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三重の環境

 

化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量に係る総量削減計画

目次


 この総量削減計画は、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第4条の3の規定に基づき、水質汚濁防止法施行令(昭和46年政令第188号)別表第2第2号ハに掲げる区域について、平成28年9月30日付け化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量に係る総量削減基本方針(伊勢湾)に定められた削減目標量を達成するため、必要な事項を定めるものである。

1 削減の目標

 第7次「化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量に係る総量削減計画」では、化学的酸素要求量(COD)、窒素含有量及びりん含有量に係る汚濁物質について、平成26年度の発生源別の削減目標量を定め、計画を着実に推進することにより、これらの目標量を達成した。
 本計画においては、平成31年度を目標年度とする第8次水質総量削減の実施にあたり、発生源別の削減目標量を表1から表3のとおりとする。

(1) 化学的酸素要求量(COD)について

表1 発生源別の削減後の目標量

 

平成31年度における削減目標量
(トン/日)

(参考)平成26年度における量
(トン/日)
生活排水 11 12
産業排水 11 11
その他 3 3
25 26

(2) 窒素含有量について

表2 発生源別の削減後の目標量

 

平成31年度における削減目標量
(トン/日)

(参考)平成26年度における量
(トン/日)
生活排水 7 7
産業排水 5 5
その他 10 10
22 22

(3) りん含有量について

表3 発生源別の削減後の目標量

 

平成31年度における削減目標量
(トン/日)

(参考)平成26年度における量
(トン/日)
生活排水 0.7 0.8
産業排水 0.6 0.6
その他 0.3 0.3
1.6 1.7
 

 

2 削減後の目標量達成のための方途

 伊勢湾における水環境改善を図るため、きれいで豊かな海の観点から、総合的な水環境改善対策を進めることにより、削減目標量の達成を図る。

(1) 生活排水からの汚濁発生源対策

 伊勢湾に流入する汚濁負荷量の削減を図るためには、工場・事業場排水はもとより、汚濁負荷割合の大きい生活排水の対策を適正かつ効率的に行うことが必要である。
 このため、「生活排水処理アクションプログラム(三重県生活排水処理施設整備計画)」に基づき、市町と連携して、地域の実情に応じ、下水道、浄化槽、農業集落排水処理施設、コミュニティ・プラント等の生活排水処理施設及びし尿処理施設の整備を促進する。また、生活排水処理施設の適正な維持管理の徹底及び高度処理施設の導入等の生活排水対策を実施し、一層の汚濁負荷量の削減に努める。
 なお、本計画の目標年度における、生活排水の処理がなされる人口の見込みは表4のとおりである。

表4 生活排水の処理がなされる人口(見込み)

年度 行政人口
(千人)
下水道処理人口
(千人)
浄化槽等人口
(千人)
31 1,574 871 420

注) 浄化槽等人口は、農業集落排水処理施設及び漁業集落排水処理施設、コミュニティ・プラント、浄化槽により処理される人口を指す。

ア 下水道の整備

 下水道の整備については、「生活排水処理アクションプログラム(三重県生活排水処理施設整備計画)」に基づき、効率的・効果的な促進を図る。
 また、下水道の終末処理場については、維持管理の徹底及び高度処理の導入等により、排出水の水質の安定・向上を図る。

イ 浄化槽等の生活排水処理施設の整備

 農業集落排水処理施設については、農業振興地域において、また、漁業集落排水処理施設については、漁港背後の漁業集落において、それぞれ、「生活排水処理アクションプログラム(三重県生活排水処理施設整備計画)」に基づき、施設の整備等を行うとともに、適正な維持管理により排出水の水質の安定・向上を図る。
 コミュニティ・プラントについては、市町の一般廃棄物処理計画に基づき、施設の整備等を行うとともに、適正な維持管理により排出水の水質の安定・向上を図る。
 浄化槽については、集合処理施設の整備が困難な山間部や中小都市が散在する地域等において、「生活排水処理アクションプログラム(三重県生活排水処理施設整備計画)」に基づき地域の実情に応じた施設の整備を促進するとともに、高度処理型浄化槽の普及を図る。さらに、既設の単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換の促進を図る。
 なお、浄化槽については、建築基準法(昭和25年法律第201号)、浄化槽法(昭和58年法律第43号)及び三重県浄化槽指導要綱に基づき、適正な設置並びに保守点検・清掃及び法定検査の徹底により、放流水質の安定・向上を図る。

