三重県立美術館では、令和7年度に収蔵した版画家の久保舎己(くぼ すてみ)の作品30点を初公開する「新収蔵品展 久保舎己」を、常設展示の一部で開催します。この機会にぜひご来館ください。
1.開催要項
(1)展覧会名
「新収蔵品展 久保舎己」
(2)期間
令和8年9月8日(火曜日)から令和8年12月27日(日曜日)まで
(3)会場
三重県立美術館 常設展示室 第3室(津市大谷町11)
(4)開館時間
9時30分から17時まで(入館は16時30分まで)
(5)休館日
毎週月曜日(ただし9月21日、10月12日、11月23日は開館)、9月24日(木曜日)、10月13日(火曜日)、11月24日(火曜日)
(6)観覧料
一般310(240)円、学生210(160)円、高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
※家庭の日(9月20日、10月18日、11月15日、12月20日)は団体割引料金でご覧いただけます。
(7)主催
三重県立美術館
(8)展覧会の内容について
三重県立美術館では、令和7年度に三重県出身の版画家久保舎己(1948~2023)の作品30点を収蔵しました。今回の展示は、当館収蔵後初めての全点公開の機会となります。
津市に生まれた久保は1975年から木版画の制作を始め、三重県内を中心に個展やグループ展での作品発表や個人雑誌の発行など、精力的に活動を展開しました。久保は、20世紀初頭のドイツで結成された表現主義の芸術家グループ「ブリュッケ」の作家たちや、大正時代に結核に侵されながらその身を削るように木版画の制作に取り組んだ田中恭吉などから多大な影響を受け、白と黒の強烈な対比、そして深い精神性を感じさせる木版画を制作し続けました。
近年では、埼玉県の原爆の図丸木美術館、津市久居アルスプラザで個展が立て続けに開催され、さらに展覧会後には岩波書店の月刊誌『世界』2024年1月号から2025年3月号まで、表紙・裏表紙に久保の作品が掲載され、美術愛好家のみならず幅広く認知される契機ともなりました。
当館ではかねてより同氏の作品調査を行ってきましたが、展示や収蔵の機会を得られないままでした。長く三重県を拠点に活動を継続してきた作家であること、その作品テーマは自己探索から家族、愛、宇宙、哲学、政治、社会、人間とは何かという根源的な問いなど多岐にわたり、かつそれらが連環しつつ制作されてきたことをふまえ、その足跡を網羅できるようまとめて収蔵しました。このたびの展示では、ひたすら版木に向き合い、思いを刻みつけた作品の数々とともに、久保の作品世界に迫ります。