伊賀農業研究室
地域の概要
伊賀地域は三重県の北西部に位置し、山脈、高原で囲まれた上野(伊賀)盆地で農業が行われています。400万年前は古琵琶湖底だったため、湖底の泥が元となった粘土質土壌(古琵琶湖層)で豊かなミネラルが含まれていることと、気温の寒暖差が大きいなどの自然条件を生かし、江戸時代から米作りが行われてきました。近年では地域をあげて良質な米作りに取り組み、県内有数の良食味産地として知られているほか、中山間地という特徴を活かした水稲種子生産も行われています。また、この地域は淀川の源流域で清水にも恵まれているため、酒米生産や酒造りも盛んです。
また、当地の気候はブドウやナシなどの果樹栽培にも適しており、高品質な生産物が人気の産地が形成されています。このうちブドウについては昭和初期から栽培が開始され、全国的にも早い時期から高品質栽培を取り入れてきました。直売主体の産地及びぶどう狩り観光地区の名張市、国営青連寺地区総合農地開発事業によって開畑された丘陵地を中心とした伊賀市とあわせ、県内で最大の産地となっています。
伊賀市、名張市をあわせた耕地面積は8450haで、水田が84.6%と県平均の76.2%より高くなっています。また、販売農家戸数は4029戸で、そのうち主業農家は180戸(4.5%)、準主業農家が876戸(21.7%)、副業的農家が2970戸で全体の73.7%にも達しています。(第67次東海農林水産統計年報)。
研究室のミッション
伊賀市、名張市・地域のJAや関連団体、企業・普及センターとの連携を密にし、伊賀地域の農業の課題解決に重点を置いた研究開発や技術支援を進めます。
作物関係では、農産研究課と連携・分担して中山間地に適した耐病性品種等の選抜・育成や栽培技術の研究開発を行うとともに、県内に供給する種子の安定生産に努めます。
伊賀で栽培が多いブドウ等の果樹では新品種の導入や無核栽培技術の確立、6次産業化や高付加価値化販売技術の研究開発を行います。また、将来的には地域のニーズに合わせた農産園芸品目の導入に向けた研究開発を行います。
試験研究について
連絡先:三重県農業研究所 伊賀農業研究室
〒518-0126 三重県伊賀市森寺1240
TEL 0595-37-0211 FAX 0595-37-0251
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