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三重の環境

揮発性有機化合物(VOC)対策について

 桑名市五反田事案については、有害物質を含有した産業廃棄物から溶出したVOC等により汚染された地下水が不法投棄地から拡散し、近傍の河川に流入するなど、周辺地域に生活環境保全上の支障を生じるおそれがあったため、平成13年度より行政代執行による環境修復を実施しています。

 なお、事業の実施にあたっては、当初は産業廃棄物適正処理推進特別対策事業による支援を受けて実施し、平成17年度から平成19年度までは、産廃特措法に基づく特定支障除去等事業として支援を受けました。
不法投棄発覚時の状況








 

1.VOC対策

行政代執行にともなう支援制度について

・平成10年6月以降の不法投棄対策

 平成10年6月の「改正廃棄物処理法」施行により、不法投棄対策の強化の一環として、産業廃棄物適正処理推進センターの指定、原状回復のための基金制度による支障の除去費用の支援等が制度化されました。

  補助率 原状回復事業費の3/4

・平成10年6月以前の不法投棄対策

 平成10年6月以前に発生していた不法投棄事案の原状回復措置には、環境省の「産業廃棄物適正処理推進特別対策補助金」による支援が行われていました。

  補助率 原状回復事業費の1/3

 平成15年6月に「特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法」が施行され、過去(平成10年6月以前)に不適正処分された産業廃棄物による支障の除去費用等の支援制度が拡充されました。

  補助率 原状回復事業費の1/2(有害廃棄物)または1/3(その他の廃棄物)
 

桑名市五反田地内における環境修復事業の経緯と現状

 平成12年12月27日、三重県では桑名市大字五反田地内に産業廃棄物を不法投棄した(株)七和工業(法人)に対し、廃棄物処理法(平成12年改正前)第19条の4に基づき、生活環境保全上の支障が生じないよう措置を命じましたが、(株)七和工業が履行しなかったため、平成13年6月8日、行政代執行に着手しました。(個人も2名に対して措置を命じています。)

 汚染の修復については、測量、地質調査、基本設計等の後、平成13年12月11日に汚染拡散防止対策(鉛直遮水壁建設工事)、平成14年4月19日に汚染修復対策(遮水壁内の水処理施設建設工事)に着手しました。

 鉛直遮水壁建設工事は平成14年9月17日に完了、水処理施設建設工事については平成15年5月30日に完了しました。

 代執行に要した費用の徴収については、法人個人何れも支払いがないため、財産を差し押さえて公売する等、国税滞納処分の例により、可能な限り求償しているところです。

 

2.環境修復対策工(1)

(1) 平成13年度汚染拡散防止対策工事

 ソイルセメント地中連続壁(幅広薄鋼矢板併用)により、不法投棄地を囲い込むとともに、不法投棄地上部に雨水浸透防止用アスファルトキャッピングを施工しました。

 

地中連続遮水壁設置工事の様子

(2)平成14年度遮水壁内汚染浄化対策工事

 遮水壁内に揚水井、注水枡、揚水ポンプ、流入・送水管等を設置し、遮水壁外に揚水した地下水を浄化するための水処理施設(処理能力60m3/day)を設置しました。

水処理施設の写真

 

 揚水循環浄化概念図

 

3特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法第4条の規定に基づく実施計画(平成17年3月31日環境大臣同意)

 

新たに制定された特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法(産廃特措法)の支援制度を受けるために

 平成15年6月18日、特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法が公布・施行されたことに伴い、平成13年度から環境修復事業を進めている桑名市大字五反田地内についても、国の新たな財政支援を受けるために、本法に基づく実施計画の策定について、環境省との協議を進めてきたところですが、平成17年3月31日、環境大臣の同意を得ました。
 

