三重県立図書館では、12月に三重県生涯学習センターが開催するセミナー「南方熊楠×中上健次 ~そして、熊野~」に合わせて、2人の功績や、熊野と文学の関わりを紹介する企画展を開催します。
熊野に生まれ、生涯熊野を愛した作家・中上健次と、その健次が意識していたと言われる博物学者・南方熊楠の生い立ちや功績について、関係資料などにより紹介するとともに、熊野が舞台となった文学作品や熊野ゆかりの文学者についても取り上げます。この企画展が、文学を通じて熊野の魅力を感じていただく機会になればと考えています。
1 開催期間 平成30年11月1日(木)から12月4日(火)まで
※休館日 11月5日、12日、19日、26日(いずれも月曜日)
2 開催時間 9時から19時まで
※11月30日(金)は17時まで
3 会場 三重県立図書館 2階 文学コーナー(津市一身田上津部田1234)
4 観覧料 無料
5 内容
当館の所蔵資料を中心に、南方熊楠、中上健次の著作や書簡・原稿・愛用品、また、熊野ゆかりの文学
作品など約90点を展示します。
6 開催体制
主催 三重県立図書館
共催 三重県生涯学習センター
協力 南方熊楠顕彰館、中上健次資料収集委員会
7 関連の催し
三重のまなび2018 まなびぃすとセミナー「南方熊楠×中上健次 ~そして、熊野~」
日時 平成30年12月1日(土)13時30分から16時まで
会場 三重県男女共同参画センター フレンテみえ 多目的ホール(三重県総合文化センター内)
(参考)
南方 熊楠(みなかた くまぐす)
博物学者、民俗学者。1867年和歌山県和歌山市生まれ。1887年から1892年にかけてアメリカ、キューバで植物を収集。さらに渡英し、大英博物館図書室の資料を中心にさまざまな国の文献から情報を収集。1900年に帰国後は、和歌山県の那智勝浦や田辺に暮らし、植物等の採集・研究を行うとともに、紀州の伝承や風俗を記録した。著書に『十二支考』『南方閑話』『南方随筆』など。1941年12月逝去。
中上 健次(なかがみ けんじ)
作家。1946年和歌山県新宮市生まれ。和歌山県立新宮高等学校を卒業後上京し、文芸同人誌「文藝首都」に入会。肉体労働に従事しながら、喫茶店などで小説を書いた。1976年、故郷を舞台にした作品「岬」により芥川賞を受賞。その後も自身の生い立ちや熊野をテーマにした作品を発表し続ける。1990年には新宮市において市民大学「熊野大学」を開講し、熊野とは何かを問い続けた。著書に『岬』『枯木灘』『千年の愉楽』など。1992年8月逝去。