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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事会見

平成16年 9月 8日
於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目

  • 「知事と語ろう 本音でトーク」について

(知事)それではお手元にお配りしております資料のとおり、平成16年度の「知事と語ろう 本音でトーク」を10月から12会場(市町村)で実施させていただきたいと思います。本年度の開催につきましては、当初、17会場を予定しておりましたけれども、台風の影響によりまして、木曽岬会場及び楠会場を中止いたしましたので、再度日程調整を行いますとともに、新たに10会場を日程に加えました。そして10月から引き続き「本音でトーク」を開催させていただくということになりました。予定どおり進行いたしますと、既に実施いたしております15会場を含めまして、本年度は27会場で実施するということになります。日程は、県民の皆さんがより参加していただきやすいよう土曜日、日曜日、そして祝日を予定をさせていただき、1カ月に1日・2会場というふうにしております。どの会場におきましても、開催地の市町村の方に限らず、どなたでも自由にご参加いただくことができますので、本年度既に実施いたしました15会場同様、多くの県民の皆さんにご参加いただきたいと思っております。「本音でトーク」につきましては、私が直接県民の皆さんの所に出向きまして、県政について自由に語り合うとともに、県政に対します県民の「声」をお聴きいたしまして、県民の皆さんが舞う舞台づくり、そして舞台を磨く、こういったきっかけづくりになればと考えていますので、是非、県民の皆さんには、ご都合の良いところで、ご参加いただきますようお願い申し上げます。
 なお、9月5日に発生いたしました地震につきまして、少し申し述べたいと思います。9月5日に発生した地震におきまして、県内では最大で震度5弱が記録されますとともに、三重県南部に津波警報が発令をされ、人的被害として9人、重傷が2人で、軽傷が7人でございますが、この他に道路とか、船舶などに被害が発生いたしました。今回の地震におきましては、津波警報発令時の市町村の対応にばらつきなどがありましたため、その経験を一つの機会と捉えまして、問題点を洗い出し、市町村と十分連携をいたしまして、地震に対する備えに万全を期していきたいと考えております。また県民の皆様におかれましても、自助、共助の面からなお一層地震に対する取り組みを進めていただくようお願いを申し上げたいと思います。私からは以上でございます。


2.質疑応答
(質)まず地震についてお尋ねしますが、今言いました津波警報の発令時に市町村にばらつきがあって、今後対策を取るということなんですが、具体的にはどういう点が問題で、どういうふうにしていくということですか。
(答)避難勧告につきましては、基本的には市町村が判断をして出すということでございます。しかし、消防庁におきましては、津波対策等の強化推進についての通知がございます。津波警報が発令された場合には、即刻避難勧告を出すように市町村に要請をしているところでございます。したがいまして、災害対策基本法や市町村地域防災計画に基づきまして、各市町村が避難の勧告指示を出すことになっておりますが、今後はその徹底を図ってまいりたいと、このように考えております。

(質)市町村によっては速やかに対応できないところがあったということですか。
(答)そういうことですね。今回の場合にはそういう意味で市町村によって、対応のばらつき、差があったということでありますので、今後そういう意味では徹底していただくように県としても市町村にお願いをしていきたいと思っております。

(質)その判断基準ですとか、マニュアルというようなものは市町村に徹底されているんでしょうか。
(答)防災でちょっとその辺。
(答:防災危機管理局)消防庁の方からそうした判断基準と言いますか、通達が出ておりまして、基本的には市町村はそれに基づいて行っていただくように、県からも要請をしているわけですけれども、今回そのような動きがなかった市町村もございましたので、そういったことも徹底を図っていきたいということでございます。
(質)マニュアルがなかったということですか。
(答:防災危機管理局)地域防災計画の改訂がされてないところもありましたので、そこらも含めて、もう少し徹底を図っていきたいなということで考えております。

