1 開催概要
令和8年9月17日(木)13時30分から15時30分、三重県総合博物館(MieMu)レクチャールームにて開催されました。今回は、新館長・新委員の着任に伴う委員紹介と会長・副会長の選任のほか、前回意見への対応状況、令和7年度の活動・運営、令和7年度の内部評価・外部評価、令和8年度の主な取組予定についての報告と、全体を通じた意見交換が行われました。委員13人が出席し、会議の成立が確認されました。
2 会場
三重県総合博物館 レクチャールーム
3 出席者 (敬称略)
博物館側:永益館長、小林副館長、田中課長、北村課長、中川課長代理、加藤、
委員:阿部、岡島、北村美香、駒田、冨永、浜辺、平野、船越、前田、吉岡、吉田、若井、
(オンライン)近澤
(欠席)北村香織、山本
4 館長挨拶・委員紹介・会長等の選任
新たに着任した永益館長より挨拶では、4月1日から着任し、以前は京大総合博物館に勤務しており自治体設置の博物館は初めてで戸惑いもあるが面白さも感じていること、建物も新しく学芸員もやる気に満ちた良い博物館であること、本日は委員から忌憚のない意見をいただきたい旨が述べられました。
各委員の紹介のあと、会長には吉岡委員、副会長には浜辺委員が選任されました。会長からは、委員が数多く交代したなかで、この会の目的は「多様な目でMieMuを見る」ことであり、委員からの意見を広く伺いたい旨の挨拶がありました。
5 前回の協議会意見の反映状況について
事務局より、資料に基づき前回意見への対応状況が説明されました。これに関して委員との質疑応答は特にありませんでした。
6 令和7年度の活動と運営について
事務局より活動実績が説明され、委員との質疑応答が以下のとおりありました。
・東紀州からの来館状況:入館者に占める東紀州の割合が低い理由と、移動展示に大台町を選定した理由について質問がありました。これに対して、東紀州は情報が届けにくいこと、文化振興課がバスツアーを実施したこと、東紀州や伊勢志摩方面への働きかけを今後も続けたい旨の回答がありました。移動展示は開館前から県内各市町を巡っており、2年に1回のペースで未開催地を優先していることから、令和7年度は未開催であった大台町を選定したと回答しました。
・令和6年度の入館者数:令和6年度の入館者数が多かった要因について質問がありました。これに対して、金曜ロードショーとジブリ展(23万人、歴代で最も観覧者が多い企画展)、夏の標本展(約2万人)、秋の刀剣展(約1.6万人、ゲームとのコラボによるSNSでの反響)などが要因と回答されました。
・SNSの担当体制:情報発信を担う職員の体制と負担について質問がありました。これに対して、HP・SNSは2名体制で広報専任ではなく、情報収集などに時間はかかっていると回答しました。
7 令和7年度の内部評価・外部評価について
事務局より内部評価が資料に基づき報告され、5か年計画の2年目である旨が確認されました。外部評価については評価部会長(船越委員) より報告があり、MieMuは良い活動をしているが、もっとイメージ戦略に力を入れるとよいのではないかとの提言がありました。
これに対し委員からは、「能動的な学習の場を提供する」という戦術については数値目標だけでなく能動的であるかどうかの評価も必要であり、まずは博物館が楽しいところと思ってもらうことや、子どもたちが「自分でできた」という自尊感情を育てられる工夫を求める意見が出されました。あわせて、来て終わりにならないよう、県民全体の博物館としても特に子どもたちへの取組に力を入れてほしいとの要望がありました。事務局からは、きっかけとなる実物資料の展示が重要であり、見るだけでなくさわれる資料を通じて興味を持ってもらいたいこと、市町や学校と連携した自然観察・体験や、中学生による職場体験での標本整理などの取組が紹介されました。ほかにも、能動的な体験の具体例として、現在開催中のWHO ARE WE展では独自企画として資料に触れる展示を行い、五感を通じて学べる工夫を行っているとの説明がありました。
8 令和8年度の主な取組予定について
事務局より資料に基づき令和8年度の主な取組予定が説明されました。学芸員講座については、そのPR方法や講師オファーの受け方について質問があり、ホームページで常時募集していること、リピーターや口コミが多いこと、校長会等にてPRしている旨の説明がありました。
9 その他(全体を通じての意見交換)
各委員から活動全般に対する評価や提言が出されました。
・来館機会の創出:「遠くて行けない」は「興味はある」ということであり、まずは一度見てもらうため、委員自身が所属する団体でもツアーのような取組を考えたいとの意見がありました。
・学校連携・本物に触れる価値:学校現場はバス代の負担に苦心しているが、人に会い自分の目で見ることに勝るものはなく、他の校長や校内でもアピールしていきたいとの意見がありました。あわせて、タブレット等を活用し学校や家庭でMieMuの情報に触れ、教員が知ることで教育活動に取り入れられるとよいとの意見がありました。
・研究成果の発信:海外の査読論文の意義は大きく、学会などでPRしてもよいのではないかとの意見がありました。
・魅力発信のバランス:二次元コードを読んだら飛び出すようなテクニカルな魅力だけでなく、三重の魅力という本質的な部分を知ってもらうバランスが重要であり、テクニック側に寄り過ぎると表層的になるとの意見がありました。
・資料整理・経営面:資料の点数確認は学芸員の負担が大きいが毎年少しずつでも進めてほしいこと、全体の経費面も見据えておく必要があるとの意見がありました。
・利用者数の重視:入館者数だけでなく出前講座などを含めた「利用者数」が大切であり、AIの発達が目覚ましいなかでミュージアムは本物に触れる場としてますます重要になるとの意見がありました。
・収集方針の先進性:収集方針を作成・公開したことは全国的にも先進的であり、三重県全体で文化財を守るなかでMieMuが中核として機能してほしいとの意見がありました。あわせて、資料の確認作業は何をどのようにカウントしたかをきちんと記録しておくべきとの意見がありました。
・企画展の広報:WHO ARE WE展のチラシのデザインに触れ、ポスターチラシやSNSで「どんなふうに楽しめるのか」を発信するのがよいとの意見がありました。
・展示の工夫:科博からの巡回展は貴重だが難しさもあり、独自企画は分かりやすく体験でき、両者を組み合わせることで理解が促進されたとの感想がありました。
・見せ方の工夫:業界で動きのある「見える収蔵庫」に触れ、収蔵庫の様子を動画にしてアップすることや、バランスの良いMieMuだからこそ突出したとがった部分を出すことも検討してはどうかとの意見がありました。
・のりもの展の広報:のりもの展では「こども無料」を大いにPRしてほしいとの意見がありました。
・ナイトミュージアム等:ナイトミュージアムを今後も積極的に開催してほしいこと、収蔵資料での発見はぜひニュースにしてほしいこと、毎年恒例の「戦争と三重展」は実物を見ることで実感が湧く良い企画であるとの意見がありました。
最後に会長から、委員も館側も人が入れ替わったことに触れ、次回に新たな進展があることを期待する旨の締めくくりがありました。
10 会議の公開・非公開
会議は公開で行われました。