とした取り組みを進めてまいりました。しかし、新型インフルエンザ発生時にはその影響が極めて広範囲に及ぶということから、社会全体としての対応、すなわち社会対応ということも大変重要でございます。このため、社会対応にも全庁を挙げて取り組むよう行動計画の作成、情報共有等を指示したところでございます。新型インフルエンザウイルスによります我が国の被害想定では、国民の2,500万人が感染をし、最大で64万人の死亡があるとされております。三重県につきましては、これから推定しますと36万8,000人が感染をし、そして三重県での死亡も9,400人に及ぶというような、非常に深刻な被害推計が出ているところでございます。この数字は、死者につきましても東海・東南海・南海地震が同時に発生した場合の推定される最大死亡者数4,800人の倍にもなる、大変大きなものでございます。しかしながら、社会全体の新型インフルエンザに対する認識はまだまだ低いものだと感じているところであります。こうしたことから様々な機会を活用し、市民・県民の皆様に対する普及啓発を進めまして、理解と協力を求めていきたいと考えております。国におきましては、与党の新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチームが1月から検討を重ねまして、6月20日に政府に対する提案をまとめたと伺っているところであります。今後、こうした国の動きに注視をしつつ、危機管理体制ということからいろいろ整備を進めていきたいと考えているところでございます。私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

(質)

食の安全・安心ですけれども、第1回の推進会議ではどういうことが話し合われるんでしょうか。

(答)

推進会議の方ですね。今申し上げましたように、まずは食の安全・安心の基本方針に関することや、あるいは施策の推進に関すること、それから危機発生時への対応ということもございます。まずは第1回目でありますので、今後この所管事項等を確認した上で、今後の進め方についてご審議いただくということになろうかと思います。子細につきましてはこの推進会議の方に委ねておりますから、その中で検討をいただくということになります。

(質)

推進会議と検討会議の兼ね合いというのはどのように?推進会議は多分、具体的な議提に基づく細則を決めていくんでしょうけど、あと議会が積み残した部分で、有識者等の意見も聞いたら、というので、多分検討会議はできたと思うんですが、その辺の兼ね合いはどういうふうになるんですか。

(答)

食の安全・安心ということについては、消費者の立場ということが大事でありますが、その安全・安心を確保するためには、生産者あるいは流通、こういったことを含めて総合的に対応されるということが必要でございます。旧来から、そういう中でいろんな利害が錯そうしたり、あるいは必ずしも望まれるルールがあったとかいうようなことがなかったわけでありますから、そういう意味で、今回条例ができました中で、そういった関連について総合的にしっかり施策を推進していくというためには、いろんな規制条項、項目も含めていろんなルール作りが必要であります。そういう意味では関係者の、食の安全・安心に対するしっかりした認識、情報の共有、そして共にそれに対する決意を持っていくということが大事であります。そういう意味で私は、関係者のいろんな、様々な立場からの意見というものを十分に聞いた上で、県の施策としていくのが大事であろうと、こう考えております。そういうことから民間の方々、特にこれにつきましては条例第29条に書かれておりますので、第29条に基づいた人選として10人の委員を任命することにしたわけでございます。

(質)

場合によっては推進と検討の合同会議とかいうのもあるんですか。

(答)

どういう議論の展開になるのか分かりませんから、いろんな形というのはあり得るかも知れませんね。

(質)

有識者の方がそれなりに意見を言われて、その部分を細則というか、実際の実務を詰める推進会議等で検討するとすれば、そこの部分でのやり取り等は当然ありますよね。

(答)

十分それは関連しますし、連携していかなければならないことだと、こういうふうに思います。

(質)

あと、検討会議のメンバーの一番上の、消費者の代表の中野たつ子さんの所属というのは、これはNPOとかそういうふうに考えたらいいんですか。

(答:農水商工部)

事務局からお答えいたします。県が、食の安全・安心地域リーダー養成講座というのをいたしております。2日間養成講座を受けていただいて、その方々が地域に帰って、リーダー的にいろいろ県民活動を展開してもらうということで登録をさせていただいています。その方々の代表ということで選ばせていただきました。

(質)

今回人選は、全部関係部局が推薦して、それで最終的に決まった?