ウ し尿処理施設の整備

 し尿処理施設については、市町の一般廃棄物処理計画に基づき、施設の整備等を行うとともに、処理施設の維持管理の徹底により排出水の水質の安定・向上を図る。

エ 家庭における生活排水対策

 一般家庭からの生活排水による汚濁負荷量を削減するため、市町と連携し、生活排水処理施設の適切な使用・管理等、家庭でできる雑排水対策についての普及・啓発を行う。

(2) 産業排水からの汚濁発生源対策

ア 総量規制基準の設定

 総量規制基準が適用される指定地域内事業場については、これまで7次にわたる総量規制において汚濁負荷量削減のための対策により、かなりの削減が図られてきたことや、原材料等の使用の実態、排水処理技術水準の動向等を勘案し、適切な総量規制基準を定める。
 基準値については、環境大臣が定めた
(ア) 「化学的酸素要求量についての総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲」(平成18年環境省告示第134号、平成23年一部改正、平成28年一部改正)
(イ) 「窒素含有量についての総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲」(平成18年環境省告示第135号、平成23年一部改正、平成28年一部改正)
(ウ) 「りん含有量についての総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲」(平成18年環境省告示第136号、平成23年一部改正、平成28年一部改正)
に基づき定めることとし、一部の業種については、排水量等により区分し、業種等の実態を考慮して適切に設定する。

イ 総量規制基準が適用される事業場等に対する対策

 指定地域内事業場については、生産工程及び用水の合理化、排水処理施設の維持管理の徹底及び整備等により総量規制基準が遵守され、一層の汚濁負荷量の削減が図られるよう、水質汚濁防止法に基づき立入検査、水質検査等を行うとともに、制度の主旨や内容について周知を徹底する。

ウ 総量規制基準が適用されない事業場等に対する対策

 総量規制基準が適用されない工場・事業場については、「小規模事業場等排水処理対策指導要領」に基づき、実態に応じた排水処理の指導、助言を行う。
 指定地域内の日平均排水量が50立方メートル未満の工場・事業場については、排出水の実態等を考慮し、適正な排水処理について啓発等を行い、汚濁負荷量の削減に努める。
  また、排水規制の適用を受けない工場・事業場については、排出水の特性等について、その実態把握に努め、汚濁負荷量の削減対策、排水処理施設の設置等の必要な措置を講じるよう指導を行う。

(3) その他からの汚濁発生源対策

 その他の農用地や畜産業、養殖業等の汚濁発生源については、発生源が多岐にわたることから汚濁負荷の実態に応じて以下の対策を講じることにより、汚濁負荷量の削減を図るものとする。

ア 農地からの負荷削減対策

 「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律」(平成11年法律第110号)、「環境と調和のとれた農業生産活動規範」(平成17年農林水産省)、「有機農業の推進に関する法律」(平成18年法律第112号)、「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」(平成26年法律第78号)等に基づき、農業環境規範の普及、エコファーマーの認定促進、環境負荷を低減する先進的な営農活動の支援及び施肥量の適正化により、過剰な化学肥料の使用を抑えること等による環境負荷の軽減等に配慮した環境保全型農業を一層推進する。

イ 畜産排水対策

 畜産排水については、「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」(平成11年法律第112号)、「三重県環境保全型畜産確立対策基本方針」等に基づき、畜産農家の現地調査等を実施し、家畜排せつ物処理施設の管理等に関する技術的助言や改善指導を行い汚濁負荷量の削減を図る。

ウ 養殖漁場の環境改善等

 養殖漁場の環境改善等を図るため、漁場適正利用協議会において「持続的養殖生産確保法」(平成11年法律第51号)、「三重県魚類養殖指針」に基づく養殖漁場の環境管理の推進体制を整備し、養殖漁場利用の適正化を図る。
 なお、地域の実情に応じて、漁場内の水質、底質の改善を図るため、適切な措置を講ずる。 
 

