三重県公害事前審査要綱に基づき、平成29年9月8日に四日市市長から申請のあった中部電力株式会社四日市火力発電所(三重県四日市市三郎町1)の増設計画(バイオマス発電設備の設置:発電出力49,000kW)について、三重県公害事前審査会(平成29年11月9日開催の同審査会小委員会)で審議されました。その審査結果を三重県は、平成29年12月19日付けで四日市市長に通知しました。
なお、審議は申請のあった大気関係についてのみ行っています。
【公害事前審査結果】
(大気関係)
1 排出ガス中の窒素酸化物、硫黄酸化物及びばいじんの予測値については、法令の規制値に対して低い値が示されているが、今回の計画では、既設の施設では発生の無かった硫黄酸化物やばいじんが排出されることになる。
長年にわたる地域全体での排出削減の努力の結果、環境基準の達成が実現してきた背景もあるため、当該施設の設置にあたっては、施設の運営上可能な範囲で最大限の大気汚染物質排出濃度及び総排出量の削減に努めることが望ましい。
2 木質ペレット、パームヤシ殻等の固体燃料は、気体燃料と比べ成分のバラツキや燃焼状態の変動が大きいことから、燃焼条件等の管理が難しくなることが想定される。このため、排出ガス中の汚染物質の濃度を常時把握し、排出計画値よりも低くなるよう、施設の適切な運転管理及び維持管理を徹底する必要がある。
3 排出ガス中の大気汚染物質の各排出濃度及び総排出量について、実際の運転では排出計画値と比べて低く維持できる可能性がある。したがって、排出ガスと、施設の運転管理及び維持管理の状況との関係性を定期的に分析し、その結果を活用して低減の継続的な強化に努めることが望ましい。
※ 備考
三重県公害事前審査会は、市町長から申請があった場合に、工場又は事業場の新設又は増設に伴う公害の防止に関する技術的事項を審査するために開催するものです。