三重県立美術館　「特集展示　生誕100周年　木下富雄展」

　三重県立美術館では、三重県四日市市出身の版画家、木下富雄（きのしたとみお・1923－2014）の生誕100周年記念し、回顧展を開催します。貴重な初期作品から晩年の作品まで展観し、その作品の変遷をたどり、国内外で高い評価を得た木下の版画作品の魅力に迫ります。

１．開催要項
（１）展覧会名
　　　特集展示　生誕100周年　木下富雄展
（２）期間
　　　令和5年10月11日（水）から令和6年1月8日（月・祝）まで
（３）会場
　　　三重県立美術館　2階常設展示室第2－3室
（４）開館時間
　　　9時30分から17時まで（入館は16時30分まで）
（５）休館日
　　　月曜日（ただし令和6年1月8日は開館）
　　　年末年始［令和5年12月29日（金）から令和6年1月3日（水）まで］
（６）観覧料
　　　一般310（240）円／学生210（160）円／高校生以下無料
　　　※（　）内は20名以上の団体割引料金
　　　※家庭の日（10月15日、11月19日、12月17日）は団体割引料金になります。
（７）主催　
　　　三重県立美術館
（８）助成　
　　　公益財団法人花王　芸術・科学財団、公益財団法人三重県立美術館協力会
　
２．期間中のイベント
（１）記念講演会
　　　演題：「木下富雄　その人と作品」
　　　講師：小原喜夫（おはら　よしお：版画家・国画会会員）
　　　日時：10月14日（土）午後2時から（90分程度）
　　　会場：三重県立美術館講堂
　　　定員：150名
　　　※参加無料　先着順（直接講堂にお越しください）
　　　※開場は午後1時30分から

（２）三重県立美術館学芸員によるスライドトーク
　　　講師：坂本龍太（さかもと　りゅうた：本展担当学芸員）
　　　日時：12月2日（土）午後2時から（30分程度）
　　　会場：三重県立美術館講堂
　　　定員：150名
　　　※参加無料　先着順（直接講堂にお越しください）
　　　※開場は午後1時30分から

３．展覧会の内容について
　現在の三重県四日市市出身の版画家、木下富雄（1923－2014）の生誕100周年記念です。木下富雄は1950年代に棟方志功の木版画が国際的な評価を得たことに触発され、木版画制作を始めます。ほどなくして日本版画協会協会賞や国画賞を受賞。また、海外でも高い評価を受け、ノースウェスト国際版画展でシアトル美術館賞を受賞しました。
　木下の作品では、突き彫りという技法で刻まれたぎざぎざの線によって生み出される人間の顔が特徴的です。四角、三角、円といった幾何学的な図形にまで還元された顔が画面一杯に表されます。一見プリミティブな様相を呈するそれらの顔には、同時代の社会問題や世相が反映され、人間に対する深い洞察がなされています。本展では、木下富雄の貴重な初期作品から晩年作品まで展示し、その版画作品の魅力に迫ります。