平成12年版 環境白書に見る三重の環境
6.森林保全
三重県の森林は平成11年度末で、376,009haで、県土面積の3分の2を占めており、そのうち国有林が6.4%、民有林が93.6%の割合となっています。民有林面積351,909haのうち人工林は220,426haとなっています。また、保安林103,024haを指定しています。
樹種別の面積割合ではスギ、ヒノキの2種で全体の50%以上となっています。
森林は水源のかん養、国土の保全、自然環境の保全・形成等の多様な公益的機能を有し、地球温暖化や酸性雨などの地球環境問題にも大きく関わっているため、森林の減少や機能の低下は大きな問題となります。
森林の公益的機能 | |
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水源かん養機能 | 降水等の土壌への浸透を促進し、水資源をかん養して渇水を緩和するとともに、洪水の緩和、水質の浄化をする働き |
山地災害防止機能 | 土砂の崩壊、流出を抑制することにより、山地の荒廃化及び山地災害の発生を防ぐ働き |
生活環境保全機能 | 強風・飛砂・騒音等の森林外で発生する生活環境の悪化を防止する働き、またCO2を固定し酸素を供給するなど、生活環境を保全する働き |
保健文化機能 | 文化的、教育的、保健休養的な諸生活の場所を提供する働き、また自然景観の維持等をする働き |
木材生産機能 | 健全な森林生態系の働きを通じて、木材等を生産する働き |
そのため、森林の有する公益的機能の高い森林の整備を推進するため、森林GISを活用して、森林を機能別に区分(ゾーニング)する手法を確立し、モデル的に宮川流域の森林85,000haのゾーニングを行い、地域に適した森林づくりに取り組みます。
また、自然にやさしい治山・林道施設づくりをめざし、地域機関と連携して、自然環境や景観の保全に配慮した工法を採用します。