(質)防災に対する各市町村からの、つまり各市町村が今どこが避難勧告を出していて、何世帯何人が避難しているという情報の県への集まり具合が、私も近くで取材をさせていただいて、なかなか県に情報が入ってきてなかったという印象があるんですけども、その点については知事はどのようにお考えでしょうか。
(答)そういった実態について担当の方、状況がどうであったかということ言ってください。
(答:防災危機管理局)今回、非常に市町村さんも現場対応が非常に混乱をしておりまして、そういう情報収集が非常に遅れたということは、これは事実ございました。それでその経験も踏まえまして、そうした情報収集がもっと的確にできるような、あるいは今入力で一度に分かるようなシステムは持っておりますけれども、そうした入力もこちらから必ずチェックを入れるような形で、より市町村と連携を深めながら迅速な情報提供をするように改善を図っていきたいと、このように思っております。
(答)今、担当の方でも申し上げましたが、今回、例えば新聞でも報道されておりましたけれども、津波警報について、表紙の送り状の方で大津波というような少し間違ったミスがあったとかというようなこともございました。いずれにしましても、今回の地震は規模もあの程度でありました。被害もそういう意味では、先ほど言いましたような形で収まっているところでありますけれども、今回先ほど申し上げましたように、ひとつの経験した機会でございますので、そういう意味では問題点を洗い直して、そしてさらに万全を期していくという意味で、非常にこれをそういった今後へのいい機会として捉えて対応していきたいと、このように考えます。

(質)率直な感想として、防災危機管理局も今年つくって、で、その前から防災関係、東南海とか、南海とか、そういう関係もあってですね、かなりいろんなシミュレーションを静岡県にならってやったりとかしてて、実際こういうことが起きると、少しまだそういう齟齬があると。で、それについて知事は率直にどういうふうなことをお感じになりましたか。訓練が足りないとか、まだまだだなとか。
(答)今、三重県の場合には条例もつくりましたし、昨年には地震対策アクションプログラムもつくりまして、そしてこの4月からは組織面も防災危機管理局という新しい体制で臨んできているところでございます。その中で一つひとつ着実に防災に対する対応力を高めていこうということで、いろいろ工夫をしているところでございます。いろんな機会に不備な点、あるいはばらつき、あるいはあってはいけませんけれども、ミス等が発見された場合には、それをいい逆に教訓として生かしていくという努力を、これはずっと続けていくことが大事だと思っております。そういう意味では今回の経験は、そういう意味で一つのいい機会にもなったのではないかと、こう思っています。

(質)避難勧告で確認させていただきたいんですが、基本的に出す、出さないの判断というのは首長さんだと思うんですけども、消防庁の通達があるとはいえ、県から津波警報が出れば避難勧告は必ず出しなさいというような強い指導というのは、果たしてできるのかというところをお聞かせ願いたいのですが。
(答)この辺は一応市町村長の方から出すと、こういうことになっております。自治体としては、県と市町村は対等協力の関係でありますから、したがって県としては意見を申し述べていくというような形での的確な方法というのは、もっと工夫もできるんではないかなと、こういうふうには思いますが、県がそれを勧告するとかいうようなことには制度的になっていないのではないかということです。

(質)その妥当性なんですけども、結果的に30cm、60c・高フ津波であって、ある出さなかった町の言い訳というか言い分は、暗がりだし、1回目の地震と同じような程度だし、津波もそんなに大きなものにならないだろうから、敢えて避難勧告を出さなかった、混乱するからというコメントもあったみたいなんですけども、その辺の妥当性はどうですか。
(答)やはりこれは津波警報が出た時に、それはルールとして市町村長が避難勧告を出すということでありますから、今後もそれはルールにのっとって対応していくものだというふうに考えます。

(質)もうちょっと別の側面で、出したとしても寝たきりの人とか、動けない人がおられるんで、1割ぐらいですか。例えば尾鷲なんかだったら、2万人か3万人のうちの数千人だったと思うんですけども、把握している数字は。で、それを出せばいいという問題でなくて、実質警報が出たときに、動かせれるような体制にもっていけるかどうか、その辺はどう指導されますか。
(答)避難勧告を出すということと、実際に、いわゆる身体的な状況だとか、そういうことで避難困難な人たちに対してどうするかということとは、別の問題であろうかと思います。今、地震対策アクションプログラム等に基づきまして、県の方でも市町村と共に地震対策を進める中で、避難困難者に対するアクションプラグラムを設けておりまして、そういったものに基づいて、それぞれの地域の事情ありますけれども、できるだけそういった対応が速やかにできるように努力を県としても促していきたい、一緒にまた考えていきたいと、こう思ってます。