(答:農水商工部)

関係団体のこういう所へ推薦をお願いして、依頼をして、そこから推薦をいただいたということでございます。

(質)

推進会議は18年5月からあるということですけれども、どう充実させたんでしょうか。

(答)

どう充実させたかということでありますけれども、先程申し上げましたように、食の安全・安心については、昨年も三重県でもいろいろありました。全国でもこの食の安全・安心ということについては大変いろんな事件が起こり、そしていろんな対策が進められているところであります。国にしましては、今後消費者庁等が設けられてまいりますが、やはり今日的な、かかる状況の中で条例もできたわけでありますから、そういう条例に基づくいろんな検討、やり取りをして、この会議の設置ということになったところであります。今後は条例に基づく、そういう会議でありますので、条例との整合性をきちっと保ちながら運用していくということになると思います。

(質)

例えばメンバーとか、増えたとか変わったとか、そういうのはあるんでしょうか。

(答:農水商工部)

従来、検討、確保推進会議ということで、庁内の情報共有の会議は持っておりました。私ども農水商工部の副部長を委員長として、関係室長を充てておりましたけれども、ただ今知事が申し上げましたように、委員長を副知事として各関係部長さんにお入りいただいたというメンバー構成の変化はございます。大きなところはそういうことでございます。

(質)

上は第一副知事?

(答:農水商工部)

農水商工関係が事務局をいたしますので、農水商工部担当の副知事を委員長にいたしております。

(質)

具体的に言うと?

(答)

望月副知事です。

(質)

下が安田さんということで。

(答)

そうです。

(質)

推進会議の危機発生時における対応というのは、健康被害が起きた時とか、あと偽装の問題なんかも含んでいるんですか。

(答)

昨年、赤福等のああいった事件が起こりまして、県としても対策本部を設けたところでありますけれども、ああいう事例が発生した時に対策本部というのは設けるわけです。それを今後この推進会議で対応するということにしたところです。

(質)

今後は対策本部は設けずに推進会議で対応するということになるんでしょうか。

(答)

そうです。別看板を設けるかどうかということでありますが、メンバーとしては今の構成員になりますので、同じ形ということでは推進会議という形でやっていけるわけであります。

(質)

全国知事会議について聞きたいのですけれども、今回の全体の概括と、あと来年は三重県ですよね。その辺、なぜ三重県に決まったかの経緯をお願いします。

(答)

