20世紀最大の芸術運動「シュルレアリスム」。フランスで誕生し、各地の芸術、思想、文化に影響を及ぼした運動は、日本の芸術家をも魅了しました。アンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣言』の発表から100年を記念して行われる本展では、シュルレアリスムの影響を受けた日本の絵画作品を通して、多様なイメージの展開をご紹介するとともに、彼らが生きた時代を振り返ります。
1.開催要項
(1)展覧会名
『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本
(2)期間
令和6年4月27日(土)から6月30日(日)まで
(3)会場
三重県立美術館 企画展示室
(4)開館時間
9時30分から17時まで(入館は16時30分まで)
(5)休館日
月曜日(4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
(6)観覧料
一般1,000(800)円、学生800(600)円、高校生以下無料
※( )内は前売および20名以上の団体割引料金
※家庭の日(5月19日、6月16日)は団体割引料金となります。
(7)主催
三重県立美術館、中日新聞社
(8)協力
京都府京都文化博物館、板橋区立美術館
(9)助成
公益財団法人ポーラ美術振興財団、公益財団法人岡田文化財団
公益財団法人三重県立美術館協力会
2.期間中のイベント
(1)開催記念連続講座「シュルレアリスムと〈場所〉」
ア「シュルレアリスムと日本という場所」
講師 速水 豊(三重県立美術館館長)
日時 5月4日(土・祝)午後2時から
イ「京都とシュルレアリスム」
講師 清水 智世(京都府京都文化博物館学芸員)
日時 5月18日(土)午後2時から
ウ「シュルレアリスムと名古屋」
講師 副田 一穂(愛知県美術館学芸員)
日時 6月1日(土)午後2時から
エ「池袋モンパルナスとシュルレアリスム」
講師 弘中 智子(板橋区立美術館学芸員)
日時 6月15日(土)午後2時から
オ「三重の二人の前衛」
講師 原 舞子(三重県立美術館学芸員)
日時 6月29日(土)午後2時から
各回約70分
会場 三重県立美術館地下1階講堂
定員 150名
参加費無料
当日先着順(直接講堂にお越しください。午後1時30分に開場します。)
(2)ギャラリートーク
本展の企画者である当館館長による展示解説です
日時 5月12日(日)、5月26日(日)、6月9日(日)、6月23日(日)
各回とも午後2時から(約20分)
会場 三重県立美術館企画展示室
*展示室に入るため、観覧券が必要です。
3.展覧会の内容について
今から百年前の1924年、フランスの詩人、アンドレ・ブルトンが「シュルレアリスム宣言」を発表し、現代文化に幅広い影響をおよぼした20世紀最大の芸術運動、シュルレアリスムが創始されました。人間の無意識や驚異の美を探求し、精神の自由と解放をめざしたこの運動は、やがて各国に広がります。
日本でも1920年代末から古賀春江(こがはるえ)や福沢一郎(ふくざわいちろう)らがシュルレアリスムを導入し、30年代にはシュルレアリスムの絵画表現が盛り上がります。三岸好太郎(みぎしこうたろう)、北脇昇(きたわきのぼる)、靉光(あいみつ)、岡本太郎(おかもとたろう)らが注目すべき創作を行い、画学生たちは前衛グループを結成して美術界の新しい勢力となりました。しかし、まもなく日本の軍国主義はこの運動を弾圧し、戦争で多くの画家の命が奪われ、散逸、焼失した作品も少なくありません。
この展覧会では、昭和戦前期における日本のシュルレアリスム表現を、現存する絵画、デッサン、写真など約90作家の作品および資料、総計約200点によって約30年ぶりに大規模に紹介します。