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平成28年01月30日

(仮称)松阪飯南ウィンドファーム発電所に係る「計画段階環境配慮書」に対する知事意見を述べました

 事業者である合同会社松阪飯南ウィンドファーム(代表社員:リニューアブル・ジャパン(株))から送付のあった計画段階環境配慮書について、知事が環境保全の見地から意見を述べるにあたり三重県環境影響評価委員会へ諮問していました。同評価委員会からは、平成28年1月28日に審議結果の答申がありましたので、平成28年1月29日付けで、下記のとおり計画段階環境配慮書に対して知事意見を述べました。

(事業概要)
 ・事業者 合同会社松阪飯南ウィンドファーム(代表社員:リニューアブル・ジャパン株式会社)
 ・事業実施想定区域 松阪市大石町、飯南町等(白猪山(しらいさん、標高819m)の周辺の地域)
 ・事業内容 風力発電所の設置
 ・規模 最大25,200kW(最大2,100kW×12基)

※計画段階環境配慮書について
 事業の計画段階において、環境保全のために適正な配慮をしなければならない事項について、事業を行った時に予測される影響を検討し、結果をまとめた書類です。


以下 知事意見を掲載します。

1.総論
(1)対象事業実施区域の設定並びに風力発電設備及び取付道路等の附帯設備(以下「風力発電設備等」という。)の構造・配置又は位置・規模(以下「配置等」という。)の検討に当たっては、計画段階配慮事項に係る環境影響の重大性の程度を整理し、反映させること。

(2)本事業の事業実施想定区域に近接して、他事業者による風力発電事業が環境影響評価手続中であることから、他事業者が計画している風力発電設備等のうち、本事業との累積的な環境影響が懸念される環境要素については、今後、環境影響評価図書等の公開情報の収集や関係機関との調整、他事業者との情報交換等に努め、累積的な環境影響について適切な予測及び評価を行い、その結果を踏まえ、風力発電設備等の配置等を検討すること。

(3)環境保全措置の検討に当たっては、同様の事業で公開されている事後調査結果等を参考として、環境影響の回避・低減を優先的に検討し、代償措置を優先的に検討することがないようにすること。

(4)事業実施想定区域及びその周辺の地域住民、土地所有者、農林水産業者等の関係者に対して、環境影響評価に関する情報を積極的に提供するとともに、理解を得ながら事業を進めるよう努めること。

2.各論
(1)騒音等の影響
事業実施想定区域の周辺には、住居が存在しており、工事中及び供用時の騒音等に係る環境影響が懸念される。このため、風力発電設備等の配置等の検討に当たっては、最新の知見等に基づき、適切に調査、予測及び評価を行い、その結果を踏まえ、風力発電設備を住居から離隔すること等により、騒音等による影響を極力回避・低減すること。

(2)哺乳類に対する影響
事業実施想定区域の周辺においては、天然記念物のヤマネと思われる動物の生息が報告されている。このため、樹木の伐採に伴うヤマネ等の殺傷や生息地の減少等の環境影響を極力回避・低減するため、風力発電設備等の配置等の検討に当たっては、哺乳類に関する調査及び予測を行い、専門家等からの助言を踏まえ、環境影響を評価し、反映すること。

(3)鳥類に対する影響
事業実施想定区域及びその周辺においては、希少猛禽類のクマタカ等の生息が確認されている。このため、風力発電設備への衝突事故等による鳥類への環境影響を極力回避・低減するため、風力発電設備等の配置等の検討に当たっては、鳥類に関する調査及び予測を行い、専門家等からの助言を踏まえ、環境影響を評価し、反映すること。

(4)魚類に対する影響
事業実施想定区域の周辺において天然記念物のネコギギ等の生息が確認されており、また、中村川の一部はネコギギの生息地としても天然記念物に指定されている。このため、工事中の土砂や濁水の流出に伴うネコギギの生息地の減少等の魚類への環境影響を極力回避・低減するため、風力発電設備等の配置等の検討に当たっては、下流域を含めた魚類に関する調査及び予測を行い、専門家等からの助言を踏まえ、環境影響を評価し、反映すること。

(5)植物及び生態系に対する影響
事業実施想定区域の周辺において特定植物群落として白猪山植物群落等が指定されている。このため、尾根への道路設置に伴う乾燥化等の植物及び生態系への環境影響を極力回避・低減するため、風力発電設備等の配置等の検討に当たっては、植物及び生態系に関する調査及び予測を行い、専門家等からの助言を踏まえ、環境影響を評価し、反映すること。

(6)景観に対する影響
本事業の実施により、日本棚田百選として選定されている「深野だんだん田」周辺から白猪山への眺望景観が大きく改変される可能性があり、眺望景観への影響が懸念される。このため、風力発電設備等の配置等の検討に当たっては、フォトモンタージュを用いた予測及び評価のみならず、垂直見込角、主要な展望方向や水平視野も考慮し、専門家等からの助言、地域住民や利用者の意見を踏まえて予測及び評価をすること。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 環境生活部 環境共生局 地球温暖化対策課 〒514-8570 
津市広明町13番地
電話番号:059-224-2368 
ファクス番号:059-229-1016 
メールアドレス:earth@pref.mie.lg.jp 

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