先般、横浜で行われました全国知事会でありますけれども、私も知事になりまして、これで6回目の知事会ということでございました。岐阜で開かれた「闘う知事会」から、翌年の新潟におきましては三位一体の議論で夜中まで徹してやったというようなことがございました。その後、「改革、改革」という行け行けどんどんの議論が、結局は国に手玉に取られてだまされたような、そういうことから一方でやり方についてもいろんな議論がございました。ただ今年は、先般知事会の方で今後の地方自治体の財政状況を資料としてまとめてまいりました。その資料を見て、かなり皆さんそれぞれが厳しいという感覚を持っておりましたけれど、結果として出てきたものはがく然とした状況があったのではないかと、こう思います。そういう意味では、かなり危機感は以前にも増して漂っていました。そういう意味から、今後の地方のあり方について、やはり政府の言ってきた、特に私自身の表現とすれば、小さな政府論などというのは地方行政に当てはめて言うならばサービスの切り捨てをやれということにもならざるを得ない状況でありますから、そういう意味では今後あるべき地方の行財政状況のあり方、これについてもかなり議論が方向性として一定の方向へ意識を揃えることができたのではないかなと、こう思います。表現の強弱はいろいろありますけれども、そういう意味では地方消費税の充実・拡充、こういった形で、国に対してまずボリュームそのものも見直すべきだという議論の方向がしっかり出てきたのではないかなと、こう思っております。ただ、国はまだ2006年の骨太方針すなわち小泉政権の時のその基本方針というのが重くのしかかっておりまして、福田総理辺りもどこまで変化するのかなと思っていましたが、消費税議論につきましてもまだそれを振り払う状況にはないところであります。そういう意味では、今の混迷する国政の状況を考えても、地方にとっては相当心配が募る状況が今後も続いていくのではないかなと考えるところであります。先般の知事会は終わりましたけれども、今後第二期地方分権改革が第1次答申は出ておりますが、第2次答申、第3次答申(※1)、しかもその議論の中でもまだ足らざる点がいろいろありますから、そういった形がどうなっていくのか、政権そのものも来年秋の衆議院の任期満了に向けて選挙というものが、衆議院の総選挙がどういうふうな形で織り込まれていくのか、それ以前に来年の国の予算に向けて、例えば税制改革だとかそういう議論もどうなっていくのか。それから道州制の議論も一方ではかなり強硬論を持った人たちの議論も続いておりますから、そういう結果が来年の春頃には一定の議論の集約がなされてくるということになりますと、これからの一年というのは我々にとっては本当にどういうふうになっていくのか、大変強い関心を持っているところであり、また我々としても要所要所で意見を申し上げていかなければならないと、こういうふうに思っております。そういう意味では、来年は我々知事会としても、これまで以上に決断しなければならない時であり、また行動しなければならない時であるのかなと、こういうふうに思っているところでございます。そういう来年の知事会が、そういう状況の中で一年後行われるということになってくるわけでありますけれども、それを三重県で開催ということでありますので、しっかり今後、我々は地方分権・地域主権の社会を確立するために真摯な意見交換・議論をしっかりして、申すべきことは申す、決断すべきことは決断し、あるいは行動すべきことについては行動していく、来年はこういう知事会にしていかなければならないのではないかなと、こういうふうに思っているところでありまして、そういう議論をしっかりできるように、開催地三重県として最大また努力をしてまいりたいなと、こう思っているところであります。三重県開催につきましては、昨年の年始めからその可能性ということについて意識をいたしてまいりまして、その可能性を探ってもきたところでございました。その中で、他の府県の開催希望というのがないという状況の中で、あるいは三重県のそういう意向を薄々都道府県でご認知をいただいてきた中で、三重県だけが正式に立候補するということになったところでございます。全国知事会において皆さんのご了解をいただいたということで、しっかり対応していきたいと思います。特に来年は「美(うま)し国おこし・三重」のオープニングイベント等もたくさんあるところで、またいろんな大行事も幾つかございます。全国高校文化祭、「高文祭」もありますし、それから世界新体操選手権大会もございます。F1も来年は鈴鹿でまた開催ということにもなるところであります。そしてご遷宮に向けた大事な行事であります「宇治橋渡始式」も神宮において行われるということでありますから、本当に三重県はいろんな大きな行事が行われる時であります。三重県としては、知事会の大事な、本当に大きな正念場の会議であると同時に、三重県もぜひこの機会に情報発信をしていきたいなと、こう思っているところであります。

(質)

あれは立候補制だったのですか。

(答)

一応そうなのです。三重県の方の意向として、全国知事会の事務局にも事前に相談をしながら準備を積み重ねてきたところでございます。

(質)

開催県が、例えば費用等をかなり負担する形なのですか。それとも各県が知事会に納めている負担金の中からも開催費が回ってくる?

(答)

基本的には知事会で、掛かる経費については持っていくということですが、県で独自に掛かる分というのは特に今は。

(質)

試算はしてる?

(答)

基本的には会議の関係費用については知事会でありますけれども、三重県のPRとかそういうことについて、どういうふうに県として努力していくことはあるかと思います。これからの検討になります。

(質)

光と影の部分があって、光の部分で見るとそうだし、影の部分で見ると地方財政厳しき折に、他の都道府県はとても財政的にそれさえもったいないと腰が引けたけれども、三重県だけは手を挙げたという感じも見れないことはないのですが、そのようなことはないですか。

(答)

いや、今申し上げたように、基本的には知事会の方で運営をしていくということです。

(質)

中心はほとんど伊勢志摩ですか。

(答)

これも今いろいろ検討しておりますので、会場等についても大体決まってまいりましたらその時点でお知らせしたいと、こう思います。

(質)

神宮参拝はあるのですか、プレイベントとして。

(答)

知事会として神宮の参拝等、いわゆる宗教行事について直接タッチをするということは控えたいと考えております。そういうご希望を潰さないような配慮は大事だと思いますけれども、我々が参拝を取り仕切ってやるというような、そういうことはございません。

(質)

秋田の知事さんだったと思うのですけれども、知事会がもう「闘う知事会」ではなくなったというようなことを記者会見でおっしゃったということのようですけど、野呂知事ご自身の印象はいかがですか。

(答)

