沿岸定線観測結果
2021年8月熊野灘(20-21日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の水温は、表面では24.4~27.6℃、50mでは19.6~23.5℃、100mでは16.5~18.8℃、200mでは11.7~13.5℃の範囲にあった。20mでは、Stns.14,23,27で、100mではStns.6,8,15で、300mではStn.5で同月の過去最高水温を更新した。調査の数日前に発生した沿岸湧昇や長雨の影響もあり、沿岸の表面水温は平年よりもやや低かった。一方、20m以深の水温は概ね平年より高く、20~100mの17点(Stns.29,30以外の観測点)平均水温は平年より3℃前後も高く、200mでは1.7℃、300mで0.9℃高かった。
塩分は、表面では25.35~33.69、20mでは32.65~33.97、200mでは34.40~34.49の範囲にあった。沿岸の表面では極端な低塩分が観測され、Stn.1では同月の過去最低塩分を更新した。一方、100m、200mでは高塩分が目立った。
観測時の黒潮は、大王埼沖で31°N以南に達する大蛇行流路(A型)であった。このため、観測では黒潮に達しなかった。
沖合の表面では暖水が南へ流れており、1kt前後の流れが観測された。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 丸山 拓也
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
D O:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。