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みえ国際協力大使 濵田綾さんからの活動報告

赴任国:マラウイ共和国 職種:青少年活動 2014年9月派遣

最終報告 ~マラウイで過ごした2年を振り返って~

 マラウイの生活文化に慣れるのに半年、活動計画が定まり周囲の理解も少しずつ得られ活動が安定し始めて一年が過ぎ、残りの一年は活動が充実して時間が目まぐるしく過ぎていきました。
 マラウイの人々にとってローカルドリンクにあたるウファというトウモロコシの粉と、チメラと呼ばれる植物の芽を使ったトバも現地の人に教わり、毎日活動に持参するほどになりました。目にした料理はマラウイアンから教わり自分で作ることも日課となり、女性が日常的に使用するチテンジといわれる布を使って裁縫することも趣味の一つとなりました。チテンジは女性が腰に巻いて家事をするだけでなく、赤ちゃんをおんぶしたりドレスを作ったり風呂敷になったり、端を結んでお金をいれたりと様々な用途に使用されます。また、知り合いの赤ちゃんの名付け親になる等貴重な経験をすることができました。マラウイでの生活すべてが活動にいかされたと実感しています。

                                          
      完成したシマとおかずのかぼちゃの葉                                   トバ作り

                    
             アフリカンケーキ                                                ゾンバ特産 チカンデ

 日本の小中学校にあたるプライマリースクールは八年制で、毎朝集会の後授業が始まります。時計を持っていない家庭が多く、太陽を確認して登校するため時間がゆったりしていることもマラウイ文化の一つです。九月から新学期が始まる三学期制でそれぞれ学期末に試験があり、合格点に満たなかった場合は留年するという決まりがあるため同じ学年でも年齢は様々です。私は任地で何を必要とされているかを常に意識して考え、担当校である14校を巡回して大きく3つに主眼をおいて活動することに決めました。それは①担当教科であるExpressive Artsのサポート②教員の意欲向上プロジェクト③教科書改訂に向けてのアプローチです
 Expressive Arts は音楽、体育、図工、家庭、演劇、ダンスなどが1つになっており、マラウイの教育現場は材料もほとんどなく、大人数ということもあり実習実技の授業がほとんどありません。また、体育はできても家庭を教えられないといった教員の得手不得手があることが授業視察でわかってきました。しかし、特にこの教科は実習することで子どもたちが習得して創意工夫を学ぶことができる教科です。そこで私は授業のアイデア提供や、教員の苦手科目のサポートとして現地の先生と一緒に授業を行いました。回数が増えるにつれ教員からの要請も増え、活動の幅も広がりました。配属先である教師研修センターにExpressive Artsコーナーを作り、楽器や家庭、図工の作品を展示しました。展示物は教員が授業で使用できるよう貸し出すシステムを構築し、実際に目で見て触れる機会が増えるようにと考えました。長期休暇には近隣の大学講師の協力を得て、教員対象のワークショップを開きました。その後各学校で情報が共有されているか、また授業に反映されているかを確認するため巡回して授業視察を行いました。その間に約60曲の現地語と英語の楽譜を作成して一冊の本にまとめたものを各校に配布、その本を使用して日本のNGOから提供していただいた鍵盤ハーモニカとアルトリコーダーの演奏指導を行いました。その結果、マラウイの国歌を含む数曲を参加者は演奏することができるようになり、楽譜も自然と読めるようになりました。マラウイでは毎朝集会の際、国歌を歌うことになっており、その際参加者が伴奏して合唱できるようになりました。現在ではその参加者が他の教員に演奏指導して音楽のスキル定着をすすめています。さらに、最も意欲があり音楽の知識を持った教員の学校をモデル校として音楽クラブ結成しました。部員約30人が放課後や土日に練習に励んでいます。日ごろの成果を見ていただく機会を設けようと、発表会も開催しました。PTAや村のコミュニティーメンバーもたくさん集まり、活動が地域に還元されたことを嬉しく思っています。

  
   Expressive Arts図工      かまど作成→理科で調理実習を      しっぽとりの様子

           
       Expressive Artsコーナー               音楽クラブ
 
       
          発表会の様子①               発表会の様子②
 
 次に②教員意欲向上プロジェクトについて、マラウイでは人口増加が進んでおり、学校も教員も足りないことが現状としてありました。担当校の一つは設立されたばかりで若い教員がほとんどという状況であり、経験も浅く同僚も憂慮していました。校長からの協力要請もあり、定期的な授業視察とともに教員の意欲向上に対する働きかけを行いました。例えば、ゾンバ県教育事務所の協力を得て職員IDを作成、一人ずつ配布して仕事への意識の切り替えを図り、‘いい学校とは?いい教員とは?’といった意見を集めて啓発ポスターを作成して校長室に掲示しました。また、校長と月間目標を定めて、最も目標を達成できた教員を表彰して写真を掲示しました。その結果、少しずつではありますが勤務態度に変化が見られ、意識調査のアンケートでもその成果が見られました。そして教育事務所に要請して経験のある教員を呼び寄せ、若い教員とペアにすることで指導のスキル伝達がスムーズになるよう試みました。現在は勤務態度も改善傾向にあり、継続していけるよう校長と相談しています。

  
       職員ID          月間目標と啓発ポスタ          月間教員表彰
 
 ③教科書改訂に向けてのアプローチについては赴任当初、配属先で教科書と指導書を確認していて何とかならないかと考えたことがきっかけで始まりました。マラウイでは最終試験で合格点に達しなかった教科が複数ある場合は進級できない制度になっています。試験は教科書をもとに作成されますが、基本的には十人程度のグループで一冊の教科書を見ているのが現状で、1クラスで2冊しか教科書がない学年もありました。その教科書の内容は、プリントミスや説明不足、イラストと説明の不具合が深刻であり、解答が間違っていることも多々ありました。そのため教員から答えを聞かれることもあり、考えた末に同期の協力を得て北部から南部にかけて教員の意見を集め、教科書を作成しているマラウイ教育協会に提出しました。その後Expressive Artsの担当者と協議して6、7年生の教科書改訂会議に参加することができました。そこでは全国から大学や教育事務所などの有識者が集まり訂正、編集作業が行われました。参加者はとても協力的で、私の意見に耳を傾け、国歌など楽譜の追加や環境に優しいかまど作り、材料を入手しやすいペーパーワークや植物を使った貼り絵のトピックなどを加えることができました。
 
      
          教員の意見を収集              教科書改訂会議の様子
 
      
          かまどのイラスト               貼り絵の授業で
 
 その他の活動として手洗い講習やHIV講習、日本文化紹介など他職種の隊員の協力を得て行いました。突風被害で屋根がなくなり、炎天下でも木の下で授業、雨の日は休校となってしまう学校には、日本マラウイ協会と栃木県の高校の皆さんにご支援いただき屋根の修復プロジェクトも実施できました。現在では屋根のある教室で生徒は熱心に授業に取り組んでいます。この二年間のマラウイでの生活は私にとって貴重な経験となりました。ここで学んだことが日本でもいかせるよう努めていきたいと考えています。
 
       
           突風被害で                    屋根修復後

       
          日本文化紹介 餅つき            同期隊員の任地でメロンパン作りの紹介

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