沿岸定線観測結果
2019年4月熊野灘(12-13日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は17.2~19.5℃、50mでは16.4~19.3℃、100mでは16.0~18.7℃、200mでは12.6~16.3℃の範囲にあった。南部沖合域を除き、表面では平年より1~2℃前後高めであった。50mでは平年より1~3℃高めで、Stns.5,12,23で4月としては1976年に次ぐ高水温であった。100m~200mでは平年より2~4℃も高めで、記録的な高水温であった。100mではStn.5,23で、200mではStns.5,6,12,23で、4月としては1966年の観測開始以来の最高水温を更新した。
表面の塩分は34.34~34.79、20mの塩分は34.66~34.77の範囲にあり、表層塩分は平年より高めであった。なお、下層の塩分は平年よりかなり高めであった。
観測時の黒潮は大蛇行流路で、33°N以南に離岸していたため、黒潮に達することはできなかった。今月の調査では、1.0~1.5ノット前後の時計回りの流れ(小暖水渦)を観測した。この小暖水渦は、4月上旬に黒潮の一部が遠州灘で切離して形成されたもので、熊野灘へ西進中であった。
調査の概要
調査海域及び定線 熊野灘(下図)
調査員 久野 正博・笹木 大地
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-19plus
:鶴見精機製XCTD/XBT
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。