そうですね。先頭切って闘った人のおかげで随分だまされましたから。だから闘うって、何を相手にどういう思いで闘うのか、その中身が大事ですね。秋田の知事さんがどういうお考えでおっしゃったのか知りませんけど、まずはそれよりも、ご自身が闘いたいならもっと闘いの先頭に立てばいいのではないですか。

(質)

知事会の評価としては、この流れというのはある程度評価されるんですか。前から「闘う知事会」の中身自体が元々まゆつばだというふうなことをおっしゃっていましたけど。今回も一応、知事が主張された地方消費税の部分で、ある程度強い意見という形の文言、表現じゃなくて、どっちかと言うとソフトになりましたよね。逆に言ったら、前からおっしゃっているように、47のうち20人を超える官僚出身者の知事がいるんで、どうしても政府寄りの話になるんじゃないかというふうなこともあるかと思うんですけど、その辺、知事会そのものをどういうふうに評価されますか。

(答)

全国いろいろ、都道府県の状況がありますね。そういう中でも、特に例えば大阪府などというのは、その厳しさが特にいろいろと報じられたりしております。そういう中で橋下知事が誕生して、かなり橋下知事においては府政立て直しに尽力されています。ただ一方で、やるべきことはやるけれども、それ以上のことはできないとなれば国が悪いんだと、こういうことをおっしゃっていましたが、正にここはポイントでありまして、我々地方行政というのは、地方分権が、実態として中身は裁量権が全然増すような形で進んでいないという状況があります。したがって今は地方自治体も国の制度、枠組みの中にどっぷり漬けられている、漬かっているという状況にあるわけです。したがって実は、勢い勇んで地方が改革だ、改革だと言いましても、本来その改革は、我々がやはり国のあり方そのものをしっかり提起し、そしてそれを変えていくんだというところがないといけないと、こう思います。そういう意味では、勢い勇んでやるのはいいんですが、ただ、どういう国を目指すのかという議論がなかなかできていないわけです。国もそうでありますが、我々も、一体、小泉内閣の言った小さな政府論、増税なき財政再建、そういう、もうここ10年、20年の政治空白を生み出してきた議論の延長の中で、いくら改革のこぶしを挙げていてもこの国の危機的な状況というのは変わらない、そういう危機的な状況の中で地方がどんなにもがいていても、これは地方が良くならないということでありますから、そういう意味で最近の議論はだいぶ落ち着いてきて、特に麻生会長が横浜の先般の知事会でも、最後に私の発言を捉えておっしゃっておられましたように、我々は一体この国がどういう国を目指しているのか、そういうことについてももっとしっかり知事会として議論をし、物を言っていかなければならないと、こういうふうなことをおっしゃっておられました。すなわち、何かアメリカ的経済がいいんだとか、あるいはかなりもう批判されてきている、内部からも批判が出ているイギリス型の改革、こういったことを今まで、それが日本の目指すべき形だというような立場で言う人が多かったわけです。未だにそういった人たちはたくさんおりますけれども。しかし、我々地方から考えてみますと、やはり住民が望む地域のあり方、そしてまた行政のあり方というのは決してそうではないだろうと。私どもはやはり、ドイツ辺りへ行きましても、地方がしっかりしているということを強く感じますし、やはり日本もああいった形にいかないものなのかなと。あるいは北欧においては、高負担・高成長というのを実現しているわけです。かつての経済理論では打ち消されていたそのことを、北欧では実現しているわけです。したがって、これだけアメリカ的経済を追求し、格差が議論され、ワーキングプアといったような社会的な実態や、あるいはいろんなひずみが指摘されている中で、私たちはやっぱり、目指す国の形というものがどうもしっかり議論されていない、国においてそうでありますから、我々はやはりそういったことについてももっとしっかり議論をし、意見を言っていくべきであると、こういうふうに私は思っております。そういう議論の方向へは、知事会の中でも徐々に認識はできつつあるのではないかなと、そういう印象を私は持っているところであります。

(質)

翻って、知事が思われる、あるべき国の形というのは何ですか。

(答)

