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平成21年02月10日

第1回公営企業(企業庁)あり方検討委員会 概要

平成18年7月5日(水)14:00~17:00
三重県合同ビル 4階 第一会議室

【出席者】円城寺委員、大森委員、小西委員、田中委員、豊田委員、長尾委員、

1.開会挨拶 14:00~14:05

<三重県 野呂知事>

  • 委員自己紹介
  • 座長選出(小西委員を選任)

2.議題

(1)検討委員会の設置目的及び検討の進め方について

<事務局から資料1~3に基づき説明>

(座長よりコメント)

  • 10年後の姿を見据えた議論をすること。
  • 事業毎に検討する。
  • 検討の中身は、経営形態を含めてかなり広い。最初から決めうちではなく、既に検討されている中身(提言)もあるため、幅広く議論できる。
  • 12月までに検討。年明けの定例会に上程することから、時間が決められた中での検討となる。

(2)企業庁の事業概要及び近年の他県の経営形態の見直し状況について

<企業庁から資料5に基づき説明>

(委員より質問)

(豊田委員)道路に例えると市町村をまたがる道路は県道であるが、津市のように合併により一市町になると県道が市道になり、この場合、市が(その道路を)運営できるだけの力があるのかという議論もあるところである。水道事業についても、上水道については、市町を越境したものについて、県の事業ということになるのだろうか。

(企業庁)広域水道の制度ができたのは、それぞれの市町村ごとに水源開発をしていたが、だんだん水源がなくなってきたことから、将来の需要増に備え大規模な開発を行うには、単独の市町では困難になってきた背景がある。昭和52年に、水道法で広域水道整備の考え方が盛り込まれたため、広域水道として県営で実施することになった。複数の市町にまたがり、水源開発を伴う用水供給事業について、県がそれ以来担っている。志摩水道は非常に水の逼迫している地域であったので、水道法改正以前から事業を開始し、40年間県が取り組んでいる。基本的には、それぞれの市町にまたがって用水供給を行っているのが実態である。

(円城寺委員)水の恵み(4p)の一番下、右下の図で、値下げとあるが、この理由は。

(企業庁)水道の料金設定については、資料16頁にあるように、基本料金は、支払い利息+減価償却費+事業報酬を基本水量で割り、料金を決めている。使用料金は、維持管理費を使用料で割って決めている。経年すると、起債の償還がすすむため、支払い利息が下がり、(値下げの)大きな要因となる。5年ごとに料金を見直しており、17年度は、10%下げて、(ユーザーへの還元として)市町村への供給料金を下げた。運営経費や人件費を削減するなどの努力も行っているが、要因として大きいのは支払い利息の部分である。

(座長)水の恵み(14p)に貸借対照表によると、電気事業だと、一番下の表で、負債合計6億円とある。固定負債4億円、流動負債2億円で、負債総額6億円。資料5の企業債残高を見ると、電気84億(金利うち19億)とあるが数字があわない理由は。

(企業庁)一般の企業会計と少し違う形式であるため。資本金で整理している部分と、負債で整理している部分と違う。借入資本金[1]という形をとっている。

(座長)借入資本金という整理から、1,300億円の借金があるという説明になるのですね。もう一点、四日市のコンビナートへの工業用水供給から始まり、現在に至っているが、伊賀で建設中の事業が終われば、当面、新たな事業着工はないという理解でよいか。成熟した事業で、これ以上事業規模を広げていく必要がないなかで、事業形態が今のままでいいのかという問題提起という理解でよいか。

(企業庁)未利用水源をいくつか抱えているので、それを活用するという政策決定があれば、事業拡大はありうる。

(豊田委員)亀山・鈴鹿の工業用水の問題についても、現在議論のあるところであり、事業を進めるための事業費も莫大であると思うが、このあたりもあって難しい問題なのかと思うが。

(座長)ここではそれも踏まえて議論することになる。未利用水源の活用について、引き続き企業誘致を進めて、活用ということになれば、(企業庁のあり方についても)経過措置を踏まえるということになるが、やらないということであれば、割と早い時期に最終形が見えるのかとも思う。

(3)企業庁及び県議会議長の諮問機関による検討結果報告等について

<企業庁から資料6に基づき説明>

<事務局から資料7に基づき説明>

(委員より質疑・意見交換)

(大森委員)あり方検討のそもそも論について伺いたい。企業庁のプロジェクトを開始したそもそもの根拠があるはず。それが歴史的背景の中で変わってきたというのは事実。そもそもの根拠が崩れているのかいないのか。

(企業庁)水道については、住民への飲料水供給が目的。水道普及率99%という状況では、新たな開拓ということではもはやない。安定して安心できる水を供給していく役割はある。   

市町村合併が進むことで、県市の役割分担としては、かなり変化している。

工業用水道については、地下水汲み上げで地盤沈下が進んだため、表流水に切り替えた経緯がある。北勢地域の地盤沈下はおさまっている状況である。地下水くみ上げを止めたことでこうした結果が出ていると思われる。環境変化としては、産業構造の変化により、水源確保した水がどんどん使われている状況ではなく、また新たな水源開発をしていく状況ではない。工業立地をみると、臨海部ではなく、内陸部で企業立地が進んでいる。内陸部に立地する企業は大量の水を使う企業ではない。規模が大きくなれば一定の水はいるが。配管をするためには、個別の企業に応じるのではなく、一定のロットをまとめた形となると思う。