(質)ネガティブな質問ですけども、結果的にとにかく津波警報が出れば、避難勧告を出すべきだとおっしゃるんですけども、今回のように30cm、60cm程度の津波であっても、今後だいぶ数も予想されると思うんですけども、それでもその度ごとに必ずやっぱり避難勧告すべきなんですね。
(答)これは警報の場合そうですね。
(答:防災危機管理局)はい。何cmというのは結果論であって、津波警報が出れば、1mから3mの津波が来ると、で、大津波ですと3m以上の津波が来るということですから、結果30cm、60cmではなくて、警報が出たらやっぱり避難勧告はかけるべきだと言うことだと思います。それとあと避難勧告が出たときに、避難しない人がいるというのは、これは今、津波避難計画を住民参画型でやっておりまして、モデルで県も関与してやっております。そういった中でとにかく勧告が出れば逃げると、それから災害要援護者の方をどうやって避難させるかというのは、今現在住民参画型で計画を立てておりますので、そういったことのないように、あるいは津波を見学に行った方もみえるんですが、それはもう論外の話で、そういったことのないように徹底した計画を立てていくと、市町村と協働してというふうに考えております。

(質)戦時中の空襲警報はこんなもんやったんですかね。最初のうちは逃げなかった人も多かったんですかね。
(答)体験してないんで。戦後生まれなんで分かりません。

(質)今後なんですけども、余震の問題ですけども、一部の識者は前震と、それから本震があって、昨日辺り余震があって、今朝も未明に3時か4時くらいに余震があったみたいなんですけども、今後どうみられますか、知事としては。
(答)その辺は大変気になるところではありますけれども、一応気象庁や専門家の意見としては、直接いわゆる大規模災害としての東南海地震等に直接結び付くものではないと言っておられる学者の方が多いようでございますね。しかし、100%それがそう言い切れるものかということについては、またいろいろ意見がございます。当初からこの地震につきましては、大規模地震につきましては、いつ起こっても不思議でないと、こういうことを言われ、私たちもそういう中でその対応につきまして、抜かりなく準備を一つひとつ、充実をしていくということだと、こう思っております。

(質)今おっしゃったようにいつ起こってもおかしくないという認識をお持ちだと思うんですけども、そんな中でたまたま今回はこの程度ということで済んだんですけども、情報収集の面もしかりだし、それからそういう市町村の実際の避難どうするかという対応もバラバラというところで、確かに市町村の判断に任されることもありましょうし、市町村と県対等という、そういう理念も結構だと思うんですけども、そういう差し迫った危機があるところで、県がもう少し指導力を発揮してもいいんではないかというふうに思うんですが、そこら辺の今後の県の指導力の発揮の仕方、リーダーシップの取り方を知事としてどういうふうに取られていくのかというのを、ちょっと教えていただけますか。
(答)今回の機会をそういったことの学習の機会とも捉えて、今後にやはり生かしていくということはもちろん大事なことだと思っております。県としてはアクションプログラム、そして今「県民しあわせプラン」の中でも重点プログラムでこのことを捉えているところでありまして、その対応については一気に全てできるということではありませんから、着実にやっぱり一つひとつやっていくことだと、こう思っております。ただ県の対応、あるいは市町村との協働の仕方につきましても、さらに優先度を変えなければならないような、そういうことがありましたら、それについてはやはり優先して対応すべきものということについては、整理をした上できちっと市町村と一緒に考えるようにしていくべきであり、そのように担当部署は対応するように指導していきたいと思います。

(質)ではあくまで県がこうしなさいというのではなくて、市町村と一緒にとそういうスタンスで今後もやられるということですね。
(答)市町村についてもこの地震については思いは一緒でありましょうから、そんな意見の違いとか、対立するようなものはもちろんあるとは思っておりませんので、そこはしっかり共通の認識を持ちながら進めていけるのではないかなと思います。今回のとにかく経験をさらに生かしていくことだと、こういうふうに思います。

(質)今も余震が続いていますけど、防災担当の職員を、例えばいつもより増やしているとか、そういうようなことというのは今はしていらっしゃるんですか。特にいつもと同じですか。
(答:防災危機管理局)要するに24時間体制で常に2名の配備はしておりますので、ただこうした形で余震ということも予想されますので、できるだけ(職場に)近い人間については、常に準備をしておけということで待機状態でおります。
(質)それは自宅からすぐ出てこられるようにという意味ですか。
(答:防災危機管理局)はい、ちょっと私的な用務がありますけれども、若干そういうのは避けて、対応できるようにということで。これいつまで続けるかはちょっとまだそれは分かりませんけれども、今のところそういう状態です。