1 支障の除去等を講じる必要がある事案に関する事項

(1)事案の概要

不法投棄場所

桑名市大字五反田字多々星1701番

不法投棄時期

平成7年から平成8年頃

土地状況

地目:山林
面積:公簿面積1,937平方メートル、実測面積3,813平方メートル

原因者

(措置命令対象者) 1法人、2個人

発覚の経緯

 平成9年10月17日、桑名市から農業集落排水処理施設の建設工事現場において、汚水(廃油らしきもの)が浸出しているとの通報に基づき、県、桑名市、桑名警察署との合同調査の結果、隣接する(株)七和工業の自社安定型最終処分場が発生源と判明しました。

(2)生活環境保全上の支障が生じ、または生じるおそれ

ア 不法投棄地内の廃棄物汚染の概要等

 平成10年1月29日、当該投棄地内の3箇所を掘削し廃棄物を採取、分析したところ、「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令(昭和48年総理府令第5号)」に定める判定基準を超過する物質が確認され、安定型以外の廃棄物が投棄されている事実を確認しました。

  • 分析結果
    物質名 調査結果(単位:mg/L) 判定基準 備考
      No.1   No.2   No.3 
    トリクロロエチレン  0.06  0.25  0.52  0.3以下 1.7倍
    テトラクロロエチレン  0.11  0.72  0.82  0.1以下 8.2倍
    ジクロロメタン  1.6  0.28  6.5  0.2以下 32.5倍
    1,2-ジクロロエタン  0.083  0.022  3.5  0.04以下 87.5倍
    ベンゼン  0.02  0.05  0.31  0.1以下 3.1倍
    ノルマルヘキサン抽出物質 - 11000 - -  
イ 支障(おそれ)の内容

 不法投棄地に近接している嘉例川(2級河川)は、農業用水として利水されており、下流で合流する員弁川(2級河川)では桑名市の水道水源として利水されています。また、これらの河川には漁業権が設定されています。
不法投棄地からの汚染物質が河川に流出することになれば、生態系への影響や生活環境の保全上重大な支障を及ぼすだけでなく、人の健康への影響も懸念される状況にあります。

 

 2 特定支障除去等事業の実施に関する事項

特定支障除去等の方法

 汚染の修復工法等については、「三重県生活環境の保全に関する条例(平成13年三重県条例第7号)」に基づき任命された専門委員の中から6名を選任し、 専門的な立場からの検討結果を踏まえ、汚染の修復方針を次のとおりとしました。 

不法投棄現場の汚染修復については、次の理由から全量撤去は現実的には困難であり、現位置(オンサイト)で処理することとします。

理由
  1. 投棄された廃棄物に含有される有害物質が複合的であり、投棄された量も多いことから、受入施設が極めて少なく、処分先が三重県内にはなく、県外(近県にない)への搬出が必要であることから、処理に長期間を要し、また、膨大な経費がかかること
  2. 現場からの搬出に伴う二次汚染の発生等が懸念されること
  3. 掘削除去にあたり、有害物質がガス化したり、地下水中に拡散することが懸念されること

現位置(オンサイト)での汚染の修復手法として、次の対策を講じることとします。

(ア) 汚染の拡散防止対策
  • 方針
    流出・拡散防止のため鉛直遮水壁を設置します。
  • 工法
    地中連続壁工法

(概要)
 地盤に挿入した大型のチェーンソー型のカッターを横引きしながら、ソイルセメント、ベントナイトを注入して原位置の土と混合撹拌を行い、地中に連続した壁を不透水層まで造っていきます。また、特殊軽量鋼矢板を芯材として壁に挿入し、耐久性・不透水性を強化します。
(鉛直遮水壁:延長316m、幅55cm、深度17~25.5m、芯材2.7mm)

  • 施工
    平成13年度~平成14年度(平成14年9月17日完成)
(イ) 鉛直遮水壁の内側及び外側の汚染浄化対策

鉛直遮水壁の内側

  • 方針
    遮水壁の内側の汚染された地下水を浄化するため、水処理プラントを設置し、内側に封じ込められた地下水の浄化措置を講じます。
  • 工法
    地下水揚水循環法

