三重県総合博物館(MieMu)の開館10周年を記念した展覧会第2弾として、令和6年7月6日(土)から、第37回企画展「標本 あつめる・のこす・しらべる・つたえる」を開催します。
わくわくするような昆虫・化石・岩石や鉱物・動物・植物など、当館のたくさんの自然史標本を大公開します!博物館がたくさんの標本を集めるのはなぜ?どうやって集めるの?標本から何がわかるの?そんな疑問にお答えします。当館の前身である三重県立博物館時代から約70年間集め、保存してきた「標本」の数々とそのすばらしさ、また展示だけではない、求められる博物館の役割を紹介します。
1 展覧会の概要
(1)期間:令和6年7月6日(土)から9月16日(月・祝)まで
休館日:毎週月曜日(7月15日(月・祝)、8月12日(月・振休)、
9月16日(月・祝)は開館),7月16日(火),8月13日(火)
(2)観覧時間:9時から17時まで(最終入場は16時30分まで)
(3)会場:三重県総合博物館3階 企画展示室(津市一身田上津部田3060)
(4)観覧料:【企画展のみ】一般800円、学生480円、高校生以下無料
【基本展示とのセット券】一般1,050円、学生630円、高校生以下無料
(5)展示内容
プロローグ 「標本ってどんなもの」
一度は耳にしたことのある「標本」という言葉。何をもって「標本」というのか、さまざまな「標本」の種類を紹介し、標本の多様性を展示します。
【主な展示資料】化石標本「ヒパクロサウルス」、鉱物標本「巨大な煙水晶」、昆虫標本「チョウの色と形の多様性」など
第1章「あつめる」
博物館活動の原点でもある「あつめる」に注目します。標本となる資料の集め方だけではなく、化石、鉱物、動物、昆虫、植物の見応えのある大きな標本や多数の標本を、それぞれの分野に分けて紹介します。どうして集められたのか、なぜ同じ種の標本を複数集めるのか、集めることで分かることは何かを紹介します。
【主な展示資料】レプリカ「トリケラトプス」、昆虫標本「世界最大の蝶アレクサンドラトリバネアゲハ」、剥製標本「世界のカモシカ類の標本群」など
第2章「のこす」
博物館に持ち込まれた資料を「のこす」方法を紹介します。「標本」は資料の特性や目的(たとえば研究や展示など)によってつくり方が異なります。また、つくり方の展示は夏休みの自由研究の参考にもなります。
【主な展示資料】同じ種の目的による標本の多様性(オオサンショウウオの液浸標本、剥製標本、レプリカなど)、昆虫標本「明治時代に三重県菰野で採集されたアカガネサルハムシ」、最近の標本作製技術標本など
第3章「しらべる」
集め、残された標本は、調査されてこそ、その真価を発揮します。この章では、標本を「しらべて」分かった新知見を、主に科学的知見に重点を置きながら紹介します。新種や新知見に基づき修正された恐竜の姿勢などもこの章で紹介します。
【主な展示資料】化石標本「三重県産イルカ頭骨化石」、レプリカ「考え方の変わったマンチュロサウルスの姿勢」、化石標本「アンモナイトの多様性」など
第4章 「つたえる」
資料を後世に伝えるため、標本を集め、残し、調べて分かったさまざまな情報が、展示や普及・教育活動によって社会に還元される事例を紹介します。また当館の理念「ともに考え、活動し、成長する博物館」に沿った、標本に関連する「つたえる」活動も紹介します。
【主な展示資料】昆虫標本「県民参加型活動みんなでつくったミュージアムフィールドの実物昆虫図鑑」、剥製や骨格標本「三重県総合博物館ミュージアムパートナー“ホネ探”メンバーとつくった標本群」
エピローグ「標本と博物館」
標本とは何なのか、それを扱う博物館はどうあるべきかを考えます。
【主な展示資料】博物館活動写真など
(6)主催:三重県総合博物館
(7)協力:近畿日本鉄道株式会社
(8)後援:三重県博物館協会、歴史街道推進協議会
2 関連イベント ※参加費はすべて無料ですが、一部材料費が必要です。
(1)事前申込が必要なイベント
1)博物館で標本づくり
標本作製をとおして、生きもののからだのつくりを観察し、自然史資料を標本として残すことの大切さを学びます。(講師はすべて当館学芸員です。)
開催場所:三重県総合博物館 2階実習室
対象:小学生以上
第1回「植物」
開催日時:7月 7日(日)10時から15時まで
7月14日(日)10時から12時まで
講師:森田 奈菜 (もりた なな)【植物生態学】