(質)本音でトークで、今回これで27(会場)今年やるんですよね。
(答)ええ。
(質)で去年もやられてましたよね。
(答)去年は10会場で。

(質)
ということは37(会場)で、確か去年お聞きした時に、任期4年中に69市町村、今66でしたか、とにかく全地域でやりたいとおっしゃってましたが、これは来年くらいで終わっちゃうということはないですか、今のペースでいくと。
(答)知事就任の時は69市町村ございましたね。まあ10とか15ではなかなか回り切れるものではないなという感じがしておりました。もちろん市町村合併とかその後起こっておりますけれども、私としてはできるだけ出向いて行きたいということで、時期的に、例えば夏、盆ぐらいまでにというようなことですと、少し日程的にもこなすのがなかなか難しいなということもございます。そんなことでできる時に少しずつでもやっていこうと、こういうふうな思いで日程を後半にも追加して入れてきましたということです。

(質)ということは来年で終わってしまうわけでなくて、とにかく。
(答)いや、とても終わらないと思いますね。
(質)そうですか。
(答)とても終わらないとは思います。とにかく今までまいりまして、その後アンケートを会場の皆さんから頂くようにしているわけです。今までの参加者が今年は1,799名ご参加をいただき、それから発言者数が135名あるんですかね。そしてご出席いただいた方からもアンケート用紙で感想、ご意見をお聞かせいただいておりますが、「知事と直接向き合って意見交換をする機会というのは、非常にいい企画だ」と、そういう意味では「是非これを続けて欲しい。できるだけやって欲しい」という多くのご要望を頂いております。そういう意味では私としては是非続けていきたいと、こういうふうに考えているところです。

(質)この135人の方の発言を聞いて、予想とは違う新たな感動、もしくは新たなことは感じられましたか。
(答)皆さんの中にも「本音でトーク」何回か取材で覗いていただいた方もあろうかと思いますけれども、昨年、そして今年とこうやってまいりまして、最初は地域の要望的なご意見を言われるという方も多くあったのかなと思いますが、最近は生活の身近な問題であるとか、あるいは県政そのものについて、政策的なことについてご提案なり、ご意見を言われるとか、極めて県の将来に向けての建設的な意味合いが多く入った意見が出されていると、そういうふうに考えておりまして、私としてもそういう意味では、だんだん充実した議論が高まってきているんではないかなと、こう思っています。それから今年の「膝づめミーティング」、市町村長との意見交換をやっているまだ最中でありますけれども、今年はこれからの地域のあり方を具体的に「新しい時代の公」であるとか、これからの県民局の問題等も含めて、これからの市町村と三重県のあり方というようなことに多く議論を絞ってやっているわけでありますが、それも昨年とは、もう非常に地域の要望が多かった昨年とは状況が一変してきておりまして、これも私はああいった形で直接向き合って議論するテーマにふさわしい中身になってきていると、こういうふうに思っております。

(質)目から鱗の意見はありましたか。
(答)非常に貴重な意見等多くあると感じました。

(質)台風への件でお伺いしたいのですが、昨日も台風ありましたし、今年は随分ありますが、台風への対応について、これまで何か課題のようなものは上がってますか。
(答)これは、台風は毎年何回か接近してくるというようなことであり、今年は特に日本列島は台風の当たり年というような状況になっております。普段からの防災対策、体制を取っている中で、状況を的確に判断しながら対応しようということでやっているところです。また、被害等も出ておりますので、こういったものにつきましては、是非迅速に対応する体制を取っているところです。

(質)要因の気象変化等に何か思うところありませんか、地球の。
(答)最近、異常気象だと言われることが多く、特に台風でなくても集中豪雨での被害が各地区で起こったりしております。何か少し異常なことが多く続くんではないかなというようなことも思っておりますけれども、我々としてはそれはその都度、その都度そういったことについてきちっと対応できるように気を引き締めてやっていくことだと、こういうふうに思います。

