現在位置:
  1. トップページ >
  2. スポーツ・教育・文化 >
  3. 人権教育 >
  4. 人権教育(調査・資料) >
  5. みえ人権教育News >
  6.  森実さん講演「管理職として自校の人権教育をどのように進めるか」(後編)
担当所属:
  1.  県庁の組織一覧  >
  2.  教育委員会事務局  >
  3. 人権教育課  >
  4.  調査研修班 
  • facebook
  • facebook share
  • twitter
  • google plus
  • line
平成22年09月01日

人権教育推進管理職研修会 森 実さん講演 「管理職として自校の人権教育をどのように進めるか」(後編)

 (2010年9月作成)

 大阪教育大学教職教育研究開発センター教授である森実さんは、1980年代後半の「せいかつ」編集以来、いろいろな形で三重県の人権教育に関わっていただいています。
 近年では、「人権問題に関する教職員意識調査」や人権学習教材「わたし かがやく」、そして2010(平成22)年3月発行の「人権教育ガイドライン」の監修もしていただいています。
 今回は2010(平成22)年6月に開催された、人権教育推進管理職研修会(小中学校長対象)においてご講演いただいた内容の一部をお届けします。 

                            ( 6/1の講演資料はこちら )

                             (前編へ戻る) (中編へ戻る

5 人権教育推進とマネジメント

(1)学校は「非営利組織」だから難しい

 このようなことを前提に、学校のマネジメントという部分について、話を進めていきます。ここで一冊、紹介させていただきたい本があります。「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本です。
 くわしい中身の説明は省きますが、要するに高校生で野球部のマネージャーになった生徒が、ドラッカーという、経営学の神様みたいな人の本を読んで、高校の野球部をマネジメントしたという内容です。
 学校づくりについて考えるとき、まず「学校は非営利組織である」ということです。ドラッカーが1991年に出した「非営利組織の経営」という本の中に、学校も非営利組織の一つとして出てきます。
 ドラッカーは、企業のための経営書、経営学の本を1950年代から出していますが、1991年になってようやく非営利組織、つまり利潤で左右されない組織の経営について書き始めたわけです。なぜ企業の経営から始めたのかというと、「企業の方が簡単だからだ」と彼は言います。
 企業の経営というのは、利潤を挙げられるかどうかが最後の拠り所になります。でも、非営利組織は利潤に依拠しない組織なので、たくさんのものさしが並列して必要です。だから難しいと言っているのです。

 

(2)非営利組織が冒しやすい「誤ち」

 学校を含めた非営利組織が間違いやすいのは、経営のことを考えないことです。「自分はいいことをやっているから、それで何が悪いのか」という発想に陥りやすいのです。だからマーケティングとか、企業だったらやりそうなことをやらずに済ませてしまったりする。独りよがりになりやすいということです。
 次に「スタッフは、現代的差別意識を乗り越えているか」というポイントです。非営利組織の場合、活動をしている人たちは「私は正しいことをやっている」というふうに思い込むことで、「正しいことをやって何が悪い」というようになってしまいがちです。学習する側、あるいはそのパートナーとは、市民団体でいえば市民、学校でいえば子どもや保護者、そういうパートナーにあたる人たちが何を考えているかを、二の次にしてしまいやすいということです。
 もしもそういう状況で、教える教員の側が、先ほどのような「現代的な差別意識」、つまり実力こそが基本であるという意識にとらわれていたら、いろいろな間違いを冒しやすいわけです。時には、正義を振りかざして学習者を追い詰めたり、被差別者を追い込んだりしてしまうことがあります。

 

