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知事定例記者会見

知事定例会見録

平成21年 2月 3日
於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目等

 ・率先実行大賞発表会について(報告)

(知事)既に、1月28日に資料提供済みでございますけれども、この場をお借りしまして、率先実行大賞発表会の開催について私の方から申し述べたいと思います。今年度の率先実行大賞11取り組みの決定につきましては、先週公表させていただいたところでございますけれども、その発表会を2月9日(月)午前9時30分から県庁講堂において開催をいたします。率先実行大賞は、県職員の自主的・創造的な取り組みをたたえる職員表彰制度でございますが、県が進めます経営品質向上活動の成果の結晶とも言えるものでございます。今年度は過去最多となります228件の応募がございまして、内容も一層充実してきていると考えております。今年度の特徴といたしましては、業務改善・人材育成・防災危機管理関係の応募が目立ったことが挙げられるわけでございます。大賞にもこうした取り組みが幾つか選ばれているところでございます。なお、発表会の開催に関します詳細につきましては別途、事前に資料提供させていただいているとおりでございます。私の方からは以上でございます。

 

2.質疑応答

(質)知事の方で、特にこの取り組みは素晴らしいというのを1つ挙げるとしたら?
(答)まず、過去、私が知事になりました平成15年度以降におきましては、大体毎年、応募件数が2割から多い時は4割増しというようなペースで増え続けているところでございます。また取り組みの中心的役割を果たした所属の数等を概算いたしますと、全所属数のほぼ半数にも及んでおり、経営品質向上活動にしっかり取り組もうということにしておりますが、徐々に浸透し、末端の改善活動への取り組みというものが高まってきているのではないかと、こう思っております。しかも、私どもは「新しい時代の公」とか、文化力によります質の行政改革を推進しているところでございますが、こういったことに関係したものも多くなってきているということで、大変、私としてはいいのではないかなと、こう思っているところでございます。今後もぜひしっかり取り組みを続けていきたいと、こう思っております。


(質)それで、過去に何か印象に残ったものってありますかという質問ですけど。
(答)いろいろ、象徴されるところのものというのはあるかと思います。例えば、去年はグランプリを受けたのが松阪農林商工環境事務所がやりました、「地元学」という手法によりまして文化力を活用した地域の魅力づくりに取り組んだということで、私もこのグランプリが決まった後、現地へ行きまして、その取り組んだ皆さんと意見交換をしたりしました。それからその前には幾つか高等学校の関係がございました。学校においても三重県では学校経営品質に取り組んでいるところでございまして、私は今の三重県立高等学校は目覚ましい変化・成長を見せていると、こう思っておりまして、その象徴的な取り組みがそういう中で出てきております。決して奇をてらうとかそういったことでなくて、かなり地道な、業務の中での努力、しかもいろんなアイデアを出してきているというようなこともありまして、少なくとも大賞に選ばれてくる10前後の取り組みについては、どれを捉えても大変素晴らしいものだと、こう思っております。私としては、これは県庁の宝というべきものだと、こういうふうに思っております。


(質)審査には知事は関わっていらっしゃるんですか。
(答)大賞を選んでくる、今回11取り組みでありますが、これにはもちろん関わっておりません。ただその11取り組みの中から、今度は発表会をやりましてその中で最優秀賞としてのグランプリをはじめ、幾つかの表彰をやりますが、その審査には私や副知事が加わりまして、加わってというのか副知事と私とでその中からの選定をするということにしております。


(質)後で結構ですので、過去のグランプリの表を出してもらえますか。
(答)グランプリのほか、各賞のものを出してください。
(答:総務部)はい。


(質)賞は部署で受けるわけですか。それとも個人なんですか、賞を受けるのは。
(答)大体、グループで取り組んでやっておりますから、その取り組んだグループの人たちに対してやります。

 

(質)県議会が検討されている有識者の諮問機関設置があるんですが、それに対して知事のお考えは。
(答)県議会ではこれまで、議会の能力と質を高めていこうということで、いろんな取り組みをやろうということで議論をされてきたところでございます。地方自治法をはじめ、いろんな法の壁といったこともあるわけでございますが、そういう中で十分にそういったことも配慮しながら、しかし新しい議会のあり方を追究していこうということについては、私としては大変結構ではないかと、こう思います。一つひとつのことについては議会の方で、先程申し上げたようなことも十分検討しながらやられていくべきものであると、こう思って、私としてはその動きを注視しているというところでございます。