(質)RDFについてなんですが、再稼働の時期についてはどういうふうにお考えでしょうか。
(答)RDFにつきましては、8月5日から運転を停止いたしまして、そしてこれまでの試運転の状況をしっかり検証、確認しながら専門家の皆さんにもそれを見ていただき、安全性の確保について確認をしながら、その結果について県議会や住民の皆さん、あるいは関係市町並びに関係市町の議会等にご説明もいたしてまいりました。またいろんな意見もいただいてきているところでございます。一応昨日、県議会の全員協議会でご意見もいただいてまいりました。今後はそれを整理いたしまして、しかるべき時に判断をいたしていきたいと、こういうふうに考えているところであります。

(質)住民説明会と議会への説明についての感触はどういうふうに捉えていらっしゃるんですか。
(答)昨日も申し上げたと思いますけれども、一つはやはりお二人の尊い犠牲を出したということ、まことに痛恨の極みであり、あってはならない事故を起こしたということにおきまして、県民の信頼性が大きく損なわれたということ、これを改めて痛感をいたしたところであります。その上に立って、共通しているのは何にも増して安全性というものが優先をされなければならないということ、これは共通の思いであるということを感じました。それからごみの問題につきましても、これは市町村とか、県とかいった行政だけの問題ではなくて、やはり県民や住民も含めて、みんなで考えていかなければならない課題だと、こういったことについても共通した認識であったと、こういうふうに思います。そういう意味では「ごみゼロ社会」実現に向けて、三重県は今プランづくりをやり、大きく一歩を踏み出していこうということでありますが、これは市町村や県民の皆さんと、まさに思いを共有しながら取り組んでいかなければ実現できないことでありますので、そういった方向へ向けての共通の認識というものも持てたのではないかと、こういうふうに思っています。県としてはRDFの安全性につきましては、今日まで取ってきた対策であるとか、あるいはその確認、検証につきまして、安全性については専門家の皆さんからもそれが確保できてきたというようなことで、ご評価をいただいてまいりましたので、それについて住民の皆さんにしっかり説明をさせていただいてきたと、こういうふうに思っております。

(質)昨日全員協議会聞かれて、ちょっと昨日ぶら下がりの時聞き漏らしたんですが、知事としては、昨日県議たちがいろいろ意見とか言われたんですけど、全体として再稼働というのはいいだろうという、そんな感触は得られたんですか。それともやっぱりちょっと踏みとどまれと、行政責任とかいう条件も出ていましたけど、その辺はどういうご感想だったんですか。
(答)いろんなご意見ございました。そして感じましたのは、やはり安全性をきちっと確保していくという前提が大事だよということについてお話ございましたね。それからもう一つは行政責任についても、今きちっと取り得ることについて取っていくべきではないかと、こういうご意見がございました。一方で、いわゆるRDF化施設を持っている市町村等の実状を考えると、RDFの火力発電所についてはやはり必要ではないかという、ご意見の基調多かったというふうに思います。それからもう一つは、RDFと「ごみゼロ社会」実現との整合性、位置付け、こういったことについていろいろとご意見が出たと、こういうふうに承知をしております。

(質)全体感触としては、そういう条件を飲めば進めてもいいなという感じ、全体としてはそういう感じを抱かれたんですか。
(答)そうですね、感想も含めて今、今後整理をしながら私として判断をしていかなければならないと、こういうふうに思ってます。

(質)昨日の全員協議会で、住民説明会でこれまで取ってきた安全対策、それからRDF焼却発電事業の位置付けとか意味合い、そういうことについては十分説明ができたという言葉をお使いになられたと思うんですが、これはイコールで再稼働に向けて住民からは、ある程度の同意を得られたという意味に取ってよろしいでしょうか、住民に限定して。
(答)いや、申し上げた言葉のとおりで、県としてはいろんなご質問が出たことに十分お答えはできたのではないかということです。

(質)それが同意云々というのとはまた別だということですか。
(答)私の判断についてのお訊ねだと思いますから、したがいまして、8月20日、23日に行われました県議会の特別委員会、常任委員会、それからその後、桑名市、多度町、東員町で行われました議会での説明、あるいは、ごみの広域行政組合の議会での説明、そしてその後行われました住民説明会等でいろいろとご説明し、いただきました意見、こういったものをとにかく総合して今後判断していきたいということであります。

(質)昨日おっしゃった行政責任、知事自らというお話の中で、それっていうのはまさか辞任とかいうことを含まれているっていうんではないでしょうね。
(答)今、苦渋しながら私自身それをどうやるべきかということについて考えているところであります。

