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平成20年03月13日

保環研年報 第5号(2003)

2003年報表紙



 三重県科学技術振興センター 保健環境研究部年報 第5号(通巻第48号)(2003)を発行しましたのでその概要をご紹介します。

   各研究報告(原著、ノートおよび資料)の全文(PDF形式)をご希望の方は、こちらからダウンロードできます。
 


研究報告

 原著

200301  浚渫汚泥を用いた干潟造成技術開発研究(2)  -人工干潟造成における浚渫土混合率と底生生物-
  国分秀樹, 吉村英基, 佐藤邦彦, 加藤進, 高橋正昭,上野成三, 高山百合子
   キーワード:浚渫汚泥,人工干潟,干潟造成技術,底生生物
 英虞湾において浚渫土を用いた実験干潟を造成し,造成干潟周辺の定期的な環境調査を継続している. 本研究報告では,造成後約2年半にわたる干潟周辺の底質,定着した底生生物の変化について整理した. 造成後,底質中シルト成分はわずかではあるが徐々に減少する傾向にあった. 底質のCOD, TOCは各実験区とも減少しており,干潟材料の浚渫土中の有機物は徐々に分解していると推測できた. また定着した底生生物の種類数,個体数は造成前のものと比較すると約半年で種類数が, 約1年で個体数が回復することが確認され,浚渫汚泥を用いた干潟は,本来の干潟としての機能を発揮しつつあると考えられる. さらに,浚渫土の混合割合と底生生物の定着状態との関係を整理し,最適な浚渫土混合率の評価を行った.

