県指定無形民俗文化財「多度大社上げ馬神事」について、文化財の保持団体である多度大社に対して、神事の改善を促す勧告を行いました。
1 「多度大社上げ馬神事」について
令和5年5月4日(木)、5日(金)に「多度大社上げ馬神事」が4年ぶりに開催され、神事に参加し
た馬一頭が脚を骨折し、その後、殺処分されました。
令和5年8月3日(木)に開催された三重県文化財保護審議会において、三重県教育委員会に対して
「多度大社上げ馬神事」について、神事の改善と調査を行うよう建議されました。これを受けて三重県教
育委員会では、文化財保持団体である多度大社に対して、令和5年8月17日(木)、神事の改善を促す
勧告を行いました。
2 勧告の内容
(1)動物の愛護及び管理に関する法律を遵守し、動物愛護の精神にしたがい、馬を威嚇する行為等を根絶
すること
(2)県指定無形民俗文化財「多度大社上げ馬神事」の実施にあたっては、人馬ともに怪我等を負うことの
ないよう、安全環境の整備と十分な準備のうえ、徹底した安全管理のもとで行うこと
(3)県指定無形民俗文化財「多度大社上げ馬神事」は現在、多度大社が文化財の保持団体となっている
が、神事全体の管理が十分に行われているとは認めがたいため、氏子や地域住民等の関係者と協議
し、神事の実施主体を明確にするとともに、指定文化財としての今後のあり方について改めて検討す
ること
3 勧告の方法
8月17日(木)の教育委員会定例会終了後、三重県教育委員会職員が多度大社に文書を手交しまし
た。