 

(質)松阪市長選で現職が負けて新人が勝ったり、最近そういう動きが多いんですが、また元県議とか市議とか、そういう議員の方が首長になったり、いろんな動きがあるんですが、その辺り、最近の県民・市民の考え方が変わってきたということなんでしょうか。
(答)まず昨日、新しく松阪市長選で当選をされた山中氏と、それから亀山市長選で当選されました桜井氏、両氏がこちらへもご挨拶に寄られました。それぞれ県議会を経験されておられる方でありますし、大変な情熱、思いを持って市長選に臨まれたところでございます。私としては、当選をされましたそれぞれの方々が市民の負託に応えて、期待に応えてしっかり市政に取り組まれるということを期待したいと思いますし、県は最大のパートナーとして市や町を捉えているところでありますので、ぜひいろんな観点で思いを共有もしながら連携を強めていきたいという思いでありますので、そういう意味でもしっかり、それぞれのお取り組みについて私どもも見ていきたいなと、こう思っているところであります。それから最近の選挙の動向ということでありますが、これはそれぞれの市町がしっかり選択をされた、その上での選挙の結果でありますから、私から個別にコメント、評価をするようなものではないと、こう思っているところであります。ただ社会が大変、格差問題であるとかいろんなひずみが出てきているとか、あるいは地方が疲弊してきているというようなこと、これはそれぞれの市町だけのことに起因をするものではなく、国全体のいろんなことも大きく影響をしてきているところであります。したがいまして、政治に対する閉そく感なり、何かやはり方向を変えていきたいという選挙民の思いというのは一般的に非常に強くあり、そういうものが選挙へも大きく影響してくるということはあり得るのではないかなと、こういうふうに思っているところであります。なお、県議会議員出身の市長さん、町長さんというのが非常に多くなりました。市長さんだけでも9人を数えるわけでありますし、菰野町の町長さんなんかも県議ご出身でありますから、そういう意味では本当にかなり多く出ていらっしゃいますが、これはそれぞれの皆さんの自分のふるさとや思いを強くした市町に対する、未来へ向けての強い思いがあって出られるということになっているわけでありますから、それはそれで一つの、今そういった流れがあるとは言いながら、個々についてどうのこうのと言うことでもないのではないかなと思います。結果として非常に県議ご出身の方が多くなっているということは、見て取れるというところであります。


(質)先程の、方向を変えたいという思いが強いというのは、よくある最近出ている「チェンジ」とか改革という、チェンジしてくれるんじゃないかという期待感が強いということでしょうか。
(答)いろんなひずみや課題が出ております。あるいは生活上も安全・安心からいけば、いろんなこれまであったセーフティネットも壊れてきたり、あるいは非正規雇用みたいなことについてはセーフティネットがあまりにも用意されていなかったというのが今回の経済危機で明らかになってきているところであります。そういったことに対する不安や、あるいは不満といったことも投票行動として地方の選挙においても、特に市長選挙においてはその影響するところはやはりあるんではないかなと思います。

 

(質)新年度予算はもう知事査定も行われたと思うんですが、新年度の予算の見通しというか、重点施策、何かお考えがありましたら。
(答)予算については今、最終の詰めを行っているところでございます。これについては、また県議会に提出させていただく前に発表させていただく機会があろうかと、こういうふうに思います。今組んでおります当初予算につきましては厳しい経済情勢の中でありますので、国が打ち出してきました補正予算等に関連しまして、県としましても2月補正予算を出させていただいて、それと一体的に捉えた中で緊急雇用・経済対策に取り組んでいこうという、そういうことが一つございます。それから県民しあわせプランの第二次戦略計画、これが3年目になるということで、これにつきましてもい・・ネ見直しをしながら、あるいは新型インフルエンザみたいな新しい取り組みの必要なものもございますから、こういったことも配慮しながら、今組もうとしているところでございます。それからあとは、文化力を象徴するような、そういう事業がございますから、「文化力立県元年」にしたいと新年に当たって申し上げてまいりましたが、そういったことについても取り組みます。そういうことを中心に、21年度当初予算については姿を今、描いてきているところでございます。

 