定員:10組(1組4名まで)
締切:6月16日(日)
その他:野外で標本資料の採集活動を行います。(雨天の場合は屋内で実施します。)
2回連続講座のため、両日ともご参加ください。
第2回「化石レプリカ」
開催日時:7月20日(土)
第1回 10時から11時まで 第2回 13時30分から14時30分まで
講師:中川 良平(なかがわ りょうへい)【古脊椎動物学】
津村 善博(つむら よしひろ) 【岩石・鉱物学】
定員:各回24名
締切:6月29日(土)
備考:申し込み時に参加時間帯の希望をご記入ください。
その他:石膏を使って、アンモナイトや三葉虫などの化石のレプリカを作成します。
第3回「貝類」
開催日時:7月27日(土)10時から12時まで
講師:北村 淳一(きたむら じゅんいち)【動物生態学】
定員:10組(1組4名まで)
締切:7月6日(土)
その他:イシガイ目の淡水二枚貝類のミナミタガイを用いて、貝の体の構造や貝に卵
を産み込む淡水魚類のことを学びながら、標本をつくります。
第4回「鳥の翼」
開催日時:8月24日(土)10時から15時まで
講師:田村 香里(たむら かおり) 【ほ乳類学】
稲垣 玲弥(いながき れいや)【博物館学】
定員:10名(1組4名まで)
締切:8月3日(土)
その他:メスなどの刃物を扱い、鳥の解剖を行います。血を見るのが苦手な方は
ご遠慮ください。作製した標本は持ち帰りできません。
第5回「昆虫」
開催日時:9月 8日(日)10時から15時まで
9月15日(日)10時から12時まで
講師:大島 康宏(おおしま やすひろ)【昆虫分類学】
定員:10組(1組4名まで)
締切:8月18日(日)
そ の 他:野外で標本資料の採集活動を行います。(雨天の場合は屋内で実施します。)
2回連続講座のため、両日ともご参加ください。
事前にMieMuショップにて、昆虫標本づくりキット(税込み2,310円)
のご購入(1組につき1つ以上)が必要です。
【申し込み方法】
※各イベントの締切日までに電子申請または往復はがきにてお申し込みください。
※電子申請は、当館ホームページのイベント案内からお申し込みください。
アドレス https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/84927046739.htm
※1通の申し込みで、最大4名様までお申し込みいただけます。代表者の氏名、住所、年齢、当日連絡が取れる電話番号、参加者全員の氏名を記入してご応募ください。
※応募者多数の場合、抽選となりますので予めご了承ください。
※小学生の参加には保護者の同伴が必要です。
【申し込み・問い合わせ先】
〒514-0061 三重県津市一身田上津部田3060 電話:059-228-2283
三重県総合博物館 「標本展(イベント名)」 係
(2)事前申込不要のイベント
1)ギャラリートーク
本展覧会の担当学芸員(大島康宏)が、展示室内で全体の解説を行います。
開催日時:7月6日(土)、9月16日(月・祝) 13時30分から1時間程度
開催場所:三重県総合博物館 3階企画展示室
※ 企画展の観覧券が必要です。
2) 企画展示スポットガイド
標本ができるまでのストーリーを知ると、展示はもっと身近で楽しくなります。レクチャールームで標本について学んだ後に、企画展示室内で学芸員による解説を聞きます。
開催日:
第1回 7月21日(日)「昆虫」
講師:大島 康宏(おおしま やすひろ)【昆虫分類学】
第2回 7月28日(日)「魚貝類」
講師:北村 淳一(きたむら じゅんいち)【動物生態学】
第3回 8月 3日(土)「古生物」
講師:中川 良平(なかがわ りょうへい)【古脊椎動物学】
第4回 8月17日(土)「岩石・鉱物」
講師:津村 善博(つむら よしひろ)【岩石・鉱物学】
第5回 8月25日(日)「植物」
講師:森田 奈菜(もりた なな)【植物生態学】
第6回 8月31日(土)「さわれる標本」
講師:稲垣 玲弥(いながき れいや)【博物館学】
第7回 9月 1日(日)「ほ乳類」
講師:田村 香里(たむら かおり)【ほ乳類学】
開始時間:13時30分から1時間程度(受付は13時から)
開催場所:三重県総合博物館 3階レクチャールーム、及び3階企画展示室
定員:80名
※当日受付、企画展の観覧券が必要です。