平成27年度に三重県と四日市市(大気汚染防止法政令市)が測定を行った県内の大気環境の状況は次の
とおりでした。
○ 大気汚染防止法第22条に基づく大気汚染常時監視結果
・二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質及び一酸化炭素は、平成26年度に引き続きすべての測定局で
環境基準を達成しました。
・全国的にも環境基準の達成率が低い光化学オキシダントは、平成26年度と同様にすべての測定局で環境
基準を達成しませんでした。
・微小粒子状物質(PM2.5)は、22測定局中19測定局で環境基準を達成しました。
○ 大気汚染防止法第18条の23に基づく有害大気汚染物質の調査結果
・環境基準が設定されているベンゼン等4物質は、平成26年度に引き続きすべての調査地点で環境基準を
達成しました。
・指針値が設定されているクロロホルム等9物質は、すべての調査地点で指針値を満足しました。
1 測定結果の概要
(1) 二酸化硫黄(SO2)
一般環境測定局23局、自動車排出ガス測定局2局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成し
ました。
年平均値は、0.000ppm※(四日市商業、松阪第五小学校、明星小学校、伊賀緑ヶ丘中学校、名張小
学校、尾鷲県職員公舎、東名阪)から0.002ppm(桑名上野、磯津、北星高校、伊賀柘植、納屋)の
範囲でした。(表-1、表-2参照)
(※小数点以下4桁目を四捨五入し、3桁目までを表示するため0.0005ppm未満は0.000と表示します。)
(2) 二酸化窒素(NO2)
一般環境測定局25局、自動車排出ガス測定局8局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成
しました。
年平均値は、0.002ppm(熊野木本中学校)から0.025ppm(納屋)の範囲で、一般環境測定局に
比して自動車排出ガス測定局は高い傾向にあります。(表-3、表-4参照)
(3) 光化学オキシダント(Ox)
一般環境測定局24局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しませんでした。 (表-5
参照)
なお、光化学オキシダントについては、平成26年度の全国的な状況においても、測定を行った
1,189測定局のうち環境基準達成局数が1局にとどまっており、環境基準の達成状況は極めて低い水準
となっています。
(4) 浮遊粒子状物質(SPM)
一般環境測定局25局、自動車排出ガス測定局8局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成
しました。
年平均値は、0.013mg/m3(西朝明中学校)から0.024mg/m3(津西が丘小学校)の範囲でした。
(表-6、表-7参照)
(5) 一酸化炭素(CO)
自動車排出ガス測定局4局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しました。(表-8参照)
(6) 微小粒子状物質(PM2.5)
一般環境測定局18局、自動車排出ガス測定局4局で測定を行い、一般環境測定局17局、自動車排出
ガス測定局2局で環境基準を達成しました。(表-9、表-10参照)
また、一般環境測定局2局(川越南小学校及び尾鷲県職員公舎)で微小粒子状物質の成分分析を行
い、その結果は図-1のとおりでした。
(7) 有害大気汚染物質
ア)環境基準又は指針値が示されている有害大気汚染物質
環境基準が定められているベンゼン等4物質及び指針値が定められているクロロホルム等9物質
は、調査を行ったすべての地点(5地点又は7地点)で環境基準を達成又は指針値を満足しました。
(表-11(1)参照)
イ)環境基準又は指針値が示されていない有害大気汚染物質
アセトアルデヒド等8物質について調査を行ったところ、調査を行ったすべての地点(5地点
又は7地点)で過去数年間の全国の調査結果の範囲内にありました。(表-11(2)参照)
2 今後の主な取組
今後も、大気汚染物質の常時監視を行うとともに、その結果を公表していきます。
また、大気汚染物質の常時監視により、光化学オキシダント濃度やPM2.5濃度が高濃度となると予測
される場合は、県民に注意喚起等の情報を提供します。
3 連絡先 三重県環境生活部大気・水環境課
大気環境班
担当者 尾邊、佐野(電話059-224-2380)
四日市市環境部環境保全課
担当者 金津、加藤(電話059-354-8189)