やはり、この国はまず地域において、住んでいる人たちが自らの思いの中でそれぞれの地域経営ができるような、そういう行政体ができていくということが大事なことであります。それから、やはりこれまでは財政が縮小、縮小でありますから、実は今、大事な子育てに関すること、子どもに関すること、あるいは福祉に関すること、これは障がい者(※2)や高齢者を取り巻く制度でもそうでありますが、いろいろもう議論は出尽くしておりますけれども、それをいわゆる財政状況という中で、実質的にはその切り下げということがかなり行われてきております。より効率的に、住民のニーズにしっかり対応できればいいのでありますけれどもそれができない、それから、いわゆるこれは福祉の考え方としてしっかり議論していかなければなりませんけれども、低所得者とか弱者対策といったところに力点を置くということは、そうでない人は自分で老後の蓄えまでしっかりやらなければならないという状況になり、それがアメリカ的金融資本主義のようなルールなきと言いますか、ルールを逸脱した、そういう経済を引き起こす心理的要因にもなっているのではないかなと、こう思います。そういう意味では、福祉のあり方というような基本的なところも含めて、しっかりこの国のあり方を考えていかなければならないと思います。少なくとも私は、アングロサクソン的な社会の姿というものは日本の目指すべき姿ではないのではないかと、こういうふうに思っています。

(質)

ちょっと話題は変わるんですけども、三重県教育委員会とか三重県職員の採用についてなんですけれども、結果の発表の30分程前に県議会議員らに連絡をしていたという件なんですけれども、このことに関して知事はどのようにお考えでしょうか。

(答)

私は、今回の事の発端は大分でのいろんな事件でありますけれども、これはもう犯罪行為でありますから許すことのできないことでありますが、それと併せて、いわゆる教員試験や公務員の採用試験についてのいわゆる発表前の事前連絡、こういったことが非常に大きな問題として浮かび上がったところであります。このことについてはもう言うまでもなく、誤解やあるいは疑念を招くことでございます。試験そのものの合否への影響を与えないということであっても、やはり私は誤解や疑念を招くような、こういったことについてはしっかりもう正すべきだと、こういうふうに思っております。少なくとも三重県においては、私はそういうことももうないだろうと思っておりましたが、実態としてはまだあったということで、改めて私の方からは周知徹底を図るように指示をいたしたところでございます。まず知事部局を含めまして、県が関係します試験等につきましては一切、合否の事前連絡は行わないということ、それから県には職員の採用試験のほか約60件ぐらい、各種のいろんな試験がありまして、それを取り扱っているところであります。したがいまして、この機会に総点検をするように指示をいたしました。問題作成であるとか、それから採点等の実施方法、それから合否の発表方法、それから結果の開示方法、こういうことについて私は、かなりの部分はもちろん適正に運用されているかと思いますが、ただ適正であるといっても誤解や疑念を生じるような、そういうものがあればこれはもっと改善をしていくべきだと思いますから、その点検結果を見まして、課題があればその改善をしてまいりたいと、こういうふうに思っているところであります。特に政治家からの事前の問い合わせとか、そういうことについては、例えば県議会議員の方からそういう強い要請があった時、なかなか議会との関係、これまでのいろんな関係から無下に断れないという職員の心理がどうしても働くことがあるとしても、これもやはり先程申し上げたように、全く誤解や疑念を招くわけでありますから、このことについてはきっぱりと、そういうことについては排するということが必要でございます。そこで、こういう試験の結果照会というような、そういう具体的な事例で考えていきますと、基本的な考え方としては、やはり議会からのいろんな要請がある時に、それが議員特権として認められる対象であり、またその行為であるのかということが、まずは基本になるかと思います。議員の皆さんが議会活動をやっていく、県民の期待に応えて議会の議論をやっていく、そういう中で、やはり必要な情報ということであれば、私もやはりそれにしっかり対応していくということが必要でございましょう。しかし議員の特権というような形でやることが県民の不信を招くようなものであるならば、これは一般の県民の皆さんに対応することと同様の対応の仕方でなければなりません。したがいまして今後は、試験結果の対応につきましても、一般県民からの照会に対する対応と同様の扱いとするということが大事でありましょう。もしも、合格の依頼だとか強要があったとか、というようなことがありましたならば、これはいわゆる「口利き」の要望・提案の対象ということにも、これは当てはまってくるのではないかなと、こう思います。したがいましてこの辺は、今後徹底して対応していきたいと、このように思ってます。

(質)

例えば採用試験に限らないですけど、資格試験もそうですけど、合否が決まってない段階で、もちろんいろんな圧力で繰り上がったりだとか、それはもう犯罪に近い問題だと思うんですが、仮に30分前とかに伝えること自体が、例えば受験者等が地域の選出の議員とかに頼んで早めに知りたいとか、多分そういうケースも多々あると思うんです。その辺についてもやはり誤解を招くので、それは止めたいというお考えですか。