(3)自分たちの事業は一体何か…事業の明確化

 一番最初に必要なのは、自分たちの事業はいったい何かということを決めることだとドラッカーは言います。ちなみに、「もしドラ」という本では、野球部の事業は何かということから始めています。
 みなみさんという高校生が主人公なのですが、このドラッカーの本を読んで、「あなたの団体の事業は何か」と問いかけられて、「野球部の事業って何だろう」と考えるわけです。野球部の事業、それは野球をすることだ、と思うのですが、このドラッカーの本を読むと、「すぐに思い浮かぶような答えはたいてい間違いだ」とされています。
 事業をきちんととらえて成功した例として、アメリカの高級車製造メーカーの話が出てきます。1930年代、その会社も経済不況にあえいでいたわけですが、その時に改めて自分たちの事業は何かということを考えたのです。
 「移動手段である車を売ること」であると考えるのは月並みな答えだと思いますが、当時、その会社の人たちは、自分たちが売っているのは、あるいは顧客が買ってくれるのは、「ステイタス」であると考えたのです。
 ダイヤモンドやミンクの毛皮などを買うように、ステイタスを買ってるのだと捉え直します。コンセプトを変えて車を改めてつくり、それでその会社は持ちかえしました。
 そんなふうに、事業とは何なのかを明確にすることが一番だと言っています。そのためには、顧客が何を望んでいるのかということを明らかにすることが必要です。ちなみに、この「もしドラ」のみなみさんは、あれこれ学んで、野球部員も、学校も、高校も、保護者も、高校野球界も顧客であると考えました。そして、みんなは野球部に何を期待しているのだろうかと考えるわけです。
 彼女が行き着いた結論は「みんなは、高校野球に感動を求めている」ということでした。野球を通じて感動を提供すること、それが野球部の使命だというふうに考えました。そこからいろんなものを組み立てていきます。
 感動を与える一番の手段は甲子園に出ることだと考えて、それを目標にかかげて、取組を始めるのです。

 

6 イノベーション(社会を変えていく力)の7つの源泉

(1)イノベーションにつながりやすいのは意外なもの

 事業を明確化することの次の段階に出てきたのは、イノベーションです。イノベーションというのは、社会を変えていくような何か新しいものを提供していくことです。
 イノベーションにつながることとして、ドラッカーは次の7つを挙げています。
  ① 思わぬ成功・思わぬ失敗
  ② ギャップに注目
  ③ プロセスニーズ
  ④ 人口構造の変化
  ⑤ 産業構造の変化
  ⑥ 認識の変化
  ⑦ 科学的発見・発明
 私としては、「⑦ 科学的発明・発見」が一番イノベーションにつながると思っていました。でもドラッカーは、「新しい発明・発見」を商品化してもほぼ失敗してしまうと言います。

 パーソナルコンピュータを例に挙げると、二進法から始まって、何百何千という数多くの発明が蓄積されて、ようやく今の商品になっています。新しい発明、発見が一つできたからといって、すぐイノベーションが起きるわけではありません。だから、「新しい発明・発見」に依拠してイノベーションを行おうとすると失敗するというのです。むしろ「思わぬ成功・思わぬ失敗」がイノベーションにつながるきっかけになると言います。

 

(2)「思わぬ成功・思わぬ失敗」から何を読み取るか

 これはインドのある会社の話です。
 その会社は、自転車に付ける小さなエンジンをつくって売り出しました。
 インドの人たちは当時、自転車にたくさん乗っていましたから、絶対に売れると思って市場に出しましたが、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月経っても全然売れませんでした。半年ぐらいした頃、ようやく売れ始めました。会社は都会でエンジンが売れる売れると思っていたところ、実際には田舎で売れていることがわかってきました。都会の方がたくさん自転車があるのに、なぜ田舎で売れているのかというふうに思ったわけです。
 都会で売れなかったのは、思わぬ失敗です。田舎で売れ始めたのは、思わぬ成功です。
 早速社員がエンジンの売れている地域へ、何にどんなふうに使われているのか見に行きました。すると、自転車のためにつくられたエンジンを、灌漑用水をくみ上げるためのポンプの原動機として使っているということがわかりました。
 それならばということで、その会社は、原動機用につくったものをポンプに合うような仕様に変えて売り出しました。これでその会社はものすごいもうけを得たのです。
 良かれと思ってやったことが外れることは結構あります。
 例えば、うちの学校の子どもは、このテーマでやったら絶対にこの総合学習にのるはずだと思ってやったのにだめだったり、特にこの子どもは絶対にのるだろうと思っていたのにのらなかったり、また別の子どもがのったりとか。
 それはすごいチャンスだということです。新しいものを生み出すきっかけがそこにあるということです。

