7月12日(日)に、公開考古学講座「三重を掘る」第2回を開催しました。
今年度はこれまでの嬉野分室に代わり、斎宮歴史博物館の講堂を会場としています(第4回を除く)。
今回は「発掘された溝から考える景観 -飯野郡条里などを例に-」と題する講座を行いました。当日は41人の方が参加されました。
講座では、現在の身近な水田景観のもととなった「条里」と呼ばれる区画の説明や、それまで自然地形に合わせて造られていた水田区画が整然としたものとなった過程、条里が当時の道路を軸にして造営された可能性についての説明がありました。また、発掘調査事例として松阪市の朝見遺跡で見つかった「飯野郡条里」の調査成果を紹介し、大型掘立柱建物跡や、墨書土器・石帯などの出土遺物から、当時の朝見地域の開発に権力者が関わり、文字の読み書きができる官人が存在したことについても話しました。
最後にこれらの条里が近年まで維持されたきた背景について、これまでの研究や講師の見解が紹介されました。会場には朝見遺跡出土の銅鏡が展示され、興味深く観察し、講師に質問をされる方も多くいらっしゃいました。
参加者からは、「各時代の条里の変遷について丁寧に説明していただきました」「条里に対する講師の見解が聞けてよかった」「知識が豊富で分かりやすく、実際に研究をされているのが伝わってよかった」などの意見をいただきました。