(概要)
 遮水壁内の地下水を揚水し水処理プラントで浄化後、処理水を再度遮水壁内に循環させ、繰り返すことにより地下水の浄化を促進し、管理型廃棄物処分場レベルまで早期に汚染レベルを下げることを目標とします。
 処理能力:1日あたり60立方メートル
 処理方式:前処理(VOC除去)→凝集沈殿→膜分離活性汚泥→凝集膜ろ過→活性炭吸着

  • 施工
    平成13年度~14年度(平成15年5月30日完成)
  • 稼働
    平成15年度~19年度(予定)

鉛直遮水壁の外側

  • 方針
    遮水壁の外側の排水基準を超える汚染区域については、地下水循環法等により地下水の浄化措置を講じます。
  • 工法
    地下水揚水循環法

(概要)
 汚染区域の地下水の汚染状況により、揚水した地下水に微生物増殖剤を注入後、原位置にて浄化する方法若しくは揚水した地下水を水処理施設で浄化する方法により、環境基準レベルまで汚染レベルを下げることを目標とします。

  • 施工
    平成15年度~平成17年度(予定:段階的に施工予定)
  • 稼働
    平成16年度~平成18年度(予定)
(ウ)モニタリング

 既存井戸、新設井戸の水質変化を継続してモニタリングを実施し、汚染の浄化効果等の評価を行います。

 

  3 特定産業廃棄物の処分を行った者等に対して行う措置

(1) 原因者への法的措置等

 不法投棄の発覚に伴い、警察当局が直ちに廃棄物処理法違反容疑事件(不法投棄)として関係者の事情聴取、関係資料の押収、現場検証の実施などの捜査に着手したことから、その捜査状況を見守るとともに、県としての立入検査を適宜実施し、汚染状況の把握のための廃棄物・地下水等の分析調査、関係者への対応策の指導・事情聴取等を行い、措置命令(2回)の発出、産業廃棄物処理業の許可の取消し、措置命令違反での告発などを行いました。

平成10年5月25日 (株)七和工業に対し、法19条の4の規定に基づく措置命令(観測井の設置、地下水等の水質調査等)
平成10年12月8日 (株)七和工業等に対し、法第16条違反(不法投棄)で略式命令(各々に50万円の罰金刑)
平成11年3月19日 法第16条違反により行政処分(収集運搬、処分業の取消)
平成12年12月27日 (株)七和工業に対し法第19条の4の規定に基づく措置命令(汚染の拡散防止措置、汚染の浄化措置等)
命令の履行期限;平成13年5月31日
平成13年6月1日 措置命令違反で、(株)七和工業を桑名警察署に告発
平成13年11月9日 個人2名に対し措置命令
平成15年4月2日 措置命令違反に対する判決

 

(2) 費用の求償について

 桑名市五反田地内における行政代執行の費用については、原因者である法人、法人の代表者、土地の提供者について厳しく求償をしているところです。
 各種金融機関に対して預貯金や預かり物件等の確認を行うとともに、不動産など固定資産の調査を行いました。そして、平成13年10月9日には法人の所有する山林14筆、29,705平方メートルを差押え、翌14年9月4日にこれを公売し、売却費を代執行費用の一部に補填しました。
 また、法人の所有するゴルフ会員権についても、平成13年12月4日に差押えをしています。
 加えて、平成14年11月11日には土地所有者の不法投棄地2筆、2,252平方メートルを民事保全法上の仮差し押さえした上で、代執行費用の不払いにより、平成15年2月7日に差押えをしています。

 その後も、各業務(契約単位)が完了した段階で順次請求し、原因者と面会も行って督促をします。また、民法第424条の詐害行為取消権に該当するような、差押えを逃れるために不当な財産の処分や分与等についても、調査を行っています。
 加えて、所得状況の確認及び各種金融機関等に対しても預貯金や預かり物件等の金融資産調査を継続的に行い、今後も費用の求償に努めていきます。

 

