知事定例会見録
令和7年5月20日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
- 大阪・関西万博の視察について(報告)
- 南海トラフ地震対策強化推進本部の設置について(報告)
- 「みえ子ども・子育て応援総合補助金」の交付決定について(発表)
- 「みえっこ会議」および「キッズ・モニター+(プラス)」のメンバー募集について(発表)
質疑項目
- 江藤農林水産大臣の発言
- 黒潮大蛇行の終息
- 新名神高速道路での逆走事故
発表項目等
(知事)おはようございます。今日私の方から4点お話をさせていただきたいと思います。1点目は、昨日ですけれども、いくつかのマスコミの皆さん書いていただいておりますが、万博のパビリオンに行ってました。関西パビリオンです。開会後初めてということでありますけど、建設中には行ったことがあるんですけれども、三重のブースを見てまいりました。多くの方がおいでいただいていまして、映像も楽しんでいただいていますし、何よりも五感で楽しむということで、風も吹いてきたり、匂いもしたりということで、非常に好評であるというのがよく分かりました。改善点もあるかなと思ったりもしました。これは今、中で検討してますけれども。引き出しはすごくローテクでいいんですね。逆にローテクなのが子どもたちには受けるんじゃないかなと。それから、高齢者の方も喜んでいただけるのかもしれないなと思いましたけど、それで多くの人に好評かなと思いましたけど、ちょっと北勢のところが寂しいなという感じもあったので、忍者とか海女さんとか非常にいいという声がありましたけど、北勢もう少し観光魅力あるんで、ちょっと考えた方がいいかなということと、それから写真を撮る場所ものすごく人気だったんです。熊野古道の巡礼と言いますか、あの衣装を着けて。それはしばらくすると、熊野古道の特集が終わるとなくなるということなんですけど、それはもうちょっと検討したほうがいいかなと。やっぱり今、万博を訪れる人はいろんなところで記念というのを、行った証というのを求めておられて、SNSにあげるっていうのもありますけど、写真を撮りたいという気持ちが強いようでありますので、それちょっとまた考えた方がいいかなという気はしました。だけど大枠、三重県のブース成功しているんじゃないかなというふうに思います。パラオのパビリオン、パラオは大きなパビリオンの中に入っているのでブースと言った方がいいかもしれませんけど、パラオのブースと、それからタイのパビリオン、インドネシアのパビリオン、これも行ってまいりました。総領事あるいは館の代表の方がお出迎えいただきまして、三重県との関係をまた深めることができたかなというふうに思っております。それが1点目です。
2点目ですけども、今日、南海トラフの関係の地震の本部を開催をいたします。まず、そもそも南海トラフの関係の推進本部と。今までこれなかったんですが、これをつくるということで本日設置をし、本部会議を開催をいたします。ご案内のように、南海トラフは今後30年の間に発生確率が80パーセントというふうに、それまでは70から80というふうに言われてたんですが、今年の1月に発生する可能性が引き上げられたということです、確率がですね。推進本部をつくりまして、県民の皆さんのために検討を進めていこうということであります。推進本部、午後やりますので、ぜひご取材をお願いしたいと思ってますけれども、能登半島、去年の1月に発生した能登半島、1万8千人、延べですが、を超える三重県の人たちに行っていただいて支援をしていただきました。その時に気付いた点、80項目ありますが、これをまとめています。岐阜県さんもまとめておられるということを聞いてますけれども、こういった形でしっかりとまとめたのは三重県が最初だったんじゃないかなと思いますが、まとめるだけでは意味がないので、その進捗を管理をしていくと、そういう意味でもこの会議を活用したいというふうに思ってます。最終的には、南海トラフに特化した計画、これは今までないんですね。災害対応の計画というのは三重県しっかり作ってきてるんですけど、南海トラフに特化した計画を作っていくということであります。そういったことも目的の一つにしております。この取組方針というのが能登半島に行って気付いたものをまとめた80項目なんですね。そして、この計画を作るということでありまして、今日の2時55分から第1回の本部会議を開きますので、ぜひ皆さんもご取材をお願いしたいと思います。県民の皆さんには、南海トラフ地震やってくると思います。それへの対応は我々県庁としてはしっかりと対応しておりますので、ご安心をいただきたいと思いますし、また、こういうところが心配なんやわっていう話がありましたら、ご意見を寄せていただければというふうに思っております。今後、定期的にこの会議は開いていきたいというふうに思います。以上、2点目。
