令和2年度に三重県と四日市市(大気汚染防止法政令市)が測定を行った県内の大気環境の状況は次のとおりでした。
○大気汚染防止法第22条に基づく大気汚染常時監視結果
・二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質、微小粒子状物質(PM2.5)及び一酸化炭素については、令和元年度に引き続きすべての測定局で環境基準を達成しました。
・全国的に環境基準の達成率が低い光化学オキシダントについては、令和元年度と同様にすべての測定局で環境基準を達成しませんでした。
○大気汚染防止法第18条の44に基づく有害大気汚染物質の調査結果
・環境基準が設定されているベンゼン等4物質については、令和元年度に引き続きすべての調査地点で環境基準を達成しました。
・指針値が設定されているクロロホルム等11物質については、すべての調査地点で指針値を満たしました。
1 測定結果の概要
(1)二酸化硫黄(SO2)
一般環境測定局15局、自動車排出ガス測定局2局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しました。
年平均値は、0.000ppm※(南、大安中学校、鈴鹿算所保育所、伊勢厚生中学校、尾鷲旧県職員公舎、東名阪)から0.002ppm(磯津)の範囲でした。(表-1、表-2参照)
(※小数点以下4桁目を四捨五入し、3桁目までを表示するため、0.0005ppm未満は0.000ppmと表示します。)
(2)二酸化窒素(NO2)
一般環境測定局20局、自動車排出ガス測定局8局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しました。
年平均値は、0.003ppm(名張小学校)から0.019ppm(納屋)の範囲で、一般環境測定局と比べて自動車排出ガス測定局は高い傾向にあります。(表-3、表-4参照)
(3)光化学オキシダント(Ox)
一般環境測定局24局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しませんでした。(表-5参照)
なお、光化学オキシダントについては、令和元年度における全国の状況においても、測定を行った
1,166測定局のうち2局以外は非達成であり、例年、全国的に環境基準の達成状況は極めて低い水準となっています。
(4)浮遊粒子状物質(SPM)
一般環境測定局25局、自動車排出ガス測定局8局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しました。
年平均値は、0.010mg/m3(大安中学校、尾鷲旧県職員公舎)から0.017mg/m3(伊坂)の範囲でした。(表-6、表-7参照)
(5)一酸化炭素(CO)
自動車排出ガス測定局3局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しました。(表-8参照)
(6)微小粒子状物質(PM2.5)
一般環境測定局22局、自動車排出ガス測定局4局で測定を行い、すべての測定局で環境基準を達成しました。(表-9、表-10参照)
また、一般環境測定局2局(川越南小学校及び尾鷲旧県職員公舎)、自動車排出ガス測定局1局(納屋)で微小粒子状物質の成分分析を行い、その結果は図-1のとおりでした。
(7)有害大気汚染物質
ア 環境基準又は指針値が示されている有害大気汚染物質
環境基準が定められているベンゼン等4物質及び指針値が定められているクロロホルム等11物質については、すべての地点(5地点又は7地点)で環境基準を達成又は指針値を満たしました。(表-11(1)参照)
イ 環境基準又は指針値が示されていない有害大気汚染物質
酸化エチレン等6物質について調査したところ、すべての地点(5地点又は7地点)で過去数年間の全国調査結果の範囲内にありました。(表-11(2)参照)
2 今後の主な取組
引き続き、大気汚染物質の常時監視を行います。
また、大気汚染物質の常時監視により、光化学オキシダントやPM2.5が高濃度となると予測される場合は、県民に注意喚起等の情報を提供します。
3 連絡先
三重県環境生活部大気・水環境課大気環境班
担当者 佐野、坂口(TEL:059-224-2380)
四日市市環境部環境保全課大気水質係
担当者 中尾、浦 (TEL:059-354-8189)