毒キノコに注意しましょう!
夏が過ぎ、これからの時期は、キノコ狩りや紅葉狩り等の秋の行楽シーズンを迎え、秋の味覚としてキノコを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、野生のキノコを原因とする食中毒は毎年発生しており、特に9月から11月にかけては、キノコを原因とする食中毒が多い時期です。
山にはキノコや山菜等の食べられる植物等もありますが、食べられるものによく似た毒キノコや有毒な植物も生えています。ハイキング等のついでにキノコ等を取ってくるのも楽しいかもしれませんが、家族や友人等との楽しい思い出を台無しにしないためにも、野生のキノコによる食中毒には、十分に気を付けましょう。
毒キノコによる食中毒は、種類によっては命に関わることもあり、死亡例も確認されています。外見で毒キノコを見分けることは困難です。
食用のキノコと確実に判断できないキノコは、絶対に「採らない」「食べない」「売らない」「人にあげない」を徹底してください。
なお、キノコを食べて体調に異常を感じたら、直ちに医療機関を受診しましょう。
毒キノコの名称 | 毒キノコの種類(写真) | 中毒症状 |
---|---|---|
ニセクロハツ | 食後30分から数時間程度で、 おう吐、下痢等の胃腸、消化器 系の中毒症状を示す。その後18 から24時間ほどで横紋筋融解が 原因と考えられる全身筋肉痛、 呼吸困難を示し、死亡に至ること もある。 |
|
ツキヨタケ | 食後30分から1時間程度で、 おう吐、下痢、腹痛等の中毒を 起こす。 |
|
クサウラベニタケ | 食後20分から1時間程度でお う吐、下痢、腹痛等消化器系の 中毒を起こす。唾液の分泌、瞳孔 の収縮、発汗等の症状も現れる。 |
|
テングタケ | 食後30分程度でおう吐、下 痢、腹痛等胃腸消化器系の中毒 症状が現れる。ほか、神経系の 中毒症状、瞳孔の収縮、発汗、 めまい、痙攣(けいれん)等、 呼吸困難になる場合もあり、1 日ほどで回復するが、過去には 死亡例もある。 |
|
カエンタケ | 食後30分から発熱、悪寒、 おう吐、下痢、腹痛、手足の しびれ等の症状を起こす。触れ ただけでも炎症を起こす危険な キノコなので、見つけても絶対 に触ってはいけない。過去には 死亡例もある。 |
【注意すべきポイント】
〇キノコによる食中毒は、食用のキノコと外見がよく似た毒キノコを誤って食べてしまう事が主な原因です。
〇「茎が縦に裂けるキノコは食べられる」、「毒キノコは派手な色をしている」、「地味な色のキノコは食べられる」、「虫が食べているキノコは食べられる」等の言い伝えは誤りです。誤った情報や迷信は信じないでください。
〇都合よくすべての毒キノコに共通する特徴等はありません。
〇食用キノコを判別するのは非常に難しいことです。食用キノコを見分けるには、一つ一つ特徴を覚えるしかないのです。
〇何度もお伝えしますが、知らないキノコは、絶対に「採らない」「食べない」「売らない」「人にあげない」を徹底しましょう。