【期間延長・一部中止】第２９回企画展「寺院に伝わる戦国の残像～北畠氏のいた時代～」を開催します

　三重県総合博物館（MieMu）では、令和３年９月１８日（土）から、第２９回企画展「寺院に伝わる戦国の残像～北畠氏のいた時代～」を開催します。
　三重県内の寺院には、戦国時代の様子を伝える貴重な資料が多く遺されています。北畠氏と寺院の関係、天台真盛宗の宗祖真盛（しんせい）や真宗高田派の中興真慧（しんね）の活躍、一揆や徳政といった動きを見せた当時の村落の様子、港湾都市安濃津（あのつ）の様子などを、古文書や数々の仏教美術から読み解きます。
　期間中は講演会やギャラリートークの開催、子どもが楽しみながら地域の歴史を学べるコーナーの設置をします。ぜひご家族やお友達とお越しください。

１　展覧会の概要
（１）期間：令和３年９月１８日（土）から１１月１４日（日）まで１１月２７日（土）まで
休館日：毎週月曜日（９月２０日は開館）、９月２１日（火）
※三重とこわか国体・三重とこわか大会の開会式及び閉会式の実施に伴い、９月２５日（土）、１０月５日（火）・２３日（土）は臨時休館します。
※前期、後期で一部展示物を入れ替えいたします。前期は９月１８日（土）から１０月１７日（日）まで、後期は１０月１９日（火）から１１月１４日（日）までです。
（２）開催時間：９時から１７時まで（最終入場は１６時３０分）
（３）会場：三重県総合博物館３階　企画展示室（津市一身田上津部田3060）
（４）観覧料：【企画展のみ】一般８００円、学生４８０円、高校生以下無料
　　　　　　　【基本展示室とのセット券】一般１，０５０円、学生６３０円、高校生以下無料
（５）展示内容
・第１章　北畠氏と信仰
北畠氏と寺院との関係を示す資料を展示します。臨済禅、のちには曹洞禅に傾倒し無外逸方（むがいいっぽう）と名乗ったことで知られる北畠政勝の肖像画をはじめとして、真宗高田派本山専修寺、浄土宗寺院、天台宗寺院、天台真盛宗寺院をはじめとする寺院に多数遺されている北畠氏からの古文書、北畠氏が本拠とした多気（たげ）（津市）の町の考古遺物を紹介します。
・第２章　安濃津の寺院から広がる世界
中世日本の物流の一大拠点であった港湾都市安濃津（津市）の、宗教的な側面をとりあげます。戦国時代この地に影響を与えた武将長野氏や、真宗高田派の中興真慧の活動を紹介します。また、一志郡（津市）出身で天台真盛宗の宗祖である真盛の活動を、西来寺（せいらいじ）（津市）、西蓮寺（さいれんじ）（伊賀市）所蔵の自筆の名号などから紹介します。
・第３章　小倭郷（おやまとごう）と成願寺（じょうがんじ）
地域の自立的な結合「一揆」や地域での「徳政」を語る上で、第一級の資料として日本史学界において古くから注目されてきた、小倭郷（津市）の成願寺の古文書を中心に展示します。また、同寺に伝えられた、天台真盛宗の宗祖真盛ゆかりの木造阿弥陀如来倚像（いぞう）（重要文化財）を展示します。
・第４章　語り継がれる室町・戦国時代
北畠氏は織田信長によって滅ぼされ、天下は豊臣秀吉、徳川家康へと移ります。しかし、江戸時代になっても人びとの中に北畠氏の記憶は生き続けました。本居宣長や斎藤拙堂といった文人たちの北畠氏へよせた思いや研究を紹介します。また、戦国時代に活躍した真盛や真慧といった僧侶の伝記などを展示し江戸時代の伝記編さんを紹介します。
・特設コーナー　三重の戦国ってどんな時代～北畠氏の山城から～
北畠氏が築いた山城を中心に展示します。古文書のやさしい解説、花押クイズなどを通じて戦国の時代が体感できます。現地の美しい風景や、本物そっくりの「手作り甲冑」などはご家族で楽しめます。クイズに回答された方には、月替わりの花押（かおう）バッジをプレゼントします。
（６）主催：三重県総合博物館
（７）後援：津市教育委員会、四日市市教育委員会、松阪市教育委員会、伊賀市教育委員会、多気町教育委員会、明和町教育委員会、三重県博物館協会
（８）協力：大津市歴史博物館
（９）助成：公益財団法人 岡田文化財団、芸術文化振興基金