3点目でありますけれども、3年目になりますが、子ども・子育て応援総合補助金、これ令和5年度の予算から始めました。令和7年度予算ということで3回目ということになるわけでありますけれども、この交付事業を各市町から申請をいただいて決定をしました。外部有識者の方にもご意見を聞いて決めるということになってございます。これは市町によって補助率は違います。人口減少率が高い10の市町は3分の2の補助、それ以外は2分の1の補助ということになっているわけでございまして、申請の状況を申し上げますと、3月の24日から4月の2日まで募集をいたしまして、全29市町から114の事業の申請がございました。今回の決定は全市町84の事業ということでございます。これ、令和5年度が53の事業、そして令和6年度が57の事業でしたから数は増えております。3年目になりまして、各市町さんも知恵を絞っていただいて、子育てがしやすいような、こういうやり方がある、こういう施策を展開したいというのがたくさん出てきたということであります。ちなみに、申請数で言うと114でした。去年は109、そして一昨年は103ということです。これも数が増えてきております。予算額3.3億円でございまして、この上限まで採択をさせていただいたというものでございます。どういうものがあるかということです。この交付金事業の内訳をここに類型化して書いてございます。例えば新規のものですね。このおむつ用品の支給事業、これは対象が違うので、これは熊野市さんですけど、分けて書いてありますけれども、ここは保育所、それからこれは子育て支援センター、中身は同じものでありますけども、こちらは相談も加わってるんで、追加的なものもありますけど、これは横展開です。既に菰野町とかやっていただいているところがあるので、これは横展開で、熊野市さんが今年からやる。ただ熊野市さんは全額負担、市が全額負担、これは他の既に先行的にやっているところは半額の負担とかでしたから、そこは深掘りした制度を作られているということですね。そういう意味では、この総合補助金をつくりまして、横の他の市町さんの補助制度を見ながら、自分のとこは独自性をさらに出していくというような横展開ができているという意味では、県内の子育てをされている方々にメリットがあるかなと思っています。新規は例えばこういうところです。松阪市さん、おむつは今までサブスクのようなものがあったんですが、紙エプロンとか手口拭き、これも保育園とかこども園で、家から持ってきてくださいねと今までやってきたものを、半額を負担することによって、紙エプロンとか手口拭き、これも使えるようになるというようなものがございます。それから尾鷲、放課後児童クラブの配食事業、これも新規のものです。例えば夏休みとか、放課後児童クラブを利用する場合、今までお昼ご飯、保護者が準備をしておられたということなんですが、給食のように配食事業者さんによって弁当を提供してもらう、その弁当代の半額を負担する。これ、保護者の方々の負担が減るということでありまして、こういったものを新規にやってみようということであります。それから、桑名市さんでは、子育てリフレッシュ事業、これ前からやっておられるんですけれども、その中に家事補助というのを入れようということであります。子どもさんをお産みになった方、主に母親ですが、子育てで疲れているので、休みに行くと。例えば入浴施設に入浴に行くというようなことがあるわけでありますが、そこの必要なお金を支援しようという、今まで桑名市さんやっておられたんですが、加えて、その時に家事の補助で家事代行の方が家に行って、家事をするということも付け加えようということであります。この家事代行については、ジェンダーギャップの解消ということもあって、今年の予算の目玉の一つであります。それに対応して、桑名市さんの方でこういった事業もつくっていただいているということですから、これも横展開を今後していきたいなというふうに思っております。今回、採択をさせていただいたという報告でありました。これが3点目。
そして最後の4点目ですけれども、子ども条例、県議会で認めていただきました。今年の3月でございますけれども、子どもの権利、これをしっかりと位置づけた条例でございます。子どもの意見表明、これが大事だということで、親がこうせえ、ああせえと言って子どもの活動を縛るということが過度にあってはいけないということ。それから、子どもたちの意見をしっかりと聞くというのがまず大事ということが、この条例の中でもうたわれております。二つの対応をしていきたいと思ってます。一つは、このみえっこ会議というふうに書いてありますが、これも条例に基づいて設置をするものでありますけれども、子どもの意見を聞く会議です。ここにございますように、県内の10人程度の方を考えています。