(質)先程の質問にちょっと戻らせていただくんですが、松阪市長選・亀山市長選に絡んだ質問に関連して、特に知事も松阪市長の経験がおありですけれども、特に山中さんに期待することですとか、元市長として何か助言等ございましたら。
(答)私は今、知事という立場でありますので、特に松阪市ということに特定した形ではなくて、しかし市長を経験したという立場からいきますと、県政以上に市政・町政は住民に直接向き合いながら行政運営をしていかなければならないわけでございます。県においても、一体何のために、誰のためにやるんだということを言って行政を常に私自身も足元から問い直しながら、問いかけ続けながらやっているところでありますが、そういう姿勢は市民と直接向き合う行政においてはなおのこと、大変大事なところではないかなと、こう思います。したがって、山中氏にしろ桜井氏にしろ大変若い、若さを持ち、そして行動力を持っている、そういう方々であります。他の市長さん等においてもそうでありますが、しっかり市民の期待に応えながら、一体、個々の事業についてもどうあるべきかということをしっかり問いかけながらやっていくということが大事だと、こう思います。


(質)知事が常々おっしゃっている、「誰のための県政か、何のための県政か」というのが市町長にも当てはまるということ?
(答)そうです。


(質)先程、知事の話の中で、社会が大変な状況になっていてひずみもいろいろ生じていると、そういう政治に対する閉そく感についての選挙民の思いが強くあって選挙結果にも現れていると、これは形はどっちかというとネガティブな話なんですけれども、政治自体に有権者が関心を寄せる、関心が高まっているというのは評価できますか。
(答)もちろん投票率とかそういうことを考えれば、もっともっとあるべきだと。特に政治に対しては、これは民主政治の一番根幹となる最大の大事な制度でありますから、その選挙を通して国のあり方にしろ、あるいはそれぞれの町のあり方にしろ、それを市民から発信していく、表現するという意味でやっぱり選挙というのはもっともっと関心を持っていただく必要があるだろうと、こういうふうに思います。どの選挙を見ても最近は、やや低調なのではないかなと思っているところであります。


(質)その関連なんですけど、率直なご感想でよろしいんですが亀山の市長選で、市議補選もありましたけど、地域振興券もどきの、要は地元商店街が投票に行ってもらったら買い物ポイントを付けるというのがあって、市選管と県選管も縛る法はないということで認めた形になってるんですけど、違法・違反の意味合いじゃなくて、率直に投票者を得るためのああいう動きが出てくることに対して知事はどう思われますか。
(答)特定の候補者に誘導するためにやるというようなことは、これはもう選挙違反になりますけれども、そうではないということについては総務省も別段、公選法に触れるわけではないと、こう言っているところでありますから、それぞれそういったことが、より選挙への関心を高めるということであるならば一定の効果はそれで期待できるのであろうなと思います。ただ、基本的にはやはりそういうこと以前に、有権者お一人おひとりが自らの意思を一票一票の中で表現をしていくんだという、より積極的な姿勢が望まれるということは、私としては大事ではないかなと、こう思ってます。

 

(質)予算に関連する部分なんですけども、前回の知事会見でもちょっと伺ったんですが、愛知に続いて岐阜も職員の本体給与カットに着手するということで、三重県では本体給与カットについて取り組むお考えというのはありますでしょうか。
(答)今、予算の具体的な中身については申し上げることはできませんし、これは後日きちっとした報告をさせていただく機会を待っていただかなければならないと、こう思います。三重県においてもこれまで、例えば私の報酬についてはこれまで月額給料の5%カットをずっと、平成17年からやってきているところであります。これは副知事もそうでありますし、それから特別職になります企業庁長とか病院事業庁長、ここも確か2%程の減額をずっとやってきております。管理職については、管理職手当の3~5%ぐらいの減額もやっているところであります。今後もそういった減額を含め、21年度予算についても対応をしていきたいと、こう考えております。詳細につきましては、予算の発表の時に申し上げたい、見ていただきたいと思います。


(質)検討はしているということですか。
(答)予算については大詰めで今、いろんな取り組みをやっております。特に個別の課題については、今申し上げることはできません。