(質)選択肢にあるんですか、辞任とかいうことも。
(答)中身に触れることは。今後まだ考えている最中でございます。

(質)苦渋というのは何に苦渋をされているんですか。
(答)そもそも、それについては何度も申し上げているように、やはり責任を取らせるというからには、事故との因果関係なりそういったものが十分になければなりません。一般的な犯罪等についても、疑わしいというだけで罰するということはできない、あるいは証拠がどうなんだというような、そういったことがあります。行政でありますから、そういう意味では対県民に向けて厳しく考えていかなければなりませんけれども、やはりそういった責任をどういう形できちっと取っていくということについては、私はよほど慎重でなければ、これはそれぞれの人権にも、人格そのものにも関わることでありますね。したがって、私としては捜査状況等をしっかり見守って、そういった状況の中で判断をしていくべきだろうと、こういうふうに考えてきたところであります。そういう意味では捜査がだいたい事故後1年以内にはある程度状況が見えてくるんではないかなというふうに考えていたんでありますけれども、なかなかこれについては難しいようでございまして、まだ今後どのくらいかかってくるのか分からないということであります。しかし、一方ではそういった刑事的なことに直接関わりを持つという、そういったものだけではなくて、今取り得る行政責任としての考え方をしっかり対応しろと、こういうご意見もあり、私自身もそれについては本当に今まで、では、しからばどういうふうな形でそれをやればいいのかということを考えてまいりました。なかなかいい知恵、私自身もどう対応したらいいのかという考えがまとまらない状況でございましたが、この際、それについてはきちっと整理をして、今できることについては、何らかの形で示さなければならないということで、今、熟慮しているところでございます。

(質)最終段階の刑事罰が出た時の行政責任の取り方ですけれども、当時の例えば企業庁長なんかは退職されているんですけれども、その方らなんかも仮に刑事罰があるとすれば、遡って処分されることも考えていられますか。
(答)捜査の状況がどういうふうな形で、結果として出てくるのかということは、今の段階で分かりません。したがいまして、仮定を前提に置いたような今のご質問には私の立場から答えようがございません。

(質)一般論で、三重県庁はよく退職されたら不問に付す事例が多いんですけれども、こういう事例にはとらわれないとはお考えですか。
(答)刑事的な捜査の中で、一般的に出てくるものについては、これは刑事責任のある者が、責任があると判断された場合には、これはその責任が当然及ぶものだと、こういうふうに思っております。今のお話は行政処分という意味合いと混同されておられるのだろうと、こういうふうに思います。

(質)県職員として行政処分をするときに、退職された方にはほとんど問わないという事例が多いんですけれども、そのことにこだわられますか。
(答)法律的にはそういうふうになっているということです。

(質)刑事的な捜査の行方を見るということと、さっき処罰ということであれば人権等も絡んで非常に慎重にならなければということだったんですけれども、実際もう一方の富士電機側は早々に数カ月前に幹部の処分を発表されているんですけれども、その辺り、同じ当事者である富士電機と県を比較というか見たときに、やはり我々からすると県の責任の示し方というはちょっと遅きに失したのではないかという気はするんですけれども、その辺りいかがですか。
(答)私としてはさっきも申し上げたように、捜査がかなり早めに進展して状況が見えてくるんではないかなと、こういうふうなことを思ってまいりました。それだけにそういう意味ではこんなに捜査自体が長引いてくるなどと思わなかったことが、当初の私の思いとの見込み違いがあったというふうには思っています。

(質)責任を示す時期が遅くなってしまったというふうにはお感じにはなられませんか。
(答)私自身は何度も何度もこれについては考えてまいりましたけれども、そういう意味ではできるだけ早いほうがいいというふうには思ってきました。結果として今それを整理しようということになったわけであります。