学年は、ここに書いてあるような小学4年生から高校生まで、夏休みの期間を利用して議論をしてもらったらどうだろうかということであります。議論のテーマ、これから決めていきますけれども、例えば子どもの発言、子どもの意見をどうやって聞いていくべきかというようなことも含めて議論をしてもらったらいいと思います。アイスブレイクの顔合わせをやってテーマを決めて、会議を8月24日に開催しようということです。募集の締め切りは6月の20日ということになっておりますので、奮ってご参加をいただければというふうに思っています。それからキッズ・モニター、これまた別になりますけど、今までもキッズ・モニターというのをやっておりました。登録者は500人強ということで、平成21年度からいろんな施策、個別の施策、こちらは大ぐくりの話を議論するんですが、こちらは個別の施策についてお伺いをしてきたところでありますけれども、さらにそれを発展させて、キッズ・モニター+(プラス)ということで拡充をするものであります。今まで下限、対象年齢小学4年生だったんですが、小学校1年生に引き下げるということで、調査の手法につきましても、電子アンケートだけだったんですが、対面とかオンラインもやるということでございます。子どもさんの声を聞く貴重な機会であるというふうに考えております。これからもこういったものを活用していきたいというふうに思います。それから、みえっこ会議のはこれ新規でやりますんで、やりながらちょっと改善もしていく必要があるかなということは考えているところでございます。さまざまな課題がやってる途中に出てくる可能性もありますので、それは改善をしながら次につなげていきたいと考えているところです。私からは以上です。
発表項目等に関する質疑
○南海トラフ地震対策強化推進本部の設置について(報告)
(記者)南海トラフの件なんですけど、先ほど知事、独自の計画を作るという話をされましたけれど、その計画のスケジュール感と、どういった内容のものをその計画に盛り込みたいと考えていらっしゃるのか、その辺を聞かせていただけませんか。
(知事)独自というか、災害対応、地震対応の計画ってのは今まであったんですが、南海トラフに特化した計画を作りたいというふうに思っています。中身に盛り込む事項というのは、時系列で言うと、まず人命救助が最初に来ますので、それから次に来るのが避難所の運営、それから復旧復興と、この3段階で流れていくわけでありますけど、人命救助で言うと、まず大災害。南海トラフ級の大災害が起こった時に発生するものとしては、孤立集落が発生をし、津波が発生、これ順不同ですけど、津波が発生をし、そして大火災が発生をする、そして家屋の倒壊、この四つがあるので、それぞれへの対応というのは我々もここ1、2年の間にやってきたわけではありますけれども、さらにそれを見直して強化をしていくというようなことを考えていきたいというふうに思っております。スケジュール感ですけれども、まず今年度はどういった影響評価と言いますか、南海トラフ地震が起きた時に、例えばどのぐらいの人が被災をするのか、どれぐらいの家屋が影響を受けるのかということは、改めてもう一度災害想定を見直そうと思っておりますので、今年度はその災害想定を見直します。それと並行してやらなきゃいけないこと、例えば避難所の改善、これはもう今からやっていかなきゃいけないですし、令和7年度の予算でもそれは作っております。それからさらに言うと、国も避難所を、総理がおっしゃっていますけれども、避難所、今までみたいな避難所では良くないとおっしゃってるんで、ここの改善は並行して進めていきますが、7年度に災害想定を見直した後に、8年度にその災害想定に基づいた計画をしっかりと作っていきます。ただし、避難所の改善については並行して7年度からやっていくということなんですが、最終的な南海トラフに特化した計画は8年度末、令和9年の3月ぐらい、これを目指して作っていこうと思っています。もちろん、その間、我々は何もしないわけではありませんので、避難所の改善は先ほど申し上げたとおりですし、それから津波避難タワーの建設も支援をしておりますし、並行してさまざまな災害対応をやっていくということです。
(記者)もう1点追加で、その計画の中に、例えば今の国の新しい想定で、確か2万9千人が最大の死者だったと思うんですけれども、例えばその計画の中に最大死者数を10分の1に減らすとか、そういう数値的な目標も盛り込んで作ったりとか、その辺のお考えというのはどうですか。
(知事)そこはまだ確定的なものはないですね。一番あかんのは腰だめで、こういうふうにしたいということでその数字を打ち出すと、結局できるかどうか分からない。もちろん数字目標を考えていくのは大事なことなんですけれども、腰だめで数字を作るということも良くないので、どういう影響が出てくるのか、被害想定、安全保障の世界では想定脅威と言いますけど、想定脅威をどう置いて、それに対してどう立ち向かうかということをしっかりと議論して作っていきたいと思っています。今おっしゃったようなものができるかどうか、これは議論の過程で考えていきたいと思ってます。