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3 その他汚濁負荷量の総量の削減及び水環境の改善に関し必要な事項

(1) 自然浄化能力の再生

 藻場・干潟及び浅場を保全するとともに、再生・創出の推進を図ることにより、伊勢湾が持つ自然浄化機能や多様な生物循環機能の再生を図る。
 なお、伊勢湾における干潟の再生を計画的に推進するため、今後、伊勢・三河湾海域干潟ビジョン策定等に向けた取組を進める。
 河川整備の実施にあたっては、河川が有している自然環境に配慮した川づくりを進める。

(2) 水質改善に資する養殖等の取組の推進

 水質改善に資する取組として、自然にある栄養塩や餌を利用して行う藻類養殖、貝類増養殖等を推進するとともに、物質循環を補完するため、水生生物の安定的な漁獲を推進する。
 また、漁船漁業、採貝漁業及び養殖漁業(のり等の藻類養殖)の持続的な発展を通じて生物量並びに生物生産力の増大を図るとともに、特にのり等の藻類養殖における栄養塩の適切な確保にも配慮し、物質循環の健全化を推進する。

(3)  底質改善対策等の取組の推進

 水質改善に資するための浚渫、覆砂等の底質改善対策や窪地の埋め戻し等の対策については、現状や改善効果、周辺環境への影響の把握等に努め、また、新たな護岸等の整備や既存の護岸等の補修・更新時には、地域特性に応じて、生物共生型護岸等の環境配慮型構造物の採用に努める。

(4) 監視体制の充実

 公共用水域の水質汚濁及び汚濁負荷量、赤潮や貧酸素水塊の発生状況等を把握し、有効かつ適切な対策を講ずるため、国及び関係する県市等との連携のもと、水質調査、指定地域内事業場に対する立入検査等、効果的な監視体制の充実を図る。

(5) 情報発信、普及・啓発

 水質総量削減をより効果的に推進するには、関係市町、事業者及び県民の理解と協力が必要である。このため、総量削減の主旨及び内容について、自治体のホームページ等により、正しい理解を求め、協力体制の強化を図ることにより、汚濁負荷量の削減に努める。
 県民に対しては、家庭でできる生活排水対策の実践等に努めるよう啓発等を行うとともに、児童生徒に対しては、水環境の保全に対する正しい知識が得られるよう、普及・啓発に努める。

(6) 調査研究の推進

 関係する国、県市、大学等研究機関などと連携し、伊勢湾の海域環境悪化や貧酸素水塊の発生原因とその対策等に関する調査研究に取り組む。
 また、漁場環境の保全と持続的な利用のため、内湾域における養殖動態に関する調査研究と情報提供を行うとともに、赤潮による被害軽減に関する研究、生物生産力を維持するための栄養塩レベルの把握に関する研究、淡水域における生物多様性の保全、生産性の向上に関する研究を行う。
 海域の自然再生機能を有する藻場や干潟を効率的に保全再生する技術開発を行うとともに、藻場・干潟による自然浄化機能等の生態系サービスを定量化し、客観的に評価するための研究を行う。

(7) 中小企業者に対する金融支援

 中小企業者の排水処理施設の設置、改善等に対する金融支援制度(三重県環境・防災対策等促進資金融資等)の活用を図り、水質汚濁防止施設の整備を促進する。

(8) 多様な主体との連携

 このような対策、取組の実施にあたっては、県民一人ひとり、NPO、漁業者、民間事業者、行政などの多様な主体が有機的に連携して取り組むことが重要であり、伊勢湾を豊かで親しめる身近な海として実感しながら、地域の実情に応じた自主的な環境保全活動の拡大と活性化が図られるよう取り組んでいく。
 また、伊勢湾の再生に向け、多様な主体と連携し、国の関係省庁と三県一市等で組織する「伊勢湾再生推進会議」で策定した「伊勢湾再生行動計画」を推進していく。
 

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本ページに関する問い合わせ先

三重県 環境生活部 大気・水環境課 水環境班 〒514-8570 
津市広明町13番地
電話番号:059-224-2382 
ファクス番号:059-229-1016 
メールアドレス:mkankyo@pref.mie.lg.jp

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