(質)捜査捜査といつもおっしゃっているんですけれども、こういった業務上過失の事件で通常処理に1年ぐらいかかるというのは普通だとむしろ思えるんですけれども、その辺り1年たってもまだ出ないというのは本当に予想以外に長引いているというご認識なんですか。
(答)当初から私ども、火種の特定も含めた捜査の状況等については、だいたい1年以内にはきちんと見えてくるんではないか、したがって、今年の春から夏にかけてはそういった判断できる状況も私どもにもたらされるんではないかなと、こういうふうに思っていたんでありますけれども、思ったよりもやはり長くなっているということです。まだいつになるのか、そういったことについてもよく分かりません。最初は、1カ月や2カ月ですぐ結論付けられるというようなことはもちろん考えておりませんでした。去年の夏、今頃は、年度変わればだいたい、それももう見えてくるのではないかな、あるいは早ければ年度内にもそういうのが見えてくる部分もあるのかなと。ただきちっとした形になるのは1年ぐらいかかるのかなと、こう思っていましたけれども、そこは、それこそ捜査やそういうことについては私も専門的な立場ではありませんので、見当違いであったかなと、こう思います。

(質)県警からはどんな報告を受けられたんですか。もうそろそろだとか、ちょっと困難だという話は最近出ていますか。
(答)そういう報告受けてません。

(質)話もされていない。
(答)はい。

(質)各地で温泉に関する問題出ていますけれども、弁護士の村田さんが知事あてに温泉の不当表示の件で文書、今、県の調査どうなっているのか求める文書送っていると思うんですけれども、県の調査って今の段階でどうなんでしょうか。
(答)それにつきましては、以前に環境省の方から三重県内の温泉を持って営業している宿泊施設等について、その取材した名前を言ってくれというようなことがございまして、それについて報告もいたしたところでございます。そして環境省の方で全国的にそれについて調査をするということでございますけれども、三重県におきましても、8月18日から独自の実態調査を行ってきておりまして、この担当部局の方から今日中にでも発表させていただこうと、こういう事務的な予定を立てているところでございます。またその時に十分にお話を聞いていただけたらと思います。

(質)アテネオリンピックの金メダリストに対する県民栄誉賞の授与がだいぶ遅れそうだっていう話が出ておりますけれども、現状とそれに対する知事の感想を。
(答)まずはワクワク・ドキドキ三重を象徴するような形で、アテネオリンピックで本県出身の野口みずきさん、それから吉田沙保里さんが金メダルを取られた、また女子サッカーでも入賞された。こういうことは本当に嬉しいことで県民と共に心からお喜びを申し上げたいと、こういうふうに思います。今回の金メダルを取られましたお二人につきまして、初めて県民栄誉賞を出すということになりましたが、昭和54年9月に一応制度としては設けてまいりましたけれども、実際に県民栄誉賞をお贈りするということがなかったわけでございます。そういう意味では県民栄誉賞の楯につきまして、まだデザインだとか、そういったことができていなかったということでございます。今回初めて出すということになりまして、造幣局の方にお願いをいたしまして、デザインにつきましては県の花でありますハナショウブをモチーフにした物を作っていただくということで、今取り組んでいただいております。初めての製作でありますので、完成するのに2ヵ月ぐらいかかるというようなことでございました。金メダルを取られてすぐに私ども選考委員会の皆さんの意見を聞いて、決定をさせていただいて、手続きをすぐ取ったわけでございますけれども、そんなことで遅れるということになりました。しかし同時にこれをお渡しする機会というのは、日程的な調整もありますので、今後そういったことを調整しながら、しかるべき時にお渡しを申し上げたいと、こういうふうに思っております。

(質)渡される時というのは、全員ご一緒にあれですか。
(答)スポーツ栄誉賞も含めて、お揃いになったところで渡させていただきたいと、こう思っておりますが、それぞれの日程、ご都合ございますので、それを今後調整をしていかなければならないと、こういうふうに思ってます。

(質)知事としては話題がホットなうちに渡したかったっていうところが本当だと思うんですが、率直なところお気持ちはどうなんでしょうか。
(答)そうですね。そうだと思いますけど、今年の三重県のよく言う重大ニュースだとかいうような話を例に取りますと、その筆頭に上がってくるものでありまして、これは今後ずっと県民の栄誉として忘れることないことでありますから、何度もそういったことが県民に一緒にワクワク・ドキドキするような形であることは、いいんじゃないですかね。少々時間がずれるとか、そういうことがあってもそれはいいと思います。

(質)京都府さんは先にちょっと渡されてる、野口さんなんかそうなんですけど。
(答)どこですか。
(質)京都府さん。
(答)ですから、多分最初の物、デザインやそういうのができあがっていれば、あとはもうその型にあわせて作ってもらうということで、意外とそれは早くできるんじゃないですか。