(記者)南海トラフの被害想定の関係で、改めて意義を教えていただければと思うんですけど、国が3月の末に被害想定を新しく公表したばかりではあるんですけれども、県としてこの被害想定を新たに見直して、それを今後出される意義というのをちょっと知事の方から改めてその意義を教えていただけますか。
(知事)国は全体的な数値で想定で置いているわけですが、前回も実はその南海トラフの想定、今回、国が見直す前の国の計画、それから県の計画、これ実は乖離がありました。我々は積み上げで数字を作っていきます。従いまして、今回も同じような手法をとるということを想定してますけど、積み上げで死者の想定、あるいは避難所に生活をする必要がある人の数、こういったものを作っていこうと思っています。従いまして、国の数字とは前回もそうでしたけど、今回もおそらく変わってくるんじゃないかというふうに思ってます。どちらが良い悪いということではないと思いますけれど、県の計画の方が実際に合った計画ではないかなと思っておりますので、それをしっかり作って、それへの対応を考えていきたいというふうに考えております。
○大阪・関西万博の視察について(報告)
(記者)ちょっと万博に関してお聞きしたいんですけど、万博に来たお客さんを三重県につなげなければいけない部分もあると思うんですけども、昨日、知事が行ってみて他県のブースとかも拝見された中で、どういうふうにつなげていかなければいけないか、改善点というか、そういうところを改めて伺ってもよろしいですか。
(知事)やっぱり万博会場からその足で三重県にってなかなか難しいと思うんですよね。やっぱり印象をまず残すということが大事かなと思いました。そういう意味では、五感に訴えるっていう、ローテクですけど、私はええと思ってまして、引き出しを実は開けることになるんですけど、開けて自分で手でいろんな作業をしたりとか、匂いを嗅いだりとか、そうすると印象に残りますよね。特に、嗅覚は海馬だったかと記憶していますけれども、記憶、脳の記憶領域とそれから嗅覚においては非常に近いので、嗅覚に訴えることによって記憶に残りやすいという学説があるのは皆さんご存知かと思いますけれども、そういう意味ではいいと思います。それだけではやっぱり良くないんで、やっぱり手元に三重県というのがなんとか残るといいなと思ってまして、今後の改善点の一つですけれども、例えばインスタ用の写真を撮影するような、昨日、実はあったんですよね。私がインタビューに対応した場所というのは写真を実は撮っておられる方、おいでになられました、そこで。そういう場所があると三重県にまた行こうかなという気持ちになると思うんです。それが大事かなと思います。他県のブースはそれぞれ工夫を凝らしておられました。AIを使われたりとか、あるいはプロジェクションマッピング、それもいいと思いますけれども、三重県に行きたいなという気持ちを五感を使って訴えていく。記憶に残るものを残してもらって、記憶に残してもらって三重県に行こうっていう、それを増やしていっていただけるといいなと思います。近鉄さんの企画きっぷ、JRさん、まだこれから確認をしますけど、近鉄さんの企画きっぷは万博の会期になって販売量が増えたということでございますので、万博が一つ契機になってるかなという気がします。これからもっと増やしていきたいなと思います。
○「みえ子ども・子育て応援総合補助金」の交付決定について(発表)
(記者)子育て応援総合補助金の関係で聞きたいんですけど、桑名市の家事補助の取組紹介されていましたけども、いわゆるジェンダーギャップ解消に関する部分で、前年度からどれくらい支援額が増えているかだとか、そのあたりって分かりますか。
(知事)そこは集計をしておりませんので、今後、ジェンダーギャップに関しては計画作りをやっていきます。その中で数字も明らかにしていきたいというふうに思っていますが、ジェンダーギャップ解消の今年度の予算の目玉の一つは、既に気仙沼あたりで宮城県で(正しくは、「山形県酒田市で」)やっておられるんですけれども、女性が家事に縛られて仕事ができないということを防止する、あるいは改善するために家事代行というのでチケットをお渡しして、クーポンを渡して、それを使っていただくということで三重県でもやってみようということで、これは有識者の方々からその事例をお伺いして、三重県でもやりましょうということをやろうとしてるんですね。県でやるというよりは、市町でやっていただく時にそれを県が支援をするという形が適当だろうというので、今回、桑名市さんがそれを入れていただいているということです。この結果も我々としては注目をしながら、改善すべきところがあればまた改善をしていきたいと思っています。