 ノート

200302  地区医師会員を登録対象とした感染症情報メーリングリストの構築と感染症発生動向調査事業の充実
  大熊和行,福田美和,寺本佳宏1),中山 治
     1)三重県北勢県民局生活環境部
   キーワード:感染症発生動向調査事業,感染症情報,インターネット,メーリングリスト
 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に基づく「感染症発生動向調査事業」による情報が 日常の診療において,より活用されるよう,2000年度から3か年計画で三重県内地区医師会員(調査時点総数2,538人)を対象 としてインターネットによる感染症情報メーリングリスト(感染症情報ML)を構築し,運用を開始した. 2002年11月1日現在における参加総数は477人であるが,感染症情報MLを真に機能させるためには,感染症発生動向調査事業の 趣旨をより一層周知し,感染症情報MLへの参加を募るとともに,より重症の患者を診療する機会が多いと思われる病院勤務医 の積極的な参加と医療情報の提供が望まれる.
200303  三重県における感染症流行の周期特性
  福田美和,寺本佳宏1),大熊和行,中山 治
      1)三重県北勢県民局生活環境部
   キーワード:感染症流行,周期特性,感染症発生動向調査
 旧結核・感染症サーベイランス事業および感染症発生動向調査事業の調査データを基に感染症流行の周期特性を分析することを 目的に,週報告対象疾患のうち小児科定点把握対象の13疾患について,調査システムが変更となった1999年より前の10年間 (旧感染症サーベイランス事業)と以後4年間(感染症発生動向調査事業)の蓄積データを解析した.その結果,調査対象の13疾患 はその周期特性から,(1)通年発生するもの(突発性発疹),(2)通年発生するが,季節性がみられるもの(A群溶血性連鎖球菌咽頭炎, 感染性胃腸炎,水痘),(3)数年間隔の周期性が明確にみられるもの(伝染性紅斑,流行性耳下腺炎),(4)ワクチンによって流行が 抑制されているもの(麻疹,風疹,百日咳),(5)季節性が明確で,主因ウイルスが年ごとに入れ替わるもの(咽頭結膜熱,手足口病, ヘルパンギーナ,インフルエンザ),の5グループに分類された.また,このうち,通年一定の患者発生がみられる突発性発疹, 感染性胃腸炎等の疾患では,システム変更後1.25~1.92倍(平均1.5倍程度)の患者報告数の増加がみられた.
200304  簡易UV計による有機汚濁測定法の水質モニタリング研修 -フィリピン,キャビテ州カルモナ市を例にして-
  加藤進 ,佐藤邦彦,吉村英基,吉岡理,岩崎誠二,高橋正昭
   キーワード:簡易UV計,河川モニタリング,発展途上国,フィリピン,COD
 筆者らの開発した簡易UV計による河川水質モニタリング研修をフィリピン,キャビテ州,カルモナ市の研修生に実施した. 研修は3日間,パックテスト,透視度計,電気伝導度計および簡易UV計の操作法の紹介・実践と得られた結果の評価方法で あった.研修生が帰国後,3箇所で河川水を1週間採取し,研修生によってpH, ECおよび透視度を現地で測定した. さらに,検水を日本に空輸し,簡易UV計でCODを研究室で推定した.その結果,Maduya地点では上流に工場があり,不定期 に未処理排水を河川に放流するために,CODが不規則に変動し,河川の水質を簡易に把握できることがわかった.
200305  廃コンクリート及び鋳物スラグ・廃砂からの重金属類の溶出挙動に関する研究
  吉村英基,加藤進,高橋正昭
   キーワード:溶出試験,廃コンクリート,鋳物スラグ,鋳物廃砂,無害化
 廃コンクリート及び鋳物廃砂、スラグの再資源化を図る際問題となる重金属類の溶出について 検討を行った.特に,廃コンクリートでは魚礁としての利用が検討されていることから廃棄物に係 る溶出試験法以外に3種の溶出方法で試験を行った.廃コンクリートでは六価クロムが,鋳物廃砂 では鉛が比較的高濃度で検出された他は特に問題になる項目はなかった.廃コンクリートの溶出 試験において検出された六価クロムを除去し無害化を図る試みとして,水熱反応を行ったところ 強制的にクロムを溶出することができた.また,その際無機還元剤として亜硫酸ナトリウムの添加 が有効であることが明らかとなった.
200306  含鉄資材の汚泥処理効果について
  佐藤邦彦,加藤 進,高橋正昭,佐々木謙一1)
    1)石原産業㈱
   キーワード:廃棄物の有効利用,汚泥処理,酸化鉄,水質浄化
 硫酸法チタン製造法など酸処理水の中和過程において生成する酸化鉄を主体とする資材の有効利用を 図るため,酸化鉄の有する汚泥沈降効果に着目し,下水汚泥を用いて沈降試験を行なった. 含水汚泥(MLSS2500)に1%の割合で当該資材を添加したところ,顕著な汚泥の沈降速度増加が認め られた.また,処理液のCOD,T-N,T-Pも減少し,水質浄化効果も認められた.これらの結果から当該 資材が各種汚泥の撒水処理助剤として使用できる可能性を示した.
200307  2002年に三重県で発生した食中毒
