平成27年3月10日、三重県生活環境の保全に関する条例に基づき、本田技研工業株式会社(東京都港区南青山二丁目1番1号 代表取締役社長執行役員 伊東孝紳)から、同社亀山物流センター跡地(亀山市長明寺町字池ノ谷701番)で、ヒ素による土壌汚染が発見された旨の届出がありました。
1 内容
本田技研工業株式会社が、同社亀山物流センター跡地、約36,400平方メートルにおいて、自主的な土壌調査を実施したところ、次のとおり三重県生活環境の保全に関する条例で規定する基準を超過していました。
【ヒ素及びその化合物(土壌溶出量)】
0.011~0.013mg/l (基準値0.01mg/lの最大1.3倍)
43区画中3区画、約319平方メートルで基準超過
当該土地におけるヒ素の使用履歴はないとのことであり、汚染の原因は不明です。
なお、敷地境界で地下水の水質についても調査を行っており、地下水からは当該物質は検出されていません。
すでに、敷地への関係者以外の立入禁止措置が講じられています。また、地下水汚染も確認されていないことから、周辺への影響はないと考えられます。
今後、当該事業者は、汚染土壌を掘削除去し、清浄な土壌に入れ替える予定です。
県は、当該事業者に対して、土壌汚染対策法が適切に実施されるよう指導していきます。
2 届出内容の問い合わせ
本田技研工業株式会社 日本本部 部品部 物流ブロック 主任 松藤猛彦
電話 059(372)8320
【参考】
(三重県生活環境の保全に関する条例 関係条文)
第七十二条の四
土地の所有者等は、人の健康又は生活環境に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあるものとして規則で定める基準を超える土壌又は地下水の特定有害物質による汚染を発見したときは、速やかに当該汚染の拡散を防止するための応急の措置を講ずるとともに、当該汚染の状況及び講じた措置について、規則で定めるところにより、知事に届け出なければならない。ただし、水質汚濁防止法第十四条の二第一項の規定による届出があった場合は、この限りでない。
以下(略)
(ヒ素)
ヒ素は、地殻の表層部には重量比で0.0005%存在し、49番目に多い元素です。多くのヒ素化合物は、土壌に吸着しやすい性質があり、地下浸透して地下水に溶け出した場合、汚染は広範囲には及びません。
高濃度のヒ素摂取による急性の中毒症状としては、めまい、頭痛、四肢の脱力、下痢を伴う胃腸障害、腎障害が報告されています。
WHO(世界保健機関)で定めるPTWI(耐容一週間摂取量=一生涯摂取し続けても健康影響が現れない1週間あたりの指標)は、体重1kgあたり0.015mg/週となっています。