○大阪・関西万博の視察について(報告)
(記者)万博の話に戻って恐縮なんですけど、関西パビリオンそのものが事前予約が必要で入場者数が頭打ちになるんじゃないかと思いまして、伸び率が頭打ちになるんじゃないかということがあると思うんですけど、その入場者数を今後増やすとかっていうところについて知事はどうお考えですか。
(知事)別に我々は入場目標を決めているわけではないんですけど、1日もう三重県のブース、3,000人を超える人が来ていただいて、昨日も平日でしたけども、4月開幕当初の休日よりも人が増えたんじゃないかなというふうにもブースの担当者は言ってましたので、増えてきてると思います。昨日、各県のブースも回りましたけど、めちゃめちゃ混んでるって言うんですかね、ぎゅうぎゅうでもう何も見えないということではないので、いい形だと思います。万博のアテンダントの人に聞きましたけど、これ国ごとのパビリオンですけど、国のパビリオンによっては事前のスマホの予約、これを制度として導入していないところもあると。それはもう並ばないといけないですよね。関西パビリオンは予約制をとってるんで、並ばなくても入れるというメリットがあります。並んでどんどん入れるということになると、今、人数は、昨日行きましたけど、平日ですから適正よりもうちょっと入っても大丈夫かなと思いましたけど、ただそのどんどん入ってくると、各県のパビリオンのブースの良さっていうのが損なわれるような気がします。オーバーツーリズムみたいなことかもしれませんけれども。今みたいな形で予約を取ってやるのはいいんじゃないかなと思いますけどね。
(記者)並ぶよりかは。
(知事)いいと思いますよ。これから暑くなってきますからね、特に。
○「みえ子ども・子育て応援総合補助金」の交付決定について(発表)
(記者)子どものところで若干ずれるかもしれませんけど、子育てという観点で言うと、やはり男性と女性で見ると、女性がどうしても育児にかける時間が、男性が家事をしないという状況にあるかなと思うんですけれども、県としてそういった男女の家事負担を軽減するとか、差を埋めるための取組として何か考えていることや予算化しているものってございますか。
(知事)家事っていろんなものがあります。通常の食事だとか掃除だとかいうのもあります。それから、育児というのもあろうと思います。育児は別だとすると、育児については男性の育休を推奨して、県でも、これ県ですけれども100パーセントに近い形で取ってもらうような形になってきていて、だいぶ良くなってきていると思います。あとは、家事をやっていただくのに、県によっては、男性が家事をやるべきだっていう条例を作るところもあります。それも一つの考え方だと思いますけど、まず我々は女性が家事を多く男性よりもしている理由は何なのか、そこを分析をした上で、そこに対してどういう手立てが考えられるか。まず家庭の話ですから、家庭内で話し合ってもらうというのが大事だと思いますが、家事をやる時の、例えば休暇みたいなものを、これは時間休になるかもしれませんけども、男性に対してそれを与えるということも考えていく必要があるかなとは思っていますが、その前に、例えば女性がやっておられる家事を専門的な代行業者の方にやっていただく。それもあろうかと思っていまして、今年度の予算ではそれをまずやらせていただいたということです。今後、ジェンダーギャップを解消するための会議で計画作りをやっていきますけど、議論をさまざまやっていきますので、そこで出てきた課題に対して対応をしていきたいと考えているところです。
その他項目に関する質疑
○江藤農林水産大臣の発言
(記者)項目外で、まず私からお願いします。実は、米の物価高騰を巡って、江藤農水大臣が私はお米を買ったことがないという趣旨の発言をされましたけれども、改めて知事としてこの発言に対する受け止めがありましたら。
(知事)米は実際には買っておられた、その後のご発言で。ご家族の方も買っている、ご自身も買っておられるということですので、発言をされた時に受け狙いとおっしゃっておられたようですが、政治家って別に受けなくてもいいと思いますので、撤回をされたので不適切な発言だったとは思いますが、発言にはやっぱり気をつけないかんなという、他山の石とすべきだと私は考えました。ただ、大臣は誰かを傷つけるためにおっしゃったわけでもないですし、適切ではなかったのかもしれないので、撤回をされました。そういうことだろうなというふうに思っておりますが、パフォーマンスとかそういうものは政治家に対して国民、県民がそれを求めているわけではないと思いますので、誠実に業務を実施していくということかなというふうに思います。大臣に関して言うと、撤回をされて反省をされておられるということですので、それをさらに追及するというようなことでもないかなとは思いますけどね。