(答)

そうです。もうそのこと自体が、例えば議員の皆さんからすれば自分の支持者等から、そういったいろんなご要請があるかと思います。しかしそれは、それに結果的に対応した場合に、その特定の方の照会に議員を通して答えるということでありますから、事前に知るという意味において便宜を図ったということにもなるわけです。そういう意味からいきますと、何らかの形で、特に議員の皆さんの選挙にかかわるような、そういったことに便宜を図るということになりますから、これもやはりきちっと考えるならばその種のものも好ましくない、まさに県民から不信を招くということになるかと思います。

(質)

ただ知事も被選挙民であられますから、逆に国会議員とかの経験も含めて、その心情は分からなくもない?そこの部分はご経験を含めて、あることはありますか。

(答)

そうですね、以前は実態としてかなりいろんなことがありました。また、その選挙民の方からは、議員というのはそういうことに対して役に立ってこそ議員なんだという、いわゆる本来求められる議員の活動よりも議員の権力を利用して、それぞれの個別の利益につながるようなもの、あるいはその便宜を要求するというようなことというのは、かなりもう一般的にあったのかと、こう思います。ただ、そういう中で本当に社会の公正・公平、やっぱり公正な社会を追求していくという議論の高まり、また国民の意識もそういう意味ではどんどん変わってきた中で、そういうことについては許されないことだという風潮がやっぱり強くなってまいりました。そういう意味では、かつての「社会悪」という言葉で、暗にそれを認め、許すような風潮、これは今日の社会ではもうないと断言できます。ですから、ここ10年ぐらいの間にどんどんそこは変わってきたということでありましょう。あるいはもう20年も前から、どんどん変化を見せてきたところであります。

(質)

かつての「必要悪」はもう通じないと?

(答)

そうです。昔は必要悪というようなこともよく言われました。それの最たるものは、談合なんていうのもかつては社会の必要悪だと、なくならないんだという風潮がかなり強くありました。

(質)

総点検を指示されたということですが、今のところ報道で出てきた部分では人事委員会の事務局長が事前に教えていたということですが、知事として最近、知事部局の関係で事前連絡をしていたのはどれぐらいだと把握されているんでしょうか。

(答)

極めて、最近の事例は少なかったというふうには思います。しかもそれが合否に影響を与えるというような事例は全くないと、こう思っているところであります。そうでありますけれども、やっぱりそれはいくら事例が少ないといってもこの際、周知徹底を図っていくということにしていきたいと思います。それから各種試験を県庁では取り扱っているわけです。例えば採用試験だけでも、人事委員会では職員の採用試験あるいは警察官の採用候補者試験とか、それから教育委員会においては教員の採用試験等もあります。それから、それ以外にも例えば知事部局でも、総務部辺りでも例えば行政書士の試験であるとか、あるいは、いっぱいあるんです。防災危機管理部なんかですと、高圧ガスの製造保安責任者試験であるとか、こういった危険物取扱者の試験であるとか、生活・文化部では技能検定試験であるとか、健康福祉部では調理師の試験であるとか、こういうのを挙げれば本当にたくさんあるんです。これが約60ぐらいになるわけです。こういったものについてもこの際、しっかり点検をすることが大事だと、こう思っておりますので、総点検を命じたということです。

(質)

質問は、私の取材では人事委員会の事務局長が何人の県議に教えたというようなことを実ははっきりとおっしゃらなかったんですが、その辺を知事ははっきりと把握してらっしゃるんでしょうか。

(答)

私もそこまでは把握しておりませんけれども、19年度については数名程度だったというようなことでありますが、20年度についても2名の県議会議員から問い合わせがあったということであります。ただ教育委員会の方は(※)少なくとも採用について、例えば一次試験、二次試験の試験結果は、本人から申し出があれば試験種目ごとの点数であるとか総合点数であるとか順位とか、そういったことを情報提供するということまできちっとやっております(※知事は「教育委員会の方は」と発言していますが、「人事委員会」の誤りです)。こういう試験については、仮に例えば大分みたいなことがありますと、そういう時にはやっぱりこの事件が起こってから、こういう状況が、資料が極めて大事になります。そういう意味では本人にきちっと情報提供できるということは大事だと思いますし、それについては今まで県もやってきたわけです。