(質)全体のざくっとした感じなんですけど、国からいろいろ補てんされている部分はあっても、やっぱり今年は厳しいなという感じなんですか。
(答)そうですね、私としては昨年の夏頃から21年度予算の検討を始めた時、当初はもうとても予算は組めない状況であると、これは一体年末に向けてどう対応できるのか、三重県だけの話ではありませんから、地方から反乱でも起こしてかなり厳しく対応しないと大変なことになるんじゃないかなという思いがありましたが、その点については麻生内閣誕生と同時に、経済危機ということもあり、それから地方重視ということもあり、またこれまでの小泉内閣以来の政策の転換ということを麻生内閣は言い、それが国の予算の中でも生かされました。特に1兆円の交付税を上増しするというようなこともありました。それで何とか、もちろん毎年毎年厳しさは増しておりますけれども、夏頃考えていたような状況はなくなり、何とか組める範囲になったなというところです。ただ今年、この平成21年あるいは会計年度の21年度というのは、経済が垂直に落下するような状況の中で迎えてくるわけでございます。21年度の当初予算についても、緊急雇用・経済対策というものについてはいろんな、今できることについて挙げておりますけれども、しかし刻々と状況が変化をしていく中で、年度途中においてもいろんな対応をしていかなければならないであろうということを強く思っているところであります。そういったことに対応もしていくという、そういうことを前提に考えていきますと、なかなかいろいろ工夫あるいは苦労して、この編成に臨んでいるというところでございます。


(質)今はやっぱり東海三県で岐阜県とか愛知県とかに比べれば、三重県は比較的ましなんじゃないかという感じはあるんですか、今回の予算編成に当たって。
(答)愛知県とか岐阜県のことはよく分かりません。ただ、愛知県は不交付団体でしたから、良い時はしっかり良い思いをしていたけれども、悪い時には逆にその打撃は非常に強いと。三重県は良い時も国に召し上げられて、良い思いができなかったけれども、そういう意味では逆にこういう時というのはそんなにまだ愛知県のような直撃を受けるという状況ではありません。岐阜は岐阜で、いろいろ特殊な別の事情もあるかもしれません。


(質)「禍福は糾(あざな)える縄の如(ごと)し」という感じですか。
(答)それは分かりません。ちょっと他の状況は分からないですけどね。三重県はギリギリの中で、私としては大ピンチの時こそ長期的な視点で取り組まなければいけない、また萎縮することなくしっかり前向きにやっていきたい、と考えております。そういう思いも込めて今、編成の最終段階に入っているということであります。

 

(質)昨日、松阪と亀山の新市長がご挨拶されまして、知事の方から、課題は多いけれどもしっかり頑張ってほしい、ということをおっしゃってましたけど、知事からご覧になって2つの市の大きな課題というのはどの辺のところにあるのかということと、県の「美(うま)し国おこし・三重」、「文化力立県」づくりにどういうふうに具体的な協力を期待されるのか、お願いします。
(答)私から、市政に関わる課題については評価めいたことを加えるのはどうかと、こう思います。ただ、それぞれの方々がマニフェストを出されておりまして、その内容を見るとかなり思い切ったものが挙がったりしております。そういう意味では、現状からいけばとてつもなく大変大きないろんな課題があるんではないかなと、こう思います。また、亀山のようにシャープの工場が誘致されて以降、大変他の市からもうらやましがられるような、そういう状況であったわけでありますが、ここに来て多分税収は相当落ち込むであろうと、こういうふうに思いますから、それだけ考えても市の行政運営に大変な影響があるのではないかなと、こういうふうにも思うところであります。県としては、やはり市町と連携を取りながら、「美し国」と言えるこの三重をさらに連携しながら磨いていきたいと、こういうふうに思っているところであります。ですから、いろんな課題、厳しさ・苦しさ、それぞれある中でありますが、共にやはり未来をしっかり見ながら手を携えて、共に連携してやっていけるものについてはやってまいりたいなと、こういうふうに思っているところであります。そういう意味では「美し国おこし・三重」といった取り組みについては、ぜひしっかり連携を強めながらやらせていただきたいなと、こういうふうに思っております。私ども政治家としては、やはりぶれずにしっかりやるべきことを思いとしてやっていくということ、これが大事だと思います。しかし、ある時ふと間違いであるとか、そういうようなことに気が付いたら、やはりその方向修正をやっていくということはまた大事なことであり、「君子豹変」という言葉はそのためにあるものだろうと、こういうふうに思っております。


(質)知事の眼から見て、例えば山中さんのマニフェストとかは結構大胆なことを書いていらっしゃると思うんですけども、なかなか実現するのは難しいかなという印象をお持ちですか。
(答)どういう取り組みをされるのか分かりませんから、論評・評価はできないです。