 4 不適正処理の再発防止対策

 不法投棄等の不適正処理の防止を図るため、監視指導体制の強化を図り、処理業者、排出事業者等への立入検査等の監視活動のほか、早朝・夜間・休日の監視、隣接県との共同路上検査、スカイパトロール等を通じ、積極的な監視活動を行うとともに、廃棄物ダイヤル110番、廃棄物FAX110番による通報に即応することとしています。
 また、不法投棄の未然防止に向けて、市町村等と協働での監視体制を強化するため、県と市町村、森林組合との間で協働協定を締結し、監視に必要な機材の提供を行うとともに、警察が設置する車両監視システムを活用した監視パトロールの強化を図ります。
 今後も、違反業者に対する厳しい行政処分と悪質な不法投棄事案に対する告発を的確に行うこととしています。

 

特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法第4条の規定に基づく実施計画

実施計画書(平成17年3月31日環境大臣同意)   

別添資料 別添資料2 別添資料3 別添資料4 別添資料5-1 

別添資料5-2 別添5-3 別添資料6 別添資料7 別添資料8

別添資料9 別添資料10 別添資料11 別添資料12

 

生活環境保全上達成すべき目標 

達成すべき目標

 生活環境保全上の支障のおそれを除去し、住民の安全・安心を確保すること

目標達成のために講じる措置

・不法投棄地からの汚染拡散を防止すること

・不法投棄地内の地下水汚染の浄化(管理型処分場レベル)を図ること

・汚染が拡散している隣接地の地下水汚染の浄化(環境基準レベル)を図ること


 

4環境修復対策工(2)

(1)平成17年度浄化促進対策工事等

 平成15年度からの揚水循環処理により遮水壁内の総VOC濃度当量は、約1/4にまで低下したが、遮水壁内の地下水浄化が一様に進んでいなかったことから、汚染地下水の残留が認められた4箇所に揚水井を設置し、浄化促進を図りました。

 また、遮水壁外の環境基準を超過している観測井からも揚水浄化を実施しました。

遮水壁内総VOC濃度当量の推移(H15.3からH17.2)

(2)平成19年度追加対策工事

 平成17年度に実施した浄化促進対策工事により、地下水の汚染濃度はさらに低下したが、平成18年度末時点において、そのまま揚水循環処理を継続しても平成19年度末に遮水壁内の汚染レベルを管理型処分場レベルとする目標の達成が困難と見込まれました。そのため、透水性が低く浄化が遅れている箇所に大口径(直径4m)の揚水井を3箇所設置し、浄化促進を図りました。

 その結果、平成19年度末には、遮水壁内の汚染レベルは管理型処分場レベルに遮水壁外は環境基準レベルになり、目標を達成しました。

  遮水壁内総VOC濃度当量の推移(H19.2~H20.3)

(3)平成21年度追加対策工事

 平成20年度に地下水の揚水を停止したところ、ベンゼン、トルエン、キシレンについて、廃棄物層からの再溶出と考えられる地下水汚染が認められたことから、再溶出箇所に大口径井戸(直径7.5m)を設置し、汚染が残留する廃棄物を掘削除去しました。

 その結果、トルエン濃度の低下は僅かであったものの、ベンゼン、キシレン濃度は大幅に低下し、より安全が確保される状態となりました。

ベンゼン濃度当量の推移(H20.3からH21.2)

遮水壁内のベンゼン等加重平均濃度  (単位:mg/l) 

項目

大口径井戸

設置前(H21.2.5)

大口径井戸

設置後(H22.6.10)

低減率

ベンゼン

0.38

0.08

△79%

トルエン

1.4

1.3

△7.1%

キシレン

2.6

0.63

△76%

 

本ページに関する問い合わせ先

三重県 環境生活部 廃棄物対策局 廃棄物適正処理プロジェクトチーム 環境修復班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁8階)
電話番号:059-224-2483 
ファクス番号:059-224-2530 
メールアドレス:tekisei@pref.mie.jp

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