トラブル事例
Aさんの例
Aさんは、B社のチラシ広告で格安の土地を見つけ、現地を見に行くことにしました。
現地では、B社の販売員から、
裁判所が競売した土地を安く手に入れました。掘出物だからすぐ契約しないと売切れますよ。
と言われました。Aさんは、その場で申込金を支払い、物件を押さえてもらいました。
翌日、Aさんは契約書に押印しました。その際に、販売員から
登記の準備は済んでいます。代金をお支払いいただければすぐに手続きします。
と言われました。
3日後、Aさんは、代金を支払いました。その後、何度か登記について尋ねましたが、その度に
書類に不備があったので登記手続きが時間がかかっています。
という返事がありました。
数ヶ月後、突然、B社から、
事情があって売れなくなった。代金を返却するので口座番号を教えて欲しい。
という手紙がありました。Aさんは、土地を購入できなかったことを残念に思いながらも、早々に口座番号を連絡しました。
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Aさんが、口座番号を連絡してから、1年が経過しましたが、登記の移転も代金の返却も行われていません。
Aさんが調べたところ、B社は、裁判所の競売でAさんが契約した土地を落札していましたが、期限内に代金を支払わず、その土地の所有権を取得していなかったことが判りました。
チェックポイント1
(1) こんな業者には気を付けましょう。
オトリ広告をするような業者
うまい文句で客をつり、広告とは異なる条件の悪い物件を言葉巧みに売る。
契約をせきたてるような業者
「これは、掘り出し物だからすぐ仮契約をして物件を押さえなさい。」と言い、充分に考える時間を与えずに執拗に契約を迫る。
(2) 代金の支払いは登記に必要な書類を確認してから
代金を支払う場合は、(必要に応じ司法書士の立会いを求め)登記に必要な書類が整っているか確認します。
書類が不足している場合は、代金の支払いを延期すべきです。