 

(3)「ギャップに注目」

 国内の話になりますが、1970年代当時、あるオートバイの製造会社の悩みは、バイクを売り出したいのに、女性が買ってくれないことでした。問題は「バイクは男が乗るものだ」というイメージをみんなが持っていることだったのです。だから、そのイメージを壊すことが、バイクを女性に乗ってもらううえで、キーポイントだったわけです。
 そこで、その会社は当時売り出された新しいオートバイのコマーシャルで、かなり有名な外国の女優さんがヘルメットをつけて、花柄のバイクに乗って、さっそうと走っている映像を流しました。「女性もバイクに乗るものだ」「女性が乗れるバイクはある」「女性向けのバイクがある」そんなふうに、バイクのイメージをどんどん変えていきました。それで、今では男性も女性もバイクには乗るものだというふうに変わってきたわけです。
 「ギャップ」を学校で考えてみると、例えばこういうことです。
 学校やPTAで家庭教育に関する講演会などを行ったとき、「来てほしい保護者が来てくれない」という声が時として聞かれます。来てほしい保護者の意識やニーズと、講演会という手法やその内容にギャップがあるわけです。ここに注目して新たな手法を考えたりすると、改善の道筋が見えてくるのではないでしょうか。

 

(4)プロセスニーズ…あと一歩進めれば

 エジソンが白熱灯をつくったことはご存知ですね。
 エジソンが来る日も来る日もフィラメントの研究をして、最後にようやく京都の竹を使ったら、それがすごく良くて、それで電球ができたということを聞かれた方も多いと思います。なぜ、エジソンは来る日も来る日もフィラメントの実験をしたのでしょうか。
 ドラッカーの本には、このように書かれています。
 エジソンが電球をつくろうとしていた当時、水力発電の原理が明らかになっていました。ダムをつくって、川の水をせき止めて、それを少しずつ流してタービンを回せば電気が起こる。その起こった電気を、導線を使って各家庭に配れば電気が使える。これがシステムとしてできれば、何兆円という産業が起こることもわかっていました。
 ただ、唯一無いものがあったのです。何かというと、電気を家庭に送っても、家庭で使うものがなかったのです。だから、後は家庭でみんなが使いたくなるようなものさえできればよかったのです。それが電球でした。夜も明るい状態で暮らせれば、こんなに便利なことはありません。ですからエジソンは実験に実験を重ねました。最後に行き着いたのが京都の竹だったのです。
 こんなふうに、ここだけクリアできればいいのに、プロセスのなかでここだけ欠けている、ここさえはっきりさせればできるのにというもの、つまり「プロセスニーズ」がわかれば、そこにすべての努力を集中させればいいのです。
 部落問題学習で言えば、私が思うことはいくつかあります。
 そのうちの一つは、「寝た子を起こすな」論です。三重県の学校の先生方は「部落差別なんて教えなければいいのに」とはあまり思っていません。でも、全国調査によれば、「なぜわざわざ部落差別について教えるのか」という疑問を持っている人は、だいたい3割から4割を占めます。
 大阪の場合、4割近くの府民がそう思っているのですが、これについて学んだことがあるという人は、3%なのです。すごいギャップです。これをクリアすれば、部落問題について素直に向き合おうという姿勢ができます。
 もし、「寝た子を起こすな」論について、それを克服するためのとてもいい学習方法を編み出すことができれば、部落問題学習についてはぐっと前進するということになります。

 