(質)方向修正していくことも大事だというふうにおっしゃったので、ちょっと難しいのかなとお考えなのかな、と思ったんですけど、そういうわけではないんですね。
(答)少なくとも行政の中へ入ったことはない、議員として県議会で活動してこられました、あるいは国会議員の秘書として活動してこられたということでありますから、なかなかやはり一つの地方自治体の首長として中に入られて知ることというのはたくさんあるだろうと思います。行政の仕組みあるいは財政の仕組み、そういったことについても今、4時間ずつレクを受けていると昨日も言ってましたけれども、そういう中でしっかり勉強されて自らのマニフェストと突き合わせながらやっていかれるんだろうと、こういうふうに思います。


(質)知事もその松阪市長に就任された時に、行政の中に入って初めて気づいたことというのは幾つかありましたか。
(答)私は極めて自然体に、素直に「一体何のため、誰のため」ということばかり考えてましたので、結果としてはいろんなことを思い切ってやった部分はあると思いますけれども、私としては当たり前にやってきたという感じですね。


(質)特に構えず?
(答)特に構えず、ですね。

 

(質)改めてちょっと雇用情勢について伺いたいのですけれども、新しい年になって1カ月経ちまして、知事として県内の雇用の実態をどう受け止めて、どのような対策を取っていこうということでしょうか。
(答)ここのところ、いろんな企業において雇用調整をやっていく、それもかなり大きな数字が出てきたりしながらびっくりさせられ、非常に私としても心配をしているところであります。12月の時点で伝えられた雇い止めの数と比べると、1月の末に出された数というのはもうはるかにその倍ぐらいになっているし、あの発表された時点の数字、これは確か1月の20日頃の数字だったと思いますが、それから2月に入るまででも私は相当増えているのではないかなと、こう思います。12月期の中小企業の資金需要については、国の制度に県単の仕組みも付け加えて対応しまして、景気の良かった19年の年末よりも20年の年末、12月は倒産件数が少なかったわけで、ここは県としても中小企業の資金対策としては有効に機能したのではないかなと、こう思います。しかし年を越え、2月そして3月期に近づいていく状況というのは、12月の状況よりも比較にならないほど厳しい中でいくわけでありますから、その辺も大変心配をしているところであります。また大企業もさらに厳しい経営環境の中でのギリギリのいろんな判断を、雇用調整の判断も出てくるとすれば、本当にちょっと想像できないところがあります。したがって県としては、年度当初の予算あるいはこの2月補正がその前にありますが、こういったものに限らず機敏に柔軟に対応しながら、県として取れる対策をやっていくということが大事だというふうに思っております。

 

(質)少し話が離れてしまうのですけれども、先程、麻生政権の中でいわゆる小泉構造改革路線からの転換を表明されて、それが具体的な国の予算でも読み取れるような形になっていると思います。海の向こうの国で、20日に就任演説がありまして、中でも従来の共和党政治の転換、それに続くいろんな発表を見てもかなり転換をするような、新大統領が打ち出されていますけれども、知事が今のところご覧になって新大統領の方向性と言いますか滑り出しと言いますか、それはどのように評価されますか。
(答)明確に国民がチェンジを期待して誕生した、それがオバマ政権でもあると、こういうふうに思います。そのオバマさんも就任演説でもありましたように、やはりこれまでの政治、政策を転換していくという方向を示されてきているところであり、私は当然そうあるべきだし、それを期待もしているところであります。現下の非常に厳しい経済危機の時であります。その世界を巻き込んだ経済危機も旧来の政策の過ちの行き着いた、あぶくの末が弾けてこういうことになったわけであります。経済対策も大変なことだろうと思いますが、やはりアメリカが立ち直っていただくということを、私も心から期待をしているものであります。併せて今日まで日本にもその影響をもたらしてきたところであり、そういう意味では小泉内閣以降の政策についての転換が今ほど必要な時はないと、こう思っております。政局は極めて不安定な状況で、混迷状況が続いているところでありますが、しかしこれからの政策転換あるいはこの国のあるべき姿についての議論が総理自身の口からも出だしているところでありますから、与党はもちろんのこと野党の民主党においても、これからのこの国のあり方についての議論をしっかり行っていただいて、早く国民に分かりやすく明示していただけるようになるということを期待をしたいなと、こう思います。そういう中で今年行われる総選挙が、しっかり国民から見ることができる選挙であってほしいなという期待を持っております。

