このたび斎宮歴史博物館では、竹輝銅庵(ちっきどうあん)館長・JSJT株式会社代表取締役 竹本博志氏から、資料(太神宮諸雑事記(だいじんぐうしょぞうじき))を寄附いただくことになりました。
つきましては、下記のとおり寄附贈呈式を実施し、目録を贈呈していただいた後に斎宮歴史博物館長から感謝状をお渡しします。
寄附をいただく資料は、斎宮や伊勢神宮についての研究や展覧会での展示等に活用していきます。
記
1 日 時 令和2年9月10日(木) 15時30分から15時50分まで
2 会 場 斎宮歴史博物館 1階 特別応接室
3 出席者 (寄附者)竹本 博志(たけもとひろし)氏
まちかど博物館 竹輝銅庵 館長 (松阪市駅部田町1056-5)
JSJT株式会社 代表取締役 (松阪市駅部田町1088-1)
(斎宮歴史博物館)
斎宮歴史博物館館長 上村 一弥
4 贈呈品 資料(太神宮諸雑事記(だいじんぐうしょぞうじき))上下2冊
「太神宮諸雑事記」は、平安時代末期に成立した伊勢神宮の歴史書で、垂仁天皇か
ら後三条天皇の延久元年(1069)までの伊勢神宮の諸事件を記録しています。皇
大神宮の禰宜であった荒木田氏によって代々書き継がれてきたとされています。
斎宮関連の記事としては、天武天皇の白鳳二年(662)、壬申の乱の時に天皇が
「皇子」を御杖代(みつえしろ)とする戦勝祈願を行って勝利を納めたため、翌
「御即位二年九月十七日」に「伊勢皇太神宮」に参詣し、「白鳳四年九月十三日」
に「多基子内親王」を太神宮に参入させたという記事をはじめ、清和天皇の時に斎
宮の東の橋から女官が落馬した記事や長元四年(1031)の斎王託宣など、斎宮に関
わる記事も多く載せられています。
この写本は、元は外宮権禰宜の出口(度会)延経(でぐちのぶつね)が所持して
いた本を寛政八年(1796)に書写したものであることが奥書からわかります。
なお、10月3日から開催予定の国史跡斎宮跡発掘50周年記念特別展「斎宮と古代
国家~飛鳥・奈良時代の斎宮を探る~」で公開する予定です。
5 竹本博志氏について
竹本氏は、地元松阪市や明和町内の小学校・保育園等へ様々な寄附を行うほか、東日
本大震災や熊本地震の際にも被災地支援を行い、また、中国の学校にも寄附をされてい
ます。また、障がい者の福祉やスポーツの普及にも関心が高く、三重県に対しバスケッ
トボール用の車椅子をご寄附いただいています。
当館においては、発掘調査や博物館が関わる様々なイベント事業に活用する野外テン
トを平成30年にご寄附いただいています。また、史跡斎宮跡の来訪者へのサービスを
行っている公益財団法人国史跡斎宮跡保存協会には小袿(こうちぎ)などの衣装や装飾
品を寄附されています。
6 取材に来られる方へ
当日15時20分までに、斎宮歴史博物館入口の受付までお越しください。係が会
場にご案内します。
7 問い合わせ先 斎宮歴史博物館
〒515-0325 三重県多気郡明和町竹川503番地
電話 0596-52-3800(代表) FAX 0596-52-3724