(5)その他のイノベーションの源泉

 それから、高齢化や少子化などによる「人口構造の変化」というのは、大阪教育大学にとっても、きわめて重要であります。教員の採用は、いわゆる団塊の世代の退職と共に一旦は増えますが、その後は少子化に伴って減る一方で、この中で大学としていかに生き残るかと議論をしているところです。
 「産業構造の変化」というのもそうです。これから物をつくる産業はきわめて厳しいです。どんどんインドとか、中国とかにとられていきます。ものをつくる産業というのはどんどん外へ出て行きます。
 アメリカのある有名なクレジット会社の話です。
 クレジットカードで困ったことが出てきたらクレジット会社に電話をするのですが、アメリカでクレジット会社に電話をしたら、大抵の場合はインドにつながるのです。インドにつながって、担当の人が“Hello, I'm Tom.”とか言って答えます。担当の人の英語がきわめて流暢なので、まさかこの電話がインドにかかっているとは誰も思わないらしいのです。今や、インターネットを使えば、遠くてもいくらでも可能になります。

 アメリカの会社の経理はインドで行われています。アメリカの病院のMRI とかの画像処理もインドでされていたりします。アメリカからインターネットで夜になる頃に送れば、インドは朝ですから、処理をしてアメリカへ送り返すということができるのです。だから、アメリカの会社が生き残ろうと思えば、月並みな技術ではだめです。それよりもさらに難しい何かをしないとだめだということになっています。
 日本も同様です。アメリカにとってのインドが、日本にとっての大連(中国)です。どんどん仕事が取られていく中で、どう生き残るかということです。こういう産業構造です。
 「認識の変化」、これはバイクの事例で説明したようなことです。みんなのもっているイメージが大きく変わることによって、新しいものが生まれます。
 最後は「科学的発明・発見」です。先ほども言いましたが、これは(資料の項目の順が) 上であればあるほど簡単です。下に行けば行くほど、それを成功に結びつけるのは難しいです。

 

 

7 イノベーションチームに必要な個性的人物

(1)こんな人が学校にいれば

 次は、イノベーションチームに必要な個性的人物です。みなさんの学校をイメージしながら聞いてください。これは、イノベーションをやることを生業(なりわい)にしている会社の社長さんが書いた本に出てくるもので、次の十のタイプがあります。
 一番最初は「人類学者」で、何でもその場に行ってよく見ないと気が済まないようなタイプです。本で読んでも納得しない。話を聞いているだけだと「本当ですか」と言ってしまうようなタイプです。
 二番目は「実験者」で、何でも試してみないと気が済まない人です。話を聞いただけでは納得せず、誰かが何か言っていたら、「試してみよう」とすぐ言うようなタイプです。
 三番目は「花粉の運び手」で、いろんな所に行っていろんな話を仕入れてきて、いろんなことをよく知っています。
 それから四番目は「ハードル選手」で、これは難しいことがあると燃えてしまうという、悲しい性(さが)の人です。
 五番目は「コラボレーター」で、人と協力するのが得意な人です。
 六番目は「監督」で、その人が言えば誰もがやる気になってしまう人です。
 七番目は「経験デザイナー」で、他の人の話に対して「あっ、それはすごく大事な経験だね」と言ってくれるような人のことです。
 八番目は「舞台装置家」で、仕事をしやすい環境を知らない間につくってくれる人です。例えば、夕方遅くまでみんなが残って仕事をしていたら、知らない間にお菓子が出ている。お茶が入っている。そういうことです。
 九番目は「ケアギバー」で、「○○があればいいのに… 」というときに、それを持ってきてくれる人のことです。
 十番目は「語り手」で、その人が語ると、何でもドラマになるというような人のことです。実践報告をする人でよくそんな人がいます。
 だから、こういうふうな人が集まっていることで、学校が大きな力を持てるようになります。

 

 