 

(質)附属機関なんですけれども、地方自治法には議会が設置することは明記されていないのですけれども、今、総務省は認められないという、どちらかと言うとそういう考え方で、多くの学者の方では「駄目だとも書かれていないのだから、地方分権の時代に国がとやかく言うことはない」と言う学者の方も多いわけですけれども、今、知事は新しい議会のあり方を追究していくのは結構なことだとおっしゃったので、どちらかと言うと考え方としては後者の考え方でしょうか。あと、そこで法を十分配慮しながらというのは、知事としてはどういう場合は議会の附属機関というのはあまり好ましくないのだなというふうに考えているのか、その辺をお聞きしたいのですけれども。
(答)まず私としては、コンプライアンスというのは行政にとっても大事でありますし、条例等を審議し、あるいはそれを議決機関として決めていく議会においては、なおのこと自らのコンプライアンスということについては大事なことであると、こう思います。したがいまして、その法律の内容が良いかどうかということ以前に、やはりその法に示されている範囲の中で対応するというのは、一つの現実でございます。しかし一方で、法律も時代の要請からかけ離れたような状況になっていくというものであるならば、これは法律改正を要求して実際にその時代の状況に合わせていくということも大事なところであります。議会における附属機関のあり方については、いろんな議論があります。私としては議会の機能・能力、これが高まる形の中で位置付けておられるということでありますから、しっかりその辺の議論は見守っていきたいと、こう思います。法律の中でできるのかできないのか、いろいろ専門家・学者の間での議論もありますから、私の方からとやかく申し上げることでもないのかなと、こう思っております。

 

(質)議会絡みで、もう一方でリサイクル推進条例の見直しというか、これだけ議員提案条例の多い議会ですので、それの見直しというのを今の萩野議長が言われてやっていて、特にリサイクル推進条例の見直しというのがあるのですが、そのリサイクルの選考委員の中に例えば石原産業の役員が入っていたとか、ある意味、県も議提とは言いながら李下(りか)に冠(かんむり)を正してしまった部分があったと思うのですけれども、その辺の見直しについてはどう思われますか。
(答)私ども行政から出していく施策や、あるいは条例といったことについては議会でいろんな観点でチェックを受け、評価を受け、そういった議論の末執行されていくというものでございます。一方、議員提案で出てくる条例等については、これまででもその責任の所在はどうなるのだと、法律的に言えば議員提案であっても最終的には県を代表する立場に知事が置かれておりますから、知事の責任というようなことに制度的にはなってしまうわけでありますけれども、しかし議会の中でもやはりその議案等についての議決した責任といったことについても言及をされながら議論もされている。これは誠にまた大事な議論ではないかと、こういうふうに思っております。そういう意味におきましては、萩野議長はこれまでの議提条例についても、やはり作りっ放しというのではなくて、やはりそれをもう一度きちっと検証をし、見直すべきは見直していく、それが議員のまた果たすべき責任の一つだというご認識を持っておられる。私は誠に結構なことではないのかな、また大変大事なポイントであるのかなと、こう思っております。

 

(質)予算の関係で、先程知事の方からも今年は「文化力立県元年」だという話がありましたが、文化力というと今年だと多分代表されるのは博物館なのかなという気もするのですけれども。
(答)いや、「美し国おこし・三重」です。


(質)まあそうですね。その「美し国」と博物館以外で何かしらそういう事業があるということなのでしょうか。
(答)それ以外ですか。


(質)はい。
(答)ものの考え方というのは、質の行政改革というのを第二次戦略計画の考え方の中心に置いております。それは新しい時代の公というような行政運営の考え方、それから施策については経済的な指標に偏るだけではなくて人の持っている力や地域の持っている力を高めていく、そういう文化力を向上させていく、そういう施策から施策全体をやっていますから、どの施策にもそういう指標を一応用いながら施策の検討はやっているのだということであります。そういう意味では、これはいろんな施策が言えるのかなと、こういうふうに思います。今度、予算発表をする時には、若干少し例示で出せるようでしたら、その時に申し上げていきたいなと思います。今日はちょっと受け止めておきたいと思います。


(質)予算関係なのですけれども、報告が上がっているかどうかでいいのですけれども、予定申告、予定納税の部分というのは歳出になるのですけれども、その辺の数字は知事のところに上がっていますか。
(答)予定申告?

