株式会社東芝四日市工場(三重県四日市市山之一色町800番地)の増設計画に係る公害事前審査について、三重県公害事前審査会(平成28年12月21日開催の同審査会小委員会)で審議され、三重県は、その審査結果を平成29年1月27日付けで申請者である四日市市長に通知しました。
【公害事前審査結果】
(1)水質
株式会社東芝四日市工場の増設計画については、既設の生産設備と同様の生産設備を設置する計画である。排出水については、これまでの海蔵川支流の部田川ではなく、直接海域に放流されている都市下水路へ放流する計画としているが、本増設計画では、既設の施設に変更がないため、当該工場からのふっ素負荷量の総量としては、単純に増加することとなる。
また、当該事業者による海域における拡散シミュレーションの結果では、放流地点に近い地点でのふっ素濃度の上昇が想定されている。
海域のふっ素濃度上昇に伴う環境影響については、現状として、十分な知見が得られていないが、当該事業者においては、増設後、四日市市の実施する環境基準点における測定結果とシミュレーションの結果について比較し、その妥当性について確認するとともに、排出水のふっ素濃度の管理を徹底し、ふっ素の排出抑制に努めることが望ましい。
(2)その他
当該工場においては、今後も引き続き、公害防止に係る設備の維持管理を徹底するとともに、環境測定結果を評価し、環境負荷の低減に取り組む活動を行うことが望ましい。
※ 備考
三重県公害事前審査会は、市町長から申請があった場合に、工場又は事業場の新設又は増設に伴う公害の防止に関する技術的事項を審査するために開催するものです。