大きく意義が変化したのが水力発電。水力発電事業を始めたのは、昭和27年。宮川総合開発事業を進めるための、電源と財源を確保するために始まった。電力事業に着手し、(県南部に)電力を送るとともに、発電所を作るために、起債を借りるわけだが、発電所をつくるための関連施設の整備(道路等)をあわせて行うという意義があった。そういった役割は明らかに水力発電では終わっている。そもそも論になると完全に変わっている。水力発電を事業として維持している大きな理由として、ランニングコストがかからない施設を廃止して、電気を起こさないというのは社会的ロスであるため。施設を維持して発電を行う。これを公営でやるかどうかは説明がしにくい。水力発電を行っているかぎり、発電にともなう二酸化炭素は発生しない、石油も使わないというメリットはある。維持して発電することに意義があるのでは。公営の意義をどこで見出すかは問題である。

(大森委員)生活用水については市町村合併による負担の問題があるだろう、そこがそもそもの部分で変化しているということか。

(企業庁)合併により、市町でも事業実施の能力をもってきたのではないかと考える。

県のもっている能力を市町に譲っていくべきではないかと思う。

(大森委員)工業用水については、新たな地域特性の変化等もあるものの、大規模プロジェクトについては、企業庁として取り組む必要があるということか。

(企業庁)政策部門と連携しながらやっていく必要があるのではないか。

(円城寺委員)各事業の受益者の意見やニーズを反映させたほうがよいのではないか。水道は、市町と住民が受益者。工業用水道は企業、電力は、電力会社を通すものの、県民が受益者となる。事業価値については、定量的にでてくる部分と、民間に任せた場合の不安感(ニューヨークの停電[2]など)など数字として出てこない部分も重要。

こうした受益者の考え方や思いをもう少し入れ込んだほうがいいのでは。

また、民営化や一元化など一概にいうが、民間でうまくいく場合の通例は、経営者が現場をよく知っているなど限られた場合である。

民間に任せるのであれば、インセンティブがわくような手法が必要。

また、一元化については、市町の単位になると、心配なのは、技術の継承がうまくいくかという点。技術の継承においては、できるだけ所帯がまとまったほうがよいというのが個人的な所感。細分化しないほうがよい。物の見方においても細かくなってしまう。以上意見として。

(事務局)4回、5回目の委員会において、関係者、ユーザーも含めて意見を聞きたいと考えている。また、企業庁の検討会の中でも、聞き取った意見があると思う。

また、技術継承の件については、そういった論点も含めて議論していただきたい。

(座長)技術継承については、企業庁サイドとして、抑え気味に考えられているのではないかと感じた。技術継承で一番問題なのは、一旦企業庁から手を離すと、将来またやれと言われても、その時には技術がなくなっていることではないか。

(企業庁)検討会を開いていたころ、NHK番組の「ウォータークライシス」を見た県民から、民間企業に任せた場合の経営の継続性について心配をするという意見が強かった。 

また、市町からは、広域(県)でやっている場合は、県の一般会計から一定の繰入金があるが、市に移管されるとそれがなくなることから、市の負担が増えるという意見がある。技術継承については、水処理技術、水質管理についても、一定の規模がないと、専門の技術員が確保しにくい。

また、工業用水のユーザーについては、一定の規模で収支バランスがとれているようであれば、ユーザーに任せてもいいという議論もあるが、困るのは、渇水時。他企業との水のやりくりなどの調整は難しいと思われる。

また水利権の確保や、漁業権などの調整なども難しい。

電力については、中部電力としては、積極的に県から施設を引き受けて中部電力がやりたいというわけではない。という感じである。

(座長)水道用水。伊賀市、志摩市は他とは違う。当該市の意向もあると思う。技術移転の問題は、十分な時間をかければ、あとはお金の問題だと思う。志摩市としては、技術移転を受けてでも、自己完結的に基礎自治体(市)としてやりたい、といっていただくとみんな喜ぶ。水道の問題を、両方が押し付けあうのが一番良くない。

(田中委員)一番将来性があって売れる可能性の高いのが、水と電気。

水は全世界で日本以外は水不足。石油より水のほうが事業として有望ともいわれている。

電力については、主流になっているのがバイオマス発電。(とうもろこしや、サトウキビなどを原料とする植物プラスチックなども注目されている。)

このように有望な商品を抱えている企業がなぜ赤字なのかというのが理解しにくい。

ユーザーの意見をもっといれないといけないと思う。環境、森林、河川行政、災害安全といった問題が付随してくる。設置者としての考え方を総合的にいれないといけないと思う。

(座長)経営に行き詰っているからどうしようか、という委員会ではない分、難しい。それなりに持続可能性のある事業だが、この事業をどのようにしていけば県民益になるかという議論なので、かなり複雑。上水と工水の管の問題など。田中委員がおっしゃるようにかなり難しい。

(長尾委員)県民として安全を思うところが多いので、自分は住民としての立場で、これをベースに考えたい。民間に渡すのがいいのか、企業庁が努力したほうがいいのかは、今の時点では決められない。今後勉強していきたい。

(座長)委員の方々が、市場原理主義者でなくて安心した。結論ありきの議論ではないので。実態をみながら考えていきたい。

3.次回の日程、検討事項及び論点について

<事務局から説明>

以上


[1] 公営企業において、資本金は自己資本金と借入資本金に分かれる。借入資本金には建設改良のために起こした企業債が計上される。一般の企業会計では、長期借入として固定負債に計上されるものが、公営企業においては、借入資本金として「資本」の取扱いをすることとされている。

[2] 1977年ニューヨークで起きた15時間に及ぶ大停電。発電所の送電線への落雷が停電原因であった。

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