沿岸定線観測結果
2019年7月熊野灘(8-9日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は23.0~24.3℃、50mでは17.9~22.0℃、100mでは15.8~18.1℃、200mでは11.3~14.0℃の範囲にあった。南部沖合域を除き、表面ではほぼ平年並であった。50m~100mでは平年より1~4℃前後も高めで、沿岸域を中心に高水温が顕著であった。200mでは平年より1~2℃高めであった。50mではStns.8,20で7月としては1972年に次ぐ高水温であった。100mではStn.8で7月としては1968年の観測開始以来、最も高い水温を記録した。
表面の塩分は28.03~34.23、20mの塩分は33.68~34.23の範囲にあり、表面では平年よりやや高め~高め、20mでは低め~かなり低めであった。夏季には珍しく、多くの観測点で20~30m付近まで鉛直混合していた。
観測時の黒潮は大蛇行流路で、33°N以南に離岸していたため、黒潮に達することはできなかった。今月の調査では、熊野灘のほぼ全域で、黒潮内側反流に対応する南西へ1ノット前後のやや速い流れが観測された。
調査の概要
調査海域及び定線 熊野灘(下図)
調査員 久野 正博・丸山 拓也
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。