三重県教育委員会だより79
平成21年7月21日
今日的な教育課題や学校現場の情報を県民の皆さんにタイムリーにお知らせするため、「三重県教育委員会だより」を発信しています。
今回は、「平成21年フラワーブラボーコンクール春花壇大賞・文部科学大臣賞受賞小学校の活動紹介」「第33回全国高等学校総合文化祭 ラストスパート!」並びに「世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』三県協議会で登録5周年記念表彰式 」を掲載しています。
平成21年フラワーブラボーコンクール(通称「FBC」)
春花壇大賞、文部科学大臣賞
平成21年フラワーブラボーコンクール(通称「FBC」)春花壇の大賞に輝いた鳥羽市立加茂小学校と文部科学大臣賞に輝いた亀山市立亀山東小学校の活動を紹介します。平成21年春花壇コンクールには三重県からは52校(小学校45校、中学校6校、特別支援学校1校)が参加しました。
【鳥羽市立加茂小学校】「おばあちゃんと紙風船」
加茂小学校では、学校教育目標である「かしこくやさしくたくましく」をめざして学校花壇教育の一環としてFBCに参加しています。FBC参加のねらい
豊かな情操を養う
- 花壇づくりを通して、自然の素晴らしさを再認識し、美的な感情を育てるとともに、児童相互のあたたかい感情をはぐくみ、豊かな心を養う。
教育環境の美化に努める
- 学校全体の緑化運動の中で、調和ある花壇を平成15年度に新設し、児童の憩いの場所としている。
学習効果の向上を図る
- 生活科や理科の学習だけでなく、国語科、図画工作科および道徳などの学習にも活用したり、特別活動を通じて、奉仕や勤労の喜びを味わわせたりしている。
- 平成19年度から生活科、総合的な学習の時間の中にも位置づけ、栽培活動として取り組んでいる。
地域社会の環境美化に努める
- 余剰苗を地域花壇に植えたり、全児童やお世話になった地域の人、また近隣の学校に配付したりして、FBCの輪を広げていく。
教育課程での位置づけ
教科指導
- 【国語】花の作文、花壇作業の記録など作文指導に役立たせる。
- 【算数】花壇面積などの学習に興味を持たせる。
- 【生活、理科】季節の花を観察、葉種及び育苗期間の観察に役立たせる。
- 【図画工作】花の精密描写、花の色彩指導に役立たせる。
- 【総合的な学習の時間】花の育苗をし、お年寄りへ花を配布する。郵便局、保育所、清掃センター等へも配布する。
生きた道徳実践の場としての活動
- 中心価値として「動植物愛護」、「勤労生産」、「公徳心」、「学校愛」の視点を大切にして活動している。
特別活動(児童会活動として56年生で構成)
- 環境委員会:育苗、除草等花壇管理および環境整備。
- 放送委員会:日常作業の諸連絡を行う。
- 図書委員会:植物(花)関係図書の紹介をする。
学級活動
- 話し合い活動や係活動を通して、学校花壇や学級の教材園を管理する。
- 各季節の花を全校児童が育て、花に対する興味や関心を持たせるとともに、花を通して豊かな心情を育てる。
- パンジーやデイジーを入学式、卒業式の会場に置く。
【亀山市立亀山東小学校】
「花とふれあい、人とふれあい心豊かな子どもに~春のよろこび~」
亀山東小学校では、自然を愛し自然から学ぶとともに、地域の方々といっしょに花を育てることを通して心情豊かな子どもに育てようと学校花壇活動に取り組んでいます。
FBC参加のねらい
- 自然を愛し、自然に親しみ、自然から学び取る子どもを育てる。
- 花づくりを通して、働く喜びや好ましい人間関係を育てる。
- 花づくりで緑化に対する意識を高め、学校や地域の美化活動を進める
活動内容
子ども達による活動
- 5・6年生の栽培委員会の子どもたちが花づくりボランティアの方々といっしょに種まき、鉢上げ、定植などをして花を育てた。
- 日常の当番活動として、水やり、草取りなどの世話をしたり、花の世話をしたりした。
- 教科指導(主に生活科、総合的な学習の時間)や特別活動を通して、全校児童一人ひとりが一株の苗を植える学校花づくり運動を展開した。
地域を花いっぱいに
- 日頃から交流学習やお店探検など学校にかかわりの深い施設に寄せ植えを届け、たくさんの人々に花々を楽しんでいただいた。