                               
(質)だから企業が利益が上がった時に、半額を前納させている部分です。
(答)これは数十億円規模で予算の中に入れておかなければならないことだということで、係数について挙げていこうということにしております。


(質)今、係数報告は受けていない?
(答)細かい数字まで把握はしていますが、申し上げることはできません。

 

(質)先月の13日でしたか、東京銀座三越の「美し国三重フェア」、それと丸の内ハウスの「三重県フェア」ですけれども、2つのイベントを同時にされまして、知事は確か、2つ同時にやることでその相乗効果を狙って消費拡大につなげていきたいというようなことをおっしゃっていたと思うんですけれども、実際にその2つのイベントを終わっての、今出ている効果なり成果というのがあれば。
(答)銀座三越でやりました美し国三重フェアでありますけれども、これにつきましては開催期間中の来場者が61万3,000人であったということであります。ただ皆さんもご承知だと思いますけど、全国的に百貨店については、来場者は前年と比較すると下回っているという、そういう全体の状況がございます。大体、三越でも1月の月間来店者数というのは前年比で94.2%であったということであります。しかし、先程申し上げました期間中61万3,000人の来場者というのは、月平均よりも2ポイント高い96.5%ということでございますから、美し国三重フェアはそういった意味での効果があったということも数字的に推測されるところでございます。それから、売上高につきましては約1,650万円ということでございまして、消費が低迷している中ではよく健闘したという三越側の評価がございました。それから、この銀座三越のスイーツで、特に「かおりの」といういちごを使ったものがございましたが、いちごスイーツ特集として全国放送の民放テレビで美し国三重フェアの「かおりのスイーツ」というのが紹介をされたということで、急きょ生産量を増やしたというテナントもあったということで、消費者に対する県産品のPR効果が高いものであったのではないかと思っております。さらにその後、「使用するいちごを全てかおりのに変更したい」とか、「リピーターが付いた商品については継続して販売したい」、これは特にマイヤーレモンなどの例があるようでございますが、こういった反応もございまして、今後商談を進めるということにしているところでございます。そういう意味では、このフェアで県が狙いました継続した取引という、そういう面でも一定の効果が出たんではないかと、こういうふうに思っております。今後もあらゆる機会を通して、こういう県産品の市場開拓だとか、あるいは普及拡大に取り組んでいきたいと、こう思います。一方、東京新丸ビルの三重県フェアについてでございますけれども、この新丸ビルの三重県フェアは、消費者の方に生産者の食材に対する思いとか、あるいは三重県の歴史背景、こういったことを知っていただく中で三重県に興味を持っていただきたいと、こう考えて開催をしたわけでありますが、フェア開始の1月13日に開催をいたしましたオープニング・パーティーにおきましては、料理雑誌の編集者の方とか、食関係のライターの方とか、それからレストラン関係者、それから三重県の観光大使などにもおいでをいただき、約100名の方にお集まりをいただいて、認定事業者から食材の説明あるいは認定品にかける思いを直接聞いていただいたわけでございます。三重県フェアの会場の中で、レストラン等で出したのは全部でメニューが18種ございました。1月13日から25日の期間中に、その18種で942食を提供したということでございます。特に松阪牛、それから的矢かきを使用したメニューがお客様からも好評であったということでありますし、それからひじきだとか、松阪赤菜、熊野地鶏、みえ豚を使用したメニューも多く提供されたということでございます。それで実は今、継続メニュー、これからも継続していこうというメニューとして、松阪牛、ひじき、それから熊野地鶏、それからうたせえび、これはさるえびとも言いますが、鳥羽磯部漁協で揚げているものでございますけれども、今申しましたようなものが現在継続メニューとして商談中という形になっているところでございます。以上、申し上げましたように、今回両フェアについてはまずまずの結果を得られたのではないかなと、こう思っております。また、こういうことがマスコミに取り上げられて、そして情報発信していくという、その効果も大変大きかったのではないかなと、こう思います。そういうことを踏まえますと、このフェアを今後の検討にもしたいし、一過性のものに終わらせないように継続的な取引の拡大とか、三重県のファンを一層獲得するべく今後に結び付けていきたいと、こういうふうに思っております。以上、少し評価をしたことについて申し上げました。

                                                  ( 以 上 )

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 広聴広報課 報道班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
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ファクス番号:059-224-2032 
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