令和2年7月13日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項の規定に基づき、セントラル硝子株式会社(東京都千代田区神田錦町3丁目7番地1 代表取締役 清水 正)から、同社松阪工場(三重県松阪市大口町1521番地2)の敷地の一部において、ふっ素及びその化合物による地下水汚染が発見された旨の届出がありました。
1 内容
同社が、令和2年3月から6月にかけて自主的に敷地の地下水調査を行ったところ、次のとおりふっ素及びその化合物の基準超過が確認されました。
【ふっ素及びその化合物】
地下水:全調査地点8箇所のうち2箇所で地下水含有量基準超過
地下水含有量:最大3.4mg/L(基準値0.8mg/Lの4.25倍)
2 原因と対策
同社が使用しているガラス研磨剤に不純物として含まれる微量のふっ素が地下水へ溶出した可能性が考えられます。
同社は、平成13年度に砒素及びその化合物、鉛及びその化合物の地下水汚染発見の届出をしており、その際に設置した地下水浄化設備において、今回のふっ素及びその化合物についても浄化可能であることを確認しています。このことから、当該設備において浄化するとともに、モニタリングを実施するとのことです。
なお、同社の調査結果から敷地境界における井戸の地下水では基準未満であることが確認されており、直ちに周辺の生活環境への影響はないものと考えられます。
県では、既設の地下水浄化設備での浄化及びモニタリングが適切に行われるよう、必要に応じて指導等していきます。
3 問い合わせ先
セントラル硝子株式会社 松阪工場
管理部
電話番号:0598-53-3001
【参考】
〇ふっ素
ふっ素及びその化合物は、ホタル石などの形態で自然界に広く分布しています。環境中においては、河川や地下水、土壌中に含まれており、海水中のふっ素は比較的高濃度となっています。ふっ素化合物は、ガラス加工や電子工業等において使用されるほか、ふっ素樹脂等として広く用いられます。また、適量のふっ素は虫歯予防に有効であり、歯磨材にも添加されています。ふっ素による健康被害としては、飲料水として過剰な摂取による斑状歯の発生等が知られています。