8 トップランナーであり続ける組織の特徴

(1)スカンク…組織内の異分子

 最後はトップランナーであり続ける組織の特徴です。
 「効果のある学校」というのは、「人権教育の指導方法等の在り方について〔第三次とりまとめ〕」に関わって紹介されましたが、そういう研究は企業ですでに行われています。有名なものの一つが「エクセレントカンパニー」と日本で訳されている本です。英語では“ Insearch of Excellence”、「卓越した状態のものを探して」というタイトルです。
 日本風に言えば、一部上場の状態に数十年にわたりとどまっている企業にはどんな特徴があるのかということを挙げた本です。その本によると、そういう会社には必ずこんなタイプの人がいるそうです。
 「スカンクワーク」について、みなさんご存知でしょうか。
 組織は上で決まったことはやってもらわないと困るわけです。秩序立って、命令一下でさっとみんながそっちの方を向く、メダカみたいな状態がある意味望ましいわけです。でもその本によれば、それだけではだめで、組織にはスカンクが必要なのだというのです。組織で決めたことに従わず、好き勝手なことをやっている人の存在を認めることができる組織が強いといいます。
 ある糊付き付箋紙を開発したメーカーの話ですが、元々その会社は接着剤の会社でした。接着剤の会社ですから、一度付けたらはがれないのがいい接着剤だと普通は考えます。
 そんな会社にあって、付けてもすぐはがれる接着剤を作った人がいたのです。おそらく、つくった時は「何を考えているんだ」と、言われたと思います。初めは鼻つまみにされたようです。
 でもある時、これはもう伝説のような話ですが、その会社のある人がバス停でバスを待ちながら本を読んでいました。その日は風の強い日で、しおりがすぐ飛んでしまったのです。飛ぶ度に何回も拾いに行くうちに、ふとひらめいたわけです。「あいつのつくったものは使える」と。これがきっかけで商品化されていきました。

 

(2)スカンクが「チャンピオン」になれる組織

 要するに組織としては、ずれているようなことをする人も、その存在を認められているということが大切になります。そういうのを認めているような組織では、昔スカンクだった人が管理職になっているケースが少なくありません。それをその本では「チャンピオン」と呼んでいます。スカンクだった人が、ある程度経験を経て、組織的な活動もできるようになっていく状態が望ましいというのです。
 そういう組織というのは、えてして、創設者がスカンクだったといいます。
 すぐ浮かぶ人がいるでしょう。例えば、松下幸之助さんです。夢をかなえた伝説のような人がいるじゃないですか。
 みなさんの学校はいかがでしょうか。
 もちろん組織ですから、全員がスカンクでは困ります。スカンクはやっぱり一定の割合にとどまっていないと困ります。けれども、みなさんの学校には、スカンクをそれなりに認めるような、スカンクがその良さを発揮できるような余地が残されているでしょうか。

 

(3)「正解」のない時代を生き抜くために

 なぜこんな話をするかというと、今のような時代、初めにもふれましたが、正解のない時代です。正解のない時代には従来と違うことが起こるからなのです。
 こういう実験が紹介されています。
 広口の薬瓶の底の方を明るい窓の方に向けて横倒しにして、そこに蜂と蠅を何匹かずつ入れます。蜂は明るい方が出口であると本能的に知っています。だから明るい方に向かって飛んでいって、頭を瓶の底にぶつけて落ちて、また飛んでいっては落ちて、というのを繰り返します。そうしているうちに、力尽きて死んで
しまいます。
 一方、蠅はそんなことを知らないので、適当に飛んでいるうちに出口からすっと出てくるのです。
 もし、通常のようなルールが通用する状態だったら、蜂の方が生きる確率は高いです。でも、従来のルールが通用しないような状態だったら、蠅の方が生き残るのです。
 だから、そのような時代が今であると認識するならば、あえて蠅になる、あえてスカンクを認めるというようなことも、組織としてどこかに持っておかなければいけないのではないかという話です。

 

9 最後に

 今日の話、どこが人権教育なのかと思う方も多いかもしれませんが、私のような人が関わって「人権教育ガイドライン」ができたわけです。ガイドラインで言ってることと、今お話ししたことはそんなにずれていないと思います。ガイドラインをもう一度読んでいただいて、できればもちろん、先ほどの「もしドラ」をはじめ、いろいろ経営書で書いているようなことも読んでいただいて、ぜひご自分で両方をつないでいただけるとありがたいと思います。

                               (みえ人権教育News 目次へ戻る

 

本ページに関する問い合わせ先

三重県 教育委員会事務局 人権教育課 調査研修班 〒514-0113 
津市一身田大古曽693-1(人権センター内)
電話番号:059-233-5520 
ファクス番号:059-233-5523 
メールアドレス:jinkyoui@pref.mie.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

ページID:000027479