(記者)大臣は引き続き職務に当たるということですが、それはそれで。
(知事)それは、はい。そういう意味ではまだ結果出てませんけれども、政府米の放出を決めていただいたのは江藤大臣ですし、着々と手は打っておられると思います。今なぜ米の値段が高いかについても、分析もされておられるようです。米農家に末端価格の価格差が全部入っているというわけでもないですから、そういったあたりも改善していただけると思います。改善しなきゃいけないところだと思いますので、そういった課題に対応していただければと思ってます。
○黒潮大蛇行の終息
(記者)黒潮の大蛇行について、気象庁が過去最高だった大蛇行が終息する見通しだという発表されましたけれども、黒潮はその藻場の造成にもかなり悪影響があると専門家も指摘されてまして、県はすごく造成に力入れているところなんですけど、改めて終息に、まだ分かんないですけれども、見込みに関しての知事の受け止めがありましたら。
(知事)非常に大きな期待があります。磯焼けですとか、藻場の食害による磯焼けでありますとか、その原因になってる大きな原因がやっぱり黒潮の大蛇行であるというふうに聞いていまして、約7年9カ月ですかね、2017年から続いているということで、これは気象庁が5月9日の日に終息の可能性があると発表されました。紀伊半島沖に冷水塊があって、そこをぐるっとこう外縁を回る形で、その外縁の東の冷水塊の端がちょうどその紀伊半島の伊勢湾の地形と近いところにあるもんですから、その外側を回って黒潮が北に上がってくると、伊勢湾の中で、それで海水温が上がるという状況になっているということを聞いています。その冷水塊が紀伊半島から離れていくということによりまして、黒潮が元の流路に戻ってくるということになりそうだということを聞いてますし、仮に完璧に戻らなかったとしても、黒潮の蛇行の南の部分がちぎれて、北の方の流量が元のような形で確保できるというふうにも聞いていますので、これが戻っていきますと、要するに伊勢湾の北の方に蛇行の影響、水温の高い海水が入ってこないということになります。そうすると高水温によって魚の食欲が刺激をされて、藻を食べるという現象も収まってくる。元の冷たい、今よりも水温の低い海水に戻ってくるということですので、磯焼けはなくなってくることを期待をしています。藻場の再生ができますと、それまでおりました魚介類、これが元のとおりに獲れるようになってくるというふうなことも期待をしてますし、今、水温が上がってきてるんで、伊勢海老が北の方に上がっていくということも解消されるんじゃないかと期待をしています。さらに、藻場が再生されるということになりますと、ブルーカーボンにも資するということになりますから、CO2の海水の吸着、これも進んでいくんじゃないかなということを思っていますので、ぜひこの大蛇行については終息してほしいという気持ちであります。
○新名神高速道路での逆走事故
(記者)新名神の逆走事故なんですけども、まだ逮捕されて動機などが明らかになってないんですけども、一方で全国でちらほらとこういう逆走の事故というのが起きてますが、何か県としてこういった事故をなくしていくような取組であるとか、関係機関への働きかけであるとか、そのあたりのお考えというのは。
(知事)逆走についてはさまざまな原因があると思います。例えば高齢者の方による思い違いでありますとか、看板の見落としでありますとかいうのもありますし、道路構造によって、例えば立体交差化すれば防げたような逆走が平面交差、これは予算の問題もあると思うんですけど、それによって平面交差によって逆走が生じているというのもあります。今回の原因はよく分かりませんが、ハザードランプを付けて、そして右側を走って、おそらくハザードランプを付けてるということは、逆走してるという認識があったんじゃないかというふうに思いますので、故意による逆走、いろんな原因があると思います。まずは、交通規制をやっています、警察によって逆走を防止する対策を取っていただくのが1番目だと思いますし、道路構造による問題であれば、高速道路を建設をし維持をしているNEXCOさんにやっていただくと、高速道路の逆走で言いますとね、ということかなというふうに思ってます。我々としては、例えば交通安全の啓発運動をやっておりますので、そういったところで、特に高齢者の方々、こういう看板を見落とさないようにしてくださいというようなことは今までもやってますし、これからもやっていくということになるかなと思います。
(記者)よろしいでしょうか。第二さんも含めて、よろしいでしょうか。
(記者)じゃあ、以上です。
(知事)ありがとうございました。ぜひ皆さんも万博三重ブース行ってください。
了