２　講演会・ギャラリートーク※イベントの参加は無料です。
（１）講演会「三重の仏像～雲出川流域からみる～」【中止】
講師：瀧川 和也（三重県総合博物館　調査・資料情報課長）
日時：９月１９日（日）１３時３０分から１５時まで
（２）講演会「三重の戦国時代研究最前線　中世の村落小倭と城郭」
講師：竹田 憲治 氏（三重県埋蔵文化財センター　所長）
　日時：１０月３日（日）１３時３０分から１５時まで
　
（３）講演会「三重の戦国時代研究最前線　密教系寺院と白山権現社（白山比咩神社）のある風景」
講師：伊藤 裕偉 氏（三重県教育委員会事務局社会教育・文化財保護課　有形文化財班長）
日時：１０月３０日（土）１３時３０分から１５時まで

（４）講演会「三重の戦国時代研究最前線　北畠政勝という武将」
講師：小林 秀（三重県総合博物館　調査・資料情報課長代理）
日時：１１月６日（土）１３時３０分から１５時まで

（５）講演会「三重の戦国時代研究最前線　真盛とその時代」
講師：寺井 良宣 氏（元龍谷大学文学部　特任教授・元叡山学院　教授）
太田 光俊（三重県総合博物館　学芸員）
日時：１１月１４日（日）　１３時３０分から１５時３０分まで
特別協力：天台真盛宗別格本山西来寺
　
講演会・ギャラリートークの場所・定員については次のとおりです。
場所：三重県総合博物館　３階　レクチャールーム
定員：５４名（当日受付）
※当日９時～１３時に抽選券を配布（１人１枚厳守、１３時１０分抽選結果発表）
※講演会終了後（１５時から、１１月１４日は１５時３０分から３０分程度）、講演会参加者で希望する方に、学芸員による講演に関係する展示資料の解説、ギャラリートークをレクチャールームで実施します。

３　関連イベント　※イベントの参加は無料です。
（１）岐阜県博物館交流企画　講演会「豊臣政権下の稲葉家の動向」【中止】
※令和３年７月１６日（金）に資料提供済
内容：美濃を拠点に台頭し、江戸時代には豊後臼杵藩主として存続した稲葉家。１６世紀末には豊臣政権下で宗家に加えて庶家が確立し、美濃各地のみでなく、伊勢にも進出していきます。戦国末期の動乱の中、稲葉家が一大勢力へと成長していく様子に迫ります。
講師：安藤　均氏（岐阜県博物館　人文系学芸員）
日時：９月１８日（土）１３時３０分から１５時まで
場所：三重県総合博物館３階レクチャールーム
定員：５４名（事前申し込み）
対象：小学生以上

（２）文化財探訪「津市内を歩く～一身田とその周辺～」【中止】
内容：専修寺、一身田寺内町、周辺の鉄道関連遺構を解説し、現地での見どころをレクチャーします。その後、自由行動で専修寺や寺内町周辺を散策いただきます。
講師：当館学芸員、真宗高田派本山専修寺職員
日時：１０月１０日（日）１０時から１２時まで
場所：高田会館大ホール（津市一身田町２８１９番地）
定員：３０名（事前申し込み）
対象：中学生以上
特別協力：真宗高田派本山専修寺
【申し込み方法】
※各関連イベント開催日の２か月前から３週間前までに往復はがきか電子申請にてお申し込
みください。
※電子申請は、当館ホームページのイベント案内からお申し込みください。
アドレス　https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/84927046739.htm
※１通で最大４名様までお申し込みいただけます。代表者の氏名、住所、当日連絡が取れる
電話番号、参加者全員の氏名を記入してご応募ください。
【申し込み・問い合わせ先】
〒514-0061　三重県津市一身田上津部田3060　　　電話：059-228-2283
三重県総合博物館「岐阜県博物館交流企画」または「文化財探訪」係

４　生涯学習センター連携講演会「北畠氏城館跡のひみつ」
講師：熊﨑 司 氏（津市教育委員会事務局生涯学習課　学芸員）
日時：１０月１７日（日）１３時３０分から１５時まで
※講演会終了後（１５時から３０分程度）、講演会参加者で希望する方に、当館学芸員による講演に関係する展示資料の解説を同会場で実施します。
場所：三重県文化会館１階レセプションルーム（津市一身田上津部田１２３４番地）
【申し込み・問い合わせ先】
三重県生涯学習センター（電話０５９－２３３－１１５１）にお問い合わせください。
８月１８日（水）より受付開始、先着順

※新型コロナウイルス感染症の流行状況によっては、催しの内容等変更になる場合がございますのでご了承ください。