(質)いや、だからそれをお聞きになった時に、「あ、やられたな」とかなんかそんな感じなんですか。それとも京都府はやっぱりうまいことやったなとか、山田知事でしたっけ。
(答)まあそれは、オリンピックのようにタイムを競うことではないでしょう。

(質)
楯ができてなかったリスクマネジメントの責任はどうですか。
(答)こういうワクワク・ドキドキ、いいことに対しては、リスクという言葉は馴染まないんじゃないですか。
(質)でも準備が怠ったという事実はどうですか。
(答)いや、これは準備が怠ったんじゃなくて、そういう制度としてあっても、そういう対象が今までなかったんですけれども、今回素晴らしい金メダル獲得という、県民が誇りに思うような、そういう結果が出たということですから、もう喜んでいることでありまして、制度設けたけども全然使えなかった、しかし今回はそれをしっかり表彰して顕彰することができる、いいことだと思いますね。

(質)金メダル取るとは思われてなかったですか。
(答)いや、例えば吉田選手については、当初から金メダルの筆頭だということを言われてましたね。しかし、それが言われれば言われるほど、しかも本人もはっきりと金メダル取るんですということを言われてましたね。それはいくら口に出して言えども、あのオリンピックという大舞台の中では大変な重圧になると思うんですよね。その重圧を乗り越えて、言ったとおりに金メダルを取ったということですから、本当に凄いわけでありますし、こちらもそれだけもちろん、正直もう期待は高く持っておりましたね。野口みずき選手についても、そういう意味では是非金メダルをという、我々強い期待を持っておりましたから、ただあのオリンピックの結果として、途中でリタイアしてしまったようなそういう選手おりましたね。あの中でよくまあ頑張って金メダル取ったもんだなと、本当に心から敬意を表するというのか、その力強さに尊敬する思いですね。ですから、期待していたけれど期待を高く持てば持つほど、それは皆さん重圧に感じていたはずですけどね。それが期待どおりに取ったということは、凄いことだと思います。

(質)サッカーの2選手のように、楯、用意できないまでも、表敬訪問を先行してやるということは考えてらっしゃるんですか。
(答)明日、確か吉田沙保里選手とか、その他の方もそうですが、とにかくこちらへお帰りになって、そして報告に立ち寄られるというのは、これはもう私共どうやってお迎えしたらいいのかな。この間、宮本選手、山岸選手おいでいただきましたね。心から祝福をいたしたいと思います。ただ、私共が県民栄誉賞なり、スポーツ栄誉賞を贈るということについては、別にちゃんと日程を調整してやらしていただきたいと、こういうふうに考えています。

(質)たまたま金2つなんですけど、県スポーツ界は国体では40数位と低迷してるんですけど、その辺の底上げについてはどうお考えですか。
(答)この間、梶原知事に会ったら、梶原知事から「三重県凄いねえ、金メダル2つじゃないの」と、こういう話でした。特にマラソンでは高橋選手がオリンピックに出られなかったですね。そして出場した野口選手が今度は金メダル、オリンピックで連続して日本は金メダルを獲得という、これも大変な偉業を成し遂げたわけですね。それだけ三重県というのは、オリンピックでも大変目立ったのかな、2つもという、本当に凄いことだったと思います。こういったことが今後、三重県のスポーツ振興にも大いに好影響を与えていく、効果をもたらしていくということは期待したいと、こう思っております。

(質)それは感想で、一般県民の感想のような気がするんですけど、為政者としてはどう底上げされるんですか。
(答)国体とかそういうふうなことからいけば、その頑張った成果が順位として上になるということは、それはそれで大変望ましいことだと、こういうふうに思います。こういったことが、そういったことにもいい効果、影響をもたらすということを心から期待いしたいと思います。

(質)でも現場のスポーツ界の人はもうちょっと違う答えを期待してるような気が、もっと力を入れたい、資金も投資してレベルアップしたいと、スポーツなんたら計画もあることですし。
(答)そうですね。国ではオリンピックに対応する選手の強化訓練なり、そういったものについて変化が出ていて、そういった効果も今回のアテネオリンピックにでているというような話ありましたね。県としてスポーツ振興に取り得る方法について、より効果的ないい方法があれば、選択と集中という中において、我々もスポーツ振興もしっかり考えていかなければならないと、こういうふうに思ってます。


( 以 上 )

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