薬物乱用防止について
薬物乱用とは
薬物乱用とは、社会のルールからはずれた方法や目的で、薬物を使うことです。覚醒剤などの違法薬物は、たとえ一回だけの使用でも乱用になり、同時に犯罪です。また、医薬品でも、病気や傷の治療等の正しい目的以外に使えば乱用です。
なぜ、薬物乱用はいけないのか
脳をおかされて、心も身体もメチャクチャになる。
自分の意志ではやめられなくなる。
薬物乱用の最も恐ろしい特徴は、薬物の"依存性"と"耐性"です。
依存性→一回ぐらいならと思っても、また使いたくなり、繰り返し使ううちに薬物の使い方のコントロールがきかなくなってしまう。
耐性→使用を繰り返しているうちに、それまでの量では、効き方がうすれていく。
一回だけと思って始めた人も、薬物の"依存性"と"耐性"によって使用する量や回数がどんどん増えていき、どうしようもない悪循環に陥ります。もはやそうなると自分の意志だけでは止めることはできません。
薬物乱用により凶悪な事件が発生する。
薬物の乱用により、幻覚、妄想が現れ、殺人等の重大犯罪を引きおこす。
薬物欲しさに犯罪をおかすようになる。
薬物を入手するための金欲しさに恐喝事件や窃盗事件をおこす。
密売や乱用の勧誘など、犯罪をおかすようになる。
法律できびしく禁止されていて、重い罰を受ける。
日本では、薬物の乱用を防止するために、「覚醒剤取締法」「麻薬及び向精神薬取締法」「あへん法」「大麻取締法」「毒物及び劇物取締法」「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」などの法律で罰せられます。
友達や家族を失う。
薬物におぼれ、人間関係の破壊により、友人、家族から孤立する。
薬物乱用への甘い誘いに気を付けよう
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保護者の皆様へ~薬物乱用防止はまず家庭から~
最近では、大麻や覚醒剤のほか、危険ドラッグなど乱用薬物の拡大が見られます。特に危険ドラッグは、「合法ドラッグ」などと称して販売されるため、身体に影響がなく、安全であるかのように誤解されていますが、大麻や麻薬、覚醒剤などと同等か、それ以上の恐ろしさを持つ物質が含まれていることもあり、大変危険な薬物です。
また、市販薬の過量摂取(オーバードーズ)も問題になっています。市販薬は所持そのものに違法性はなく、ドラッグストアやインターネット等で購入購入出来ますが、大量に内服すると、依存に陥ったり命に危険が及ぶ可能性があります。
危険ドラッグの使用や市販薬の過量内服(オーバードーズ)は抵抗感や罪悪感が希薄になりやすく、若年層での拡大が懸念されています。
家庭においては、心も身体もボロボロにする薬物乱用の恐ろしさについてしっかりと指導するとともに、子どもの心や身体の変化を見逃さず、薬物乱用の疑いのある場合には、最寄りの警察署、保健所、こころの健康センターへ相談し、早急に対応することが必要です。
薬物に手をださないための7か条
- 子どもの心と身体の変化について理解しましょう。
- 毎日、家族の会話を大切にしましょう。
- 子どもの話には、常に耳を傾けましょう。
- 友情をつちかい、悪い誘いを拒否できる勇気を育てましょう。
- 子どもが家族や学校の先生にいつでも相談できるようにしておきましょう。
- 子ども自身で、健全な判断がきるように育てましょう。
- 家族そろってのコミュニケーションの場を大切にしましょう。
薬物乱用対策について
政府は、平成9年1月17日の閣議決定に基づき、薬物乱用対策について、関係行政機関相互間の緊密な連携を確保するとともに、総合的かつ積極的な施策を推進することを目的として薬物乱用対策推進本部を内閣に設置しています。
薬物乱用の根絶を図るため、平成10年5月から「薬物乱用防止五か年戦略」に基づき、関係省庁が連携して、総合的な薬物乱用対策を推進してきました。現在は、令和5年8月策定の「第六次薬物乱用防止五か年戦略」に基づき、取り組みを進めています。
薬物「ダメ。ゼッタイ。」みえ県民運動
三重県は、各地域に薬物乱用とその防止を推進するため、薬物乱用防止に熱意と理解を持つ薬物乱用防止指導員を委嘱し、地域に根ざした啓発活動を実施しております。各地域には、薬物乱用防止指導員が中心となった各地区薬物乱用防止指導者協議会が設立され、地域の特色をいかした薬物乱用防止活動を下記の期間を中心に啓発活動を実施しております。
- 『ダメ。ゼッタイ。』普及運動:毎年6月20日~7月19日
- 麻薬・覚醒剤乱用防止運動:毎年10月1日~11月30日
- その他、中学生・高校生を対象とした薬物乱用防止ポスター募集を行っております。
- 令和元年度薬物乱用防止ポスター:応募数2,072点
- 令和2年度薬物乱用防止ポスター:応募数 892点
- 令和3年度薬物乱用防止ポスター:応募数1,428点
- 令和4年度薬物乱用防止ポスター:応募数1,585点
- 令和5年度薬物乱用防止ポスター:応募数1,336点
薬物相談について
こころの健康センターを中心に『第六次薬物乱用防止五か年戦略』目標2である薬物乱用者に対する適切な治療と効果的な社会復帰支援による再乱用防止を推進し、ネットワークにより薬物相談を総合的に対応できる体制を目指しています。
詳しい情報は、こころの健康センターホームページをご覧ください。
薬物相談窓口
薬物乱用に関する相談を受け付けています。
最寄りの保健所等へ連絡してください。
県民参加による不正大麻・けしクリーンアップ運動
三重県では、自生している不正大麻・けし(以下、「自生けし等」という。)を撲滅するために広く県民に正しい知識を普及するとともに、関係機関及び薬物乱用防止指導員、市町、自治会等の民間協力団体の協力を得て、自生けし等の除去に努めています。下記チラシの写真のような「けし」を発見された方は、最寄りの保健所までご連絡ください。
なお、本県において、大麻栽培者免許を有する者が栽培している大麻は、有害成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が少ない品種であり、薬理作用はほとんどありません。ただし、無許可の栽培や所持等は法律で禁止されています。
薬物乱用防止関係資料
薬物乱用防止リーフレット