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平成30年06月21日

平成30年度病害虫発生特殊報第1号

平成30年度 病害虫発生予察特殊報第1号を発表します。

 本県のトマトにおいて、トマト黄化病が確認されましたので、特殊報として発表します。

1 病 害 虫 名 : トマト黄化病
病原ウイルス名: トマト退緑ウイルス (Tomato chlorosis virus: ToCV)

2 発生確認作物 : トマト

3 発生確認地域 : 三重県北勢地域

4 発生確認の経過
平成29年12月27日、三重県北勢地域のトマト生産ほ場において、黄化症状が見られ、三重県農業研究所による診断の結果、トマト黄化病であることが疑われた。
このため、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門へ同定を依頼したところ、トマト黄化病であることが確認された。
トマト黄化病は、これまでに県内で発生が確認されていない。
また、全国では、これまでに九州、関東、中部、四国地域を中心に発生が確認されており、19都県から特殊報が発表されている。

5 本病の特徴および伝搬方法
病原ウイルスはクリニウイルス属のウイルスで、タバココナジラミ(バイオタイプB及びQ)及びオンシツコナジラミによって半永続伝搬により媒介するとされている。
なお、クリニウイルス属のウイルスは、経卵伝染、汁液伝染、土壌伝染及び種子伝染しないことが知られおり、伝染方法はコナジラミ類による媒介に限られている。

6 病徴および被害
(1) 下位葉から中位葉へと症状が進展し、発病の初期には、葉の葉脈間が退緑黄化し、斑状の黄化葉となる。
(2) 症状が進展すると、葉脈に沿った部分を残して葉全体が黄化する。
(3) 症状は苦土欠乏による生理障害に似ている。しかし、本病は施設の開口部付近などで発生が多い傾向がみられ、生理障害のようにほ場内全体に発生することは少ない。
(4) 発病株は、症状の進展に伴う生育抑制により、収量が減少すると言われている。
(5) 本病はミニトマトでも発生することが知られている。

7 防除対策及び注意事項
(1) ウイルスを媒介するタバココナジラミおよびオンシツコナジラミを対象とした防除が対策の中心となります。
(2) 施設の開口部(サイド、換気部など)は、必ず目合い 0.4mm 以下の防虫ネットで被覆し、媒介虫となるコナジラミ類の施設内への侵入を防止してください。
(3) 黄色粘着板へのコナジラミ類の付着がないかをよく観察するようにし、付着が確認された場合は、コナジラミ類の薬剤防除を行ってください。
なお、トマトとミニトマトは農薬登録上、別の作物であるので注意してください。
(4) 発病株は直ちに抜きとり、ほ場外に持ち出して適切に処分してください。
(5) ほ場周辺やほ場内の雑草はコナジラミ類の発生源となるので除草してください。
(6) 栽培を終了したハウスにおいて、密閉処理により作物を完全に枯死させ、コナジラミ類の移動を防止するようにしてください。

8 問い合わせ先
三重県病害虫防除所       電話番号:0598-42-6365

(注)
 発生予察情報には、「発生予報」、「注意報」、「警報」、「特殊報」があります。
「特殊報」は、新規に有害動植物を発見した場合、重要な有害動植物の生態及び発生消長に特異な現象が見られた場合に速やかに発表するものであります。

関連資料

  • 平成30年度病害虫発生特殊報第1号(PDF(324KB))

本ページに関する問い合わせ先

三重県 病害虫防除所 〒515-2316 
松阪市嬉野川北町530
電話番号:0598-42-6365 
ファクス番号:0598-42-7568 
メールアドレス:byogai@pref.mie.lg.jp 

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