  久保晶,中野陽子,矢野拓弥,西香南子,岩出義人,山内昭則,杉山明
   キーワード:食中毒、2002年,原因物質
2002年1~12月に三重県で発生した食中毒は発生件数13件,患者数132名 死者数1名であった. 病因物質の内訳はVibrio parahaemolyticus 7件(喫食者数178名,患者数79名),Salmonella sp. 1件(喫食者数64名,患者数17名),Staphylococcus aureus 1件(喫食者数4名,患者4名), Norwalk virus 1件(喫食者数31名,患者数20名),病原大腸菌1件(喫食者数5名,患者数4名), tetrodotoxin 1件(喫食1名,患者数1名),不明 1件(喫食1名,患者数7名)であった.
200308  2002年感染症発生動向調査結果
  西香南子,矢野拓弥,中野陽子,山内昭則,岩出義人,杉山明,中山治
   キーワード:感染症発生動向調査,エコーウイルス13型,Noroviurs,Sapovirus
 2002年に感染症発生動向調査病原体検査定点から検体が搬入された697名を疾患別に見ると インフルエンザ様疾患が305名(43.8%)と最も多く,以下感染性胃腸炎87名(12.5%), ヘルパンギーナ62名(8.9%),無菌性髄膜炎27名(3.9%),手足口病19名(2.7%)であった. 2002年は全国的にエコーウイルス(E)13型により無菌性髄膜炎患者数が増加し,例年に比べ検体数 が増加した.県内でも全国と同様にE13が7名から分離された.ヘルパンギーナ及び手足口病患者 からはコクサッキーA群ウイルス(CA)16型が7名から分離された.感染性胃腸炎はノロウイルス(NV) が最も多く26名から検出された.NVが検出された同時期にサポウイルス(SV) が8名から検出された. 昨年は同時期にSVは検出されていないことからNVとSVの2種類によるウイルスの流行が考えられた.
200309  2002年度の日本脳炎,風疹,インフルエンザ,麻疹流行予測調査の解析
  矢野拓弥,中野陽子,西香南子,久保晶,杉山明,中山治
   キーワード:流行予測調査,日本脳炎,風疹,豚インフルエンザ,人インフルエンザ,麻疹 2002年度
 三重県中部地方の豚の日本脳炎ウイルスHI抗体は,6月18日~7月23日までは10倍未満から20倍であった. 7月30日にHI抗体価320倍の陽性豚が出現したが,日本脳炎ウイルス感染の指標としている2-ME感受性抗体は HI抗体価は出現しなかった.しかし,8月6日に採血した豚から2-ME感受性抗体保有豚が3頭確認された. 風疹のHI抗体保有率は男性で73.1%,女性では92.1%であった. 新型インフルエンザウイルスに対する感染源調査は,ヒト由来株である A/HongKong/9-1-1 (H5N1), トリ由来のA/Pa/Chiba/1/97(H9N2),及びA/turkey/Wisconsin/66(H9N2)を使用したが,豚100頭すべて からHI抗体は検出されなかった.本年度の人のワクチン株についてのインフルエンザHI抗体保有率 (40倍以上)は,A/NewCaledonia/20/99(H1N1)に対しては43.8%,A/Panama/2007/99(H3N2)では73.8%, B/Shandong/7/97は22.3%であった.麻疹感受性調査では,男女のそれぞれの全年齢層でのPA抗体保有率 は男性で95.9%,女性で97.6%であった.
200310  ウイキョウの三重県における試作栽培と品質評価
  佐藤 誠,志村恭子,橋爪清,田中一久1)
    1)三重県科学技術振興センター農業研究部
   キーワード:ウイキョウ,試作栽培,品質評価
 生薬の需要は高まっているが,わが国においては生薬は大部分輸入に依存しており,国内生産が大きな 課題となっている.このため,行政としてもその重要性に言及してきたが,今回ウイキョウの試作栽培が 全国的に展開された.三重県も参加したところ,得られたウイキョウの試作栽培品の品質は,市販品に劣 らず良好であった.このことから,三重県においてもウイキョウの栽培は可能と思われる.
200311  2002年度の先天性代謝異常等検査の概要
  山中葉子,橋爪清
   キーワード:先天性代謝異常等検査,先天性副腎過形成症,先天性甲状腺機能低下症
 先天性代謝異常等検査は県を実施主体としており,2002年度は県内の新生児のうち保護者が希望した 18,069件について検査を行った.疑陽性と判定し再検査を行った検体は延べ2,636件であり,精密検査 依頼数は先天性副腎過形成症22件,先天性甲状腺機能低下症41件であった.確定患者数は先天性副腎 過形成症2人,先天性甲状腺機能低下症9人であった.
200312  PostgreSQL,Apache-PHPによる試薬管理システムの構築
  早川 修二
   キーワード:試薬管理システム,PostgreSQL,Apache,PHP
