沿岸定線観測結果
2025年8月熊野灘(22-23,28日、調査船「あさま」96トン)
調査結果の概要
調査時の水温は、表面は21.8~29.2℃、50mでは16.2~20.5℃、100mでは14.3~17.1℃、200mでは11.5~12.5℃の範囲にあった。水温は、南部沖合域(測点29,30)を除き、表面及び50mでは平年より1~5℃前後低め、100m及び200mで概ね平年並であった。8月上旬頃に発生した沿岸湧昇の影響により低水温が顕著で、測点11,12,29の表面、測点29の50mで同月の過去最低水温を更新した。一方、南部沖合域の水温は、表面では平年並~低め、50m、100m及び200mでかなり低めであった。
塩分は、表面は33.62~34.39、20mでは33.99~34.63、200mでは34.37~34.42の範囲にあり、表面及び20mでは沿岸湧昇の影響で平年より高く、200mでは平年並であった。表面では測点14,15,17,28、20mでは測点1,5,6,14,22で同日過去最高塩分を更新した。
観測時の黒潮は、熊野灘沖で33°00’N以南を東進していたため、調査では黒潮に達しなかった。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 駒田 文菜
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
D O:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*平年値:1991-2020年(測点29,30は2002-2020年)
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。