外国人児童生徒等への日本語指導に係る研修を企画・実施する指導者を養成するため、全国の教職員や教育委員会の指導主事等を対象とした研修を実施します。
本研修は、平成28年3月に「まち・ひと・しごと創生本部」において決定した「政府関係機関移転基本方針」に基づき、独立行政法人教職員支援機構が実施していた研修を三重県で実施するものであり、今年度で9回目となります。
1 研修日時
令和7年9月30日(火曜日)から10月3日(金曜日)までの4日間
2 研修場所
三重県総合教育センター(津市大谷町12番地)他
3 研修目的
外国人児童生徒等の受け入れ体制の整備、関係機関との連携、特別の教育課程の編成や通級による
指導を含めた日本語指導の方法について、必要な知識等を習得するとともに、学校、地域において研
修を企画・実施し、学校、地域の教職員の専門性向上を推進する力を習得した指導者の養成を図るた
めに行います。
4 研修受講者
111名
43都府県及び12指定都市の学校関係者及び教育委員会の指導主事等
5 主な研修内容
(1)講義・演習
全国的に著名な大学教授等から講義・演習をとおして、日本語指導に必要な知識を習得します。
・「外国人児童生徒等教育の現状と課題」
学校、地域における外国人児童生徒等教育の現状と推進上の課題について、様々な視点から分
析します。
・「外国人児童生徒等の心理と学習の過程」
母国語・母文化、アイデンティティ、外国人児童生徒等の心理と適応について理解を深めま
す。
・「日本語指導の基礎」
組織的かつ計画的に行う指導について受け入れや指導体制について事例をもとに、理解を深め
ます。
・「研修成果の活用に向けて-研修プランの作成-」
研修成果を活用して研修プランを作成することをとおして、本研修で学んだことを振り返ると
ともに、外国人児童生徒等に対する教育を推進するリーダーとしての自覚を深めます。
(2)実践校視察
ア 目的
県内において先進的な実践をしている学校等を視察し、地域の実態に応じた日本語指導の方
法や外国人児童生徒等への支援の仕組み等について学びます。
イ 日時
令和7年10月2日(木曜日)9時00分から11時30分まで
ウ 視察校等
・四日市市立笹川小学校(四日市市笹川6丁目25)
四日市市の外国人児童生徒受け入れ拠点校で、別室(国際教室)での取り出し授業における
日本語指導について実践から学びます。
・津市立敬和小学校(津市中河原445)
津市立東橋内中学校(津市中河原356-2)
日本語指導が必要な児童生徒が在籍クラスでの授業内容を理解するための日本語指導の方法
や工夫について実践から学びます。
・県立飯野高等学校(鈴鹿市三日市町字東新田場1695)
多様な国籍、背景、日本語能力に対応するための学習支援体制を構築しており、日本語教育
におけるこれまでの成果、実践からJSLカリキュラムを活用した指導方法等について学びま
す。
※「JSLカリキュラム」:学習活動に日本語で参加する力を育成するため、日本語指導と教
科指導とを統合的に行う指導方法。
・初期適応支援教室「いっぽ」(松阪市川井町690-1松阪市子ども支援研究センター内)
初歩的な日本語や日本で生活するための知識を学んでいる通級児童生徒の学習活動の様子か
ら初期指導の具体的なポイントを学びます。
エ 研修内容
・市教育委員会、県教育委員会及び視察校からの取組説明
・授業参観
・受講者及び視察校の教職員による事後協議
6 その他
・毎年受講者からは高い評価を得ており、令和6年度のアンケートでは94.2%の受講者が「大変
有意義であった」と回答しています。