 ApacheとPHPで構成したWebサーバー上に,PostgreSQLをデーターベースサーバーとして用い たサーバー・クライアント型の試薬管理システムを構築した. Webサーバーを用いることにより,クライアント側にはWebブラウザーをインストールするだ けで,複数の離れた実験室,事務所からネットワークを介して一つのデーターベースにアクセス することができ,試薬データの一元管理が容易となる.
200313  中国・瀋陽市における浮遊粉じん中の重金属濃度について(第2報)
  塚田 進,松本 寛1),崔 金山2),山内 徹3)
    1)北海道環境科学研究センター,2)瀋陽医学院, 3)三重大学医学部
   キーワード:中国・瀋陽市,浮遊粉じん,有害重金属,水溶性イオン,黄砂
 前報に引き続き,中国・瀋陽市の大気中の浮遊粉じんをハイボリウムエアーサンプラーを用いて地域別に 採取し,浮遊粉じんに含まれる重金属類や水溶性イオンについて調査を行った.その結果,季節によって 濃度が変化するものとあまり変わらないもの,地域によって濃度の差が大きいものと地域間の差が少ない ものなどのグループに分けることができた.各測定項目について主成分分析を行ったところ,Al, Ca, Fe の主として土壌等自然由来のグループ,SO4,NO3,NH4の主として二次生成粒子のグループ,その他のグル ープと大きく3つに分けることができた.また,Ca/Alの比と浮遊粉じん濃度の月別の変化からCa/Alの比 が小さいほど浮遊粉じん濃度が大きく,その比が大きいほど浮遊粉じん濃度が小さかったことから,夏季 は建設現場から発生する粉じん等が粉じん濃度に影響を与え,冬季から春季は黄砂による影響が粉じん 濃度に影響を与えていることが推察された.
200314  三重県北部河川中のアルキルフェノール類とビスフェノールAについて(第4報)
  佐来栄治,早川修二,山川雅弘
   キーワード:ノニルフェノール,ビスフェノールA,環境ホルモン物質,分解試験,水・底質の存在率,GC/MS
 平成10年度から、三重県北部の河川についてノニルフェノールなどのアルキルフェノール類と ビスフェノールAの11物質について環境調査を行ってきた.その結果,主にノニルフェノール, 4-tert-オクチルフェノール,4-tert-ブチルフェノールやビスフェノールAが水,底質中から検出 された.4-tert-オクチルフェノールは、他の物質に比べ底質への濃縮率が高かった.4物質とも この4年間若干ではあるが、減少傾向であった.水槽を用いて1年間の分解試験を行ったところ ノニルフェノール,4-tert-オクチルフェノール以外の物質がほとんど分解した.
200315  LC/MSを用いた大気中ニトロピレン類の分析法検討(第2報)
  山川雅弘,佐来栄治,早川修二
   キーワード:1-ニトロピレン,ジニトロピレン,3-ニトロフルオランテン,LC/MS,大気
 液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)を用いた大気中のニトロピレン類分析方法については前報 で報告したが,今回,さらにNebrizer圧などのLC/MS条件および前回(内径4.6mm)より細い,内径3.0 および2.1mmのカラムを用いて検討を行った.その結果,Nebrizer圧,Corona電流およびキャピラリー 電圧をLC/MSメーカーの推奨値や典型値より低い値にすることで前報よりも感度良くニトロピレン類が 分析することができた.また,内径3.0および2.1mmのカラムでも,高感度にニトロピレン類を測定する ことができることがわかった.特に内径が小さいカラムは移動相溶媒の使用量が削減されるなどのメリ ットがあり,有用な方法と考えられる.また,実試料を用いて検討を行ったところ,今回用いた内径 2.1mmのカラムでは 1-ニトロピレンおよび 3-ニトロフルオランテンのピークが共存物質のピークと重 なってしまった.しかしながら,内径4.6および3.0mmのカラムでは共存物質のピークとは十分分離され ており,大気中から1-ニトロピレンが0.030ng/m3検出された.
200316  四日市地域における酸性雨の状況について(平成14年度調査)
  西山亨,佐来栄治,塚田進,川上正純1)
    1)紀南県民局生活環境部
   キーワード:酸性雨,イオンバランス,三宅島
 平成14年度は,四日市市内の2地点(新正及び桜町)において3種の降水捕集方法(ろ過式(常時開放型捕集装置), W.O.法(降水時開放型捕集装置),分割採取法)により,酸性雨の調査を行った. その結果, 年平均のpH値はろ過式で4.74(新正),4.47(桜町),W.O.法で4.39(新正),4.31(桜町)で, 桜町の方が新正に比べて低かった.イオン濃度の合計(年平均,ろ過式)及び降雨時以外の年間沈着量は桜町 よりも新正の方が高かった. 分割採取法においては,初期の降水量1mmのイオン濃度は全降雨平均の約3.4倍,3.8倍であった. 経年変化は,平成12年度に発生した三宅島噴火の影響は,引き続き平成14年度も続いているものと思われた. また,自家用車保有台数と硝酸イオン沈着量には弱い相関があった.

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