沿岸定線観測結果
2015年11月熊野灘(4-5日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は19.9~23.8℃、50mでは19.0~22.8℃、100mでは16.7~20.8℃、200mでは10.9~12.2℃の範囲にあった。表面~50mの表層水温は北中部沖合域では20~21℃前後で、平年より1~2℃前後低め、中部沿岸では南から23℃台の暖水が流入し、平年より1~2℃前後高めであった。この暖水流入の影響で、Stn.12の0mと20mでは1967年の観測開始以来11月としては最高水温を更新した。100mでは全域で概ね平年並、200mでは平年並~1℃前後低めであった。
表面の塩分は33.77~34.67、20mの塩分は33.75~34.68の範囲にあり、南から流入した暖水域で平年より高めの他は、概ね平年並であった。Stn.12の0mと20mでは水温と同様に塩分も1967年の観測開始以来11月としては最高値を更新した。
今月の観測では、南部沖合域で北東の風が強く、波が高かったため、Stn.13の観測を通常の定点より約4マイル北で実施し、Stn.29とStn.30を欠測とした。そのため、黒潮を観測することができなかった。
調査の概要
調査海域及び定線 熊野灘(下図)
調査員 久野 正博
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。