沿岸定線観測結果
2020年7月熊野灘(21-22日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は24.0~28.2℃、50mでは17.7~20.4℃、100mでは16.2~17.4℃、200mでは12.4~13.9℃の範囲にあった。潮岬以南の海域を除き、平年に比べて表面ではおおむね1~4℃高め、50mではおおむね1~2℃高め、100mと200mではおおむね2℃前後高めであった。表面、100m、200m、300mの平均水温は平年値と比較してかなり高かった。
表面の塩分は25.00~33.95、20mの塩分は33.80~34.29の範囲にあった。表面の塩分は顕著に低く、Stns.8,20,22で同月観測開始以来の最低値を更新した。また、平均的には50m以深の塩分が平年より高めで、300mではStn.15で同月観測開始以来の最高値を更新した。ただし、300mのStns.29,30は同月観測開始以来の最低値を更新した。
今月の観測時の黒潮も大蛇行流路、かつ北上部が熊野灘から離れていたため、黒潮には達しなかった。また、6月下旬から梅雨前線が停滞して降水が多かったことにより、全域の表面に高水温・低塩分の水が層を成していた。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 丸山 拓也・舘 洋
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。