沿岸定線観測結果
2019年10月熊野灘(20日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
熊野灘北中部の表面水温は23.7~25.0℃、50mでは24.4~25.2℃、100mでは17.9~20.8℃、200mでは12.1~16.2℃の範囲にあった。表面では平年より1℃前後高めで、極端な高水温は観測されなかった。50mでは多くの測点で表面よりも高い水温が観測され、平年より2~4℃も高めで、Stns.1,8,11,20,23,26では10月としては観測開始以来の最高水温を更新した。100mでは平年より1~4℃高め、200mでは平年並~4℃高めであった。Stn.5の200m水温は16.2℃を記録し、1966年の観測開始以来10月の最高水温を更新した。
表面の塩分は31.39~33.98、20mの塩分は32.63~34.07の範囲にあり、平年並~低めで沿岸域では10月の大雨の影響でかなり低めであった。Stn.9の0mでは10月としては1966年の観測開始以来、最も低い塩分を観測した。
今月の観測では、ADCPが対地モードのみの観測となったため、沖合域の測点における流向流速は欠測した。
なお、今月の観測は荒天のため、熊野灘南部の7測点は実施することができなかった。
調査の概要
調査海域及び定線 熊野灘(下図)
調査員 久野 正博・丸山 拓也
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。