沿岸定線観測結果
2020年4月熊野灘(7-8日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は17.6~20.8℃、50mでは16.6~20.6℃、100mでは16.4~18.0℃、200mでは11.7~16.0℃の範囲にあった。南部海域を除き、平年に比べて表面では1~3℃前後高め、50mでは1~4℃前後高め、100mでは2~3℃前後高め、200mでは2~4℃前後も高めであった。広範囲で顕著な高水温となっており、表面ではStns.5,9,26で、50mではStns.6,17,22,23,26で、100mではStns.17,23,26で、200mではStns.5,6,23,26,27で、4月としては観測開始以来の最高値を更新した。
表面の塩分は34.58~34.72、20mの塩分は34.58~34.71の範囲にあり、表層塩分は平年より高めであった。下層塩分は平年よりかなり高く、200mではStns.23,26,27、300mではStns.5,26,27で、4月としては観測開始以来の過去最高値を更新した。
今月の観測時の黒潮も大蛇行流路で33°N以南に離岸していたため、黒潮には達しなかった。なお、熊野灘の東から流入する20℃前後の黒潮系の暖水が観測された。この暖水は三木埼周辺で接岸し、南北に分かれて流れていた。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 丸山 拓也・舘 洋
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。