(質)

いつからということははっきりしないにしろ、長年の慣習としてやってこられたことだと思うんですが、知事自身はこうした事前連絡をしていたということは認識されていたんでしょうか。

(答)

少なくとも私はもう、実はなかったんではないかなと、こう思っておりましたが、実態としてはまだ残っていたということです。特に私は、一昨年の暮れに口利き取扱要領(※3)を県で実行に移したところであります。したがって、いろんな形での便宜を図ってくれということについては、正当なものでないものについてはやはり口利きとしては良質のものではない、いわゆる悪質の方に入っていくということについては、それぞれ議員の皆さん方が自ら判断されて、だからほとんどそれでなくなったんだろうと、こういうふうに思っておりましたが、ややまだ少し残っていたということで、これは議員の皆さんの意識の問題もありますけれども、一方ではやはり選挙民の特定の方からのそういう強い要請があると、議員心理としてもなかなか断りきれないものであると。そういう事情を理解する職員は、ついついその強い要請に、合否には影響しないんだからということで対応してしまったと、こういうことがあったのかなと、こう思います。今回のこの件は、そう言う意味では事件が起こったことは残念でありますけれども、しかしこういったことについて騒がれたことは逆に行政としては、よりしっかり公正さを確立するためにはチャンスとなったと、こういうふうに思ってます。

(質)

総点検の期限などは定めているんでしょうか。

(答)

特に、これはどれぐらいの作業になるのか分かりませんので、なるべく早く作業をさせていきたいと、こう思います。まだ、60ある試験についてどの程度の調査結果になっていくのか、ボリューム、また調査すべき項目としてどれぐらいあるのか、そういったこともありますので、そこまでは言っておりませんが、早急にこれはやらせていきたいと、こう思ってます。

(質)

副知事を筆頭とする捜査チームというか、そういう調査班、調査本部みたいな、そういうものは別組織としてお立ち上げになる考えはないんですか。

(答)

捜査とか、そういう対象のものではないです。

(質)

調査です。

(答)

調査はそれぞれの部署でしっかり対応させたらいいことであります。基本的に考えるルールというのは先程申し上げたようなことで、そんなに難しいことではないわけであります。それに対して、それを十分調査する、その上で、より良い方法があれば改善をしていくということだと思います。

(質)

事前の連絡にはもう対応しないということなんですけれども、発表直後の問い合わせ等には対応するということですか。

(答)

一般県民に対応するのと同じ対応は、もちろん議員に対してもやります。例えば今のようなことについては、試験結果発表の時間以降で結果照会というようなことがある場合に、一般県民からの照会についてもそういう対応をするわけでありますから、そういう意味では一般県民と同じような形で対応するということになります。議員の特権としてこれは対象になるべきことではないと、こういうことです。

(質)

ひとつ確認させてください。総点検というのは、例えば当時の担当者とかに話を聞くとか、書類が残ってないような話を聞いてるんですけど、そういう場合は?

(答)

今やっている試験でありますから、私は実際にはほとんど問題があるとは思ってないんですよ。だけれどもやっぱりこういうことがありましたから、念のためにやっぱり総点検をしていくということであります。その中で、もちろんその結果、私自身がこれはかなり重大なことだなというような認識をする事例があれば、これはやっぱりきちっと、どうあるべきかということも含めて、私の方からも意見を言い、指示をしていきたいと、こう思います。

(質)

確認なんですけれども、平成20年度には2人からとおっしゃいましたが、それは県議からということでしょうか。

(答)

はい、というふうに私どもでは聞いてはおりますけれども。

(質)

それは教員の採用試験の合否についてでしょうか。

(答)

いや、県の職員採用試験のことについてであります。

(質)

19年度の数名程度というのも、県の職員についてでしょうか。

(答)

そうです、今のは県の職員採用試験のことについてです。

※1 知事は「答申」と発言していますが、正しい名称は、第1次から第3次まで全て「勧告」です。

※2 三重県では、「障害者」の表記における「害」という漢字のイメージの悪さを考慮し、平成19年6月から公文書・広報紙等において「障がい者」と表しています。

※3 知事は「口利き取扱要領」と発言していますが、正しい名称は「文書によらない要望等に関する取扱要領」です。

( 以 上 )

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