- 地域に配布した花苗は、花壇やプランターなどに植えられ、地域のあちこちで美しく咲いている。
- 苗や寄せ植えを配布することによって、亀山東小発の花々が地域を美しく飾っている。
花づくりを振り返って(教育的効果)
- 花づくりボランティアの方々にやさしく教えていただくことによって、花を育てる楽しさを感じるとともに、暖かい人柄にふれることもできた。
- ボランティアの方々との出会いにあたり「どうぞよろしくお願いします。」のあいさつをし、3月にはお礼の手紙を書いて渡している。ボランティアの方々から喜ばれている。
- 自分の植えた花に愛着を持ち、「これは、私の植えた花よ。」などと学校を訪れたお家の人にうれしそうに話している子どももいる。
- 子どもたちは寄せ植えした苗を地域の施設に届け、喜んでいただけてうれしそうだった。
- 6年生を送る会当日、1年生から6年生にきれいに飾られた鉢が手渡され、プレゼントを渡す1年生も受け取る6年生もとてもうれしそうだった。
- 全校児童が学校中を花いっぱいにし、花への関心や愛情を持つ子どもが増えている。
- 学校花壇は、となりのめだか池と一体となって植物の美しさを感じたり、生き物をのぞいたりできる癒しの空間となっている。
- 学校花壇は、児童だけではなく、学校を訪れる保護者をはじめ地域の人々にも親しまれている。
- カメラを持って来校し、花といっしょに写真を撮るほほえましい親子の姿も見かけられる。
第33回全国高等学校総合文化祭 ラストスパート!
第33回全国高等学校総合文化祭がいよいよ今月29日から始まります。生徒実行委員会を中心としたPR活動もラストスパートの時期を迎えています。
6月25日に行った知事表敬訪問では、生徒実行委員の5名が三重大会に向けた熱い思いを語り、大会の成功を約束しました。
また、7月10日に行われた第91回三重県高等学校野球選手権三重大会開会式におけるPRでは、高校球児とともに今夏の健闘を誓い、生徒実行委員会委員長の江藤美佳さんは、始球式もさせていただきました。
本人はとても緊張していましたが、野球部のマネージャーに教わったという本格的な投球フォーム(?)に、スタンドからどよめきが起こっていました。
また、各新聞の記事・広告掲載や、テレビやラジオ局の取材も増え、大会直前にはFMラジオでCMも流れる予定です。
7月29日(水曜)から8月2日(日曜)の5日間、県内15市町で開催する24部門の大会に1人でも多くお越しいただき、高校生のハイレベルな文化活動を体感していただきますよう、よろしくお願いいたします。
問い合わせ先
第33回全国高等学校総合文化祭 三重県実行委員会事務局
(三重県教育委員会事務局高校教育室 全国高校総合文化祭推進グループ)
〒514-0803 三重県津市柳山津興1239 三重県総合教育センター分館内
TEL:059-221-0565
FAX:059-221-0616
高校教育室 全国高校総合文化祭推進グループ
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」
三県協議会で登録5周年記念表彰式を行いました
「紀伊山地の霊場と参詣道」が平成16年7月7日に中国の蘇州で開催された第28回世界遺産委員会で世界遺産に登録されて、今年で5周年を迎えます。
それを機に、平成21年7月7日(火曜)に紀南中核的交流施設里創人熊野倶楽部で開催しました世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」三県協議会で、世界遺産の保全と活用に主体的に取り組み、地域のリーダーとして活躍している個人1名と2つの団体に対して表彰を行いました。
三重県で受賞されましたのは、熊野古道語り部友の会の皆さんです。
熊野古道語り部友の会(三重県尾鷲市・熊野市会員約220名)は、平成11年から東紀州の全域わたって活動を続けて来た団体です。
古道の草刈や修復など地道な作業から活動を始め、世界遺産登録に関する様々な調査にも協力されました。
会の名称にもあるように熊野古道のガイドを行うとともに、古道の保全や中学校への学習活動も積極的に行われています。